講談社文庫作品一覧

SPEEDBOY!
講談社文庫
「孤独だからこそいいんだ。孤独だからこそ速くなれる」友人、家族、世界、愛――すべてを置き去りにして、鬣の生えた少年スプリンター・成雄は、速さの果てを追う!そこに何があった? 何が見えた??――誰がいた???疾風怒濤!! マイジョウオウタロウの世界は、限界の向こう側へ! 『山の中の師見朋成雄』『獣の樹』とリンクする、鬣の生えた少年、成雄の走りまくるストーリー。(講談社文庫)
「孤独だからこそいいんだ。孤独だからこそ速くなれる」
友人、家族、世界、愛――すべてを置き去りにして、鬣の生えた少年スプリンター・成雄は、速さの果てを追う!
そこに何があった?何が見えた??――誰がいた???
疾風怒濤!! マイジョウオウタロウの世界は、限界の向こう側へ!
『山の中の師見朋成雄』『獣の樹』とリンクする、鬣の生えた少年、成雄の走りまくるストーリー。

猫間地獄のわらべ歌
講談社文庫
江戸の下屋敷におわす藩主の愛妾和泉ノ方(あいしょういずみのかた)。閉ざされた書物蔵で御広敷番(おひろしきばん)が絶命した。不祥事をおそれた和泉ノ方は“密室破り”を我らに命じる。一方、利権を握る銀山奉行の横暴に手を焼いている国許(くにもと)では、ぶきみなわらべ歌どおりに殺しが続くと囁かれ……!? 大胆不敵なミステリ時代小説、ここに誕生!<文庫書下ろし> (講談社文庫)
お江戸で、密室。館ものに、見立て殺人!
驚天動地の王道推理!
ミステリファンもご注目を!
時代小説の暴れん坊・幡大介、講談社文庫に初登場。
驚愕のラストに、開いた口がふさがらない!
時は天保。海の向こうのエゲレスでは、『モルグ街の殺人』とやらが書かれる五十年も前。
花のお江戸の猫間藩下屋敷は、上へ下への大騒ぎ。お書物蔵で藩士が腹切って死んだという。不祥事発覚→失脚をおそれた藩主の愛妾和泉ノ方は、外部犯による他殺をでっち上げよ、と命じる始末。留め金の掛かった蔵は、誰も入れぬ“密室”であった。
銀山で潤うのはお偉方と商人ばかり、大半は飢える寸前の猫間藩。国許(くにもと)の城下では、次々起こる惨殺事件を暗示するかのように、ぶきみなわらべ歌が流行(はや)っていた。
……頼りなげな目付役所の若侍、静馬との“推理”は、お先真っ暗のこの藩を救うのか?

聞き耳地蔵 立ち退き長屋顛末記
講談社文庫
逃げた女房が、戻ってきた! 明かして下さい、本当のことを。おれたちには、この弥次郎兵衛(やじろべえ)長屋しかない。お上の地上げに逆らって立て籠もっていたら、源助に愛想を尽かしてたお雅が戻ってきた。気がかりは、侍・十兵衛の抱える闇のこと。書下ろし時代小説 注目シリーズ第2作!(講談社文庫)
引っ越せない事情を抱えた十一人が、お上の地上げに逆らってる――地蔵の見守る弥次郎兵衛(やじろべえ)長屋は、瓦版(かわらばん)ですっかり有名に。源助の逃げた女房お雅が戻ってきたまではよかったが、お静がやっとの思いで逃れた暴力旦那や、浪人土屋十兵衛を狙う脱藩した藩の刺客にまで長屋のことが知られてしまった。しかも仲間の中に、地上げを迫る町名主の浦部曾兵衛の内通者がいるだなんて!?

伏龍 海底の少年特攻兵
講談社文庫
志願した少年たちは「人間機雷」部隊に配属された。知られざる海の特攻隊! ーー潜水服に酸素ボンベを背負って海底に潜み、竹竿の先に装着した機雷で、アメリカの上陸用舟艇を迎え撃つ……。本土決戦に備え結成された伏龍特攻隊に配属されたのは、まだ15~16歳の少年たちだった。不完全な装備と急を要する日程が、訓練中の彼らを次々と死に追いやる。そして終戦目前、部隊を震撼させる事件が起きた!

トレイシー 日本兵捕虜秘密尋問所
講談社文庫
得体の知れない敵国、日本を丸裸にするため、アメリカはすさまじい執念とエネルギーを費やし極秘に捕虜尋問センターを準備した。暗号名はトレイシー。日本人の国民性、心理、戦術、思想、都市の詳細などについて捕虜たちが提供した情報が、やがて日本の命運に大きくかかわってくる。講談社ノンフィクション賞受賞作。(講談社文庫)
アメリカにとって捕虜=「情報」だった
日本兵は、なぜ尋問官にあらゆる情報をしゃべったのか
得体の知れない敵国、日本を丸裸にするため、アメリカはすさまじい執念とエネルギーを費やし極秘に捕虜尋問センターを準備した。暗号名はトレイシー。日本人の国民性、心理、戦術、思想、都市の詳細などについて捕虜たちが提供した情報が、やがて日本の命運に大きくかかわってくる。講談社ノンフィクション賞受賞作。
太平洋戦争期の日本兵は、戦陣訓の「生きて虜囚の辱(はずかしめ)を受けず」の一句に代表されるような考え方で教育される一方、捕虜に関するジュネーブ条約の内容についての教育を受けておらず、捕虜となった際の作法や対処法が身体化されていなかった。
――加藤陽子(東京大学教授)<解説より>

カンナ 吉野の暗闘
講談社文庫
諒司(りょうじ)捜索のため、甲斐(かい)と巫女(みこ)の貴湖(たかこ)らは奈良・吉野へ。その山中で、一行は山岳ガイドの光昭(みつあき)に助けられるが、同じ頃、光昭の母がさらわれるという事件が発生。その裏には、吉野の黄金伝説をめぐる争いがあった。吉野の山は、なぜ桜だらけなのか? 役小角も金鉱脈を探していたのか? すべての解が、ここに! (講談社文庫)
修験道の開祖・役小角(えんのおづぬ)と忍びの関係は? 吉野の黄金伝説の真偽は?
どうして吉野は、桜の木だらけなのか? なぜ山は、女人禁制だったのか?
深秘(じんぴ)が、いま、ここに、明かされる!
シリーズ第3弾
諒司(りょうじ)捜索のため、甲斐(かい)と巫女(みこ)の貴湖(たかこ)らは奈良・吉野へ。その山中で、一行は山岳ガイドの光昭(みつあき)に助けられるが、同じ頃、光昭の母がさらわれるという事件が発生。その裏には、吉野の黄金伝説をめぐる争いがあった。吉野の山は、なぜ桜だらけなのか? 役小角も金鉱脈を探していたのか? すべての解が、ここに!

逃亡戦犯
講談社文庫
昭和二十年八月十五日、大江山捕虜収容所から、日系二世の通訳・木島が逃走した。米軍による戦犯逮捕を恐れたからだ。GHQの先兵として彼を追跡するのは、やはり日系二世のマイク・ミヤタケ軍曹。逮捕容疑は「国家反逆罪」である--。乱歩賞作家が史実をもとに描く傑作サスペンス。『祖国なき忠誠』を改題、文庫化。(講談社文庫)
八月十五日、大江山捕虜収容所から日系二世の通訳が逃走した。彼を追うのは同じ日系二世の米軍兵。逮捕容疑は国家反逆罪だ--。乱歩賞作家が史実をもとに描く傑作小説。『祖国なき忠誠』を改題。

宿屋めぐり
講談社文庫
「主よ。主よ。教えてください。俺は正しい航路を進んでいるのですか」主の命で大刀奉納の旅道中の鋤名彦名は、謎のくにゅくにゅの皮に飲み込まれ贋の世界にはまりこむ。真実を求めながらも嘘にまみれ、あらぬ濡れ衣の数々を着せられ凶状持ちとなった彦名。その壮絶な道中の果ては。(講談社文庫)
生きているだけ。ただ、生きているだけで負い切れぬ罪障が積み重なっていく。冥府魔道。
「主よ。主よ。教えてください。俺は正しい航路を進んでいるのですか」主の命で大刀奉納の旅道中の鋤名彦名は、謎のくにゅくにゅの皮に飲み込まれ贋の世界へはまりこむ。真実を求めながらも嘘にまみれ、あらぬ濡れ衣の数々を着せられて凶状持ちとなった彦名。その壮絶な道中の果ては。<野間文芸賞受賞作>

カスティリオーネの庭
講談社文庫
清朝最盛期の乾隆帝に宮廷画家として仕えたイタリア人宣教師ジュゼッペ・カスティリオーネ。現地名「郎世寧」として中国絵画史にも大きな足跡を残した彼は、離宮の狭い一画に十二支をかたどった噴水と西洋式の宮殿を造るよう命じられ、仲間の宣教師と心血を注ぐ……。西洋の目が見た皇帝一族の光と影。(講談社文庫)
現在でも高い人気を誇る清朝・乾隆(けんりゅう)帝が、宣教師らに命じて築き上げた西洋庭園をめぐる歴史の光芒。
当代きっての中国文学者による異色の歴史小説
清朝最盛期の乾隆帝に宮廷画家として仕えたイタリア人宣教師ジュゼッペ・カスティリオーネ。現地名「郎世寧(ろうせいねい)」として中国絵画史上にも大きな足跡を残した彼は、離宮の狭い一画に十二支をかたどった噴水と西洋式の宮殿を造るよう命じられ、仲間の宣教師らと心血を注ぐ……。西洋の目が見た皇帝一族の光と影。
※本書は、1997年9月に文藝春秋より刊行されたものです。

新装版 入浴の女王
講談社文庫
銭湯は町の味噌汁。生まれたばかりの赤子から明日お迎えの隠居までひとつ湯の中、いいだしが出よう筈。日本全国の銭湯を訪ね地元女性の赤裸々を観察し、湯上がりに地元男性と酌み交わす、われこそは入浴の女王。裸の群れに裸で飛び込み、町の素顔を賞味する爆笑珍体験イラストエッセイ三部作、堂々完結。
連続復刻完結編。
銭湯は町の味噌汁。その町の滋味、とくと飲み干さん。
銭湯は町の味噌汁。生まれたばかりの赤子から明日お迎えの隠居までひとつ湯の中、いいだしが出よう筈。日本全国の銭湯を訪ね地元女性の赤裸々を観察し、湯上がりに地元男性と酌み交わす、われこそは入浴の女王。裸の群れに裸で飛び込み、町の素顔を賞味する爆笑珍体験イラストエッセイ三部作、堂々完結。

天狗童子
講談社文庫
笛の名手である与平は、あるとき天狗様から、子供のカラス天狗に笛を教えてやってほしい、と依頼される。九郎丸という少年は、不思議なカラス蓑を脱ぐと、人間の姿に早変わり。このカラス蓑がなくなると、カラス天狗の姿に戻れない、と聞く。そして、与平と九郎丸との師弟生活が始まった。次第に九郎丸への愛情がふくらんだ与平は、カラス蓑を焼き捨ててしまおうとするが……。鎌倉・室町時代の背景を見事にとらえ、赤い鳥文学賞を受賞した、戦国歴史ファンタジー。
◎コロボックルシリーズを生み出した佐藤さとるによる新作! ーーファンタジーのさきがけ、「鬼が島通信」連載時から単行本、ソフトカバー、そして文庫版になるまで改稿に改稿が重ねられた渾身作。鎌倉・室町時代背景の中、師弟関係の愛情、カラス天狗同士の友情、戦が続く混乱の世で生きた人々を見事に描き、村上豊氏の挿絵とともに赤い鳥文学賞を受賞。今までになかった歴史ファンタジー。

天国の郵便ポスト
講談社文庫
愛する妻を亡くした悲しみから立ち直れぬまま、幼い子供と二人、ひっそりと毎日を送る真人。ある日、愛犬の死に落ち込む女の子が書いた手紙へ、ふとした思いつきから返信を書くことに。それがいつしか「天国に届く郵便ポスト」の噂となって逗子の街に流れ始める。しかし、差出人不明の手紙をきっかけに、不思議な文通が始まり……。喪失感を抱えながらも、真人本人にも起こる奇跡。誰もが温かい涙を流す愛の物語。(講談社文庫)
愛する妻を亡くした悲しみから立ち直れぬまま、幼い子供と二人、ひっそりと毎日を送る真人。ある日、愛犬の死に落ち込む女の子が書いた手紙へ、ふとした思いつきから返信を書くことに。それがいつしか「天国に届く郵便ポスト」の噂となって逗子の街に流れ始める。しかし、差出人不明の手紙をきっかけに、不思議な文通が始まり……。
逗子が生んだ二人組ユニット、キマグレンの名曲『天国の郵便ポスト』を聞いて、「これを小説にしたい」と感じた著者が描き出した、奇跡の愛の物語。
キマグレンの二人からも応援メッセージが!
KUREI「本当にすごく映像が浮かぶ、本当に景色が見えるストーリーになっているので、みなさん是非是非読んでください!」
IISEKI「すごく当たり前のことなんだけど、等身大というか自分たちが生まれた場所に帰れるような小説だと思います。小説『天国の郵便ポスト』を読んでもらって、少しでも辛いことが忘れられるよう気持ちになってもらえたらな、と思います!」
KUREI&ISEKI「ぼくらの『天国の郵便ポスト』の曲を聴きながら、是非小説を読んでみてください。よろしくお願いします!」
喪失感を抱えながらも、真人本人にも起こる奇跡に、誰もが温かい涙を流すはず。人は一人ではない。命は一人で生まれてくるのではない。そういうことが、改めてわかります。

浜村渚の計算ノート 3と1/2さつめ ふえるま島の最終定理
講談社文庫
数学好きの人間だけが集まる奇妙なリゾートホテル“ホテル・ド・フェルマー”。一ヵ月前に起きた密室殺人事件に挑むことになった浜村渚と武藤刑事らはホテルに隠されたもう一つの謎に出会う。それは前オーナーの莫大な遺産のかかった不可思議な「なぞなぞ」だった。シリーズ初の長編が、文庫書下ろしで登場! (講談社文庫)
渚、ついに「フェルマーの最終定理」に挑む!
数学好きの人間だけが集まった奇妙なリゾートホテル。そこには、莫大な遺産のかかった“謎”が隠されていた。
数学好きの人間だけが集まる奇妙なリゾートホテル“ホテル・ド・フェルマー”。一ヵ月前に起きた密室殺人事件に挑むことになった浜村渚と武藤刑事らはホテルに隠されたもう一つの謎に出会う。それは前オーナーの莫大な遺産のかかった不可思議な「なぞなぞ」だった。シリーズ初の長編が、文庫書下ろしで登場!

弩
講談社文庫
十四世紀中頃、因幡の国・智土師郷の村民は、厳しい年貢の取り立てに貧窮の生活を強いられていた。村を豊かにしようと吾輔は、村の特産物渋柿に目をつけ商売を軌道に乗せる。そこに村の繁栄に目を付けた、悪徳武士の一味が帰ってくる。智土師郷に桃源郷の理想をみる鎌倉から来た光信や、蒙古の捕虜の子孫義平太とともに、吾輔は村の防衛のため戦うことを決意する。村勝利頼みの綱は、弓兵器の「弩」農民と武士の一騎打ちが始まる。
何から何まで素晴らしい傑作だ。――北上次郎(2010年「本の雑誌」1月号)
土と血の匂いがたちこめる。侍対農民の死闘
南北朝の時代、高い年貢で貧窮にあえぐ因幡国・智土師郷(ちはじごう)。吾輔は特産の渋柿で商いを起こし、一転、村は富むが、その富を奪取せんと武士集団がたびたび村を襲う。この地に桃源郷の理想を見る僧侶の協力を得て結束する村。勝利を呼び込む頼みの綱は、村にもたらされた新型弓兵器「弩」。壮絶な闘いがいま始まる。
「本の雑誌」2009年度エンターテインメント ベスト1位/「ダ・カーポ特別編集 最高の本2010」歴史小説グランプリ/「週刊朝日」2009年歴史・時代小説ベストテン 第2位
※本書は2009年5月に小学館より単行本として刊行されました。

残火
講談社文庫
議員会館から、闇献金の一億円を強奪した犯人は、かつて”人斬り秀”と言われた元ヤクザの花田。花田のかつての弟分、花田を追い続けてきた元警官、暴力団とつながっている現職警官――花田の行方を捜し、追い続ける彼らと、残りの命が長くない花田。『地の底のヤマ』で炭鉱の町・大牟田を舞台に見事に男の世界を描いた西村健が男を描ききる!講談社100周年書下ろし作品にして、日本冒険小説協会大賞受賞作。(講談社文庫)
議員会館から、闇献金の一億円を強奪した犯人は、かつて”人斬り秀”と言われた元ヤクザの花田。足を洗って豆腐屋稼業をつとめていた花田の目的は何なのか?闇献金の存在を隠滅したい国会議員、献金の間に入っていた花田のかつての弟分、花田を追い続けてきた元警官、裏で暴力団とつながっている現職警官――花田の行方を捜し、追い続ける彼らと、残りの命が長くない花田。
欲望とはなにか、ヤクザとはなにか、男とはなにか。
『地の底のヤマ』で炭鉱の町・大牟田を舞台に見事に男の世界を描ききった西村健が「なぜここまで」とも思える男の信念を燃やし尽くす!
講談社100周年書下ろし作品にして、日本冒険小説協会大賞受賞作!

獅子の血戦(上)
講談社文庫
アサド・ハリール――<獅子>の異名をとるリビア人テロリスト。かつて300人ものジェット機乗員・乗客などを殺した冷酷無慈悲な殺戮マシーンが、再びアメリカの地を踏んだ。3年前に果たせなかった“血讐”を遂げ、憎むべき仇敵ジョン・コーリーをこの世から葬り去らんがために!
私の名はジョン・コーリー。アメリカ、連邦テロリスト対策特別機動隊(ATTF)の捜査官だ。以前はニューヨーク市警で殺人課の刑事をつとめていたが、障害年金をもらう身になって退職し――どうしてそうなったのかはシリーズの既刊をご一読願いたい――その後、連邦政府と契約して、ここの捜査官となった。
世界を揺るがすテロの実行犯、アサド・ハリールや、その仲間たちがあらたなことをおこすことがないか、容疑者になりそうな人間はいないのか。それを嗅ぎまわるのが仕事のひとつだ。ハリールにはかつて命を奪われそうになった経験があり、かつ彼の目的を阻止した経験もある。ハリールがわたしのことをうらんでいることは間違いがないだろう。そして休日には公私共にパートナーであるケイトとともに過ごす。そうこのスカイダイビングの計画も、大切な休日のひとつだったが――。
ハリールが企てているのは、かつて計画を阻止しようとしたわれわれの仲間全員の死と、さらなるテロなのか?

時輪の轍 千里伝
講談社文庫
『僕僕先生』著者の中華ファンタジーシリーズ第二弾!弓の奥義を窮(きわ)めた仙女・麻姑(まこ)のもとで修行を始めた千里。ある日、山から姿を消したばかりの弟分が、老人の姿になって戻ってくる。同じ頃、世界各地で奇妙に時間が歪み始め、千里は突如現れた謎の少女に惹かれていく。千里と仲間たちは狂った時を元に戻すべく、再び旅に出るが――。白熱のシリーズ第二弾。(講談社文庫)
少年・千里は、空の翼に恋をした――。千里が修行する武宮・丹霞洞麻姑山(たんかどうまこさん)に、1人の少女が姿を現した。名は空翼(くうよく)。得体の知れない少女をかくまううちに、世界に異変が起き始める。共に修行した弟子は老い、かつての仲間は青年になっていた。狂い始めた時間の謎を解き明かすため、千里は再び旅に出る!

ホトガラ彦馬 写真探偵開化帳
講談社文庫
維新後の混乱を極める東京市で、女装した浪士が惨殺される。警視庁大警視川路良利は、捜査の切り札として日本初のカメラマン上野彦馬を長崎から招聘する。彦馬が撮った現場写真は、新政府内の闇をも暴く重大な布石となるのか!? 写真技術で鮮やかに謎を解き明かす、明治版科学捜査官を描く待望の新シリーズ<文庫書下ろし>。(講談社文庫)
明治版科学捜査官 上野彦馬シリーズ 待望のスタート!
坂本龍馬の肖像を撮った男が、維新の闇に鮮やかに斬り込む!
フロックコートに山高帽、洒落モノで女好き・上野彦馬と、昔気質の堅物・富重利平の名コンビが追うのは、“消えた西郷隆盛”の謎!?
維新後の混乱を極める東京府で、女装した浪士が惨殺される。警視庁大警視・川路利良は、捜査の切り札として日本初のカメラマン上野彦馬を長崎から招聘する。彦馬が撮った現場写真は、新政府内の闇をも暴く重大な布石となるのか!? 写真技術で鮮やかに謎を解き明かす、明治版科学捜査官を描く。<文庫書下ろし>

密室殺人ゲーム2.0
講談社文庫
第10回(2010年) 本格ミステリ大賞受賞作
あの殺人ゲームが帰ってきた! ネット上で繰り広げられる奇妙な推理合戦。その凝りに凝った殺人トリックは全て、五人のゲーマーによって実際に行われたものだった。トリック重視の殺人、被害者なんて誰でもいい。名探偵でありながら殺人鬼でもある五人を襲う、驚愕の結末とは。<本格ミステリ大賞受賞作>

整形前夜
講談社文庫
だが、と私は思う。日本女性の美への進化もまだ完璧ではない。例えば、踵。あの踵たちもやがては克服され、「おばさんパーマ」のように絶滅してゆくのだろうか。かっこ悪い髪型からの脱出を試み、大学デビューを阻む山伏に戦く。完璧な自分、完璧な世界を強く求めながら、平凡な日常の暴走に振り切られる生ぬるき魂の記録。人気歌人の頭からあふれ出す、思索のかけらを集めたエッセイ。(講談社文庫)
人生はぴんとこない戦いの連続だ。
人気歌人・穂村弘の頭からあふれ出す、思索のかけらを集めたエッセイ
だが、と私は思う。日本女性の美への進化もまだ完璧ではない。例えば、踵(かかと)。あの踵たちもやがては克服され、「おばさんパーマ」のように絶滅してゆくのだろうか。かっこ悪い髪型からの脱出を試み、大学デビューを阻む山伏に戦(おのの)く。完璧な自分、完璧な世界を強く求めながら、平凡な日常の暴走に振り切られる生ぬるき魂の記録。