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物語日本史(上)
1979.02.08発売
物語日本史(上)
著:平泉 澄
講談社学術文庫
われわれ日本人は、どのような歴史をあゆんできたのか。本書は、著者が一代の情熱と長年にわたる学問・研究のすべてを傾け、若き世代に贈った日本歴史の通史である。上巻では、日本国家の成り立ちを神々の時代にまで遡って探り、大和・奈良時代にいたる古代日本の姿を明らかにする。更に天皇を中心とする貴族政治が平安朝において頂点に達し、比類なき王朝文化が花開くまでを人物中心に通観する。
釈尊のさとり
1979.02.08発売
釈尊のさとり
著:増谷 文雄
講談社学術文庫
仏教といえは、釈尊を知らない人はいない。だが、本当の釈尊の姿は、どれだけ知られているのだろうか。本書に於て著者は、仏教一すじの長年に亙る思索と研究の中から、釈尊の生涯とその思想においてその眼目をなすといわれる菩提樹下の大覚成就、すなわち、「さとり」こそ、まさしく直観であり、そのさとりは受動的なものであったという結論を導き出した。釈尊の生涯を見つめながら、その真実の姿を明らかにした仏教入門の白眉の書。
日蓮
1979.02.07発売
日蓮
著:川口 松太郎,装丁:原 弘,装画:川田 幹
講談社文庫
遠州・貫名郷の小領主・貫名重忠は、領地争いの訴訟に破れ、安房に流された。その地で生まれた重忠の子・善日丸は、正義感の強い少年だったが、他国者として近所の子供たちに挑発され、絶えずもめごとを起こしていた。彼の味方は、浜夕という少女だけだった。その浜夕が鎌倉の御家人に輿入れすることになった時、たったひとりの理解者を失った善日丸は、悄然の思いで清澄寺を訪ね、仏門に入る決意をした。そして鎌倉・比叡山・南部・高野山などで修業を重ね、32才で日蓮宗を開祖した。鎌倉の世に激しく波瀾の生涯を生きた人間・日蓮を、鮮やかに描いた巨匠の力作長篇。萬屋錦之介、松坂慶子らで映画化もされた名作。
電子あり
バーバパパのだいサーカス
1979.02.06発売
バーバパパのだいサーカス
著:A・チゾン,著:T・テイラ-,訳:山下 明生
講談社の絵本
バーバパパ一家が楽しいサーカス団に変身 サーカスが町を通りすぎていってしまい、子どもたちはがっかり。そこで、バーバパパたちがサーカスをすることにしました。さあ、楽しいショーのはじまりです!
ハーレムの熱い日々
1979.01.29発売
ハーレムの熱い日々
著:吉田 ルイ子,解説:猿谷 要,装丁:亀倉 雄策,その他:吉田 ルイ子
講談社文庫
黒人スラム街にともに暮らし、黒人たちを撮り続けた、フォトジャーナリスト・吉田ルイ子――貧困・麻薬・売春・差別に象徴されるニューヨーク・ハーレムで、人間が人間であることを取り戻すことに目覚めた黒い肌の輝きを、女の感覚とカメラの冷徹な眼でヴィヴィッドに把えたルポルタージュ。
電子あり
長崎犯科帳・青苔記ほか五篇
1979.01.26発売
長崎犯科帳・青苔記ほか五篇
著:永井 路子,解説:尾崎 秀樹,デザイン:亀倉 雄策,その他:丹阿弥 丹波子
講談社文庫
肥後国の仏師・卯助が、銀札の版木を偽造し、贋札を作った事件の謎を追う「長崎犯科帳」。明智光秀の娘・秀姫が、織田信長の養女として、筒井順慶の養子・定次に嫁いだことによって起る波風をえがいた「青苔記」。大内裏の応天門が焼失した事件をめぐる、伴大納言、左大臣・源信、藤原基経の権謀の渦を書いた「応天門始末」……など、永井路子の傑作短篇時代小説7篇を収録。
電子あり
近藤勇白書
1979.01.26発売
近藤勇白書
著:池波 正太郎,解説:佐藤 隆介
講談社文庫
近藤勇。一介の道場主から新選組局長となって勤王方を震撼させながら、遂には朝敵として処刑された男。己を正義と信じて振った剣は空しかったのか。奮戦の甲斐なく幕府は崩壊。時代の荒波に翻弄され、変転を余儀なくされた男の人間像を綴るとともに、著者独自の史観を示して、動乱の幕末を描いた時代巨編。
北一輝論
1979.01.24発売
北一輝論
著:松本 清張,デザイン:亀倉 雄策,その他:舟橋 菊男
講談社文庫
電子あり
生物はなぜ進化したか 現代進化論の盲点をつく
1979.01.24発売
生物はなぜ進化したか 現代進化論の盲点をつく
著:浅間 一男,装画:渡辺 冨士雄
ブルーバックス
なぜ魚が人類にまで進化したのか? 《生物はなぜ陸に上がったのか?》 4億年前の大陸上昇期、海の陸化にともなって陸にとり残された 《陸に上がった生物はどうしたか?》 まず乾燥に耐え、悪化する気候変化に耐えねばならなかった 《進化の方向とは?》 環境に対する適応力の増大の方向こそ進化の方向である 《人類出現の時》 寒暖の差が最も激化し氷河時代が到来した時、猿は樹から降りた……
新しい科学論
1979.01.24発売
新しい科学論
著:村上 陽一郎
ブルーバックス
人間にとって科学とは何なのかを考える……自然科学は、けっして人間や人間社会から切り離された、中立の道具などではないのです。良かれ悪しかれ、その時代その社会の基本的なものの考え方、底流となっている前提と結ばれているものなのです。……現代の科学は、その長所も欠点も、わたくしども自身のもっている価値観やものの考え方の関数として存在していることを自覚することから、わたくしどもは出発すべきではないでしょうか 人間にとって科学とは何なのかを考える ……自然科学は、けっして人間や人間社会から切り離された、中立の道具などではないのです。良かれ悪しかれ、その時代その社会の基本的なものの考え方、底流となっている前提と結ばれているものなのです。……現代の科学は、その長所も欠点も、わたくしども自身のもっている価値観やものの考え方の関数として存在していることを自覚することから、わたくしどもは出発すべきではないでしょうか。今日の自然科学は、今日のわたくしども人間存在の様態を映し出す鏡なのです。(本書「第二章」から)
電子あり
中国妖姫伝
1979.01.23発売
中国妖姫伝
著:駒田 信二,解説:清水 信,装丁:亀倉 雄策,装画:宮田 雅之
講談社文庫
電子あり
忍ぶ橋
1979.01.12発売
忍ぶ橋
著:北泉 優子,装丁:原 弘,装画:難波 淳郎
講談社文庫
母の残した背徳の傷痕ゆえに、愛をも捨て、憎悪と怨念の石礫を浴びて、贖罪にのみ生きねばならぬ、哀しくも美しい女のさだめ――中桐晶子は、淡路島へ向う船に、傷心をゆだねていた。若い男と蒸発し、淡路島の小料理屋で働いていたらしい母の宮子が、ゆきずりの客を情交後に腰紐で絞殺、睡眠薬自殺を遂げた。客は、奈良の一刀彫り美術商・宗方春之と判り、ゆきずりの無理心中とみられた。宗方春之の妻・志津は激怒した。詫びる晶子に、ちぎった数珠を投げつけ、母親・宮子の罪をつぐなえと叫んだ。そして、晶子は、母の贖罪のために、宗方家の長男・知之の嫁として、志津の前にさらされることになった……。女の憎悪と怨念の石礫を浴びせる志津、女の愛も捨て贖罪にのみ生きる晶子の、哀しくも美しい日々を描く。
電子あり
今昔物語集(一)
1979.01.10発売
今昔物語集(一)
その他:国東 文麿
講談社学術文庫
今昔物語集は平安末期の成立。31巻千数十の説話を収め、量的にも、内容の多様さや文化的興趣および組織的編集の点においても、わが国説話集中群を抜く存在である。全説話は天竺・震旦・本朝に3分されるとともに、仏教・世俗に二分され、平安朝仏教の庶民的享受の全貌と上下階層の人間的な生きざまや日常生活の種々相が、興味深く描き出される。巻一は、釈尊の出生から初説法に至る8説話と、釈尊の偉大性を語る諸説話から成る。
アメリカ教育使節団報告書
1979.01.10発売
アメリカ教育使節団報告書
訳:村井 実
講談社学術文庫
「戦後」日本の教育とはなんであり、「戦後」日本の民主主義とはなんであったのか。昭和21年、合衆国対日教育使節団がマッカーサ司令部に提出した報告書は、臣民教育を否定し、国家中央当局への権力の集中を批判して、戦争で荒廃した日本に民主主義教育を打ち樹てようとした戦後教育改革の原典である。本書は、この報告書を全訳したものであり、日本の「戦後」を考え、教育を考えようとする読者に送る第一級の現代史資料である。
復讐するは我にあり(下)
1978.12.22発売
復讐するは我にあり(下)
著:佐木 隆三
講談社文庫
厖大な調書や公判記録の調査、事件関係者への執拗な聞き込みという徹底した追跡。稀代の犯罪者の行動を関係者に語らせる話法の巧みさから浮び上がる事件の全貌。犯罪は立体的に再現される。小説家の想像を排除し、事実をして語らせた迫真のドラマ。新しいジャンルの文学を創出した直木賞受賞の傑作である。今村昌平監督・緒形拳主演で映画化された不朽の名作! <上下巻>
電子あり
限りなく透明に近いブルー
1978.12.19発売
限りなく透明に近いブルー
著:村上 龍
講談社文庫
福生の米軍基地に近い原色の街。いわゆるハウスを舞台に、日常的にくり返される麻薬とセックスの宴。陶酔を求めてうごめく若者、黒人、女たちの、もろくて哀しいきずな。スキャンダラスにみえる青春の、奥にひそむ深い亀裂を醒めた感性と詩的イメージとでみごとに描く鮮烈な文学。群像新人賞、芥川賞受賞。
退屈しのぎ
1978.12.19発売
退屈しのぎ
著:高橋 三千綱,解説:飯田 章,デザイン:亀倉 雄策,装画:司 修
講談社文庫
アメリカ留学中の純一・23歳。急な坂の途中に建つ、ボロアパートに住む。坂の上には、老人が一人いつも陽なたぼっこをしている、公園。そこを隣人ボブは、サンセットパークと名づけた。底が抜けたような青いカリフォルニアの空の下、純一は青春を生きる。時を殺しながら……。新しい文学の誕生を告げる、著者の第一作品集。群像新人賞受賞作の表題作ほか3編を収録。
電子あり
三色の家
1978.12.18発売
三色の家
著:陳 舜臣,デザイン:亀倉 雄策,装画:小原 義也
講談社文庫
海岸通りでひときわ目立つ三色の建物は、海産物問屋の同順泰公司である。ここの3階にある干し場で、コックの杜自忠が殺された。出入口2ヵ所には家人がいたのに、全然気付かぬという。杜の人生は苦難に満ちていた。公司の主人の親友である陶展文の鋭い推理と調査が始まる。神戸を舞台にしてのびやかに描く長篇推理。
電子あり
頭医者事始
1978.12.18発売
頭医者事始
著:加賀 乙彦,その他:斉藤 茂太,デザイン:亀倉 雄策,装画:畑農 照雄
講談社文庫
迷いに迷ったあげくに、入局した精神科。そこには奇人、変人、秀才、天才……個性豊かな人物が、ずらりと顔を並べていた。いささかお調子ものの主人公、若さにまかせ血気にはやり、あれよあれよと椿事を巻きおこす。新米精神科医の、めまぐるしくも充実した一年を、思いきり爽快に愉快に描く、自伝ふう長編ユーモア小説。
電子あり
萌野
1978.12.18発売
萌野
著:大岡 昇平,解説:松山 幸雄,デザイン:亀倉 雄策,装画:福島 誠
講談社文庫
ニューヨークで、はじめて親となろうとしている息子夫婦に対する微妙な心情と、18年ぶりにアメリカを再訪したその父親の文明批評的視点を交錯させて、知的関心の全領域を、「人間的な親和の文章」でつづる。自在な形式と、鋭い洞察力により、不滅の作家精神を実証した、強靱な文学境域。
電子あり