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1975.02.26発売
ミステリー傑作選(5) 犯人ただいま逃亡中
講談社文庫
推理小説ファンの増大とともに多様化したミステリーへの絶好の手引き書として定評の名作選。15編収録。
<収録作家>佐野洋・松本清張・星新一・日影丈吉・佐賀潜・結城昌治・戸川昌子・小松左京・筒井康隆・生島治郎・黒岩重吾・陳舜臣・都筑道夫・三好徹・笹沢左保

1975.01.29発売
飛行機はなぜ飛ぶか
ブルーバックス
さまざまなアイデアと原理!
《巨象》のようなジャンボ機は350トンだが、将来は
《1000トン》という巨鯨のような飛行艇も考えられている。
《胴のくびれた》遷音速機(ほぼ音と同じ速度の高速機)や
《マッハ2.2》の怪鳥コンコルド、衝撃波に乗って
《水上スキーさながら》に空を駆けるウェーブ・ライダー等のほか
《プロペラ機へのリバイバル》も見のがせない傾向である。それは
《騒音や都市の過密》とも関係するからである。

1975.01.29発売
フロイト
講談社現代新書
エディプス・コンプレックス、超自我、サディズム……など、精神分析の考え方は、広く受けいれられている。しかし、フロイトがそこにいたる道は、けっして平坦ではなかった。ユダヤ人ゆえの迫害、“性”をあまりに重視したための、世間との大きな摩擦、そしてなによりも、“心”という目に見えない領域を探るためには、自分を患者にみたてて、鋭いメスをいれるという苛酷な作業が必要であった。精神分析は、フロイト自身の精神遍歴、家庭環境を抜きにしては理解しえない。
自分自身を犠牲にして――フロイトは彼自身の生活を露出したこと、自分自身のプライバシーを自ら侵害したこと、何人も口に出したくない自分自身についての個人的なものを公然としたこと、自分自身を研究対象にしたことを気にした。しかし、自分自身の生活の最も内面的な秘密をさぐることによって、彼は神経の病気の源泉に光を投げたのだ。他の領域において、顕微鏡、パストゥールのミクロの生物の発見が行なわれたのと同様の発見を、彼は医学の世界で行ない、暗黒のなかに光を与え、病気の源泉を見出す新しい方法を発見したのである。彼は、すべてのエネルギーを使い果たして、疲労困憊し、各方面の医学雑誌に『夢判断』の書評のためのコピーを送った。――本書より

1975.01.28発売
猫は知っていた
講談社文庫
秘密の抜穴と謎の電話、そして暗闇に突き出た毒塗りナイフと一匹のネコ……。引越し早々に起きた連続殺人事件に、推理小説ファンの兄と私は積極的に巻き込まれた――素人探偵兄妹の鮮やかな推理をリズミカルな筆致でさらりと描き、日本のクリスティと称されてデビューした著者による、今日の推理小説ブームの端緒となった江戸川乱歩賞受賞作。

1975.01.22発売
ゼオライト 基礎と応用
ゼオライトの一般的性質と構造、分子ふるい、吸着分離、触媒反応、石油化学における応用と工業的プロセスなどを詳述。さらに天然ゼオライトの利用や排ガス・排水処理など公害対策まで、ゼオライトのすべてを紹介する。

1974.12.18発売
戦いすんで日が暮れて
講談社文庫
強い男、りりしい男はいないのか!弱気な夫と、巨額の負債をしょいこんだ家庭の中で、休む間もない奮闘を続ける、男まさりの“強い妻”を独自の真情と塩からいペーソスで描く――直木賞受賞作。ほかに「ひとりぽっちの女史」、「佐倉夫人の憂愁」、「結婚夜曲」、「ああ男!」などの傑作短編7編を収録。
1974.12.17発売
徳川家康(二十六)立命往生の巻
講談社文庫
豊臣家滅亡の後、家康は徳川幕府永続のための方策を着々と実行に移した。鷹狩りに名を借りて、奥州の梟雄伊達政宗に無言の威圧を加え、心からの臣従を誓わせた。元和二年正月、病を得た家康は、四月十七日駿府城で波瀾に満ちた生涯を終えた。時代を越え、万人の胸に深い感銘を与える壮大なロマン大作完結編。
1974.12.17発売
徳川家康(二十五)孤城落月の巻
講談社文庫
大坂夏の陣の火ぶたは慶長二十年(元和元年)四月、切って落とされた。濠を埋められた大坂方は城外に出て徳川勢に立ち向かったが、名のある猛将も相次いで斃れ、五月七日には家康の心胆を寒からしめた真田幸村の軍勢も玉砕‥‥。翌八日秀頼と淀君は城中の籾蔵で自害し、豊臣家はついに滅亡した。

1974.11.28発売
地図の歴史 日本篇
講談社現代新書
地図とは未知の土地への探険行為の所産であり、いわば人間の歴史、人間に共通の言語でもある。ワクワクあるいはジパング──それは、異国にあってやはり世界踏破をめざした人びとが、憧憬の念をこめて名づけた東洋の島、日本の呼称である。西洋の地図に日本はどのように登場していったか。また日本人は、この列島の姿をどう認識していたか。本書は、遠く大化改新からの田図にはじまり、鎖国下の江戸に花開いたわが国の地図文化の跡を辿りながらそこに生きた人間のありようと、その息吹を伝える好著である。

1974.11.27発売
すばらしい新世界
講談社文庫
人工授精やフリーセックスによる家庭の否定、条件反射的教育で管理される階級社会――かくてバラ色の陶酔に包まれ、とどまるところを知らぬ機械文明の発達が行きついた“すばらしい世界”!人間が自らの尊厳を見失うその恐るべき逆ユートピアの姿を、諧謔と皮肉の文体でリアルに描いた文明論的SF小説。
1974.11.26発売
徳川家康(二十四)戦争と平和の巻
講談社文庫
慶長十九年十月、大坂冬の陣はじまる。大坂方は河内の出口村の堤を決潰させ、枚方附近の道路を妨害した。家康は二条城を動かず、松平乗寿と福島忠勝にその修理を命じ、戦闘開始は十一月六日夜。優勢を誇る関東方の大砲の威嚇射撃で一旦和議が成るが、やがて戦意を喪した秀頼に関係なく、時勢は夏の陣へ。
1974.11.26発売
徳川家康(二十三)蕭風城の巻
講談社文庫
故太閤の十七回忌のため、方広寺を再建した大坂方に対し、家康は鐘の銘文の中の「国家安泰、君臣豊楽」の句を取り上げ、家康の天下を呪うものとして、開眼供養の執行を中止させる。真意は豊臣家存続を望む家康だが、秀頼母子がある限り、切支丹信徒や不平分子が、秀頼を擁して争乱を招く恐れからだった。
1974.11.22発売
バクの飼主めざして
講談社文庫

1974.10.29発売
日本語のこころ
講談社現代新書
ローマ人が「法」を平等原理とし、キリスト教徒が、「神の前の平等」を築いたとすれば、日本人の平等原理は「和歌」であった。「万葉集」の作者が、兵士・農民から天皇まで、あらゆる階層のみならず、帰化人まで含んでいることが、これを如実に示している。和歌をよくすること、つまり日本語の真髄を体得することで、日本人のアイデンティティは形づくられた。本書は、日本人にとって日本語がもつ独特な意味を、他言語・他民族との比較、和語と漢語の対照など、縦横の引例・傍証で明らかにした注目の労作。
1974.10.29発売
民話の世界
講談社現代新書
1974.10.24発売
アルキメデスは手を汚さない
講談社文庫
1974.10.24発売
徳川家康(二十二)百雷落つるの巻
講談社文庫
三百年の泰平の基礎を築き、その政策を海外へ広めんとする家康。だが大坂方の不穏な動きが嵐をはらむ‥‥。慶長十八年四月、一代の驕臣大久保長安の死を契機に発見された連判状から、家康の六男松平忠輝をめぐる伊達政宗の動き、切支丹宗徒の陰謀が発覚、家康の怒りは爆発し、ついに大坂征討を決意する。
1974.10.24発売
徳川家康(二十一)春雷遠雷の巻
講談社文庫
家康が英人アダムスを顧問格にして海外貿易に大きな情熱を燃やすと、旧教徒の南蛮人ソテロは、アダムスを通じて欧州の新勢力が進出するのを阻もうとし、全国の切支丹大名の間に反徳川の画策がめぐらされる。一方、総代官大久保長安は、徳川家と伊達政宗を手玉にとって世界貿易をという野心にとりつかれる。

1974.10.04発売
地図の歴史 世界篇
講談社現代新書
未知の土地へのあこがれと征服欲、当時の世界観や測量技術の水準……。1枚の古地図が語りかけるものは無限だ。現代の常識からすれば、奇怪な形の古地図には、しかしこの地球を知りつくしたいという、人間のしたたかな意志が秘められている。さまざまな世界観を示す地図の歴史は、さながら人類の地球征服の絵巻である。本書は、未開民族からメルカトルをへて現代にいたる地図の変遷を、つづった快著である。
1974.09.15発売
徳川家康(二十)江戸・大阪の巻
講談社文庫
家康は初孫に自分の幼名竹千代を贈って徳川を盤石のものにしようとしたが、竹千代の誕生は大坂城の淀君と秀頼に大きな不安を抱かせた。亡き豊太閤の七周忌に当たり、家康は平和の到来を国の内外に知らせるため、豊国祭を盛大に挙行する。慶長十年四月、家康は征夷大将軍の職を秀忠に譲って大御所となった。