負けない日本企業 アジアで見つけた復活の鍵

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負けない日本企業 アジアで見つけた復活の鍵

マケナイニホンキギヨウアジアデミツケタフッカツノカギ

いま、多くの日本企業にとっての生きる道は、日本を飛び出し、成長するアジアで戦って勝ち残っていくこと。マレーシア、インドネシア、ベトナム、タイ、ミャンマー、韓国、そして中国。国ごとに違う法や政治、文化など、さまざまなリスクを乗り越え、ビジネスを広げようと日夜走り回る日本人ビジネスマン。彼らの奮闘する熱き姿を通し、日本企業の強さと弱みを探る迫真のルポ。


……前回の取材から六年を経て、私は二〇一三年六月から一二月にかけて、マレーシア、インドネシア、ベトナム、タイ、ミャンマー、韓国、中国、の七ヵ国を取材した。
 今回の取材の目的は次のような二つの懸念の回答を探ろうというものだ。
一つは、「アジアの成長を取り込む」とはいったいどういうことなのか、それが日本経済の復活の決め手となるのか、
日本だけの利益を考えて相手国の利益を考えていない進出になっているのではないか、という懸念。
 もう一つは、中国をどう位置付けるのか、本気で封じ込めるつもりなのか、
中国抜きでアジアの成長を取り込むことなどできないのではないか、という懸念だ。(中略)
 今回の取材だけでは二つの懸念の回答が完全に見つかったとは言えないかもしれない。
しかし、読者の皆さまにヒントくらいは提供できているのではないかと自負している。
 今回の取材の実感として確実に言えることは、日本企業のアジアシフトは本気だということだ。
これは前回の取材時とは大きく異なる。この姿勢が続けば、日本は必ずアジアとともに浮上していくだろうという思いを強くした。 ───「はじめに」より

いまやグローバル・ビジネスの最前線となったアジア。
世界中の企業がチャンスを求めてやってくるこの地域で日本はどう戦っていくのか。
外に出ることで見えてきた日本の意外な実力と、多くの日本企業に共通する弱点とは?
徹底取材で明らかになってきた日本企業の未来。


目次

第1章 ルック・イーストからウェスト・ゲートへ マレーシア編
第2章 ウィンウィンの関係をどうつくるか インドネシア編
第3章 「親日」にいつまで甘えられるのか タイ編
第4章 「希望が持てる国」の熱き男たち ベトナム編
第5章 NATOでは勝てない ミャンマー編
第6章 「反日」の本音 韓国編
第7章 それでも脱中国はあり得ない 中国編

書誌情報

紙版

発売日

2014年06月19日

ISBN

9784062190121

判型

四六

価格

定価:1,650円(本体1,500円)

ページ数

322ページ

電子版

発売日

2014年07月04日

JDCN

0621901200100011000T

初出

「アジアビジネス最前線―日本再生の鍵はアジアにあり」『文藝春秋』2013年8月号~2014年2月号

著者紹介

著: 江上 剛(エガミ ゴウ)

作家。1954年1月7日生まれ。兵庫県出身 1977年早稲田大学政治経済学部政治学科卒業後、旧第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。梅田・芝支店の後、本部企画、人事関係(総括部、業務企画部、人事部、広報部、行内業務監査室)を経て、高田馬場、築地各支店長を経て2003年3月に退行。 97年第一勧銀総会屋事件に遭遇し、広報部次長として混乱収拾に尽力。その後のコンプライアンス体制に大きな役割を果たす。この事件を元にした映画「金融腐蝕列島」(原作:高杉良、主演:役所広司)のモデルとなる。 銀行員としての傍ら、2002年「非情銀行」で小説家デビュー。本書は2008年春に刊行された『戦いは終わらない』(文藝春秋)以降のアジアビジネスの最前線を描いたルポとなる。

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