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1991.07.05発売
ラッキ-第13分署
講談社文庫
現職警察官を体験した著者が完全に描き切った、一癖も二癖もある制服警官の世界。15年間に食らった停職が7回、飲んだくれで、キャリア・ウーマンの妻にも見放されたオリン・ボイドが送り込まれたのは、警察の収容所列島と呼ばれる第13分署。だがそこにはむき出しの人間たちのドラマがあった――。

1991.07.05発売
さすらい波太郎 相模湾慕情
講談社文庫
海を愛する男の、恋と釣り修行のひとり旅! 波乱に満ちた釣り師の海洋ピカレスク! ーー美女・暁子と再会したのは、真鶴。放流された鯛モドキをコマセで釣る船の前で、本物の腕を披露した武者修行中の波太郎は、暁子の前で名人沖泊りの源平に挑戦する。勝負は「忍法墨流し」。敗れた波太郎は、再挑戦を約束して、アメリカ西海岸へ旅立つ。最近の誤った釣りブームを痛烈に批判して大好評の、海洋冒険小説。

1991.07.05発売
典座教訓・赴粥飯法
講談社学術文庫
「典座教訓」には、禅の修行道場における食を司る典座の職責の重要さが記され、この典座が調理してくれた食事を頂く修行僧の心得を示したのが「赴粥飯法」である。道元は、両者の基本にあるものこそ仏道修行そのものであると力説する。飽食時代といわれる昨今の食生活を省みるとき、本書のもつ現代的意義は大きく、多くの示唆に富む必読の書といえよう。食と仏法の平等一如を唱えた道元の食の倫理。

1991.07.05発売
数学的思考
講談社学術文庫
「数学ができる子は頭がいい」のか。それとも「数学などやるやつは頭が少しおかしい」のか。世の中に行き交う7つの「数学迷信」の由来をたずねて、著者は古代ギリシャから現代数学への道筋を辿る。人はなぜ、この抽象的・観念的な思考法を必要としてきたのか。現代の科学・技術文明を生むにいたった数学的思考の本来の在り方を問い直し、歪みの多い数学教育問題の急所に、犀利な切っ先を突きつける。
1991.07.05発売
愁いなき神―聖書と文学
講談社学術文庫
東西の文学に描かれた「神の愁い」とは何か世界的神学者が,前書『神の痛みの神学』をうけて聖書的真理「痛みにおける神」は文学的表現をされるとき「愁いなき神」というシルエットとなって現れると説く.

1991.07.05発売
生態史観と唯物史観
講談社学術文庫
本書は、梅棹忠夫氏の『文明の生態史観』との対質を通路に、人類生態学的知見を勘案しつつ、唯物史観における歴史観を具体化しようと試みた「生態史観と唯物史観」及び、人類生態学の遷移において生産物交換の占める役割と意義を確定せんとした「人類生態学と生産物交換――覚書」の2つの論考からなる。マルクス主義の新地平を継承し、その独自の展開を図る著者は、人類史像の全面的描き換えを促す

1991.07.05発売
平家物語(十二)
講談社学術文庫
平家が滅びはてて、世も平穏になるかと思われたが、京は激しい大地震の災害をうけた。捕虜となった平大納言時忠らは流刑に処せられ、また数々の武勲にもかかわらず、頼朝の嫌疑をうけた義経のもとへ刺客が向けられ、義経はこれを斬って行方をくらました。平家の残党は誅せられ、六代もついに斬られて平家の子孫は絶えた。建礼門院の大原での余生を語って、ここに『平家物語』全篇の幕はおろされる。
1991.07.04発売
戦争と青春
文芸(単行本)
東京大空襲の業火に消えた純愛を描く長篇.日毎に暗さをます戦争のかげ,秘かに弟の先生を愛してしまったゆかりの歓びと,1945年3月10日東京大空襲の夜に襲う大悲劇.今井正監督の同名映画の原作.
1991.07.04発売
北朝鮮・その衝撃の実像
最後の秘境・北朝鮮の真実の姿を徹底公開!北朝鮮からの亡命者・人民軍将校,看護員,東欧へのエリ-ト留学生,家族ごと逃れてきた一般庶民などの驚くべき告白を通じて初めて明らかにされた北朝鮮の実像.

1991.07.04発売
マイナス百九十六度の相続人
講談社文庫
京都の色街に育った気鋭の弁護士・藤波清香は、離婚歴あり、一児あり、恋人ありの元気印の女。その清香のもとに、「凍結受精卵による体外受精で生まれた子に、親の財産の相続権はあるのか?」という難問がもちこまれた。飛行機事故で不慮の死をとげた両親が残した、巨億の遺産。ときには芸妓姿で情報をとる、清香の艶姿。

1991.07.04発売
グルメ列車殺人事件
講談社文庫
カフェテリア付き新幹線の個室で、キャサリンと恋人浜口が旅情を満喫していると、隣室で男が怪死!そこは完全な密室のはずだった。男が京都の証券マンで女連れだったことを知り、キャサリンたちは事件を追うが、そこへ次の密室殺人が……。華麗な探偵キャサリンを描く秀作集。

1991.07.04発売
アルプス誘拐ルート
講談社文庫
アルプスを望む列車で誘拐犯と十津川が対決! ーー実業家の愛娘が、学校から、迎えの外車とともに消えた。そして数時間後、父親に、1億円の身代金を要求する電話が来る。やはり、巧妙な誘拐事件だった! 翌朝、現金を持った父親は、犯人の指示通り、新宿駅から急行「アルプス号」に乗り、十津川警部らもひそかに後を追うが、展開は意外や……。旅情推理の白眉。

1991.07.04発売
そして誰かいなくなった
講談社文庫
豪華クルーザー“インディアナ号”に5人の客が招待されたが、出航の夜のにぎやかな晩餐に、突然、不気味な声が侵入する。各々の、秘めた罪を告発するそれは、クリスティの、有名な予告殺人小説と酷似し、船内は恐怖に凍りつく。果たして、1人、また1人と乗客が殺されていって……。画期的本格推理長編。

1991.07.04発売
御手洗潔の挨拶
講談社文庫
嵐の夜、マンションの11階から姿を消した男が、13分後、走る電車に飛びこんで死ぬ。しかし全力疾走しても辿りつけない距離で、その首には絞殺の痕もついていた。男は殺されるために謎の移動をしたのか? 奇想天外にして巧妙なトリックを秘めた4つの事件に名探偵・御手洗潔が挑む短編集第1弾。
嵐の夜、マンションの11階から姿を消した男が、13分後、走る電車に飛びこんで死ぬ。しかし全力疾走しても辿りつけない距離で、その首には絞殺の痕もついていた。男は殺されるために謎の移動をしたのか?奇想天外とみえるトリックを秘めた4つの事件に名探偵御手洗潔が挑む名作。

1991.07.04発売
漂泊の楽人
講談社文庫
妹・肇子の縁談をよろこぶべき兄が死んだ。俺が死ぬようなことがあったらワープロでフルネームを打ってくれ、と言い遺して。涙の渇くまもなく、今度は母が殺された。ワープロに残されていたのは新潟の一地方、月潟村の風土誌。浅見光彦は肇子とともに、謎をひもとくために母の生地、月潟村を訪れるが……。(講談社文庫)
消されたワープロを追う浅見光彦の名推理。失職した兄が良縁にとまどう肇子に謎の言葉を遺して死んだ。愛用のワープロでフルネームを打ち出してくれという。だがそこには月潟村の記事があるだけだった。

1991.07.03発売
随筆 八十八
講談社文芸文庫
“身体ごと芸術家なるべし”洋の東西の絵画・美術の枠を超え、芸術の常識に立ち向かい、真の“感動”を追求する著者が、好きな書画、友人の思い出、自己の写生道、独学の精神を説く画文一致の豊潤な世界。88歳の“祝い”に、最新エッセイ25篇と本多秋五との対談、絵画・書・篆刻等の図版を加え、中川一政が刻する、気魄漲る芸術境の1冊。

1991.07.03発売
兵隊宿
講談社文芸文庫
乗船直前、自分の家に泊った3人の出征将校の姿に、未知の大人たちの世界を知り微妙に変わる少年の心の襞。川端康成文学賞受賞「兵隊宿」と、「少年の島」「流線的」「緋鯉」「虚無僧」ほか共通の主人公による9つの短篇群。『往還の記』『式子内親王・永福門院』等、日本の古典を材に優れた評論を持つ著者の『儀式』『鶴』に続く代表的名篇。

1991.07.03発売
月の宴
講談社文芸文庫
雪の残る屋根の向うに、赤くきらきら光る新月の背後から、80年の人生の重みをかけた一齣一齣は現われ、身内に鮮烈な記憶をよび起す。「雪景色の上の新月」ほか「月の宴」「親子の旅」「『たけくらべ』解釈への一つの疑問」「中野重治」「芥川龍之介」など、激しい体験をくぐりぬけた著者が、折々に出会った文学者・知己との思い出を静謐に語る、エッセイ49篇。波乱の人生、折々の思い出……。読売文学賞受賞作品。

1991.07.03発売
骨の肉・最後の時・砂の檻
講談社文芸文庫
生の深奥を抉る明晰な衝撃。河野文学の中期秀作群ーー初期作品「美少女」「幼児狩り」、芥川賞受賞作「蟹」から、話題の『みらい採り猟奇譚』まで、著者の誠実な文学的展開の中で、中期と呼ぶべき中・短篇群。特に世評高い名篇「骨の肉」ほか、女流文学賞受賞の「最後の時」、更に「砂の檻」ほか4篇収録。男と女の関係、特に子供のいない女・妻と男・夫の関係を描き、抉り出されてくる生の深奥の類例のない明晰な衝撃。
1991.07.02発売
生きている心臓(下)
文芸(単行本)
脳死と心臓移植を医師信仰者の立場から描く脳死者の生前の意志を尊重して心臓移植に同意する遺族と,諸々の迫害を排除して施術に踏み切る医師たちの心の葛藤と,前途に光明を予感させる終末を描く長篇小説