職場で“モテる”社会学 なぜ今、女性は「仕事を楽しむ男」に惹かれるのか

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職場で“モテる”社会学 なぜ今、女性は「仕事を楽しむ男」に惹かれるのか

ショクバデモテルシャカイガクナゼイマジョセイハシゴトヲタノシムオトコニヒカレルノカ

講談社+α新書

「出世・キャリアアップ志向」の男がモテる時代は終わった。今は「仕事を楽しむ男」「プライベート重視」に女性は惹かれる時代。「仕事を楽しむ男」とはどんな生き方なのか。また、企業が生産性を高めるために「仕事を楽しむ男」を増やす方策とは。



JTBモチベーションズが20代~40代女性会社員にリサーチしたところ、恋人にしたいタイプとしては「仕事を楽しむタイプ」が36%で、2位の「プライベート重視タイプ」「協調タイプ」(ともに12.3%)を引き離してトップだった。「考え方や価値観が自分と似ている」「信用、信頼できそう」「相手から刺激を受けそう」というのが主な理由。逆に、恋人にしたくないタイプとしては「出世志向タイプ」が33%と、2位の「報酬志向タイプ」(16%)を引き離してトップとなる。理由は「考え方や価値観が自分と違うから」「信用できない気がするから」「一緒にいて退屈しそうだから」「一緒にいて緊張しそうだから」が多い。
男性は、キャリアアップして収入を増やしたほうが、魅力が増すと思って努力する傾向があるが、女性から見るとそういう努力自体がうざったいということ。
これからモテる男は「仕事を楽しむ男」。それはどんな男なのか。
それから、職場に気になる異性がいるほうが、仕事へのモチベーションが上がる傾向がある。つまり、「仕事を楽しむタイプ」の多い組織を目指すことが、職場全体の士気を上げることに有効だと言える。


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目次

1、「収入が多い男がモテる」時代の終焉
・食糧をたくさん持ってこられるオスにメスが群がった人類以前
・「収入の多さ=幸せ」の構図を引きずった昭和期まで
・失われた20年で、見栄消費の衰退=ほどほどの暮らしで満足
・「夫の収入と専業主婦」家計モデルから、共稼ぎモデルへ
2、21世紀からの男選び
・高収入だけど高ストレス・過労男のパートナーになるのは幸せか?
・「昇進」「資格」「転職」上昇志向男と付き合う不安感
・キャリアアップ男は、「青い鳥症候群」
・キャリアアップ男とは、リラックスできない、退屈しそう
・「収入」「ステイタス」よりも、一緒にいて楽しいことを重視
3、女性のタイプ別、恋愛の傾向
・文化系
・アウトドア系
・OL系
・手作り系
・オタク系
4、「仕事を楽しむタイプ」って何だ?
・自分の領域を守って確実に仕事をこなす……どんな仕事にも楽しみを見つける。仕事の結果だけでなく、過程に意義を見つける。目先の営業成績だけでなく、「スペシャリストになる」「サバイバルする」など目標を持つ。
・競争があっても、ゲーム感覚で楽しむ
・職場や会社の不満をもらさない(職場や会社にあまり期待していない)……「会社の立地がいい」「会社が有名」「社員食堂がおいしい」「残業が少ない」など何でもいいから、職場の長所を探す。
・仕事とプライベートはどちらを優先するか……局面ごとにどちらが大切か判断する。すべてにおいて仕事を優先するのではなく、メリハリをつける。
5、「仕事を楽しむタイプ」を増やす職場づくりとは?
・仕事を楽しむ男が多いと、女性の士気も上がる
・「仕事の面白さを感じる力が培われる」職場とは……内発的動機を培う環境整備。まずは走り始めさせることが大切。結果を検証するだけでなく、プロセスをサポートする
・困難さの前に、その仕事の楽しさを提示し、成功したらほめる
・新しいアイデア、創意工夫をほめる
・部下の改善点をほめると、行動が強化されて、成功を再現できる。
・適正な目標設定、達成方法の提示
・成績と協調性はどう評価するか
・管理職にはどんな人を据えるか

書誌情報

紙版

発売日

2012年07月20日

ISBN

9784062727679

判型

新書

価格

定価:922円(本体838円)

通巻番号

ページ数

192ページ

シリーズ

講談社+α新書

電子版

発売日

2012年09月07日

JDCN

0627276700100011000V

著者紹介

著: 三浦 展(ミウラ アツシ)

1958年新潟県生まれ。一橋大学社会学部卒業後、(株)パルコ入社。マーケティング情報誌『アクロス』編集長を経て三菱総合研究所入社。99年、消費・都市・文化研究シンクタンク「カルチャースタディーズ研究所」設立。世代マーケティング調査を行うかたわら、広く社会を研究し、各方面から注目されている。おもな著書に『下流社会』『女はなぜキャバクラ嬢になりたいのか』(光文社新書)、『これからの日本のために「シェア」の話をしよう』(NHK出版)などがある。

著: 菊入 みゆき(キクイリ ミユキ)

東京外国語大学スペイン語学科卒。産業・組織心理学会会員、日本産業カウンセリング学会会員。1993年からJTBモチベーションズで、ワーク・モチベーションの研究とコンサルティングに携わる。「やる気」分析システムMSQ、インターネットを使った相談室「仕事のやる気コーチングルーム」、個人向け「やる気」診断サービスなどを開発した。おもな著書に『モチベーション(やる気)を高める本』(PHP文庫)、『会社がイヤになった やる気を取り戻す7つの物語』(光文社新書)、『できる人の口ぐせ』(中経文庫)などがある。

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