新版 幼児期の発達障害に気づいて・育てる完全ガイド

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新版 幼児期の発達障害に気づいて・育てる完全ガイド

シンパンヨウジキノハッタツショウガイニキヅイテソダテルカンゼンガイド

健康ライブラリー

【対象】幼児期 4歳~就学前まで

【先生・保護者がすぐに使える記入式シートつき】

【発達障害の傾向と対応策がわかる!】
発達障害は、友達の気持ちを理解できない、ルールを守れないなど、社会性を含む心の機能の障害です。保育園・幼稚園や学校という集団社会の中にいるからこそ、問題点が明確になります。集団の中で起こる問題ですから、集団の中で解決しなければ、発達障害を改善することはできません。皆の中で育てることこそが、最善の治療法なのです。

幼児期には、基本的な生活習慣が身につき思考力が発達します。社会的にも心理的にも集団生活の準備が整う時期です。その段階で、発達に障害があることに気づかず小学校に通うようになると、授業についていけない、友達とトラブルを起こすなど、さまざまな問題に直面します。ですから、就学前の適切な対応が必要なのです。

発達障害への対応は、早ければ早いほど良いといわれます。それには気づきが大切です。

本書の特徴は、子どもの日常の行動を見るための「基礎調査票」と、その結果をグラフ化する「評価シート」です。結果をグラフ化することで、容易に支援計画をつくることができます。注意していただきたいのは、結果を見て発達障害だと即断しないこと。まわりの意識と働きかけで、子どもは大きく成長します。伸びる力を信じて、支えていってください。

なお本書は、2008年に発行した『幼児期の発達障害に気づいて・育てる完全ガイド』をDSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル)にあわせて見直した新版です。園の先生だけでなく、保護者、子どもにかかわるすべての大人に利用していただける一冊です。

【実例の一部紹介】

●Dくんの場合~衝動性と多動性がある
園では友達にちょっかいを出すことが多く、皆でなにかをするときも、ひとりだけずっとふざけていて、いくら言ってもまじめにできません。まわりからは、「Dくんと一緒にはやりたくない」という声があがり、それを聞くと本人はかっとしてつかみかかっていくので、トラブルが絶えません。

●Fくんの場合~自閉スペクトラム症傾向が強い
年長組のFくんは、なかなか人と視線を合わせることができません。大好きなのはレールをつないで電車ごっこをすること。それさえしていれば、機嫌よく遊んでいます。ただし、ほかの友達がレールに触ろうものなら、怒り出して大騒ぎになります。

●Hちゃんの場合~パニックを起こす
センターに来たときも、母親のひざから下りず、一緒に遊ぼうとしても「いや!」の連発でした。そんなにいやなら、帰るときはさぞうれしそうかというと、今度は帰りたくないと騒ぎ、通路に大の字になって大泣きです。


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目次

【本書の内容構成】
1.幼児の発達障害の基礎知識
  発達障害を正しく知ろう
  障害? 性格? 心の発達を見極めたい

2.基礎調査票・評価シートと実例集
  基礎調査票と評価シートの使い方
  8つの実例に見る状況と経過
 
3.対応方法の具体例
  コミュニケーションがうまくとれるように/友達とのトラブルを避ける/集団のルールを身につけさせる/基本的な生活習慣をつける/パニックを起こさせないために

書誌情報

紙版

発売日

2019年09月05日

ISBN

9784065171172

判型

A4

価格

定価:1,650円(本体1,500円)

ページ数

64ページ

シリーズ

健康ライブラリー

著者紹介

著: 黒澤 礼子(クロサワ レイコ)

公認心理師。臨床心理士。臨床発達心理士。東京大学文学部心理学科卒。筑波大学大学院教育研究科修士課程修了。聖徳大学幼児教育専門学校講師、法政大学講師、子ども家庭支援センター心理・発達相談員を経て、神奈川大学大学院講師、特別支援教育専門家チーム委員を務める。順天堂大学医学部附属順天堂医院小児科に勤務。小学校・保育園などの特別支援教育・保育にも携わる。主な著書に『心身障害Q&A 児童虐待』(黎明書房)、『新版 発達障害に気づいて・育てる完全ガイド』(講談社)などがある。

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