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孟嘗君(2)
1995.09.20発売
孟嘗君(2)
著:宮城谷 昌光
文芸(単行本)
数奇なる運命の鮮やかな転変 送別の宴はおわった。夜明けまであまり時がない。夜具にはいった風洪、いや白圭が、ねむりに沈もうとしたとき、人のけはいがした。人のけはいは、足音をともなっていた。――翡媛か。部屋の空気がゆれた。そのゆれは白圭の夜具を浮かし、しなやかなものをすべりこませた。ことばはない。……しずかなたゆたいがつづいている。女ははげしいしあわせに襲われた。なにかがくだけたように感じた。が、そのくだけたものは惜しいわけでもなく、くだけたもののかわりになにかが明瞭にみえてきそうであった。――本文から
孟嘗君(1)
1995.09.20発売
孟嘗君(1)
著:宮城谷 昌光
文芸(単行本)
1本の槐(えんじゅ)の樹からすべては始まり、函谷関(かんこくかん)に至る!青年風洪の光と夢に祝された華麗なる物語世界。 青欄はこの月のはじめに男子を産んだ。そのとき田嬰は不在であり、10日ほどして帰ってくると、わが子の誕生を大いに喜び、青欄をねぎらい、この男子に文という名をあたえた。ところが数日後に、荒々しい足どりで青欄の部屋をおとずれた田嬰は、恐ろしい形相で、「何日に生まれた」と、念をおすように問うた。青欄はおびえがちに、「5日でございます」と、こたえた。「5月5日の子か。やはりな」田嬰は吐きすてるようにいうと、自分の子をひとにらみして、青欄のほうへ目をもどし、「殺せ」と、低い声でいった。──本文から
ポカホンタス
1995.09.20発売
ポカホンタス
文:森 はるな
講談社の絵本
’95夏公開ディズニー33作目長編アニメ この世でいちばん大きな愛を生きた伝説の女性、ポカホンタス。イギリスの探検家、ジョン・スミスとの愛と冒険とロマンに満ちた歴史上のラブ・ストーリーです。
バイオ技術認定試験問題集―1996年版―
1995.09.20発売
バイオ技術認定試験問題集―1996年版―
編:バイオ技術認定試験問題研究会
バイオ技術第Ⅰ種認定試験合格への道案内!過去3年分の試験問題(総論・生物学・化学・生化学・分子生物学・微生物学・遺伝子工学)とその解答・解説を収載。傾向と対策が一目でわかる受験生必携の書。
『老い知らず』に生きる知恵
1995.09.19発売
『老い知らず』に生きる知恵
著:南 博
「理想」があれば「老い」は来ない!! 「生涯現役」を貫きとおすには、脳を刺激し、気を充実させること──。だれもが避けてとおれない「仕事・趣味・性と高齢化」の問題を老学者が体験的提言! 長い人生には、進学、就職、結婚、転勤など、通過しなければならない大きな節目がいくつもある。われわれはこれまで、ある年齢になったら、それに応じて新しい生活に入ってきたのであり、定年もそうした人生の通過点のひとつにすぎないと前向きに考えれば、定年後の人生もまんざら捨てたものではない。──本文より
大処世訓 先人に学ぶ生きるヒント
1995.09.19発売
大処世訓 先人に学ぶ生きるヒント
著:童門 冬二
人生の機微を知り、愉しく生きる知恵を学ぶ上杉鷹山や徳川家康たち先人の知恵は現代人にも生きている。人にいやな思いをさせない知恵と、心の空白を埋めてくれる数々のエピソ-ド。自己研磨に役立つ一冊。
すぐにごはんの手間なしクッキング
1995.09.19発売
すぐにごはんの手間なしクッキング
著:村上 祥子
講談社のお料理BOOK
毎日の献立に悩む主婦のためのお助け料理集。 材料を買うときや下ごしらえをするときにちょっと気転をきかせば、1品が10品に変身。アイディア料理研究家ならではの早わざ、かんたんおかずをたくさん紹介。
意識のかたち
1995.09.19発売
意識のかたち
著:高岡 英夫
イチローと宮本武蔵に共通する天才の驚異的な能力 イチロー・羽生善治・武豊、現代の若き天才達に甦る身体意識の秘密とは。日本人は昔、意識の達人だった。人間が潜在的に持つ驚くべき能力の科学的研究。 立ちはじめの赤ん坊は、常にユラユラして、確固とした安定とは程遠い状態にある。そしてこのユラユラを残したまま、歩きはじめる。武蔵やイチローは普通の人々に比べて、実は赤ん坊に近いのだ。イチローが他の選手の逞しい立ち姿に比べ、ダラリと頼りなげに立っているように見えるのは、実は彼が立ちはじめたばかりの赤ん坊に近いからなのだ。
エンド・オブ・サマ-
1995.09.19発売
エンド・オブ・サマ-
著:L.ジョン・ラム,訳:土屋 京子
ある日突然、空が壊れて大きな悲しみが降ってきた。運命に心を閉ざした少年に、エリーの精霊が、白い猫が、森の水たまりが語りかける 衝撃的なラストに向かって、少年の覚醒の旅が始まる。少年と宇宙の共鳴によって開かれたうち震えるような真の姿がここにある。 この世は存在するすべてのもの、かつて存在したすべてのものの反映です。あなた自身が宇宙なのです。あなたがいつまでも悲しんでいれば、この世は悲しい場所になります。死んだ者たちのことを嘆いて暮らせば、この世は首をうなだれて嘆き続けます。泣けば、この世は涙になります。笑えば、この世は笑顔になります。
新版 特許明細書解説
1995.09.19発売
新版 特許明細書解説
著:阿形 明
大改正の特許法対応。具体例で実用的に解説。特許をとろう。だれもが出願できるよう、法律の厳格な解説を避け、実務に即した常識的理解に重点を置き、実例を交えて特許で権利を生かせる明細書の書き方を指南。
戦国史記―斎藤道三
1995.09.18発売
戦国史記―斎藤道三
著:中山 義秀
一介の油売り商人から天下取りへ。カこそ正義、智カと財力を武器に成り上る斉藤道三(どうさん)の不逞な生き方こそ、戦国ならではの男の姿だ。美濃守護職・土岐氏の家中乱脈に乗じ勢力を固め、その愛妾をも奪い、“国盗り”を目指す。独創的な領国経営で美濃の覇者となった乱世の、梟雄(きょうゆう)斉藤道三の苛烈な生きざまを描く表題作のほか、中編『松永弾正』、名短編『月魄(つきしろ)』『春日』を併録する、風格堂々の独自の文学世界。
電子あり
鷲の歌(下)
1995.09.18発売
鷲の歌(下)
著:海音寺 潮五郎
講談社文庫
琉球の苦衷を察した薩摩の新代官・市来四郎は、架空国家トカラを作り対外貿易に利用するが、琉球王朝内の薩摩憎しの声はおさえきれない。一方、薩摩藩内にも島津斉彬(なりあきら)の積極貿易をめぐる対立が顕在化していた。しかし、思いもかけぬ斉彬の急死が、状祝を一変させた。衝撃的な運命が、市来や琉球の親薩摩派親方たちの上に降りかかる! 史伝文学の巨匠が万感の想いをこめて描き上げた、幕未琉球の悲劇。薩摩と明国のエゴに悩む小国の行方! <上下巻>
電子あり
鷲の歌(上)
1995.09.18発売
鷲の歌(上)
著:海音寺 潮五郎
講談社文庫
安政年間、琉球王国は日中両国に従属させられ、苦渋の中にあった。王朝高官は二派に分裂し、将来への確たる展望も見出せない。折しも、対外国貿易拠点としての利用を目論む薩摩藩主・島津斉彬(なりあきら)の圧力が、この島国を襲う。王朝の苦しみは、民衆の上にもさまざまな形で暗い影を落としはじめていた……。該博な知識と卓越した史観で、強大国の利害に翻弄される小国の悲哀と知識人の悩みを綴る歴史巨編。<上下巻>
電子あり
スヌ-ピ-と仲間たちの心と時代―だれもが自分の星をもっている
1995.09.18発売
スヌ-ピ-と仲間たちの心と時代―だれもが自分の星をもっている
著:広淵 升彦
夢としあわせを自分のものにする人生哲学。スヌ-ピ-のひとこと、チャ-リ-・ブラウンのつぶやきの中に、人生で大切なこと、忘れてはいけないこと等のエッセンスが詰まっている。心が癒され、躍動する本
旋風時代―大隈重信と伊藤博文
1995.09.18発売
旋風時代―大隈重信と伊藤博文
著:南條 範夫
文芸(単行本)
維新直後の内政・外交に腐心する大隈重信。草創期の明治政府にあって、その豪放大胆な性格を縦横に駆使し、次々に新政策を実現させていった大隈重信と元勲達の苦闘と情熱、駆け引きを描きだす書下ろし長篇
「政」は「官」をどう凌ぐか
1995.09.18発売
「政」は「官」をどう凌ぐか
著:金子 仁洋
のさばる「官僚」とその機構をどう叩くか。直接に国民から選ばれた政治家は、どのようにして戦後根を張ってのさばる官僚たちを負かせるか。村山富市、石原信雄、後藤田正晴、田中真紀子らの功罪を一刀両断
アガペ―の愛・エロスの愛
1995.09.18発売
アガペ―の愛・エロスの愛
著:ガラルダ・ハビエル
講談社現代新書
愛するとはどういう行為か。一見別物に見える性愛も親切も、自分を意欲的にし、他者に働きかける点で、同じ愛である。一体化を求める対話的行為としての愛を考える。 愛における一体化、一体化による生命――セックスは楽器であり、愛は音楽である。セックスは愛の音楽をつくる楽器である。純潔は、愛の音楽を作る声である。「心は形を求める。形は心をすすめる」という広告があったが、2人の恋愛感情は性的な一体化という形を求めるが、その形は自然に、愛における一致、一致による生命という心をすすめることになる。ところが手段であるべきはずのセックスが、そこから得られる快楽そのものを目的とするようになると、セックスは精神的なエロスから離れて、愛をすすめない欲望になる。この自己中心的な欲望は、結局、肉体的な緊張とその緊張からの解放感を味わおうとする快楽にすぎないものになる。それとは反対に、アガペーとエロスに満ちたセックスは、お互いの体と心を満たす全人的な一体化をすすめるものである。――本書より
ホロコ-ストの罪と罰
1995.09.18発売
ホロコ-ストの罪と罰
著:ミヒャエル・ヴォルフゾ-ン,訳:雪山 伸一
講談社現代新書
ナチス・ドイツが、ユダヤ民族に対して犯した罪は永遠に続くのか。歴史的犯罪を軸に、緊張と波乱のなかで展開してきた両国の軌跡を問い直す。 「過去の克服」――当時すべてのドイツ人に罪があったわけでも、すべての日本人に罪があったわけでもありません。集団の罪というものは存在しないし、過去の罪あるいは苦しみは、決して世代を越えて相続されるものではありません。しかし同時に、歴史的賠償義務というものがつねに存在し、どの国民もこの義務から逃れることは――個人的にも集団的にも、道義的にも政治的にも経済的にも――できないのです。これが歴史的な診断です。この診断に対して、ドイツはある治療法を取ることに決めました。「過去の克服」と呼ばれる治療法です。――本書より
「死霊」から「キッチン」へ
1995.09.18発売
「死霊」から「キッチン」へ
著:川西 政明
講談社現代新書
戦後50年、日本文学は何を表現してきたか。埴谷雄高、武田泰淳、大岡昇平ら戦後の廃墟に登場した文学者の活躍から、大江健三郎を経て、村上春樹、村上龍、吉本ばななの新世代に至るまで、多彩・多様な表現を生みだした作家と作品の世界を眺望する。 一緒に読もう――戦後50年の日本文学は、激動する時代とともに歩みながら、独自な世界のかたちを与えることで、1つの時代が終っても、消滅しない作品を残しつづけてきた。埴谷雄高と安部公房と大江健三郎と村上春樹とは、まったく別な世界の上にいるのではない。同じ世界の上にいるのだが、それぞれの世界へのかたちの与え方が違ってきているのだ。すっきりして、すがすがしく、エロティックな村上春樹に惹かれる読者にとっては、埴谷雄高や安部公房や大江健三郎は、重苦しく難しい文学と感じられるだろう。しかし埴谷雄高、安部公房、大江健三郎が世界へ通じる新しい通路を開いてきたからこそ、現在、村上春樹によって新しい通路が開かれつつあることが認知できるのだ。――本書より
ドラキュラ誕生
1995.09.18発売
ドラキュラ誕生
著:仁賀 克雄
講談社現代新書
世紀末の大英帝国に誕生して以来100年、世界中の人々に恐れられ、かつ愛されつづけてきた不滅のモンスター〈吸血鬼ドラキュラ〉。その魅力のすべてがこの1冊に。 母からの賛辞――「この本はあなたの今まで書いたものの中でもとびきり優れています。ストーリーやスタイルは非常にセンセイショナルで、エキサイティングで興味深い。あなたは現代作家の中でかなり高い地位を占めると痛感しています。ロンドンの新聞でたくさんの「ドラキュラ」批評を読んだが、まだ物足りません。これは紛れもなくシェリー夫人の「フランケンシュタイン」以来の傑作であり、独創性や恐怖であなたの作品に優るものはありません――ポオなど問題にもなりません。私はこれまでに数多くの本を読んできましたが、このような本には1度も出会ったことがありません。この恐るべき刺激性は広範囲の評判を呼び、あなたに多大の収入をもたらすことになるでしょう」――本書より