文芸(単行本)作品一覧

四十でがんになってから
四十でがんになってから
著:岸本 葉子
文芸(単行本)
がんなんかに負けない! 女、四十(しじゅう)、ひとりで頑張ってきた。がんだって乗り越えて、のんびりほんわか奮闘記。 がんになったのだ。胸の中でつぶやく。私の人生は、大きく組み立て直さなければならなくなったな、と。告知の日に自分に許した、唯一の「感慨」である。2001年10月。40歳になっていた。――<本文より>
謎は解ける方が魅力的 有栖川有栖エッセイ集
謎は解ける方が魅力的 有栖川有栖エッセイ集
著:有栖川 有栖
文芸(単行本)
作家 有栖川有栖の「ミステリEye」を通してみた 映画・日常・そして……阪神タイガース!!本格ミステリと漫才の密接な関係から、熱い猛虎ファンとしての試合分析まで多岐にわたるテーマが満載のエッセイ集。 作家 有栖川有栖の「ミステリEye」を通してみた 映画・日常・そして……阪神タイガース!! 本格ミステリと漫才の密接な関係から、熱い猛虎ファンとしての試合分析まで多岐にわたるテーマが満載のエッセイ集。
電子あり
さざなみ
さざなみ
著:沢村 凜
文芸(単行本)
世界は波でできている 次々に難題を出す謎の女主人。執事となった借金男が思いついた、波紋とシマウマと世界征服が一度に見える奇案が生む不測の結末 「百歩譲って<幸福の手紙>が善と悪を両立させた存在でないとしても、これをヒントに、これから私たちがやろうとしているネズミ講をそのようなものにすることは可能だと思います。つまり、善そのものを、悪であるネズミ講のしくみのなかで広げていくようにするのです」絹子さんの顔がぱーっと輝いた。俺は勝利を確信した。「それって、とってもおもしろそう。で、具体的には、どうやるの」――<本文より>
ガール
ガール
著:奥田 英朗
文芸(単行本)
30代。OL。文句ある? さ、いっちょ真面目に働きますか。 キュートで強い、肚(はら)の据わったキャリアガールたちの働きっぷりをご覧あれ。 <こんなお心あたりのある方に、よく効きます。> ●職場でナメられてる、と感じた ●親に結婚を急かされた ●若い後輩の肌つやに見とれた ●仕事で思わずたんかをきった ●ひとめぼれをした ●子どもの寝顔を見て、頑張ろうと思った きっとみんな焦ってるし、人生の半分はブルーだよ。既婚でも、独身でも、子供がいてもいなくても。
サイバラ茸4
サイバラ茸4
著:西原 理恵子
文芸(単行本)
中毒危険 『鳥頭紀行』『アホー鳥が行く』などからサイバラ漫画だけを集めた保存版シリーズ!
お天気おじさんへの道
お天気おじさんへの道
著:泉 麻人
文芸(単行本)
気象予報コラムニスト誕生! 合格率はわずか4.1%。2年近くに及ぶ“お受験”の日々をピュアな気持ちで克明に描きつつ、気象予報士試験や天気の知識も身に付く、お役立ちエッセイ。 47歳からのお受験! お天気トリビア!いくつ意味がわかりますか? 1.アメダス――地域気象観測システム(Automated Meteorological Data Acquisition System)の略。 2.小春日和――11月ころの、移動性高気圧に覆われて穏やかなぽかぽか陽気。 3.エーロゾル――空気中に浮遊する細かいゴミやチリの類。雨粒の核になる。 4.気圧傾度力――気圧の高いところから低いところへ、空気を動かす力。 5.コリオリ力――地球の自転に起因して、上空の風の進路を曲げようとする力。 6.ラジオゾンデ――高層気象観測用の、気球に取り付けた気温や湿度を計る装置。 7.はなこさん――レーザーによって花粉飛散量を測る、自動計測システムの愛称。 8.華氏と摂氏――それぞれ温度の目盛の1つ。提唱した科学者の漢字の当て字に由来。
女郎蜘蛛 伊集院大介と幻の友禅
女郎蜘蛛 伊集院大介と幻の友禅
著:栗本 薫
文芸(単行本)
古都の因習に名探偵、惑う! 妖艶な和服美人の依頼をきっかけに伊集院は「幻の友禅」を巡る事件に巻き込まれた。こんどの事件は何かが違う!? 伊集院は悩んだ。忌まわしい殺人、着物作家兄弟の相克、執拗な着物コレクター――輪郭がつかめない。事件はまだ起きていないのかもしれない!?
死してなお君を
死してなお君を
著:赤井 三尋
文芸(単行本)
死を代償に手に入れたものは愛、そして……赤線の灯が消えようとする昭和31年、元検事の敷島は娼婦・夕子と知り合い、同時に検察の抗争に巻き込まれた。選ぶべきは愛か、正義か。渾身の長編サスペンス。
知恵伊豆と呼ばれた男
知恵伊豆と呼ばれた男
著:中村 彰彦
文芸(単行本)
臨機応変な発想、危機管理能力が平和を生む! 武断政治から文治政治への移行期、秀忠、家光、家綱3代にわたる徳川将軍に仕え、<徳川の平和(パックス・トクガワーナ)>の礎を作った男がいた。 キリシタンの起こした天草・島原の乱、江戸を焼きつくした明暦の大火、由井正雪の企てた国家転覆計画・慶安事件……次々と発生する大事件に処置を講じ、1度たりとも失着を犯さなかった知恵伊豆こと老中・松平信綱。その生き方には、現代人から失われたひたむきさと良質のセンスがあふれている。混迷する現代社会に一石を投ずる人物伝。
私のパリ 私のフランス
私のパリ 私のフランス
著・写真:岸 惠子
文芸(単行本)
人生を美しく生きるために岸惠子が案内するパリ、そしてフランス 初のフォト・エッセイ集 東海の孤島日本から、パリ発祥の地と謳われる、セーヌ中州のちっちゃな孤島、サン・ルイ島へ移り住んだ因縁は、そのまま、私という、女、一生の物語り。楽あり苦あり恋もあり、とどのつまりは、42歳、女盛りのみぎりから、今日までの道のりを独りで歩いて30年。少しばかり、割りに合わないとは思うけど、孤独という道づれは、なじんでみれば、ファンタスティック!私は少しばかり狡く賢く、要領よく、この道づれを抱き込んで、かなり気儘なひとり旅。――岸惠子
天女湯おれん
天女湯おれん
著:諸田 玲子
文芸(単行本)
湯屋の女将は表の顔、色事手引きは裏の顔 おれん23歳 色でお上に楯を突く 「ここでのことは、夢。終わったあとは忘れなさい」 おれんの湯屋には仕掛けがある。男湯には隠し階段、女湯には隠し戸。どちらも裏の隠し部屋につながっている。行灯と水差しが置かれた小座敷だが、そこはまぎれもない桃源郷。おれんは番台に座り男女の仲を取り持つという案配。よんどころない事情で体を売らねばならぬ女はこのご時世、いくらもいた……。 辻斬り、窃盗、心中、お家騒動――文政の大火、天保の飢饉で不穏が広がりつつある時代。明るくしたたかに生を享受する男と女の姿を描く、傑作時代長編!
武田泰淳伝
武田泰淳伝
著:川西 政明
文芸(単行本)
大岡昇平をして「怪物的偉大さ」と言わしめた武田泰淳の文業を精緻に検証し、その複雑にして深遠なる文学・思想を解き明かした傑作評伝 「戦後文学」追究の到達点 今回、泰淳の主要な作品すべてにわたって、徹底的な検証をおこなった。――泰淳がなぜ僧侶になり、文学を選び、『司馬遷』『審判』『蝮のすえ』『「愛」のかたち』『風媒花』『ひかりごけ』『森と湖のまつり』『貴族の階段』『快楽(けらく)』『秋風秋雨人を愁殺す―秋瑾女士伝』『わが子キリスト』『富士』を書いたかを問うて、僕は泰淳の「父の家系」と「母の家系」にまでさかのぼった。そこまでさかのぼって、はじめて全体的に見えてくるものがあった。約3年の間、そうして凝視してきた。――<「あとがき」より> 第17回伊藤整文学賞 評論部門受賞
夏のピューマ
夏のピューマ
著:領家 高子
文芸(単行本)
狂おしいほどに獰猛で あやういほどに繊細な 愛という歓びと悲しみ。 偶然に出会った2人は、必然の中に契り、やがて運命に消えてゆく。「偶然と必然」、「運命論」、「いきの構造」、異端の哲学者・九鬼周造の思想を背景に描かれた大人の愛、その哀切。 色香立つ精緻な描写と大胆な展開が織りなす最高の恋愛小説。 画家・仁木妙子は、ある日1通の手紙を受け取る。差出人は、哲学者・九鬼周造の研究者として知られる永沢英之だった。京都に永沢を訪ねた妙子は、その男の中に「封じ込められた野性」を見つけ、その生々しい魅力にひきこまれてゆく――。「邂逅」ともいうべき出逢いは、運命の歯車に導かれ、恍惚の愛の果てへと向かう。美とエロス、いきの姿を描き、究極の愛、そして魂の解放へと迫る最高の恋愛小説。
落語娘
落語娘
著:永田 俊也
文芸(単行本)
呪われた噺に挑む異端の師匠と女前座。落語を愛する人々の物語 『ええから加減』(オール読物新人賞受賞作品を併録) 「たかが前座が、わかったふうなことを言うんじゃないよ」柿紅の声が裏返った。骨の張った頬が憤りで小さく震えている。辺りにたむろしていた真打ちたちは、今では皆、鳴りを静めてこちらを注視していた。だが、香須美は目をそらさなかった。「おっしゃる通りの、たかが前座です。ですが、落語を愛する気持ちなら誰にも負けないつもりです」――<本文より>
梟首の島(下)
梟首の島(下)
著:坂東 眞砂子
文芸(単行本)
「日本を変える」ことに命を賭した青年たちを通して、人間の強さを克明に描き出す感動長編!! 人の自由と幸福。政府はそのためにあるのだ。 うちらが国のいう通りにするがやったら、国やち、うちらの言い分を聞くべきじゃないですろうか。 故郷高知で警察に追われ、上京した東吉。東京の民権家たちは、ままならない革命に不満を募らせていた。暗殺か、挙兵か。数々の政府転覆計画は次第にテロ化してゆく。青年たちの決死の闘い、加波山事件をその目で見届けた東吉が下した、驚愕の決断とは。そして、ロンドンで切腹をしたイワガミの死の真相とは。 真の自由を勝ち取ろうとした闘士たちの最期。――この国は、梟首(きょうしゅ)の島なのか。
梟首の島(上)
梟首の島(上)
著:坂東 眞砂子
文芸(単行本)
「幕末」のあとにあった、知られざる革命の物語。自由民権を掲げた人々の闘いを、正面から描いた傑作長編!! 自由。その言葉を唇に乗せてみる。体の芯から活力がわきあがってきた。 おれらぁは、黙らんぞっ。世の中が気に入らんがじゃ。気に入らんもんを、気に入らん、いうて、どこが悪い。 1887年、1人の日本人留学生がロンドンの自室で割腹自殺を遂げた。彼はなぜ命を絶たねばならなかったのか。物語は彼の少年期に遡る――明治初期の高知、自由民権運動に魅せられた兄弟とその母がいた。自立した女の生き方を模索する母、法を学ぶため大学を目指す兄、言葉の力を信じて高知新聞社へ入る弟。それぞれを待ち受ける未来とは。 これまで誰も書かなかった、激動の歴史。――そのとき、庶民の声はうねりとなった。
暗い国境線
暗い国境線
著:逢坂 剛
文芸(単行本)
英国将校の死体が身につけた“機密文書”の真偽を探れ! 無条件降伏を突きつけられたドイツ。ヒトラー最後の望みは、地中海沿岸に上陸する連合軍の返り討ちのみ。その目標はシシリー島、サルディニア島、それともギリシアか?枢軸国と連合国、史上最大の欺瞞工作が始まった。 愛と諜報の壮大なドラマ! 著者渾身のイベリア・シリーズ第4弾! 「わたしは、情報員である前に人間でありたい」第二次世界大戦下のスペイン・マドリードで、敵同士ながらも愛し合う北都昭平とヴァジニア。そして2人をつけ回すゲシュタポ将校ハンセン兄弟の魔の手。北都への想いと連合国への忠誠の狭間で、身を引き裂かれるヴァジニア。2人はその愛を全う出来るのか――
ふふふ
ふふふ
著:井上 ひさし
文芸(単行本)
苦笑、失笑、嘲笑、哄笑―― 世の中、笑い事ではないけれど。 言葉、政治、社会、文化……思いを書き綴った徒然の記。 最初の外国語が人間を規定してしまうなら、今後は小学生諸君に、日本語をあたかも外国語のように、きちんとしっかり教えたらどんなものだろう。そしたら日本にたいしてもっと愛着を持ってくれるかもしれぬ。――「初めての外国語」 「エンタメ投資」という新しい金融商品が発売された。うちの劇団でもさっそくこの制度を研究したが、「映画、演劇の私募債については、発行の時点で必ず脚本の完成稿ができていることを必須の条件とする」。わたしはしばらく公演証券化の成り行きを静観することにした。――「後援者募集」 おまえはあいかわらず理想論ばかり云うと、叱られるだろうが、理想とは課題のことだ。わたしたちはまだすっかり課題を果たしたとはいえない。――「はず、はず、はず……」
定年おめでとう
定年おめでとう
著:渡辺 格
文芸(単行本)
さあ、人生最高の輝かしく、楽しい日々が始まる! 定年退職予備軍に贈る人生終盤の生き方指南。 眠くて無意味な会議、嫌な奴とのつき合い、大人数の会合、経済新聞……どれもこれも、もう無関係。時間の使い方は、全て自分次第。一生で一番楽しい時期がやってくる。それが定年だ。自分で釣った魚と庭で育てた野菜や果物を食べ、避けることのできない死について考える。東京の都心で、そんな生活を10年続けている先輩が語る「めでたさも中位なりわが人生」な定年後の暮らし。
ゴーでいこうぜ
ゴーでいこうぜ
著:ヒキタ クニオ
文芸(単行本)
ファイト1冊!病気・SEX・政治・経済…――つまり、サラリーマンにとっての「なるほど」だの「アイタタ」だの「あるある」だのがギュッと凝縮! 『凶気の桜』に続き『鳶がクルリと』も映像化の、時代をえぐる気鋭作家ヒキタクニオ待望のエッセイ集 『週刊現代』連載――もう1つのヒキタワールド!!