新刊書籍
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1990.05.07発売
禅と精神医学
講談社学術文庫
瑩山禅師の『坐禅用心記』には、禅門のなかに潜む心の健康法の秘密と、悟りにいたる人間の心が、明らかな科学の言葉で語られている。禅瞑想のもつ科学性を病める心の治療に用いることこそ、仏の説く慈悲ではないかという考えのもとに、著者は精神医学の立場から脳波学的研究によりこれを証明しようとした。本書はまさに現代日本の医学と禅との結実の書といえる。国際的にも高く評価された注目の書。
1990.05.07発売
演劇とは何か
講談社学術文庫
現代芸術の華,演劇が孕む企みと仕掛の全容演劇,現代の代換宗教=典礼,また都市の日常にたまさか現出する祝祭空間として現代人の生存を揺さぶり更新し続ける言葉と身体の企み.第一人者による刺激的論考

1990.05.02発売
鞄の中身
講談社文芸文庫
自分の死体を鞄に詰めて持ち歩く男の話。びっしりついた茄子の実を、悉く穴に埋めてしまう女の話。得体の知れぬものを体の中に住みつかせた哀しく無気味な登場人物たち。その日常にひそむ不安・倦怠・死……「百メートルの樹木」「三人の警官」ほか初刊7篇を含め純度を高めて再編成する『鞄の中身』短篇19。読売文学賞受賞。

1990.05.02発売
野原をゆく
講談社文芸文庫
人間と自然の“存在自身の淋しさ”に美の極致を見、己れを遂に帰らぬ「永劫の旅人」に擬する西脇順三郎。赤土の崖の野っ原を彷徨う詩人の逍遥は、時空を超え枯れ野への夢を追った芭蕉や西行の旅の想いに重なる。『Ambarvalia』、連作詩『旅人かへらず』によって、現代日本の詩の世界に衝撃的な影響を与えた詩人が、透徹した文体の裡に静かな感動を与える名エッセイ。

1990.05.02発売
風前雨後
講談社文芸文庫
蘆花を終生苦しめた重圧の背後にあるもの、スコットの人類冒険史上最大の運命悲劇、江藤新平、川路聖謨、シェイクスピアの世界、──人間への旺盛な興味と探究。不遇の運命とその背後の社会・国家への鋭い考察。英文学、社会評論、翻訳、評伝、社会運動など、その枠を超え、屹立する、比類なき知性と実行力をもつ著者の、精神の動向を闊達自在に展開する「蘇峰と蘆花」「諷刺文学序説」「怒りの花束」ほか収録。ジャンルを超えて思考する豊穣強靱な精神世界!

1990.05.02発売
大いなる日・司令の休暇
講談社文芸文庫
父をこよなく愛した幼、少年の日々。敗戦により海軍軍人であった父の失職の帰還。失意と家庭の不幸を耐えた父のストイシズム。人間の魂の高貴を平明、粉飾なき文体で描く秀作群。惜しまれて急逝した不朽の文学者魂・阿部昭の世界。
1990.04.26発売
メリケンざむらい
文芸(単行本)
幕末・明治を駆けた若き通詞,波乱の生涯!下級武士の次男坊・米田桂次郎は,15歳のとき通訳見習いとして遣米使節団に選ばれ世界に雄飛した.戊辰戦争では幕軍として敗走,各地を流浪し不遇の生を終える
1990.04.26発売
高橋美則墨彩画集・萬葉の道
写真集・画集
墨彩で描かれた萬葉歌の故地102点を収録日本人の心の故郷萬葉歌.その歌心を今も残す,大和・近江・若狭・関東に訪ね,その四季おりおり,山水草木を描きつづけた,画家高橋美則のライフワ-クを刊行.
1990.04.26発売
やるぜ!星野ドラゴンズ
魅せます・勝ちます――これが星野野球だ!中日監督就任以来,ことし星野は4年目のシ-ズンを迎える.その間Vをはさんで常にAクラスを維持してきたが,その星野と中日ナインの魅力を中日ファンに公開.

1990.04.26発売
蒸留工学 実験室からプラント規模まで
化学工業、実験化学の最も重要な単位操作である蒸留をわかりやすく解説。精選された例題とていねいな解答により実験・設計計画を適確に指導。教科書・参考書として最適。
1990.04.25発売
グリーン・レクイエム
文芸(単行本)
ロング・セラーとして名高い作品の愛蔵版。腰まで届く長い緑色の髪の少女・明日香と、彼女に恋をした信彦のラブ・ストーリー。ファンの熱烈な要望に応えて第Ⅱ部「緑幻想」と同じ体裁で出版する愛蔵版。

1990.04.25発売
改訂新版 青春の門 第四部 堕落篇
どん底からの出発
人間は生き、人間は堕ちる――歌手を目ざす織江は去り、学友たちは政治運動に青春を賭ける。訣別の哀しみと熱い屈辱感のなか、信介は重く澱んだ倦怠の日々を、真っすぐに見つめて立っていた。
あの時代は、もっと熱く生きていた……たった1度しかない人生を、悩み、苦しみ、彷徨い生きる若者たち。苛酷な運命に翻弄される青青――信介はいま深い奈落の淵でさまよう。みずみずしい魂の昂揚と愛をヒューマンに描く戦後最大のロングセラーの第4部。
1990.04.23発売
飢餓旅行
文芸(単行本)
戦死した長男の納骨が最初の家族旅行だった昭和21年1月,遺骨を納めに巡査・恩田一家五人は,淡路島から宮崎へと旅行する.最悪の交通事情のなかで彼らは,家族の絆を確認し新しい時代を感じとっていく
1990.04.23発売
戦国を斬る
文芸(単行本)
時代短編の名手が放つ痛快時代読切り8編.多々良一学は慶長元和の戦国の気風を色濃く持つ武辺者.しかし平和の風がすっかり定着した江戸初期,この男ははなはだめいわくな男であった.反時代を貫く表題作
1990.04.23発売
一億二千万の闇
文芸(単行本)
幼児を襲う連続通り魔事件に潜む現代の狂気東京北西部で幼児を狙う通り魔事件が発生,地道な捜査の結果,三十年前の意外な事実が浮かびあがる.現在の高度管理社会,地価高騰に追いつめられた男たちの叫び

1990.04.23発売
私本太平記(八)
湊川に繰り広げられた楠木軍の阿修羅の奮戦。さしもの正成も“敗者復活”の足利軍に制圧された。正成の死は、後醍醐方の大堤防の決壊に等しかった。浮き足立つ新田義貞軍、帝(みかど)のあわただしい吉野ごもり。その後の楠木正行、北畠顕家の悲劇。しかし尊氏も、都にわが世の春を謳うとは見えなかった。一族の内紛?勝者の悲哀?彼は何を感じていたか。終章「黒白問答」が、その解答である。
湊川における楠木正成の阿修羅の奮戦――。さしもの正成も“敗者復活”の足利軍に制圧された。正成の死は、後醍醐方の大堤防の決壊に等しく、浮き足立つ新田義貞軍の敗北、帝の慌しい吉野ごもりに繋がる。

1990.04.23発売
新書太閤記(三)
桶狭間の大勝は、尾張に信長あり、と武名を喧伝はされたが、天下統一への道は第1歩を踏み出したにすぎない。信長の次なる目標は、美濃の攻略である。その拠点ともなるべき洲股(すのまま)――尾濃の国境に天険を誇る要害の地に、織田軍団の足場をつくりたい。これが信長の渇望であった。だが言うは易く、工事は至難。重臣、みな反対である。時に藤吉郎ひとり、賛成論をブッた。当然、大命は藤吉郎に。

1990.04.23発売
新書太閤記(二)
信長を主に選んだ藤吉郎のすばらしい嗅覚。これは彼の天賦の才で、寧子(ねね)への求婚でも言えることである。恋がたき前田犬千代との、虚々実々の妻(め)あらそい。だが、本巻の眼目は、田楽狭間の急襲にある。永禄3年、今川義元は数万の兵を率い、西征の途に立った。鎧袖一触と見くびられた織田勢であったが、信長は敢然とその前に立ちはだかったのである。この1戦の帰結が、戦国の流れを変えていく。

1990.04.23発売
新書太閤記(一)
動乱の中世に終止符を打ち、新世紀を開いた豊臣秀吉の生涯を描く、規模雄大な出世物語が本書である。民衆の上にあるのではなく、民衆の中に伍してゆく英雄として、秀吉は古来、誰からも愛されてきた。――奔放な少年時代を過ごした日吉が、世間を見る眼も肥え、生涯の主君として選んだのが、うつけで知られる織田信長であった。随身を機に名も木下藤吉郎と改め、着実に出世街道を歩んでいく。
1990.04.23発売
染色体工学
人類に役立つ応用を主眼とした技術の集大成生物における最も挑戦的なテーマに満ちている染色体はバイオテクノロジー技術によって徐々にその全容を明らかにし始めている。その革新的な技術の数々を紹介。