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1979.03.26発売
源義経(三)
講談社文庫
駿河黄瀬川の陣で義経は兄・頼朝と晴れの対面をし、源氏方は富士川の合戦で、平家の大軍を撃ち破る。そして寿永2年、木曾義仲が京に侵入し、平家一門は都落ちしていくが、後白河法皇は義仲と対立する。義経は宇治川の合戦で義仲を破り、動乱の都に入り、まもなく静を知る。兄・範頼とともに平家追討の院宣を受けた義経は、一の谷の合戦で平家の大軍を潰走させる。
奥州平泉の藤原氏のもとで成人した源九郎義経は、兄頼朝の平家追悼の軍に加わる。宇治川の合戦で木曾勢を破って寿永三年正月、兄範頼とともに都へ入る。その頃、西海に逃れた平家は‥‥。〈全五巻〉

1979.03.23発売
歴史対談 徳川家康
講談社文庫
家康の性格、その戦略と戦術、天下統一の経緯、宗教観、女性操縦術など……。戦国乱世の天下を統一して、300年の泰平を築いた徳川家康について、小説「徳川家康」の著者・山岡荘八、歴史学者・桑田忠親の二氏が、文学・歴史の両面から縦横に語って、英雄の虚像と実像、戦国日本の歴史の真実に迫る、興趣の対談。

1979.03.23発売
遠い日の海
講談社文庫
米軍の機銃掃射で両親を失い、孤独に生きる27歳の下嶽安芸子、家主の息子で新制高校生の槇枝静吾、その級友でラグビー部の花形・久慈史郎。3人の青春には、それぞれ戦争の傷痕が微妙に刻みこまれている。青春の友情、愛、絶望感に、社会の移ろいが濃密に投影していた昭和20年代を、精錬された手法文体で描く文芸作品。

1979.03.23発売
花隠密
講談社文庫
花を好んだ11代将軍・徳川家斉に、各藩は競って自慢の花を献上した。四国・宇和島藩も、花造りの名人・田吹弥兵衛に花菖蒲を造らせ献上した。だが無残にも家斉は冷笑し、細川家献上の肥後菖蒲を讃美する。その結果、弥兵衛は割腹した。息子・弥十郎は、悲憤に耐え肥後に潜入する。花造りを盗むための隠密である。異色の題材に挑んだ時代長篇。

1979.03.08発売
近世日本国民史 開国日本(1)
講談社学術文庫
ペルリ来航は、我が国が徳川鎖国政策を破り近代国家へ進む象徴的事件であった。が、時代を語るには、その以前を語らねばならぬとする蘇峰は、来航以前の形勢を論ずるに、幕府の対外防備の嚆矢を寛政の松平定信に見「定信の遺志を紹成する者であらば、嘉永の末、安政の始めに至りて、周章狼狽をしなかったであろう」と嘆じ、開国前夜の内憂外患、警鐘乱撞に対する当局の拱手怠慢を指摘し、その崩壊は内部に胚胎していたと洞察する。
ペルリ来航は、我が国が徳川鎖国政策を破って近代国家へ進む象徴的事件であった。が、時代を語るには、その以前を語らねばならぬとする蘇峰は、来航以前の形勢を論ずるに、幕府の対外防備の嚆矢を寛政の松平定信に見「定信の遺志を紹成する者であらば、嘉永の末、安政の始めに至りて、周章狼狽をしなかったであろう」と嘆じ、開国前夜の内憂外患、警鐘乱撞に対する当局の拱手怠慢を指摘し、その崩壊は内部に胚胎していたと洞察する。

1979.03.08発売
十六夜日記・夜の鶴
講談社学術文庫
歌道家の名誉を守り、一家の生活を支えるため、亡夫の遺産は横領されてはならない。必死の思いで、阿仏は高齢60歳に近い身を、訴訟のため鎌倉にはこぶ。異郷滞在4年、判決を見ぬまま阿仏は死んだ。が、書きのこされた『十六夜日記』は、訴訟に勝つことよりもずっと高い価値をもって、文学史の上に生きている。『夜の鶴』は、阿仏がさる貴人の依頼で書いた和歌の入門書。具体的で平易な記述の中に、確かな知識と信念がうかがわれる。

1979.03.08発売
平家物語(一)
講談社学術文庫
「おごれる人も久しからず」と物語冒頭に語るように、権力を握り、専横を極めた平清盛の行動は、平氏一門の運命を栄華の座から、滅亡へと回転させた。『平家物語』はこの滅びの過程を、歴史的動乱の全体像として語り、その変革期に固有多様な行動的人間を登場させている。日本史上もっともあざやかな転換期の全容を語る叙事詩『平家物語』は中世を代表する古典であり、かつ民族的遺産として命長く読みつがれるであろう。(全12巻)

1979.03.08発売
言志四録(2) 言志後録
講談社学術文庫
第2巻には、「言志後録」255条をおさめる。佐藤一斎が、57歳からの約10年間に記した語録であり、人が日々の生活のなかで決して忘れてはならない心得、また、豊かな人生を送るための心構えが味わい深く説かれる。全編にちりばめられた、これら珠玉の言葉に触れるとき、読者は心の琴線が高鳴るのを覚えずにはいられない。巻末に「重職心得箇条」を付す。人の上に立ち、部下を統率して行く者の心掛けが、余す所なく説かれる。

1979.03.01発売
倭王の末裔 ―小説・騎馬民族征服説―
講談社文庫
日本国家は、いかにして誕生したか? 古代史の謎に、SF作家・豊田有恒が、該博な知識とSFの手法を駆使して挑戦した、雄大な歴史ロマン。その迫真性と実在感は、ノンフィクションとも見まがう力で読者を衝つ。ーー第一章・女王卑弥呼/第二章・神功皇后/第三章・太の安麻呂。

1979.02.26発売
玉川兄弟(上)
講談社文庫
江戸は飲み水に不自由な土地であった。町の発展ひいては幕府の威令をいきわたらせるため、多摩川の水を江戸に曳くという壮大な計画が生れた。多摩川上流に生をうけた土木業者、枡屋庄右衛門・清右衛門兄弟は、目先の利益を排して見事入札に成功、数多の困難に立ち向う。若い兄弟の不屈の闘いをえがく歴史巨篇。玉川上水開墾に雄々しく立ち向かう若い兄弟の物語。

1979.02.26発売
源義経 二
講談社文庫
奥州へ下った義経は、平泉に藤原秀衡を訪ねる。義経に好意をよせる鎮守府将軍・秀衡は、このとき53歳。当時、藤原氏は蝦夷と争っており、義経はこの争いにまきこまれ、蝦夷を討伐し、長の赤路具を心服させる。やがて治承4年夏、兄・頼朝の平家追討の旗上げが知らされる。ついに義経の立つ日が来た。関東へ向けて、平泉を出で立つは、義経主従32人……。

1979.02.26発売
源義経 一
講談社文庫
平家全盛の承安3年秋、洛北鞍馬寺で文武の技を磨く、源義朝の子・遮那王は15歳になった。明けて4年の春、遮那王は京五条の橋の上で弁慶と出会い、主従を誓うが、この非凡な少年に平家の目が光る。危険をさけ、奥州平泉に藤原秀衡を訪ねていく途中、近江の国・鏡の宿で元服し、自ら九郎義経と名乗る……。悲劇の英雄・源義経の生涯を描く一代記(全5巻)。

1979.02.26発売
牙王物語
講談社文庫
北海道・大雪山の峻烈な自然の中で、生をうけた混血犬・キバは、渓流で死に瀕したところを牧場主の娘・早苗に救われ、牧場で育てられる。キバの屈強ぶりを見込んだ猟師が、殺人熊・ゴンを倒すための猟犬としてもらい受けたが、キバの血にひそむ野性は、彼を再び山深く逃亡させた。動物文学の第一人者が描く感動の名作。
混血犬キバは大雪山山中に生まれた。その屈強さを猟師に見込まれ、殺人熊ゴンを倒すための猟犬として育てられる。だがその野性の血はキバを再び山深く逃亡させた。動物文学の第一人者による感動の名作。

1979.02.23発売
雪明かり
講談社文庫
美しく心優しい女の哀れ。世の片隅で生きる博徒のせつなさ。武家支配の終熄を予感する武士の慨嘆──小さくも己れの世界を懸命に生きる武士や町人の内には、階級を超えた人間の血が流れる。人間の愛しさと哀しさを見つめる著者の優しい眼が全編を貫き、巧みな構成・鮮かな結末と相まって短編の粋を見せる。

1979.02.23発売
髪の環
講談社文庫
切られた髪、竹の花、熟れすぎた果実。絶妙の小道具たちが、男女の陰影深い感情の震えに、鮮かな輪郭を与え、そのとき、みずみずしい生命感をたたえた日常の中に、ふと非日常と幽冥の露頭が現出する。異空間へ踏み出そうとする情念の快い緊張、不安、期待……。強い美意識に貫かれた、珠玉の9短篇。毎日出版文化賞受賞。

1979.02.22発売
狐の鶏
講談社文庫
真次はこのところ、恐ろしい夢に身も凍る思いをしていた。斧を振るって兄嫁の望を、自分の手で殺してしまう夢だ。ところが、一仕事おえての午睡からさめてみると、夢そのままの光景が眼前に展開しているではないか。果して自分の行為は、夢なのかうつつなのか。あやかしの世界の殺人を描く表題作ほか4編を収録。
斧を振るって兄嫁の望を惨殺してしまう夢に、夜毎うなされる信次。だが、ある日、夢のままの光景が展開して……。表題作ほか「ねずみ」「犬の生活」「王とのつきあい」「東天紅」を収録。日本推理作家協会賞受賞作。

1979.02.19発売
人形たちの夜
講談社文庫
夜は、夢魔が目覚める時。夜に生をうけた人形たちは、人の世の原罪を、哀しみをまた憎悪を、その糧として生きているのであろうか。……日常の営為の底に潜むもう一つの世界を、人形たちとともに旅する時、季節の移ろいは、我々をより深い酩酊へ、迷宮へ、そして破局へと誘う。著者50年の苦い想いをもこめて描く、魔術の書。

1979.02.08発売
和英辞典
講談社学術文庫
日本ではじめての文庫版による和英辞典。和英中最高の文例6万・英作文辞典を兼ねた用例本位の和英辞典・見やすく引きやすい五十音順ひらがな見出し・米英人語学教育の権威との共同編集・英会話にも役立つ実用性・学習と実務の必要語5万を完全網羅、等々の充実した特色により絶賛を博しつつある『講談社和英辞典』の文庫版。豊富な内容をハンディな文庫に収録。携帯に、海外旅行に、オフィスに、辞典界待望の文庫型和英辞典の誕生。

1979.02.08発売
物語日本史(下)
講談社学術文庫
応仁の乱に始まる戦国紛乱、群雄割拠の世。政権は織田信長から豊臣秀吉、そして徳川家康へと移ってゆく。徳川幕府の下で太平の夢を貪った日本は、黒船の来航によってその夢を破られる。攘夷か開国かで揺れるなか、歴史は天皇を中心とする明治維新へと大きく動いてゆく。著者は、その変革の思想的基盤をなした吉田松陰らの国学の系譜を明らかにし、さらに大東亜戦争にいたる近代日本の歩みを辿る。

1979.02.08発売
物語日本史(中)
講談社学術文庫
平安の世に権勢並ぶものなき栄華を誇った藤原氏。その華やかな貴族文化も地方政治の乱れから次第に崩壊し、代わる新興武家勢力の両雄・源氏と平氏の宿命的な争いとなる。本巻では、保元・平治の乱に始まる源平の合戦から室町幕府の終末までを取りあげ、乱世における武家政治の不条理を描く。平清盛-源頼朝-足利尊氏と受け継がれた覇権は途絶え、応仁の乱をもって日本の中世は幕を閉じんとする。