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詩とダダと私と
2014.04.25発売
詩とダダと私と
著:吉行 淳之介
講談社文芸文庫
吉行文学の抑えた描写に垣間見える詩情――学生時代、萩原朔太郎に影響を受けての詩作が、その文学的出発となった作家の、生涯変わらぬ本質の現れであった。若き日に書いた詩の数々、苦悩の中で文学を志した戦中戦後の回想、昭和初期文壇で異彩を放った父エイスケの詩篇、恩師が翻訳した「ダダの歴史」をあわせて収録。吉行淳之介の全体像把握に必須のユニークな詩文集。 吉行文学の原点というべき若き日の詩篇 小説作品において性を媒介とした人間関係を描きつづけた作家の原点には、若き日に綴った詩の数々があった。 ダダイストの父・吉行エイスケの詩篇もあわせて収録。
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野菜讃歌
2014.04.25発売
野菜讃歌
著:庄野 潤三
講談社文芸文庫
丘の上の家に移り住んで幾十年が経ち、“禿山”だった庭には木々や草花が育ち、鳥達が訪れる。巣立った子供や身近な人々の間を手作りや到来の品が行き交い、礼状に温かく心が通い合う。「野菜が好き」と語り出す食べ物の話、父母や師友への追懐、自作の周辺等、繰り返しとみえてその実同じではあり得ない日常を、細やかな観察眼と掌で撫でさする慈しみを以て描き静かな感動を誘う随筆43篇に、中篇「私の履歴書」を併録。 平穏な日常を描き続けた庄野文学の最終章! 『夕べの雲』など、家族の平凡な日常を静かな筆致で描く庄野文学。 小説と随筆の間の独特の世界はその死まで変わることなく続いた。 「私の履歴書」併録の随筆集。
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街角の煙草屋までの旅 吉行淳之介エッセイ選
2014.04.25発売
街角の煙草屋までの旅 吉行淳之介エッセイ選
著:吉行 淳之介
講談社文芸文庫
坂の上の角の煙草屋まで行くのも旅だと考え、自分の住んでいる都会の中を動くことに、旅の意味を見出す表題作。小説作品のモチーフになった色彩体験を原風景に遡って検証する「石膏色と赤」ほか、心に残る幼年時代の思い出、交遊、文学観、なにげない日常の暮らしや社会への思いなど、犀利な感性と豊かな想像力を通して綴る「人生の達人」の珠玉のエッセイ選。吉行文学の創造の秘密が詰まった47篇。 豊潤な感性と犀利な筆致が彩なす人生の味わい 坂の上の角の煙草屋まで行くのも旅だと考え、自分の住んでいる都会の中を動くことに、旅の意味を見出す表題作。小説作品のモチーフになった色彩体験を原風景に遡って検証する「石膏色と赤」ほか、心に残る幼年時代の思い出、交遊、文学観、なにげない日常の暮らしや社会への思いなど、犀利な感性と豊かな想像力を通して綴る「人生の達人」の珠玉のエッセイ選。吉行文学の創造の秘密が詰まった47篇。 久米勲 吉行さんの随筆を読む場合は、文章そのものが持っている香気をそのまま受けとり、ああ、佳い文章とはこういうものだったんだと、酔ってくれればいい。それが、小説を読むときとの違いであり、その違いをたのしむのが、読む人を豊かにしてくれるうれしさだと、いつも吉行随筆に触れるたびに感じている。――<「解説」より>
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プロ野球 名人たちの証言
2014.04.25発売
プロ野球 名人たちの証言
著:二宮 清純
講談社現代新書
王貞治が川上哲治から学び、金田正一から教えられ、イチローに驚かされたこととは。梨田昌孝、西山秀二、高橋慶彦、得津高宏、高橋善正、荒川博、黒江透修、高田繁、広岡達朗、関根潤三ら、球界で一時代を築き上げてきた名手たちが、彼らだからこそ知りえる世界を明かす。(講談社現代新書) 【「一流が一流たる理由」と「プロの極意」がわかる貴重な証言の数々】 田中将大、大型契約の背景とは。 王貞治が川上哲治から学び、金田正一から教えられ、イチローに驚かされたこととは。 広岡達朗「長嶋茂雄を見てください。『どうやって打つんですか?』と聞いても、明確な答えは返ってきません。なぜなら現役時代、彼は無意識でプレーしていたからなんです。そして、これが本物のスーパースターなんですよ。無意識でプレーできなければ一流とは言い難い」 黒江透修「ミスターが四タコだったような日は特に大変でしたよ。遠征先の宿舎に戻ってくるなり、ミスターは全裸になり、僕たちはパンツ一丁になって打撃練習のお手伝い」 高橋善正「王さんと長嶋さんはキャンプでも率先して練習し、紅白戦もオープン戦もフル出場する。ONがあれだけ真剣に練習していたら、誰も手を抜くことなんてできないよ」 【主な内容】 序 章 メジャーリーグと日本野球      田中将大、大型契約の背景 ほか 第1章 王貞治かく語りき 第2章 極意の証言      1 梨田昌孝:コンニャク打法の真実 ほか      2 西山秀二:桑田真澄のコントロール/イチローの究極スイング ほか      3 高橋慶彦:江夏豊の逆算、古葉竹識の器 ほか      4 得津高宏:金田正一監督の遺産 ほか      5 究極を見た打者たち:内川聖一/青木宣親 ほか 第3章 投手という世界      1 小谷正勝:山口鉄也を作った男 ほか      2 高橋善正:澤村拓一と大学野球 ほか      3 スライダーとフォーク:成田文男/上原浩治 第4章 V9巨人とその遺産      1 荒川博:一本足打法のルーツ ほか      2 黒江修透:牧野茂コーチの力 ほか      3 高田繁:ONのすごみ ほか      補論 野村克也の川上哲治論 第5章 達人たちの視点      1 広岡達朗:ヤクルト、西武の優勝の裏で ほか      2 関根潤三:大谷翔平は面構えがいい/根本陸夫との縁      3 村上孝雄:仰木、古葉、長嶋、稲尾…… ほか
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世界の読者に伝えるということ
2014.04.25発売
世界の読者に伝えるということ
著:河野 至恩
講談社現代新書
日本文化が世界で人気があると聞くとうれしい。コンテンツ輸出も大切だ。ただ、いま大事なのは「日本発の文化を日本以外の世界の読者の視点から見る」ことではないだろうか? アメリカで森鴎外を学び、大学で教えた経験も持つ著者が、文学と批評を例に、比較文学と地域研究というアプローチを通して考える画期的論考。(講談社現代新書) 日本文化が世界で人気があると聞くとうれしい。コンテンツ輸出も重要だ。ただ、日本文化の発信にあたって、いま求められているのは、「日本発の文化を、日本以外の世界の読者の視点から見てみる」ことではないだろうか?  アメリカで森鴎外を学び、大学で教えた経験も持つ著者が、文学と批評を例にして、比較文学と地域研究というふたつのアプローチを通して考える。 【目次】 序章 「世界の読者」の視点 第1部 ひとつめのレンズ 比較文学篇――世界文学としての日本文学 第1章 アメリカで学んだ、日本文学の大切なこと 第2章 「世界の読者」から読みかえる村上春樹 第3章 「世界文学」という読みかた 第4章 海外の大学から見る「日本文学の発信」 第2部 ふたつめのレンズ 地域研究篇――日本研究からみる日本文化・ポピュラーカルチャー・現代日本の批評 第5章 日本研究という視点 第6章 日本研究で「日本らしさ」を語ることのむずかしさ 第7章 日本のポピュラーカルチャーを研究する 第8章 海外の日本研究から読む、現代日本の批評 終章 すべての文化は「世界の財産」である
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社会保障亡国論
2014.04.25発売
社会保障亡国論
著:鈴木 亘
講談社現代新書
消費税が増税されると本当に社会保障は充実するのか。現在わが国の社会保障給付費は、GDPの約4分の1にあたる110兆円を超える規模に達しており、年間3~4兆円というペースで急増している。消費税率の引き上げの効果は3~4年で消失する計算となる。年金・医療・介護・子育て支援など、「少子高齢化」日本を暮らす人々の不安は拡がる一方だ。社会保障財源の現状を具体的に改善する議論と給付の抑制・効率化策も提言する。 消費税が増税されると本当に社会保障は充実するのか。 現在わが国の社会保障給付費は、GDPの約4分の1にあたる110兆円を超える規模に達しており、年間3~4兆円というペースで急増している。消費税率の引き上げの効果は3兆~4年で消失する計算となる。 年金・医療・介護・子育て支援など、「少子高齢化」日本に暮らす人々の不安は拡がる一方だ。社会保障財源の現状を具体的に改善する議論と給付の抑制・効率化策も提言する。
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財政危機と社会保障
2014.04.25発売
財政危機と社会保障
著:鈴木 亘
講談社現代新書
日本の財政危機はどのくらい深刻か、医療・介護は成長産業なのか、少子高齢化・人口減少の影響とは、待機児童問題はなぜ解決しないのか。借金日本で安心して暮らすための社会保障入門。●日本の財政危機はどのくらい深刻なのか? ●医療・介護は本当に成長産業なのか? ●待機児童問題はなぜ解決しないのか? ●世界最速ですすむ少子高齢化、人口減少の影響は? (講談社現代新書) 日本の財政危機はどのくらい深刻なのか、医療・ 介護は成長産業なのか、少子高齢化・人口減少の 影響は、待機児童問題はなぜ解決しないのか、等 借金日本で安心して暮らすための社会保障入門! 【目次】 第一章 「日本の借金」はどのくらい危機的なのか? 第二章 「強い社会保障」は実現可能か? 第三章 世界最速で進む少子高齢化、人口減少のインパクト 第四章 年金改革は、第二の普天間基地問題になるか 第五章 医療保険財政の危機と医師不足問題 第六章 介護保険財政の危機と待機老人問題 第七章 待機児童問題が解決しない本当の理由 第八章 「強い社会保障」ではなく「身の丈に合った社会保障」へ 【著者紹介】 1970年生まれ。上智大学経済学部卒業後、日本銀行入行。1998年に退職後、1999年大阪大学大学院経済学研究科博士前期課程修了、2000年同後期課程単位取得退学(2001年、経済学博士号取得)。大阪大学社会経済研究所助手、(社)日本経済研究センター副主任研究員、東京学芸大学准教授などを経て、現在、学習院大学経済学部教授。専門は社会保障論、医療経済学、福祉経済学。主な著書に『だまされないための年金・医療・介護入門』(東洋経済新報社、2009年、第9回・日経BP・Biz  Tech図書賞)、『生活保護の経済分析』(東京大学出版会、2008年、第51回・日経・経済図書文化賞)などがある。
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新装版 顔十郎罷り通る(下)
2014.04.25発売
新装版 顔十郎罷り通る(下)
著:柴田 錬三郎
講談社文庫
金と女に生命をかける、天下放浪の仕事人・顔十郎とはいったい何者? 東海道を西に走り、薩摩藩のお家騒動に首を突っ込み、東に急いでは亡命清国皇太子をめぐる陰謀の渦中に躍る! 次々に直面する危難を自慢の長刀を振るい、知恵を働かせて切り抜けてきた顔十郎だが、今、宿命の難敵・左近との対決が! (講談社文庫) 女と酒に生命をかける素浪人の痛快冒険譚! 金と女に生命をかける、天下放浪の仕事人・顔十郎とはいったい何者? 東海道を西に走り、薩摩藩のお家騒動に首を突っ込み、東に急いでは亡命清国皇太子をめぐる陰謀の渦中に躍る! 次々に直面する危難を自慢の長刀を振るい、知恵を働かせて切り抜けてきた顔十郎だが、今、宿命の難敵・左近との対決が!
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新装版 顔十郎罷り通る(上)
2014.04.25発売
新装版 顔十郎罷り通る(上)
著:柴田 錬三郎
講談社文庫
おそろしく長い顔とその中央に盛りあがった巨大な鼻、一度見たら忘れられない顔である。本名は誰も知らない。自称・顔十郎。酒と女をこよなく愛し、名誉や義理は大嫌い。金のためにはどんな危険な仕事も引き受ける、浮世の常識の埒外で生きる素浪人だ! ダーティーヒーローの剣が冴えまくる痛快大活劇。(講談社文庫) 本当に強いダーティーヒーローここに参上! おそろしく長い顔とその中央に盛りあがった巨大な鼻、一度見たら忘れられない顔である。本名は誰も知らない。自称・顔十郎。酒と女をこよなく愛し、名誉や義理は大嫌い。金のためにはどんな危険な仕事も引き受ける、浮世の常識の埒外で生きる素浪人だ! ダーティーヒーローの剣が冴えまくる痛快大活劇。
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動くとき、動くもの
2014.04.25発売
動くとき、動くもの
著:青木 奈緒,解説:出久根 達郎
講談社文庫
緑豊かな自然の中で、日々山が崩れ、河が荒れる――。祖母・幸田文が著した名作『崩れ』の地を再訪。そこで出会った人々と、寡黙だがかけがえのない「砂防」という営み。 「山も川も、人の心も、動かぬものはありません。決別であり、同時にそこからの始まりでもあります」著書の目と心に映る景色を確かな筆致で綴る。(講談社文庫) 祖母・幸田文が訪れた地――再訪して綴る想い 緑豊かな自然の中で、日々山が崩れ、河が荒れる――。祖母・幸田文が著した名作『崩れ』の地を再訪。そこで出会った人々と、寡黙だがかけがえのない「砂防」という営み。 「山も川も、人の心も、動かぬものはありません。決別であり、同時にそこからの始まりでもあります」著書の目と心に映る景色を確かな筆致で綴る。
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うさぎの聞き耳
2014.04.25発売
うさぎの聞き耳
著:青木 奈緒
講談社文庫
露伴、文(あや)、青木玉を継ぐ若き感性のエッセイ。あるときは同じ歳の友人に結婚祝いを贈り、あるときは家の普請(ふしん)に来た若い大工さんとの会話に笑い……。年齢も国籍も心の距離さえも異なる、さまざまな人たちとの出会いをさわやかにつづる。日本とヨーロッパ、今と昔を行きつ戻りつ、幸田露伴、文、青木玉を継ぐ筆者の若い感性が光る、ユーモアあふれる随筆集(講談社文庫) 露伴、文(あや)、青木玉を継ぐ若き感性のエッセイ。あるときは同じ歳の友人に結婚祝いを贈り、あるときは家の普請(ふしん)に来た若い大工さんとの会話に笑い……。年齢も国籍も心の距離さえも異なる、さまざまな人たちとの出会いをさわやかにつづる。日本とヨーロッパ、今と昔を行きつ戻りつ、幸田露伴、文、青木 玉を継ぐ筆者の若い感性が光る、ユーモアあふれる随筆集(講談社文庫)
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満水子 下
2014.04.25発売
満水子 下
著:髙樹 のぶ子
講談社文庫
ダム建設のため水没する村で、肉親たちが次々と悲劇に見舞われた過去を持つ満水子(まみこ)。そこにはいつも義兄・吉田泉の存在が影を落としていた。満水子の謎が氷解していくにつれ後戻りできなくなる坂本。だが坂本の事実追究の代償は、あまりに大きかった。そしてついに衝撃的な結末が! 傑作恋愛長編、完結へ。(講談社文庫) 女の謎を追いつづけた男を襲う衝撃の結末! ダム建設のため水没する村で、肉親たちが次々と悲劇に見舞われた過去を持つ満水子(まみこ)。そこにはいつも義兄・吉田泉の存在が影を落としていた。満水子の謎が氷解していくにつれ後戻りできなくなる坂本。だが坂本の事実追究の代償は、あまりに大きかった。そしてついに衝撃的な結末が! 傑作恋愛長編、完結へ。
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満水子 上
2014.04.25発売
満水子 上
著:髙樹 のぶ子
講談社文庫
水ばかりを描く女流画家・満水子(まみこ)に出会ったノンフィクション作家の坂本は、彼女の内部に潜む「陰」に気付いた。満水子の過去に何があったのか。謎を追い、翻弄されるうちに坂本は、満水子に惹かれていく。だが「家の火葬」という言葉に行き着いた時、不吉な気配が漂い始めた。傑作恋愛長編、待望の文庫化! (講談社文庫) 知らないほうがいい女の「過去」もある…… 水ばかりを描く女流画家・満水子(まみこ)に出会ったノンフィクション作家の坂本は、彼女の内部に潜む「陰」に気付いた。満水子の過去に何があったのか。謎を追い、翻弄されるうちに坂本は、満水子に惹かれていく。だが「家の火葬」という言葉に行き着いた時、不吉な気配が漂い始めた。傑作恋愛長編、待望の文庫化!
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やむにやまれず
2014.04.25発売
やむにやまれず
著:関川 夏央
講談社文庫
時は、過ぎてゆく。何かを成し遂げても何ひとつなさなくても。青春を遠く離れ、その間に何かを得、多くを失った。そんな記憶の断片からなる18の物語は、いまだ胸に残る希望の欠片(かけら)と諦観の間で揺れている。豊かなユーモアとペーソス、やせ我慢と自嘲、感情と論考、それらに昭和の匂いが織り込まれた上質の短編集。(講談社文庫)
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妖しい風景
2014.04.25発売
妖しい風景
著:髙樹 のぶ子
講談社文庫
誰のために愛するの? 何のために生きるの? バイアグラから人類の進歩に思いを馳せ、旅先でのエピソードから芸術・文化を語る。あるいは高橋尚子のマラソンを見て日本人のアイデンティティを考え、神戸の少年殺人事件の調書に人生の深淵を感じる――。煌(きら)めく言葉の中に、あなたは何を発見するか!? 人気女流作家が縦横無尽に綴った珠玉のエッセイ集。(講談社文庫) 誰のために愛するの? 何のために生きるの? バイアグラから人類の進歩に思いを馳せ、旅先でのエピソードから芸術・文化を語る。あるいは高橋尚子のマラソンを見て日本人のアイデンティティを考え、神戸の少年殺人事件の調書に人生の深淵を感じる――。煌(きら)めく言葉の中に、あなたは何を発見するか!? 人気女流作家が縦横無尽に綴った珠玉のエッセイ集。
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くるみ街道
2014.04.25発売
くるみ街道
著:青木 奈緒
講談社文庫
留学を終え、翻訳の仕事をしながらドイツで暮らす京(ミヤコ)。両親のいる日本と恋人の待つドイツを行き来しながら、心は両者の間をゆれ動く。旅先での出合い、友人の結婚と失意、恋人との諍い…幸せと苦悩をかさねながら、やがて京は歩むべき道を見定めていく。幸田文、青木玉を若い世代へ継ぐ感性溢れる長篇小説。(講談社文庫) 恋人の待つドイツと日本 つのる愛、ゆれる心 留学を終え、翻訳の仕事をしながらドイツで暮らす京(ミヤコ)。両親のいる日本と恋人の待つドイツを行き来しながら、心は両者の間をゆれ動く。旅先での出合い、友人の結婚と失意、恋人との諍い…幸せと苦悩をかさねながら、やがて京は歩むべき道を見定めていく。幸田文、青木玉を若い世代へ継ぐ感性溢れる長篇小説。
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ハリネズミの道
2014.04.25発売
ハリネズミの道
著:青木 奈緒
講談社文庫
留学生として南ドイツを訪れた日本人女性京(ミヤコ)。男女共同の学生寮に驚き、習慣の違いに戸惑いながらも、楽しい仲間に恵まれ、パーティやサッカー観戦、小旅行とドイツ暮らしに夢中になっていく。幸田露伴、文、青木玉を継ぐ筆者が、人との出会いと別れ、美しい街の息吹を詩情豊かに綴る、新感覚の長篇エッセイ。(講談社文庫) 南ドイツで見つけた青春の輝きと友情。 幸田露伴、文(あや)、青木玉を継ぐ若き感性が人と街の息吹を詩情豊かに綴る。 留学生として南ドイツを訪れた日本人女性京(ミヤコ)。男女共同の学生寮に驚き、習慣の違いに戸惑いながらも、楽しい仲間に恵まれ、パーティやサッカー観戦、小旅行とドイツ暮らしに夢中になっていく。幸田露伴、文、青木玉を継ぐ筆者が、人との出会いと別れ、美しい街の息吹を詩情豊かに綴る、新感覚の長篇エッセイ。
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水の中の八月
2014.04.25発売
水の中の八月
著:関川 夏央
講談社文庫
水には目ってやつがある。石と同じで目を縫って泳ぐと嘘みたいに軽い。おまえらはサカナになれ、と言った監督は無理心中で死に、友だちの新井は朴と名前をかえた。水泳部をやめた僕の高3の夏休みはこうしてあっけなくすぎた。「在日」を生きる青春をとぎすまされた文体で描く表題作を含む7つの短編集。(講談社文庫) 水には目ってやつがある。石と同じで目を縫って泳ぐと嘘みたいに軽い。おまえらはサカナになれ、と言った監督は無理心中で死に、友だちの新井は朴と名前をかえた。水泳部をやめた僕の高3の夏休みはこうしてあっけなくすぎた。「在日」を生きる青春をとぎすまされた文体で描く表題作を含む7つの短編集。
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魔女狩り 西欧の三つの近代化
2014.04.25発売
魔女狩り 西欧の三つの近代化
著:黒川 正剛
講談社選書メチエ
15世紀後半~18世紀後半、4万人以上の魔女が殺戮された。中世ではなく、近代黎明期に魔女狩りが大流行したのはなぜか? 「魔女狩りとは何か」という問いかけは、「ヨーロッパ近代とは何か」とイコールである。魔女狩りとヨーロッパ近代誕生の関係を新視点から解き明かす。視覚文化論、哲学、宗教学的な知見を盛り込み、魔女狩りの歴史研究を通したヨーロッパ近代化論、および人間存在と人間文化を探究した冒険的著作です。 【目次】 はじめに 第一章 異端から魔女へ――中世末  カタリ派と「魔女」/異端審問と魔女裁判/ユダヤ教徒と「魔女」/ワルド派と「魔女」/本当に見たのか/年代記作家フリュントの報告/十五世紀の教会改革者ニーダー/『蟻塚』における魔女情報の提供者/『蟻塚』の「魔女」記述/『司教法令集』と「魔女の飛行」/ニーダーの女性観  /マルタン・ル・フラン『貴婦人たちの擁護者』/「反自然」としての魔女の行為/想像から現実へ   第二章 魔女熱狂時代前夜――十五世紀  『魔女の槌』/クラーメルの魔女狩り/『魔女の槌』における視覚と経験/「超・自然」と「脱・自然」/他者としての女性/モトリールの魔女信仰批判/ドミニコ会・フランシスコ会の魔女論争/スピーナの『魔女探究』/ルネサンス人文主義者の魔女論争/法学者アルチャーティの魔女論/オカルト哲学者アグリッパと魔女弁護/終末観の瀰漫と宗教改革の時代/カルヴァンの場合/視覚メディアと魔女表象 第三章 バロック時代の中の魔女裁判――十六・十七世紀  視覚とバロック/王権と魔女狩り/ド・ランクルという人間/フランス王国の周縁地バスクと魔女/バスク人の生業/悪魔化される民衆文化/女は魔法使いである/バスク人女性と魔女/ド・ランクルの「視覚的・認識論的錯誤」/魔女・悪魔と「反・自然」/魔女と国家/王国の自己同一化と魔女の意味/バロック・サバト/サバトにおける聖体奉挙/ヴュルツブルクの魔女とバロック/バロック時代の国家・教会と魔女裁判/魔女裁判の方法/魔女の処刑方法 第四章 魔女裁判の終焉と西欧近代の始まり――十七世紀後半以降  『世界図絵』と視覚/『世界図絵』における魔女描写  /十七世紀と視覚の特権化/近世の視覚モードとしてのバロックとデカルトとベイコン/デカルトと魔女信仰/バルタザール・ベッカーの魔女裁判批判書『魔法にかけられた世界』/観察・調査と自然/クリスティアン・トマジウスの魔女裁判批判/物体への眼差し/調査の必要性と魔女裁判の無益/ベイコンと魔女信仰/実験と悪魔の共存/驚異と自然/十七世紀の自然観/ロックにとっての魔女信仰/宗教的寛容の時代/生き続ける他者としての女性 おわりに 参考文献 索引
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ティムール帝国
2014.04.25発売
ティムール帝国
著:川口 琢司
講談社選書メチエ
「チンギス・ハンは破壊し、ティムールは建設した」――。 一四世紀から一五世紀にかけて、中央ユーラシアの広大な領域を統合した大帝国がティムール帝国である。 現世の楽園とも言える庭園(バーグ)を数多く建設し、青に彩られた帝都サマルカンドとその周辺に高度な文化を花開かせた。インド・ムガル帝国にもつながるこの帝国はいかにして繁栄したのか。マムルーク朝やオスマン帝国など西アジアの敵対勢力をも打ち破った創始者ティムールとその後継者たちの知られざる実像に迫る。 【目次】 はじめに サマルカンド・ブルーの謎  第一章 稀代の英雄の登場    1 ティムールの出自と出生    2 ティムール出生時のユーラシア    3 モンゴル帝国とチャガタイ・ウルス  第二章 創業の時代    1 群雄割拠の中央アジア    2 モグール・ウルスとの同盟    3 ティムール政権の成立    4 中央アジアの統合とチャガタイ・アミールの反乱  第三章 拡大の時代    1 西アジアの征服    2 キプチャク草原への遠征    3 北インドへの遠征    4 生涯最後の遠征  第四章 帝国揺籃の地マー・ワラー・アンナフル    1 マー・ワラー・アンナフルの世界   2 カシュカ河流域とティムール    3 サマルカンドとケシュの両京制    4 鎖の宮殿で冬営するティムール  第五章 帝都と首都圏    1 七年戦役中の土木・建築事業    2 現世の楽園バーグ    3 サマルカンドとケシュのあいだ  第六章 ティムールの死をめぐって    1 傷身儀礼    2 ハリール・スルターンとチンギス家    3 内乱のゆくえ  第七章 もう一人の後継者    1 ウルグ・ベグ政権の成立       2 サマルカンドの繁栄    3 対外政策とグーリ・アミール廟    4 史書『四ウルス』と四ウルス叙述法  第八章 伝説のなかのティムール    1 サーヒブ・キーランという称号   2 ティムールの系譜    3 「王朝の創始者」の創造  おわりに ティムール帝国のその後
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