ブルーバックス作品一覧

曲がった空間の幾何学 現代の科学を支える非ユークリッド幾何とは
ブルーバックス
現代数学の中の大きな分野である幾何学。紀元前3世紀頃の数学者、ユークリッドによる『原論』にまとめられたユークリッド幾何からさらに発展した、さまざまな幾何の世界。20世紀には物理の世界で大きな役割を果たし、アインシュタインが相対性理論を構築する基盤となった、その深遠な数学の世界を解説します。
「三角形の内角の和が180度にならない!」「2本の平行線が交わってしまう!?」「うらおもてのない曲面がある?」「ユークリッド幾何と非ユークリッド幾何って何が違うの?」「そもそも曲面ってなに?」「曲面の曲がり方ってどうやって測るの?」--幾何を学びはじめるときにもつ疑問点や難しい概念を、イメージで捉えられるように丁寧に解説していきます。現代数学としての幾何を習得するために必要なことがぎっしりつまった幾何入門書。

海に沈んだ大陸の謎 最新科学が解き明かす激動の地球史
ブルーバックス
地球の大陸がいつから存在し、どのように成長してきたかは、現代の地球科学者もよくわかっていない。ただ少なくとも、現在の大陸分布は一時的なものにすぎず、かつて大陸が合体と分裂をくり返してきたことはまちがいない。最新研究により、岩石を構成する小さな鉱物中の微量元素から大陸成長史が見えてきた。そして、かつて少年少女を魅了した“失われた大陸(ムー、アトランティス)の伝説”が蘇る。第七の大陸は実在する!
我々がよく知る6大陸のほかに、もうひとつの大陸が存在する! その名は……。
好評既刊『地球を突き動かす超巨大火山』の著者による、地球ミステリー第2弾! ミクロな物質から地球史を復元する壮大な謎解きを、地学の知識がない読者に向けて解説します。
【幻の大陸の伝説】
かつて多くの少年少女を夢中にさせた「ムー大陸伝説」。それは、はるか昔の太平洋に存在し、古代文明とともに海に沈んだ「幻の大陸」の言い伝えです。ハワイ諸島やイースター島は沈没を免れた大陸の一部だ、とも言われます。大西洋のアトランティス大陸の伝説も有名です。「幻の大陸」などいかにも怪しい話ですが、簡単にウソと言い切れるものでしょうか。
我々がよく知る6つの大陸の分布は永続的なものではありません。およそ1億8000万年前、6大陸はくっついていて、1つの超大陸「パンゲア」を形成していました。じつは、大陸の合体と分裂が長い時間をかけて何度もくり返されてきました。そのようなダイナミックな変動が起きていたならば、地球の長い歴史上、一度は誕生しながら姿を消した大陸があってもよさそうなものです。もしかすると、幻の大陸の伝説はそうした存在を語り継ぐもので、あながち単なる“お話”ではないのかもしれません。
【伝説の検証】
幻の大陸の伝説を検証するならば、地球の歴史やしくみを解明してきた地球科学が役に立ちます。地球科学は、地表を覆う岩板=プレートの生成メカニズムや運動の様子を明らかにし、プレートテクトニクス理論を確立しました。それは、地形形成や火山・地震活動の原因の統一的な説明を可能にしました。上記の大陸の変動も、地球科学が明らかにした事実です。
じつは、現代の地球科学では海底に大陸があってもおかしくない、と考えられています。実際に、地球科学者たちは調査船に乗り「海に沈んだ大陸」を探しています。本書の著者もそのひとり。といっても、大陸を見つけるには、広い海のどこで何を探せばよいのでしょうか? 大陸が海底に沈んでしまったとすれば、それはいつのことで、どんな理由があったのでしょうか?
本書は最新研究を紹介しつつ、これらの謎に大真面目に挑みます。どうやら、岩石を構成する小さな鉱物に含まれる微量元素が、大陸形成史解読のカギを握っているようです。

「香り」の科学 匂いの正体からその効能まで
ブルーバックス
人類は何千年も前から香料を利用してきましたが、じつは「匂い」を感じるメカニズムや、その正体が何かということについては、長い間謎に包まれていました。自然にはどんな香りが存在するのか?人は新しい香りをどのように作りだしてきたのか?アロマテラピー、香水、シャンプーや石鹸などの香りは、人体にどのような影響を与えるのか?香りの神秘を最新科学で解き明かします。
人類は何千年も前から香料を利用してきましたが、じつは「匂い」を感じるメカニズムや、その正体が何かということについては、長い間謎に包まれていました。
自然にはどんな香りが存在するのか?
人は新しい香りをどのように作りだしてきたのか?
アロマテラピー、香水、シャンプーや石鹸などの香りは、人体にどのような影響を与えるのか?
香りの神秘を最新科学で解き明かします。
・人類は5000年以上前から香料を使っていた
・香りが記憶をよみがえらせる「プルースト効果」の秘密
・「動物の糞の臭い」と「ジャスミンの香り」はじつは同じ分子!?
・夏目漱石の『三四郎』に登場する香水「ヘリオトロープ」に込められた意味とは?
・人が嗅ぎ分けられる匂いの種類は1兆種類!?
・ラベンダーの香りが血圧を下げる
・香りが引き起こすアレルギーとは!?

時空のからくり 時間と空間はなぜ「一体不可分」なのか
ブルーバックス
時間と空間が融合した「時空」とは何か? 個別に分けて考えることができないのはなぜか? 「時空のゆがみ」こそが重力の本質であるとはどういうことか? この宇宙に「絶対的」なものは唯一、光速度だけであり、時間と空間を含むその他すべてのものを「相対化」したアインシュタインの画期的アイデアが時空を生み出した! おどろきとふしぎに満ちた時空の性質を一から解き明かし、相対性理論の「宇宙観」をゼロから理解する。
色も形もない時間と空間が、ゴムのように伸び縮みする!?
大人気・山田流「物理学白熱講義」シリーズに、現代物理の最重要キーワードが登場!
物質と相互作用する時間と空間のふしぎ――。
時間と空間が融合した「時空」とは何か?
個別に分けて考えることができないのはどうしてか?
「時空のゆがみ」こそが重力の本質であるとはどういうことか?
この宇宙に「絶対的」なものは唯一、光速度だけであり、時間と空間を含むその他すべてのものを「相対化」したアインシュタインの画期的アイデアが時空を生み出した!
おどろきとふしぎに満ちた時空の性質を一から解き明かし、相対性理論の「宇宙観」をゼロから理解する。

カラー図解 古生物たちのふしぎな世界 繁栄と絶滅の古生代3億年史
ブルーバックス
前恐竜時代にもさまざまな古生物が生きていた。三葉虫が繁栄し、アノマロカリスがカンブリア紀の覇者となる。デボン紀にはアンモナイトの仲間がまっすぐのびた円錐形からしだいに丸くなり、ティクターリクが“腕立て伏せ”をはじめる。古生代最後のペルム紀には、イノストランケヴィアをはじめとする単弓類が覇権をにぎる! ダイナミックかつドラマチックな古生代の物語が、いま、ここにはじまる。
5億4100万年前からはじまる古生代。
「カンブリア紀」「オルドビス紀」「シルル紀」「デボン紀」「石炭紀」「ペルム紀」と、およそ2億8900万年にわたり、いまでは絶滅した古生物たちが生存競争をくりかえしていた。大量絶滅事件“ビッグ・ファイブ”が何度も起こり、“恐竜時代”の中生代へとつながっていく。
生態系の覇権をめぐる古生代のふしぎな古生物たちの物語を、100点に及ぶ精緻なカラーイラスト&化石写真で解説します。

人はどのように鉄を作ってきたか 4000年の歴史と製鉄の原理
ブルーバックス
4000年前、アナトリアで発明された鉄ほど人類の社会と文明に影響を与えた物質はない。温度計もない時代に、どのように鉄を作ったのだろうか? 鋼、玉鋼、錬鉄、銑鉄、溶鉱炉、転炉、平炉、反射炉──アナトリアの最古の製鉄から現代の製鉄法、さらに日本固有の「たたら製鉄」も紹介しながら、鉄作りの秘密に迫る。
鋼、玉鋼、錬鉄、銑鉄、溶鉱炉、転炉、平炉、反射炉、たたら……
古代から現代までの製鉄法と、その技術を探る。
人類が鉄を作り始めて4000年。「鉄」ほど人類の社会と文明に影響を与えた物質はない。温度計もない時代に、どのように鉄を作ったのだろうか?
「鉄鉱石を炉に入れ加熱すれば、鉄は自然にできてくる」というわけではない。鉄鉱石から鉄を作るには、厳密に温度を管理し、含まれる炭素の量をコントロールし、リンやイオウなどの不純物が混ざらないようにしなければならない。温度計すらない時代から、鉄を作ってきた人々は、それらをどのように知り、何を目安に鉄を作ってきたのだろうか。
アナトリアの最古の製鉄から現代の製鉄法、さらに日本固有の「たたら製鉄」の技術を解説しながら、鉄づくりの秘密に迫る。

お茶の科学 「色・香り・味」を生み出す茶葉のひみつ
ブルーバックス
緑茶、紅茶、ウーロン茶……さまざまあるお茶は、すべて同じ「チャ」の樹の葉からできたもの。製造過程で、茶葉の中で多様な変化が起こり、そのお茶らしい色、香り、味が生まれます。「お茶のおいしさ」とは何なのか? 5000年以上にわたる茶のルーツをたどり、最新研究からその秘密に迫ります。お茶を研究して50年の“お茶博士”が、誰にでもできる「いつもの煎茶を“玉露”にする淹れ方」も伝授!
読めばお茶の味わい方が変わる、驚くほどおいしくなる!
緑茶、紅茶、ウーロン茶……さまざまあるお茶は、すべて同じ「チャ」の樹の葉からできたもの。
製造過程で、茶葉の中で多様な変化が起こり、そのお茶らしい色、香り、味が生まれます。
「お茶のおいしさ」とは何なのか?
5000年以上にわたる茶のルーツをたどり、最新研究からその秘密に迫ります。
お茶を研究して50年の“お茶博士”が、誰にでもできる「いつもの煎茶を“玉露”にする淹れ方」も伝授!
これを知らずじてお茶を飲むのは、もったいない!
■おもな内容
第1章 お茶の「基本」をおさえる ~どんなお茶も、すべて同じ「チャ」だった
第2章 お茶はどこからきたのか? ~チャと茶のルーツを巡る旅
第3章 茶葉がお茶になるまで ~色や風味はいつどうやって作られるのか
第4章 お茶の色・香り・味の科学 ~おいしさは何で決まる?
第5章 お茶の「おいしい淹れ方」を科学する ~煎茶を“玉露” にする方法
第6章 お茶と健康 ~なぜお茶は身体にいいのか
第7章 進化するお茶 ~味も楽しみ方も変える技術

三つの石で地球がわかる 岩石がひもとくこの星のなりたち
ブルーバックス
石の名前はとかく、ややこしい。それは「水の惑星」地球が、最も石の種類が豊富な「石の惑星」でもあるからだ。せっかくの石の深さ、面白さを、ややこしいからと知らないでいるのはあまりにも、もったいない。実は複雑に見える石の世界は、たった三つの石の名前を覚えるだけで、驚くほどすっきりと頭に入ってくる。そしてこの地球の意外ななりたちまで理解できてしまうのだ。では、その三つの石とは? 日本一やさしい石の入門書。
岩石や鉱物には興味があるけれど、石の名前がどうもややこしくて覚える気になれない……という人は多いようです。
たしかに一般向けの石の図鑑や入門書も、美しい石の紹介にとどまったものや、歴史的・文化的な側面から石を語るものが多く、正面から「石」を論じるものはあまりありません。
それも、石の名前があまりにも複雑で、一般の人にはハードルが高くなるからでしょう。
しかし、地球は「水の惑星」であると同時に、太陽系で最も多い数千種類もの石が存在する「石の惑星」でもあります。それだけに石の世界は科学的好奇心を刺激される深さ、面白さに満ちています。
せっかく地球に住んでいながら、その恩恵を享受しないのは、もったいないことです。
そこで、まったくの石の素人の読者でも、たった三つの石の名前を覚えるだけで石の世界が楽しめるように企画したのが本書です。
「しんかい6500」に51回乗船という記録をもつ、地球を知り尽くした著者が、石の世界のしくみやなりたち、地球の進化と石の濃密なかかわりなどを、三つの石の物語にのせてみごとに描ききりました。
読めば必ず、複雑そうな石の世界が驚くほどすっきりと頭に入り、地球が太陽系で特別な惑星に進化するまでの道筋がわかり、そして石がいとおしくなるはずです。

自閉症の世界 多様性に満ちた内面の真実
ブルーバックス
現代は自閉症が増えている!? 天才や起業家には自閉症的傾向が多い!?20世紀初頭に研究が始まった自閉症。さまざまな誤解と偏見を経て脳科学的に理解されるまでをたどりながら、「自閉症スペクトラム」と呼ばれる人たちの真の姿に迫る。「脳多様性(ニューロダイバーシティ)」という新たな視点から捉え直す科学ノンフィクション。オリバー・サックス序文、「ニューヨーク・タイムズ」ベストセラー。
現代は自閉症が増えている!? 天才や起業家には自閉症的傾向が多い!?
知的障害ではなく、精神疾患でもない、自閉症とはいったい何なのか?
20世紀半ばに研究が始まった自閉症。さまざまな誤解と偏見を経て脳科学的に理解されるまでを緻密な取材でたどりながら、自閉症の真の姿に迫る。現在、「自閉症スペクトラム」としてアスペルガー症候群やサヴァン症候群などの発達障害も含む幅広い概念として捉えられるようになったのはなぜか。知的障害ではなく、精神疾患でもなく、感じ方や考え方が異なる人たちである自閉症者を、人類に備わった「脳多様性(ニューロダイバーシティ)」という新たな視点から捉え直す科学ノンフィクション。
序文をオリバー・サックス(脳神経学者で、映画『レナードの朝』の実在の主人公、『火星の人類学者』などの著者)
「ニューヨーク・タイムズ」ベストセラー、英国で最も権威あるノンフィクション賞BBC Samuel Johnson Prizeを受賞。
自閉症であるとはどのようなことかを理解するために、これほど多くの時間を費やした人を私は彼以外には知らない。(中略)これは、洞察力に富む自閉症の歴史書であり、読者を魅了する物語である。この書物があなたの自閉症に対する考え方を変え、自閉症と人間の脳の働きに関心を持つ多くの人々の本棚に並ぶことになることを切に願う。──オリバー・サックスによる序文より
自閉症、失読症、注意欠陥/多動性障害(ADHD)のような状態は、技術と文化の発展に貢献するそれぞれ固有の強みを持つ、自然に起こる認知的多様性とみなされるべきだ──「序章 自閉症は増えているか」より

カラー図解 新しい人体の教科書 上
ブルーバックス
本書は「小宇宙」とも言われる人体を探訪するためのガイドブックとなる作品。オールカラーの迫力のメディカルイラストや写真をふんだんに使い、基礎の基礎から徹底的まで分かりやすく解説した。上下巻の2部構成で、本作は上巻に当たる(下巻は2017年秋刊行予定)。からだに関心がある方なら予備知識も不要で気楽に読み進めることができる。ビジュアルな入門書と教科書の性格を併せ持ったコストパフォーマンスの高い一冊。
本書は「小宇宙」とも言われる人体を探訪するためのガイドブックとなる作品。オールカラーで大迫力のメディカルイラストや写真をふんだんに使い、基礎の基礎から分かりやすく解説した。上下巻の2部構成で、本作は上巻に当たる(下巻は2017年秋刊行予定)。
予備知識がなくとも楽しめるように、記述・図解・レイアウトを細部にわたって配慮して編集しているので、からだに関心がある方なら誰でも気楽に読み進めることができる。一方で本書は、生理学、組織学、臨床医学、病理学、分子生物学などの基礎領域をカバーしているので、医師やコメディカル分野を目指す学生や医療関係者の教科書として利用できる高いクオリティを持つ。ビジュアルな人体の入門書と教科書の性格を併せ持ったコストパフォーマンスの高い一冊といえるだろう。
いち早く本書を読んだ生物学者の福岡伸一氏は
「ダ・ヴィンチは、きっとこんな書物を求めていたはずだ。彼の時代から500年。人体とは、構造と機能が完璧なまでに一致した、進化のはての美しい達成であることが今ここに示される」
と大絶賛。
第1巻の構成は
第1章 細胞と器官(人体を構成するもの)
第2章 骨格系
第3章 骨格筋系
第4章 循環器系
第5章 消化器系
第6章 呼吸器系
総ページ数は360ページ

カラー図解 Javaで始めるプログラミング 知識ゼロからの定番言語「超」入門
ブルーバックス
Javaの主な用途は? 学ぶメリットは?
プログラミング経験ゼロでもいきなりJavaから始めてよいの?
そうした素朴な疑問と不安を解消しながらJavaの特徴や基本的な文法などを手短に学べる入門書です。
分厚い専門書にチャレンジする前に本書でひとまずJavaの世界を見学してみませんか?
(本書で紹介しているコンパイルやプログラムの実行は、Windows10で行っており、コンパイルに使用したJDKのバージョンは8です。なお、電子版の販売予定はありません)
序章 今、なぜJavaを学ぶのか
1章 さっそくJavaを体験してみよう
2章 Javaの実用性と特徴を知ろう!
3章 Javaから始めるプログラミング
4章 Javaプログラムを思考する
5章 Javaのクラスをまとめる
6章 Javaのオブジェクト指向
7章 Javaのクラスライブラリをみてみよう
8章 Javaから広がる開発の世界

巨大ブラックホールの謎 宇宙最大の「時空の穴」に迫る
ブルーバックス
太陽の100億倍もの質量を持つ巨大ブラックホールは、強力な重力で光さえ飲み込む一方で宇宙でいちばん明るく輝き、光速にちかい速さの「ジェット」を放出しています。200年以上前に予言されながら、まだ誰も見たことのなかったブラックホールの姿が、最先端の天文学によって明らかになりつつあります。
強力な重力で周囲の物質や光を引きつけ飲みこむ一方で、飲みこんだら最後、それらを二度と外に出さない。ブラックホールは、そんな一方通行の弁のような性質を持った、大変不思議な天体です。
SFの世界ではおなじみの天体ですが、こんなものが本当に存在するのでしょうか?
じつは、最近の観測から宇宙にはこのような天体が多数存在することがわかってきています。
ブラックホールを科学的な形で初めて提唱したのは、イギリスのジョン・ミッチェルという科学者で1784年のことでした。さらに、20世紀になると、アインシュタインによる一般相対性理論が、ブラックホールに論理的な裏付けを与えます。そして現在、人類はようやくブラックホールの姿を「見る」ことができる力を手に入れました。
それは、電波干渉計という超高性能の電波望遠鏡です。この望遠鏡の視力は人間でいうと300万にも達します。これは、地球から月面上のテニスボールが見えるくらいの視力に相当します。
本書では、この最高の望遠鏡を使って今まさに観測が進められている、巨大ブラックホール直接撮像の挑戦に迫ります。

生物はウイルスが進化させた 巨大ウイルスが語る新たな生命像
ブルーバックス
数十億年前、いま最も注目を集めるあるウイルスの祖先が誕生した。ヒトや細菌とは遺伝的系統を異にする彼らが、私たちの〈共通祖先〉に感染し、生物の発展・繁栄に不可欠なDNAや細胞核をもたらした!?そして、その子孫たる「巨大ウイルス」が明らかにする、生命と進化の知られざるからくりとは?日本初の巨大ウイルス=トーキョーウイルスの発見者が語る、生物進化のアナザーヒストリー。
生命への見方ががらりと変わる!
進化とは何か?
ウイルスはそれにどう関わったか?
そして生命とは?
「常識が覆る快感」を味わう、極上の生命科学ミステリー。
巨大ウイルスが引き起こす「コペルニクス的転回」!
数十億年前、いま最も注目を集めるあるウイルスの祖先が誕生した。
ヒトや細菌とは遺伝的系統を異にする彼らが、私たちの〈共通祖先〉に感染し、生物の発展・繁栄に不可欠なDNAや細胞核をもたらした!?
そして、その子孫たる「巨大ウイルス」が明らかにする、生命と進化の知られざるからくりとは?
日本初の巨大ウイルス=トーキョーウイルスの発見者が語る、生物進化のアナザーヒストリー。

理化学研究所 100年目の巨大研究機関
ブルーバックス
113番元素だけじゃない、スパコンからバイオ、脳科学まで、幅広い研究で基礎科学を支える日本最大の研究所「理研」。1917年(大正6年)に設立され、100年目を迎える今では450の研究室、3000人の研究者を擁し、全国に研究施設を持つ。ノンフィクション作家・山根一眞がつぶさに研究現場を訪ね歩き、今いったいどんな研究が行われ、研究者たちは何を目指しているのか、その全貌を明らかにします。
113番元素ニホニウムだけじゃない、スパコンからバイオ、脳科学、再生医療まで、幅広い研究で基礎科学を支える日本最大の研究所「理研」。1917年(大正6年)に設立され、高峰譲吉、鈴木梅太郎、長岡半太郎、寺田寅彦、湯川秀樹、朝永振一郎など、日本の科学史を彩る研究者たちが参集した。100年目を迎える2017年には450の研究室、3000人の研究者を擁し、世界有数の研究所として全国に研究施設を持つ。ノンフィクション作家・山根一眞がその研究現場をつぶさに訪ね歩き、今いったいどんな研究が行われ、研究者たちは何を目指しているのか、その全貌を明らかにします。
〈目次〉
第1章 113番元素が誕生した日
アジアから初の命名となった113番元素ニホニウム。新元素合成までの苦難の道のりは、科学研究のひとつのあり方を象徴していた。
第2章 ガラス板の史跡
日本の科学史を彩る研究者たちが参集した理研100年の歩み。
第3章 加速器バザール
世界一の能力を誇るRIビームファクトリー。世界中から研究者が集まり、原子核物理から植物の品種改良まで幅広い研究が行われている。
第4章 超光の標的
ナノサイズの世界を見る顕微鏡、放射光施設。スプリングエイト、そして原子構造まで見えるSACLAとは。
第5章 100京回の瞬き
物質を透過し、見えないものを見る光、テラヘルツ光。世界最高精度の時計を生み出し、時空の歪みまで検知した「光」の可能性をさぐる。
第6章 スパコンありきの明日
「第3の科学」と呼ばれる計算科学。世界最速として登場し、1秒間に1京回の計算をこなすスパコン「京」は何を可能にしたのか。
第7章 生き物たちの宝物殿
iPS細胞をはじめ何百万種類もの生物資源を保存するバイオリソースセンター。今や日本のみならず世界の生命科学研究を支えている。
その他、
第8章 入れ歯とハゲのイノベーション
第9章 遺伝子バトルの戦士
第10章 透明マントの作り方
第11 章 空想を超える「物」
以上の全11章

地球はなぜ「水の惑星」なのか 水の「起源・分布・循環」から読み解く地球史
ブルーバックス
地球は「水惑星」と呼ぶにふさわしい天体です。しかし、地球の水に関する根本的な謎がいまだに解明されていません。特に、「起源」「分布」「循環」という3つの謎は地球科学の未解決問題です。地球科学者たちが最先端でどんな斬新な発見をし、どんな魅力的な挑戦をしているかを本書は伝えます。「水」は、地球史をいかに語るのでしょうか。地球科学の全体像を俯瞰する本書は、「地球を知りたい」人にとって最良の入門書です。
【水から地球の歴史が見える!】
地球は「水の惑星」と呼ぶにふさわしい天体だ。
しかし、地球の水の「起源・分布・循環」という
三つの謎は、大きな未解決問題として残されている。
本書は、水がこの惑星にどんな影響を与えてきたかの謎に、
地球誕生からプレートテクトニクスまで、さまざまな角度で迫る。
「水」は、地球史をいかに語るのだろうか?
地球科学を俯瞰する、最良の入門書。
■おもな内容
序章 ユニークな惑星、地球
第1章 地球についてのABC
第2章 惑星の水はどこから来たのか
第3章 水が地球の性質を変える
第4章 マグマの海と地球の水
第5章 水は地球内部をどう循環しているか
第6章 地球、月、惑星の水
第7章 水惑星に残された謎
第8章 地球惑星科学を学びたい人のために

痛覚のふしぎ 脳で感知する痛みのメカニズム
ブルーバックス
日常生活のさまざまな場面で体験する「痛み」。痛みは、生きていくうえでの防御機能のため、警告の役割もしています。私たちが受ける刺激は、皮膚下の侵害受容器を活性化させ、感覚神経を通って脊髄に伝わり、大脳で痛みとして認識されます。体内で起きている「痛み」のメカニズムを解説します。
痛覚には、熱いものに触れたとき、反射的に手を引っ込めるという単純なパターンの「感覚的な側面」と、不安、恐怖、過去の記憶などの影響を受ける「情動・感情的な側面」の二面性があります。痛覚の感覚的な側面は、生物がもつ基本的な警告反応の1つで、種の保存、生命の維持に不可欠な機能です。一方、痛覚の情動・感情的な側面は、さまざまなパターンがあります。
私たちが受ける刺激は、皮膚の下の侵害受容器を活性化させ、感覚神経を通って脊髄に伝わり、大脳で痛みとして認識されます。誰もが日常生活のさまざまな場面で体験する「痛み」のメカニズムを解説していきます。
第1章では、慢性痛を抱えるすべての読者に関係する「痛みを理解するうえでの基礎的知識と現状」をわかりやすく説明されてます。第2章では、「痛みがどのように生じ、脊髄に伝えられるのか」という感覚面について詳しく説明されています。第3章は「痛みの中枢はどこにあるのか」「痛みはなぜ主観的なのか」という痛みの根源的な問題である感情面に踏み込んでいます。最近着目されているデフォルトモードネットワークやマインドワンダリングと痛みの意識の関係についても言及されています。第4章は「痛みはなぜ増強し、持続するのだろうか」という問題について、脳の神経回路の可塑性と痛みの記憶という観点で説明されています。第5章では、痛みの治療の進歩と痛みとの付き合い方について述べられています。
分子から行動にいたる脳科学そのものである痛覚のメカニズムを、わかりやすく解説しています。

宇宙に「終わり」はあるのか 最新宇宙論が描く、誕生から「10の100乗年」後まで
ブルーバックス
今から138億年前、宇宙はビッグバンで生まれた。実は「138億年」の時の流れは、宇宙にとってはほんの一瞬だ。宇宙は、人類誕生までの138億年を序盤のごく一部として含み、この先少なくとも「10の100乗年」に及ぶ、想像を絶する未来を有する。そんな遠大な未来に、宇宙は「終わり」を迎えるのか? 答えは本書にある。宇宙に流れる「10の100乗年」の時間を眺め、人類の時間感覚とは全く異なる壮大な視点に立つ。
◆「ビッグバンから138億年」は、宇宙の始まりにすぎなかった――。
◆未来の果てに、宇宙は「終わり」を迎えるのか?
宇宙の歴史は138億年だ。138億年という長い歴史の到達点に、私たち人類の誕生があるのだ。……このような話を聞いたことがあるかもしれません。
確かに、宇宙は今から138億年前、ビッグバンで生まれました。では、宇宙はこの先どうなっていくのでしょうか? 宇宙が滅びるのは何億年先? 何兆年先? もし、遠い未来から現在という時点を振り返ってみたら、どのような時代に見えるのでしょうか?
実は、「138億年」は、宇宙にしてみればほんの一瞬です。宇宙は、人類誕生までの138億年を序盤のごく一部として含み、この先少なくとも「10の100乗年」(10の100乗は、1の後に0が100個続く数)に及ぶ、想像を絶する未来を有しています。
現在は、宇宙が誕生した「直後」です。「宇宙138億年の歴史」は、宇宙の始まりにすぎないのです。
138億年が一瞬に思えるような、そんな遥か遠大な未来に、はたして宇宙は「終わり」を迎えるのでしょうか? 本書に、その答えがあります。
本書は、宇宙に流れる「10の100乗年」の時間を眺め、人類の時間感覚とは全く異なる壮大な視点に立てる、知的冒険の書です。
■おもな内容
第1章 不自然で奇妙なビッグバン――始まりの瞬間
第2章 広大な空間、わずかな物質――宇宙暦10分まで
第3章 残光が宇宙に満ちる――宇宙暦100万年まで
第4章 星たちの謎めいた誕生――宇宙暦10億年まで
第5章 そして「現在」へ――宇宙暦138億年まで
第6章 銀河壮年期の終わり――宇宙暦数百億年まで
第7章 消えゆく星、残る生命――宇宙暦1兆年まで
第8章 第二の「暗黒時代」――宇宙暦100兆年まで
第9章 怪物と漂流者の宇宙――宇宙暦1垓(10^20)年まで
第10章 虚空へ飛び立つ素粒子――宇宙暦1正(10^40)年まで
第11章 ビッグウィンパーとともに――宇宙暦10^100年、それ以降
終章 不確かな未来と確かなこと――残された謎と仮説
補遺 宇宙を統べる法則
年表 宇宙「10の100乗年」全史

ランニングする前に読む本 最短で結果を出す科学的トレーニング
ブルーバックス
本来、走ることは決して苦しい運動ではない。誰でも持っている「走る才能」を100%発揮するには、フォアフット着地で、ラクなペースで走ること。「スロージョギング」から始めれば、一流選手のスキルが簡単に習得できる。準備運動も筋トレもいらない、膝や心臓への負担もない。それでいて、消費カロリーはウォーキングの2倍!弱点を克服し、確実に結果を出す方法を徹底解説。初心者からサブスリーを狙う上級者まで。
運動生理学の研究から生まれた「走るための最強メソッド」が登場!
走ることは、本来、決して苦しい運動ではありません。
誰でも持っている「走る才能」を100%発揮するには、フォアフット着地で、ラクなペースで走ること。
「スロージョギング」から始めれば、一流ランナーと同等のスキルが簡単に習得できます。
準備運動も筋トレもいらない、膝や心臓への負担もない。
それでいて、消費カロリーはウォーキングの2倍。
初心者から、サブスリーを目指す上級者まで、ランナーの弱点を克服し、確実に結果を出す「科学的なノウハウ」を徹底解説。
今から始めても、3ヵ月でフルマラソンは完走できる!
運動生理学から導かれたもっとも身体にやさしい走り方「スロージョギング」とは?
あなたの「ランニングの常識」が変わる!
・苦しいペースで走ってはいけない
・かかとから着地してはいけない
・初心者でも厚底のシューズはNG
・準備運動は必要ない
・「走れる身体」を作るための筋トレは必要ない
・1分の細切れ運動でもOK
・膝が痛くならない、心臓に負担もかからない
・ウォーキングの2倍、カロリーが消費できる
・血圧・血糖値が低下、善玉コレステロール値上昇、脳が活性化
・何歳からでも始められる
■おもな内容
第0章 この本の効果的な使い方 ~ランナーの悩み、始める前の疑問を解消する
第1章 走るための基礎知識〈理論編〉~ウォーキングよりランニングがいい理由
第2章 走るための基礎知識〈実践編〉~スロージョギングが、マラソン完走・サブスリーへのいちばんの近道
第3章 ランニングとダイエット ~ランニングで効率よく痩せる、痩せて効率よく走る
第4章 ランニングの生理学 ~メカニズムを知れば、効果が上がる
第5章 マラソンへ向けたトレーニング ~フルマラソン完走、サブスリーを目指す
第6章 レースのコンディショニング ~レース直前からレース後の注意点
第7章 ランニングと健康 ~継続して走ることが身体にもたらす効果

人類と気候の10万年史 過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか
ブルーバックス
福井県・水月湖に堆積する「年縞」。何万年も前の出来事を年輪のように1年刻みで記録した地層で、現在、年代測定の世界標準となっている。その年縞が明らかにしたのが、現代の温暖化を遥かにしのぐ「激変する気候」だった。人類は誕生から20万年、そのほとんどを現代とはまるで似ていない、気候激変の時代を生き延びてきたのだった。過去の詳細な記録から気候変動のメカニズムに迫り、人類史のスケールで現代を見つめ直します。
人類は、たいへんな時代を生きてきた! 驚きの地球気候史
福井県にある風光明媚な三方五湖のひとつ、水月湖に堆積する「年縞」。何万年も前の出来事を年輪のように1年刻みで記録した地層で、現在、年代測定の世界標準となっている。その水月湖の年縞が明らかにしたのが、現代の温暖化を遥かにしのぐ「激変する気候」だった。
人類は誕生してから20万年、そのほとんどを現代とはまるで似ていない、気候激変の時代を生き延びてきたのだった。過去の精密な記録から気候変動のメカニズムに迫り、人類史のスケールで現代を見つめなおします。
○氷期と間氷期が繰り返す中、人類誕生以来、その歴史の大半は氷期だった。
○現代の温暖化予想は100年で最大5℃の上昇だが、今から1万1600年前、わずか数年で7℃にも及ぶ温暖化が起きていた。
○東京がモスクワになるような、今より10℃も気温が低下した寒冷化の時代が繰り返し訪れていた。
○温暖化と寒冷化のあいだで、海面水位は100メートル以上も変動した。
○縄文人はなぜ豊かな暮らしを営めたのか。
○平均気温が毎年激しく変わるほどの異常気象が何百年も続く時代があった。
○農耕が1万年前に始まった本当の理由。
「年縞」とは?
年縞とは、堆積物が地層のように積み重なり縞模様を成しているもので、樹木の年輪に相当します。2012年、福井県にある風光明媚は三方五湖のひとつ「水月湖」の年縞が、世界の年代測定の基準=「標準時計」になりました。世界中の研究が、その年代特定で福井県水月湖の「年縞」を参照するようになったのです。この快挙を実現したプロジェクトを率いたのが著者です。
「プロローグ」より
水月湖では、地質時代に「何が」起きたかだけではなく、それが「いつ」だったのかを世界最高の精度で知ることができる。タイミングが正確に分かるということは、変化のスピードや伝播の経路が正確に分かるということでもある。(中略)水月湖の年縞堆積物から気候変動を読み解くプロジェクトはまだ進行中であり、今も続々と新しい知見が得られつつある。本書ではそれらの新しい発見のうち、とくに私たち自身の未来と関連の深いものについて、なるべく分かりやすく紹介してみようと思う。

素数はめぐる 循環小数で語る数論の世界
ブルーバックス
142857と、先頭の1を末尾に回した428571。2等分して足すと、どちらも答えは999!(142+857、428+571)428571の先頭の4を末尾に回した285714でも同じ現象が!(285+714=999)ぐるぐる回る“ダイヤル数”のふしぎを生み出すのが素数!?「1÷素数」が描き出す定理と法則を探訪する、初等整数論への新しいアプローチ!
「1÷素数」から見えてくる奥深い数の神秘。
シンプルな割り算から生まれる循環小数には、おどろきに満ちた数のふしぎがいっぱい!
背後にひそむ素数の性質をやさしく解き明かす、極上の数学ミステリー――。
142857と、先頭の1を末尾に回した428571。
2等分して足すと、どちらも答えは999!
(142+857、428+571)
428571の先頭の4を末尾に回した285714でも同じ現象が!
(285+714=999)
142857を3等分して足すと、こんどは99!
(14+28+57)
ぐるぐる回る“ダイヤル数”のふしぎを生み出すのが素数!?
簡単な四則演算で数の神秘を味わいながら、「1÷素数」が描き出す定理と法則を探訪する。
初等整数論への新しいアプローチ!