ブルーバックス作品一覧

科学者はなぜ神を信じるのか コペルニクスからホーキングまで
ブルーバックス
宇宙や物質の究極のなりたちを追究している物理学者が、なぜ万物の創造主としての「神」を信じられるのか? それは矛盾ではないのか? 物理学史に偉大な業績を残したコペルニクス、ガリレオ、ニュートン、アインシュタイン、ボーア、ディラック、ホーキングらが神をどう考えていたのかを手がかりに、科学者にとって神とはなにかを考える異色の一冊。しかし、この試みは「科学とは何か」という根源的な問いを考えることでもある。
「先生は科学者なのに、科学の話のなかで神を持ち出すのは卑怯ではないですか」
ある高校生から投げかけられたこの質問が、本書が生まれるきっかけだった。
素粒子物理学者として「小林・益川理論」のノーベル賞受賞に貢献し、
カトリック教会の聖職者でもある著者が探し求め、見いだした答えとは?
聖書が教える「天地創造」の物語はもはや完全に覆され、「神は死んだ」といわれて久しい。
しかし実は、宇宙創成に関わる重要な発見をした科学者の多くは、神を信じていた。
天動説を葬り去ったコペルニクスとガリレオ、物体の運行を神によらず説明したニュートン、
宗教に強く反発して「光」だけを絶対としたアインシュタインらも神への思いを熱く語り、
さらには量子力学を創ったボーアやハイゼンベルク、ディラック、シュレーディンガー、
特異点なき宇宙を考えたホーキングら、「無神論者」といわれた現代物理学者たちさえも
実は神の存在を強く意識していたのだ。
彼らの神への考え方を追うことで見えてくる、宇宙論を発展させた本当の原動力とは?
日本人には理解しにくい世界標準の「宗教観」を知るためにも最適の一冊!
第1章 神とはなにか、聖書とはなにか
第2章 天動説と地動説 ――コペルニクスの神
第3章 宇宙は第二の聖書である ――ガリレオの神
第4章 すべては方程式に ――ニュートンの神
第5章 光だけが絶対である ――アインシュタインの神
第6章 世界は一つに決まらない ――ボーア、ハイゼンベルク、ディラックらの神
第7章 「はじまり」なき宇宙を求めて ――ホーキングの神
終章 最後に言っておきたいこと ――私にとっての神

カラー版 ビールの科学 麦芽とホップが生み出す「旨さ」の秘密
ブルーバックス
5000年以上にわたって人類に愛されてきた「麦の酒」。なぜゴクゴクと飲み続けることができるのか?個性的な泡や色、味を左右する「麦選び」の秘密とは?苦味と香味を決定するホップの役割は?麦汁をアルコールに変える発酵と熟成はどう進む?上面発酵ビールと下面発酵ビールの違いとは?世界各地のご当地ビール「飲み歩き」旅ガイドと「ビール料理」のレシピもついた「ビール大全」。
飲み方ひとつで「おいしさ」が変わる!
続々登場する「新ビール」は何が「新しい」のか?
クラフトビールの個性を引き出す「理想の飲み順」とは?
麦芽が“魂”を宿らせ、ホップが“華”を添える――。
5000年以上にわたって人類に愛されてきた「麦の酒」。
なぜゴクゴクと飲み続けることができるのか?
個性的な泡や色、味を左右する「麦選び」の秘密とは?
苦味と香味を決定するホップの役割は?
麦汁をアルコールに変える発酵と熟成はどう進む?
上面発酵ビールと下面発酵ビールの違いとは?
ビールを飲むとき、人は「2種類の香り」を感じている?
世界各地のご当地ビール「飲み歩き」旅ガイドと「ビール料理」のレシピもついた「ビール大全」。
【本書のもくじ】
第1章 「とりあえずビール」のその前に――いくつ知っていますか? ビール「基本の20題」
第2章 ビールはなぜ「おいしい」のか――コク、キレ、のど越しを科学する
第3章 「おいしいビール」はどう生まれるのか――醸造の科学と技術
第4章 明日もおいしく楽しもう!――「ビールの科学」最前線
第5章 人類とビールの5000年史――人はどのようにビールを造り、飲んできたか
第6章 ビールはどう進化するか――変わっていくもの、変わらないもの
第7章 科学的ビール堪能法――おいしく飲むための「三つの掟」
第8章 健康的にビールを楽しむ――長く楽しく、正しく付き合う
第9章 これぞマリアージュ! ビールと料理のハーモニーを楽しむ

「がん」はなぜできるのか そのメカニズムからゲノム医療まで
ブルーバックス
いまや日本人の2人に1人が一生に一度はがんにかかり、年間100万人以上が新たにがんを発症する時代。高齢化に伴い、今後も患者は増加すると予測されるが、現時点ではがんを根治する治療法は見つかっていない。しかし、ゲノム医療の急速な進展で、「がん根治」の手がかりが見えてきた。世界トップレベルの研究者たちが語ったがん研究の最前線
日本のがん罹患者数は年々増加し、最近では年間約100万人が新たにがんを発症し、死亡者の3人に1人にあたる約37万人ががんで亡くなっています。近年の統計からは、日本人の2人に1人が生涯に一度はがんに罹り、男性の4人に1人、女性の6人に1人ががんで死亡するものと推計されています。同時に、がんの診断及び治療技術も近年急速に改善してきました。直近の統計では、がん患者全体の5年相対生存率は60%を超えており、がんの経験者やがん治療を継続されている「がんサバイバー」の数は既に数百万人、日本対がん協会によると700万人を数えているとされています。正に「がんは国民病」と言える時代になったと言えます。
がん撲滅に向けて、医学者や科学者たちは懸命の努力を続けていますが、いまだがんを根治する方法は見つかっていません。しかしながら、近年のゲノム医療の進展で、「がん根治」の手がかりが見えてきています。分子標的薬によるオーダーメイド治療、免疫チェックポイント阻害薬などの画期的新薬も登場しています。日本のがん医療・研究の拠点として、がん研究に取り組んできた「国立がん研究センター研究所」のトップ科学者たちが、「がんのメカニズム」から最先端の「ゲノム医療」まで語り尽くします。
革新的な治療法や検査法が次々に開発
※血液1滴でがんの早期発見できる「エクソソーム解析」
※最適な抗がん剤が見つかる網羅的遺伝子検査
※「魔法の弾丸」分子標的薬でオーダーメイド治療
※公的医療保険が適用できるゲノム医療

カラー図解 分子レベルで見た体のはたらき いのちを支えるタンパク質を視る
ブルーバックス
生命とは、無数の「タンパク質分子」が織りなす、驚くほどの秩序を持った化学反応だ。生命の営みに必要な全ての化学反応が、DNAに書かれている20種類のアミノ酸からなるタンパク質によって行われる。なぜ、そのように働くのか? 最新バイオサイエンスで明らかにされたタンパク質の働きと働く仕組みを、119点の高精細3Dカラー図版を使って解説。無料分子グラフィック・ソフトウェア『CCP4mg』の使い方も巻末に。
「生命」とは何だろう?
生命とは、無数の「タンパク質分子」が織りなす、驚くほどの秩序を持った化学反応です。遺伝情報の制御、情報伝達、食物の消化、ATPの生産、免疫、物質の変換と循環など、生命の営みに必要な全ての化学反応が、DNAに書かれているわずか20種類のアミノ酸からなるタンパク質によって、瞬時も休まず行われています。
では、タンパク質は「なぜ、そのように働くことができる」のでしょうか?
それには、タンパク質の立体構造が大きく関わっています。
本書は、最新のX線結晶解析とバイオサイエンスによって明らかにされた生命を司るタンパク質を、119点の高精細3Dカラー図版を使って、その働きと働く仕組みを解説します。
さらに、無料でダウンロードできる『分子グラフィック・ソフトウェアCCP4mg』の使い方と、「PDBデータのダウンロード方法」も解説しているので、自分のPCで確認しながら、より深く理解することができます。

離散数学「ものを分ける理論」 問題解決のアルゴリズムをつくる
ブルーバックス
20世紀中期以降、とくに発展した科学の分野の1つに、アルゴリズムを設計する離散数学があります。離散数学は連続数学と違い、とびとびの対象物を扱います。そして、アルゴリズムと呼ばれる問題解決の手順を作り出します。本書では、とくに、「ものを分ける」問題を扱います。参加者全員が好きな対象物、あるいは参加者全員がきらいな対象物で、分割可能なものを、参加者全員が納得できるように分割する方法を扱います。
20世紀中期以降、とくに発展した科学分野の1つが離散数学です。離散数学はとびとびの対象物を扱い、アルゴリズムと呼ばれる問題解決の手順を作り出します。本書では、離散数学の中でも「ものを分ける問題」を取り上げます。本書の主人公のカウント博士とワトソン助手の科学的対話を通じて、ものを分ける方法を探していきます。
「1本のようかんを誰もが自分のものがいちばんよいと感じるように分ける方法」や「2人で6種類のくだものを納得できるように分ける方法」「部屋が3つある家を3人でシェアするとき、全員が満足する家賃の分割方法」「3人が納得して嫌いなものを分ける方法」など、具体的な問題解決のアルゴリズムを考えていきます。さあ、離散数学の知的探求の物語を愉しみましょう!

音律と音階の科学 新装版 ドレミ…はどのように生まれたか
ブルーバックス
およそ10年前に刊行されたブルーバックス屈指の人気作が、装いを新たに生まれ変わる。なぜ音楽は音をデジタル化し、ドレミ…を使うことにしたのか? そもそもドレミ…はどうやって決まったのか? なぜ特定の和音は心地よいのか? 簡単な数学で、知れば知るほどおもしろい音楽の秘密をあばく!
モーツァルトからピンク・レディーまで 名曲の陰に数学あり!
・科学の眼で見る音楽と楽器
本書は、科学(おもに数学と物理学)の眼から見える音楽と楽器のあらたな一面を紹介するものです。およそ10年前に発売され20回以上増刷してきた人気作が、新たな内容を加え、装いを新たに生まれ変わりました!
・本書の構成
第1章 ドレミ…を視る,ドレミ…に触れる
第2章 ドレミ…はピタゴラスから始まった
第3章 音律の推移――閉じない環をめぐって
第4章 なぜドレミ…が好き?――音楽の心理と物理
第5章 コードとコード進行――和音がつくる地形を歩く
第6章 テトラコルド――自由で適当な民族音楽
第7章 楽器の個性を生かそう
第8章 音律と音階の冒険――新しい音楽を求めて
・音楽と数学
音楽はドレミ…という決まった音を使います。音とは空気の振動であり、わたしたちはその振動数のちがいを音高のちがいとして聞き取ります。音楽が決まった音(周波数)を使うということは、逆に言えば、それ以外の周波数の音を使えないということです。ドとレの間に音は無限に存在する(周波数を細かく区別できれば、無限の音を扱える)のに、音楽で使えるのはド♯(あるいはレ♭)だけ……。
音楽は音をデジタル化している、とも言えます。ではそのデジタル化はどのようなルールにもとづくのでしょうか? ここに簡単な数学が登場します。ドレミ…に割り当てられた周波数を並べて数列をつくってみると、学校で習った「ある数列」が現れるのです。
・ピタゴラスのおかげ!?
音楽が使う音をデジタル化したのは、紀元前6世紀に活躍したピタゴラスでした(三平方の定理あるいはピタゴラスの定理で有名な、あの方)。彼は楽器を使って音の研究をしていました。ピタゴラスが1オクターブを構成する12音(音律)を決めた実験はシンプルで、私たちも簡単に再現することができます(方法は本書で紹介)。その実験は「心地よい和音」の理解にもつながります。
もちろん、音楽や楽器の進化とともに音律は変化をくり返してきました。しかし、根本のアイデアはピタゴラスから変わることなく生き続けています。世界のあらゆる名曲がピタゴラスのおかげで誕生したのかもしれません。

パンの科学 しあわせな香りと食感の秘密
ブルーバックス
ふっくら、もちもち、パリパリ……パンといってもさまざまな食感、形状のものがありますが、そのパンの特徴を活かして美味しく焼くには、科学の力が欠かせません。生地をこね、寝かせ、叩き、形を整えて焼く、どの工程にも、科学的に重要な意味があります。また、焼き上がったパンをより美味しく食べるにも、科学の知識がポイントに! 本書はパンを食べるのが好きな人のための、よりパンを美味しく食べるための1冊です。
第1章 パンの基礎知識
第2章 パンの科学史
第3章 パンの材料を科学する
――四つの“主役”と四つの“脇役”
・四つの主役
小麦粉/イースト/塩/水
・四つの脇役
糖類/油脂/卵/乳製品
第4章 パン製法の科学
――材料と技の出会い
第5章 パン作りのメカニズム
「こねる」と何が変わるのか?/なぜパン生地に「発酵」が必要か/作業の物理性/最終発酵の重要性/焼成のメカニズム
第6章 パンの「美味しさ」を生む科学
美味しさはどこから来るのか?/パンをより美味しく食べる科学
第7章 パンのよもやま話
第8章 種類豊かな欧米のパン

新しい1キログラムの測り方 科学が進めば単位が変わる
ブルーバックス
腐食せず、摩耗にも強く、慎重に扱えば10万年は機能するだろうと言われていた「キログラム原器」。しかし、製作から約130年がたったいま、じつはその原器の重さがゆらいでいることがわかってきました。重さの基準が変わってしまえば、1グラムあたりいくらという約束によって成り立っている取引も安心して行えません。絶対に変わらず、誰にとっても納得できる「重さ」の基準とはなにか? 最先端の科学がその難題に挑みます。
「キログラム原器」がなくなる!?
2019年、質量の単位の定義が130年ぶりに変わります!
1889年のメートル条約決議以来、世界中のあらゆる「重さ」の基準であった「国際キログラム原器」がその役目を終えようとしています。
なぜ新しい定義が必要なのか?
単位を決めるとはどういうことなのか?
数億分の1をめぐる計測の世界で展開されるメトロロジスト(計量学者)の挑戦を追えば、そこには「単位」と「科学」の深い関係が見えてきます。
2019年に改定される定義は次の4つ
・質量の単位キログラム「kg」
・電流の単位アンペア「A」
・物質量の単位モル「mol」
・温度の単位ケルビン「K
【目次】
第1章 計測の基本――単位とは、測るとは
第2章 メートル法の誕生――すべての時代にすべての人々に
第3章 地球から光へ――メートルの定義の変遷
第4章 原器から原子へ――キログラム原器の受難
第5章 メートル法」から国際単位系へ――あらゆるものを測定対象に
第6章 量子力学と相対性理論の時代――宇宙をつらぬく法則
第7章 量子標準の時代――取り残されるキログラム
第8章 原器から光子へ――キログラムと光をつなぐ天秤
第9章 新しいキログラムへの道――動き出した国際プロジェクト
第10章 一気にゴールへ――メトロロジストたちの奮闘
第11章 定義改定がもたらすもの――すべての時代にすべての人々に
付録 光速度不変の原理/プランク定数と電気素量/電気素量と力の関係

理系のための「実戦英語力」習得法 最速でネイティブの感覚が身につく
ブルーバックス
「確実にネイティブに通じる」正確で明快な英語が、誰でも必ず書けるようになる!理系英語の最重要ポイントは、主張すべき科学的・技術的内容を、正確・明瞭に、誤解なく伝えること。国際的に通用する「書く力」は、どうすれば体得できるのか?実戦力強化につながる、効果的な辞書の使い方とは?英語による論文・書籍を多数執筆し、有力誌の査読者も務めた著者が、「ネイティブが正確に理解してくれる英語」を書く秘訣を伝授する。
「確実にネイティブに通じる」正確で明快な英語が、誰でも必ず書けるようになる!
理系英語の最重要ポイントは、主張すべき科学的・技術的内容を、正確・明瞭に、誤解なく伝えること。
国際的に通用する「書く力」は、どうすれば体得できるのか?
実戦力強化につながる、効果的な辞書の使い方とは?
英語による論文・書籍を多数執筆し、有力誌の査読者も務めた著者が、「ネイティブが正確に理解してくれる英語」を書く秘訣を伝授する。
【理系のための「実戦英語力」習得法――もくじ】
プロローグ――物理学者が「英語」の本を書く理由
理系英語=「歴史に遺る研究」を世界にアピールする道具/英語なくして、研究の道はひらけない/「学校英語」を「実戦英語」に変える――理系英語をモノにする法……ほか
第1章 日本人と英語――上達するために知っておくべき「日本人ならでは」の長所と短所
科学者・技術者にとっての英語とは?/ノーベル賞を逃した日本語論文/理系英語に「謙譲」は不要/有機物を扱う医学や生物ジャンルで注意すべきこと/英和辞典は捨てなさい/飛躍的に英語力がつく方法……ほか
第2章 理系英語とはどのようなものか――特徴を知れば、上達も速くなる!
語彙はどのくらい必要か?/語彙力強化法/「和英辞典」活用法/文系英語よりずっとかんたんな理系英語/「読解力」強化法/「書く力」をどう強化するか/ファインマンに学ぶ英語……ほか
第3章 「理系英語の文法」を攻略する――English nativeの感覚を体得せよ
理系英語にとって「決定的に重要」な文法/理系英語の“命”は冠詞/「可算」「不可算」を分けるロジック/冠詞は「限定詞」である/theの用法に習熟する――それは“ただ一つ”に決まるか/「そこに山があるからだ」の山は、theかaか/「理系英語」ならではの分詞構文/主語が一人でも“we”とすべし/文法的には正しいのに、English nativeが「不自然」と感じる否定/「強い否定」と「弱い否定」……ほか

もうひとつの脳 ニューロンを支配する陰の主役「グリア細胞」
ブルーバックス
脳の陰の支配者「グリア細胞」とはなにか?脳内の全細胞の8割以上を占める「グリア」。これまで、電気活動を行うニューロンの間を埋める単なる梱包材とみなされ、軽視されてきた。しかし、近年の研究で、グリア細胞は、ニューロンの活動を感知し、その動きを制御できることがわかってきた。脳に関する科学者の理解を揺るがす、グリア細胞の役割とは?
脳の陰の支配者「グリア細胞」とはなにか?
脳内の全細胞の8割以上を占める「グリア」。
しかし、電気活動を行うニューロンの間を埋める
単なる梱包材とみなされ、軽視されてきた。
しかし、近年の研究で、グリア細胞は、
ニューロンの活動を感知し、その動きを制御できることがわかってきた。
脳に関する科学者の理解を揺るがす、
グリア細胞の役割とは?
脳科学でいま「大変革」が起きている
フィールズの到達した結論は、(略)神経科学の主流であり続けている「ニューロン中心主義」(略)という見解が、まったく不完全で、大きな変更を迫られており、実は「グリアがニューロンを制御する」という主客転倒、あるいはニューロン-グリア両立主義とも呼ぶべきものであるというのだ。これは大いなる驚きであり、つねに難問に挑み続ける多くの挑戦的な神経科学者たちにとっては、容易に看過できない言明である
「訳者あとがき」より

日本人のための声がよくなる「舌力」のつくり方 声のプロが教える正しい「舌の強化法」
ブルーバックス
声のコンプレックスの元凶は「舌力」不足だった! 舌の筋力が足りない「低位舌」「前位舌」は、発声・滑舌を阻害するだけでなく、顎の変形を引き起こし、姿勢、呼吸、運動能力、知的活動にまで悪影響をおよぼす。美しく印象のよい日本語を話すためにも必須の「舌力」が身につけば、見た目も若返り、職場や学校での人間関係もよくなる! 簡単にできて効果絶大の「舌力」トレーニングを実践して、明日からの人生を変えてみよう!
声のコンプレックス解消のために、誰も教えながった、誰もが知っておくべきこと。
滑舌が悪い、よく聞き返される、よい印象を持たれない……。誰もが抱えている声の悩みの原因は「舌」にあった! 日本語を話すために必要な舌の筋力=「舌力」の不足が、声を、さらには「ポカン口」「低位舌」「前位舌」「顎の変形」などを引き起こして、呼吸・姿勢・見た目・運動能力から知的活動にまで悪影響を与えている。長年、「声の理論」を追究する著者が『「魅せる声」のつくり方』で発表した三大理論をさらに進化させ、すべての日本人に勧める「舌力トレーニング」。将来ある子供たちよ、未来を変えたい大人たちよ、さあ、舌を鍛えよう!
第1章|「ポカン口」は諸悪の根源
「舌力不足」は人生の損失 / ポカン口の弊害
第2章|「低位舌」と「前位舌」
あなたは低位舌かをチェックしよう / 前位舌がなおれば姿勢もよくなる! /「イビキ」「無呼吸症候群」の改善も / もちろん滑舌も、舌力が命!
第3章|鼻の問題──「舌力」がつかない理由1
鼻の問題を治すのは「親の責任」 / アレルギー性鼻炎 / アデノイド増殖症(子どものとき)
第4章|舌小帯問題──「舌力」がつかない理由2
第5章|歯並びの問題──「舌力」がつかない理由3
なぜ歯並びが悪くなるのか / ポカン口とディープバイトの連鎖
第6章|効果絶大! 舌力トレーニングをやってみよう
唇を狭める運動 / 舌と唇を同時に狭める「アカンベー運動」 / ストロー吸い運動 / ペットボトルとストローで「楽々」腹式呼吸 / ストレッチ 舌の裏を伸ばす
第7章|人に好かれる日本語の話し方
「日本語の特性」を知ればあなたの印象が変わる / 日本語の特性(母音と拍数・高低アクセント・抑揚も高低) / 学校で子どもに教えてほしいこと / 「揺らぎ」を入れる練習をしてみよう

鳥! 驚異の知能 道具をつくり、心を読み、確率を理解する
ブルーバックス
現在の地球に生きる恐竜の子孫、すなわち鳥たちが持つ小さな脳には、とんでもない力が秘められている。道具をつくり操るカラス、芸術的建築をつくるニワシドリ(庭師ドリ)、人間が騙される確率のトリックを見破るハト、数千キロの距離を迷わず旅する渡り鳥。それらを可能にするのは、単なる本能ではない。記憶や学習など優れた心的能力である。世界中の鳥たちの驚異の知能を明らかにしてきた最新研究を紹介する、知的興奮の一冊。
鳥類学者・川上和人氏(『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』の著者)、推薦!
「『鳥頭』はもはや悪口ではない。褒め言葉だ。鳥を知ることは、人を知ることにつながるのだ。」
・鳥はなぜ成功できたのか?
鳥類は現在の地球で大成功をおさめていて、あらゆる場所で出合うことができる。ある科学者の見積もりでは、「人間一人につき30~60羽の鳥がいる」という。鳥たちの成功の要因はなんだろうか?
近年の科学研究は、彼らの高度な心的能力をつぎつぎに明らかにしてきた。鳥は道具をつくって操り、他者の心を読み、確率を理解し、数百の歌(さえずり)を学び、芸術的な建造物をつくり、数千キロを地図なしで旅する……。人間にできて鳥にできないことのリストは、しだいに減ってきた。
・自然が生んだもう一つの「賢い脳」
鳥類は恐竜の子孫である。ヒトをふくむ哺乳類とはまったく異なる道筋で進化を遂げた。鳥の小さな脳をくわしく研究した結果、わたしたちのものとは別の方法で生まれたもう一つの「賢い脳」がすがたを現した。鳥に与えられた脳とはどのようなものなのか?
・知能とはなにか?
私たち人間は、動物たちの「賢さ」や「知能」をどのように測ればよいのだろうか? 「どれだけヒトに似ているか」という視点では、動物本来の知能を評価することはできないだろう。また、私たちが考える「高度な知能」は、はたして自然界においてほんとうに役に立つものだろうか? 鳥の行動と脳をとおして、「知能とはなにか」「知能の価値とは」を検討する。
・本書の内容
序 章 〈鳥頭〉の反撃
第1章 鳥のIQ
第2章 恐竜の子孫が進化させた脳
第3章 イノベーターたち
第4章 社会をつくる知能、知能を生む社会
第5章 さえずりと言語
第6章 鳥は芸術家?
第7章 脳の中の地図
第8章 都会っ子のスズメ

「おいしさ」の科学 素材の秘密・味わいを生み出す技術
ブルーバックス
うま味成分に関する研究が注目されるなど、「食」の科学的な研究が進んでいます。食品メーカーで分子レベルの研究から新商品が開発されたり、フランス料理などで科学的な知見にもとづく調理技術が応用されたりしています。「食の科学」分野で活躍中の大学研究者やメーカー研究者から取材した、「おいしさ」を感じるとは、また「おいしさ」を作るとはどういうことか、「食」分野での研究の最前線を、わかりやすく紹介します。
旨味成分に関する研究が注目されるなど、近年は「食」の科学的な研究が進んでいます。実際に、食品メーカーでは分子レベルの研究から新商品の開発が行われたり、科学的な知見をもとにした調理技術がフランス料理をはじめとする実践分野でも応用されたりしています。そもそも、「おいしさ」とは飲食にともなって起こる生理的な感覚(快感)です。人は五感をフルに使っておいしさを感じており、そのファクターは味や香りだけでなく、人間特有の生理作用や環境にまでおよびます。
現在、「食の科学」の分野で活躍されている大学研究者、メーカー研究者にサイエンスライターが取材し、「おいしさ」を感じるとはどういうことか、「おいしさ」を作るとはどういうことか、「食」分野での研究の最前線をわかりやすく紹介します。また、食材のおいしさはどこから来るのか、その成分や、調理や熟成によってどのような化学変化がおこっておいしくなるのか、詳しく解説します。
第1章 おいしさとはなにか
おいしさは生命維持のために備わった快感 など
第2章 おいしさを生む化学変化
おいしさへの変化/水の役割
第3章 おいしさの素を探る
だし・調味料・熟成
~だしのおいしさの科学 伏木亨(龍谷大学農学部教授)
だしの嗜好性に寄与する香気成分の研究 網塚貴彦(長谷川香料株式会社) など
第4章 食材のおいしさを探る
肉・魚介類・米・野菜・豆類のおいしさ
~肉のうまさの秘密 松石昌典(日本獣医生命科学教授)
食感の科学、レオロジー 小川廣男(東京海洋大学名誉教授) など
第5章 調理から生じるおいしさ
おいしさを作る熱/おいしさを作る形・テクスチャー
第6章 おいしさを作るテクノロジー
香りを作る/冷凍食品と不凍素材/おいしさを計る/おいしさを包む技術
~美味しさを感じさせる香り 中原一晃(高田香料株式会社)
冷凍食品を美味しくする技術 荒井直樹、寶川厚司(株式会社カネカ)
味覚センサーで味を科学する 池崎秀和(株式会社インテリジェントセンサーテクノロジー) など
第7章 おいしさを感じる脳と味細胞のしくみ
脳の連係プレー/味細胞のしくみ/なぜ食べすぎるのか など

カラー図解 Raspberry Piではじめる機械学習 基礎からディープラーニングまで
ブルーバックス
ラズパイを使ってさまざまな機械学習の演習を行い、体験を重ねながら理解する入門書。専門知識がなくても読み通せます。

世界を救った日本の薬 画期的新薬はいかにして生まれたのか?
ブルーバックス
がん治療に革命をもたらす「免疫チェックポイント阻害薬」、新型インフルエンザやエボラ出血熱に対抗できる抗ウイルス薬、がん治療の「魔法の弾丸」ともいえる分子標的治療薬など、日本人研究者が関与した「画期的新薬」が続々と誕生している。彼らはなぜ偉業を成すことができたのか。地を這うような苦闘の末に舞い降りた幸運の物語
21世紀に入り、日本初の画期的新薬が続々と登場している。こうした新薬の開発に日本人科学者や日本企業が重要な役割を果たしている。免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」を開発した本庶佑・京大教授や、肺がん治療の「魔法の弾丸」といわれる分子標的薬「ザーコリ」の開発に貢献した間野博行・国立がんセンター理事などを取材し、新薬開発の舞台裏を詳細にレポートする。製薬業界や薬学部学生必読の一冊
第1章 画期的新薬を創った日本人科学者たち
第2章 世界を救った薬
・イベルメクチン
3億人を失明から救った画期的新薬でノーベル賞(大村智)
・ファビピラビル
新型インフルエンザとエボラ対策の「切り札」を開発(白木公康)
第3章 がんを薬で治す時代に
・ニボルマブ
免疫治療に革命を生む免疫チェックポイント阻害薬(本庶 佑)
・クリゾチニブ
肺がん治療の「魔法の弾丸」となる分子標的治療薬(間野 博行)
・トラメチニブ
世界唯一のスクリーニング法で開発したMEK阻害薬(酒井 敏行)
・モガムリズマブ
難病「成人T細胞白血病」の光明となる抗体医薬(上田 龍三)
第4章 生活習慣病を抑え込め
・カナグリフロジン
腎臓を標的にした全く新しい糖尿病治療薬(野村 純宏)
・ジルチアゼム塩酸塩
日本発ブロックバスターの先駆け(長尾 拓)
・カンデサルタンシレキセチル
米国大手との熾烈な競争で誕生したヒット商品(仲 建彦)
第5章 ペプチド・ハンティングから薬へ
・ボセンタン スボレキサント
ペプチド探索で創薬につながる新規物質を発見(柳沢 正史)
第6章 中枢神経に働きかける
・アリピプラゾール
研究打ち切りの危機を乗り切り、全米処方薬トップ10に(大城 靖男・菊地 哲朗)
・ナルフラフィン塩酸塩
夢の鎮痛薬の臨床試験失敗から誕生した痒み止め(長瀬 博)
第7章 難病もよくある病気も
・フィンゴリモド塩酸塩
生薬「冬虫夏草」の成分を用いた多発性硬化症治療薬(藤多哲朗)
・タムスロシン塩酸塩
産学連携が生んだ前立腺肥大症治療を変えた新薬(竹中登一)

統計ソフト「R」超入門 実例で学ぶ初めてのデータ解析
ブルーバックス
統計学者によって開発された「R」は、データ解析のスタンダードになりつつあります。本書では補助ソフト「Rコマンダー」を用いた、コマンド入力のいらない解析の方法を紹介します。データの特徴の把握から、2変数間の相関の解析、回帰分析による最適なモデルの選択まで、実際のデータ解析の流れを体験することで、操作方法と統計の考え方が理解できる、初めての人に最適な一冊です。
世界標準の統計ソフト「R」を使ってみよう!
統計学者によって開発された「R」は、データ解析のスタンダードになりつつあります。本書では補助ソフト「Rコマンダー」を用いた、コマンド入力のいらない解析の方法を紹介します。データの特徴の把握から、2変数間の相関の解析、回帰分析による最適なモデルの選択まで、実際のデータ解析の流れを体験することで、操作方法と統計の考え方が理解できる、初めての人に最適な一冊です。
本書では、特設サイトからダウンロードできるサンプルデータを使用して実際のデータ解析を体験します。
記載された手順にそってソフトを動かすことで、散布図や棒グラフ・円グラフを描いて視覚的にデータの特徴をつかむ統計解析の初歩から、重回帰分析やロジスティック回帰分析といった高度な分析まで、スピーディーに学習することができます。また、実際のデータを「R」で解析しやすい形式にして取り込む方法もしっかり解説しています。
【目次】
第1章「R」ってなに?
第2章 Rを使うための準備
第3章 Rコマンダーを使ってみよう
第4章 データ解析を始める前に
第5章 データの特徴を探る
第6章 変数間の関係を探る
第7章 平均に関する推定と検定
第8章 分散に関する検定
第9章 分散分析
第10章 回帰分析
第11章 比率に関する推定と検定
第12章 ロジスティック回帰分析
第13章 データセットの準備
第14章 変数およびデータの管理
付録
Rマークダウン機能について
有用な演算子一覧表
有用な関数一覧表
統計用語集

E=mc2のからくり エネルギーと質量はなぜ「等しい」のか
ブルーバックス
アインシュタインの独創によって、物理学に革命を起こした相対性理論。「世界一有名な数式」は、どこがどうすごいのか?速く走れば走るほど、体重が増える!?核兵器はなぜ、すさまじい威力を発揮する?不確定性原理と協力して「無」から粒子を生み出す!?そして、今なお進化を続ける宇宙との深い関係とは?――E=mc2が、すべてのカギを握っている!
この数式が、「世界」を変えた!
「世界一有名な数式」が解き明かす物理の神髄!
アインシュタインの独創によって、物理学に革命を起こした相対性理論。
「世界一有名な数式」は、どこがどうすごいのか?
マグカップを温めると重くなる?
速く走れば走るほど、体重が増える!?
質量と重さはどう違う?
光の速度はなぜ不変?
核兵器はなぜ、すさまじい威力を発揮する?
不確定性原理と協力して「無」から粒子を生み出す!?
真空に取り残された謎のエネルギーとは?
そして、今なお進化を続ける宇宙との深い関係とは?
――E=mc2が、すべてのカギを握っている!
【もくじ】
第1章 物理学のからくり――「自然現象を司る法則」の発見
第2章 エネルギーのからくり――物体に「変化」を生み出す源
第3章 力と場のからくり――真空を伝わる電磁力と重力のふしぎ
第4章 「人間が感知できない世界」のからくり――“秘められた物理法則”と光子のふしぎ
第5章 E=mc2のからくり――エネルギーと質量はなぜ「等しい」のか
第6章 「真空のエネルギー」のからくり――E=mc2と「場のゆらぎ」のふしぎな関係

最新 ウイスキーの科学 熟成の香味を生む驚きのプロセス
ブルーバックス
大好評『ウイスキーの科学』から8年、「ハイボール」「マッサン」のブームに沸いたジャパニーズウイスキーは、いま世界でトップランクの評価を得ている。そのまろやかな香味が「熟成」によって生まれるまでに「樽」という小宇宙の中では何が起きているのか? 人智の及ばない摩訶不思議な現象に、人智の限りを尽くして挑んだ研究の最新成果を満載して贈る、知れば知るほど旨くなるウイスキーの香りと味の科学!
世界の五大ウイスキーの中で、いまトップランクの評価を得ているのがジャパニーズ、すなわち日本産ウイスキーだ。その大きな理由は「まろやかさ」にあるとされるが、ではウイスキーの「まろやかさ」とは何だろうか。この問いに答えることは、簡単ではない。
全工程の99%の期間を占める貯蔵によって、ウイスキーの香味はどう変化するのか?
そのとき、樽の中で起きている「熟成」という人智を超えた現象を、科学はどこまで解明できたのか?
そして、「酒の味」に人が甘さ、旨さ、まろやかさを感じる意外なしくみとは?
好評既刊『ウイスキーの科学』から8年、「ハイボール」「マッサン」のブームやジャパニーズの高評価によってウイスキーをめぐる状況は一変し、「まろやかさ」の謎を追い求める研究も進歩した。前作に新たな成果を大幅に採り入れて改訂し、今宵のオン・ザ・ロックにさらに知的な味わいを加える最新の「ウイスキーの科学」。
第1部 ウイスキーのプロフィール
第1章 それは偶然から始まった
第2章 世界のウイスキー群像
第3章 ウイスキーができるまで
第2部 ウイスキーの少年時代
第4章 麦芽の科学
第5章 仕込みの科学
第6章 発酵の科学
第7章 蒸留の科学
第8章 樽の科学
第9章 貯蔵の科学
第3部 熟成の科学
第10章 「香り」の構造
第11章 樽は溶けている
第12章 「味」に関する考察
第13章 「多様さ」の謎を追う
第14章 「まろやか」になる理由
第15章 ウイスキーは考えている

方程式のガロア群 深遠な解の仕組みを理解する
ブルーバックス
19世紀前半、フランスの天才数学者エヴァリスト・ガロアが方程式に関して行った考察は、その後の数学や物理学の発展に重要な役割を占めることになりました。方程式の解の関係性を表すガロア群。具体的な方程式のガロア群を計算することで、複雑に見えていた解の構造が浮かび上がります。
そもそも、「方程式を解く」とは、どのようなことだろうか。そして、方程式を「代数的に解く」とは、どのように解くことなのだろうか。2次方程式の公式のようなものは、3次方程式、4次方程式、5次方程式……と、どんな場合でも作れるのか。その答えのカギとなるのが、数学者・ガロアのアイディアだ!
特別なタイプの2項方程式や、円の分割を定める円周等分方程式などの具体例から、ガロアには見えていた不思議な仕組みや、振る舞い方が明らかになっていきます。

サイバー攻撃 ネット世界の裏側で起きていること
ブルーバックス
サイバー攻撃から身を守るには、攻撃者の手口を知る必要がある。サイバー攻撃の足がかりとなるソフトウェアの「脆弱性」は、なぜ生まれてしまうのか? 脆弱性はどのように悪用されるのか? 脆弱性が発見されると、誰がどんな対応をとるのか? さまざまな事例を使い、情報セキュリティの舞台裏で繰り広げられる攻防戦を解説する。さらに、脆弱性情報が売買される巨大市場や、すでに起きているサイバー戦争を紹介する。
村井純氏(慶應義塾大学環境情報学部 教授) 推薦!
「インターネットを前提としたデジタル文明が開化した。
テクノロジーは善用するのが前提だけど悪用する奴もいる。
セキュリティ研究の先端研究に携わる著者がネットのリスクについて丁寧に解説する。
すべての人に読んでもらいたい。」
サイバー攻撃から身を守るには、攻撃者の手口を知る必要がある。気鋭の研究者による、情報セキュリティの超入門書!
サイバー攻撃の足がかりとなるソフトウェアの「脆弱性」は、なぜ生まれてしまうのか? 脆弱性はどのように悪用されるのか? 脆弱性が発見されると、誰がどんな対応をとるのか? さまざまな事例を使い、情報セキュリティの舞台裏で繰り広げられる攻防戦を解説する。さらに、脆弱性情報が売買される巨大市場や、すでに起きているサイバー戦争を紹介する。
【おもな内容】
第1章 サイバー攻撃で悪用される「脆弱性」とは何か
第2章 サイバー攻撃は防げるか:脆弱性の発見・管理・修正
第3章 プログラムの制御はいかにして乗っ取られるか:バッファオーバーフローの脆弱性
第4章 文字列の整形機能はいかにして攻撃に悪用されるか:書式指定文字列の脆弱性
第5章 いかにしてWebサイトに悪意あるコードが埋め込まれるか:クロスサイト・スクリプティングの脆弱性
第6章 機密情報はいかにして盗まれるか:SQLインジェクションの脆弱性
第7章 脆弱性と社会:脆弱性市場からサイバー戦争まで