講談社現代新書作品一覧

「気」の不思議
「気」の不思議
著:池上 正治,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦,装画:山本 匠
講談社現代新書
人体に秘められた不思議な力。大自然と宇宙を動かすミラクル・パワー。不可視の生命エネルギーとしての「気」の謎を、中国五千年の歴史のなかに渉猟する。 気功師の脳波の謎――ベテランの気功師が目をとじ、安静にした状態では、α波の振幅がきわめて小さい。それは一般の人にくらべて、2分の1以下であり、いわゆる脳死にちかい状態である。しかも気功師の場合、脳波の部分をトポグラフィでみると、α波は前頭部に多くあらわれているが、一般の人は後頭部にしかない。一般の人の前頭葉にα波がでれば、それはボケの前兆を意味している。気功師はもちろん脳死状態にあるわけでもなく、ボケがはじまっているわけでもないのだが、脳波の状態でみるかぎり、一般人とは大きく異なっていることがわかる。――本書より
日本ゴルフ列島
日本ゴルフ列島
著:谷山 鉄郎,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦,装画:国米 豊彦
講談社現代新書
ゴルフ場ラッシュの実態と水・生態系の危機森林を食い荒し、きょうもふえ続けるゴルフ場.山は保水力を失い、1ヵ所年間2トンもの農薬で水も汚染される.人の暮らしと健康に危機が迫る列島の現状を検証.
はじめてのロシア語
はじめてのロシア語
著:中沢 英彦,装丁:杉浦 康平,装丁:佐藤 篤司
講談社現代新書
ロシア語はハーモニックな言葉。発音や基本文法、実践会話のほか、体や無人称文も的確にアドバイス。ロシア語の本質がわかる入門決定版。
外交官 ネゴシエ-タ-の条件
外交官 ネゴシエ-タ-の条件
著:浅井 基文,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
「霞が関外交」を支える黒子たちのドラマ.外交の最前線現場で,外交官はどんな仕事をしているのか? 外交交渉は,どんなプロセスで展開するのか? 激変する国際環境の中で苦闘する日本外交の姿を描く.
ベ-スボ-ルと野球道―日米間の誤解を示す400の事実
ベ-スボ-ルと野球道―日米間の誤解を示す400の事実
著・訳:玉木 正之,著:R・ホワイテイング,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
似て非なるもの――ベースボールと野球。公園の芝生の上で楽しまれたベースボールが日本では人格練磨の苦行。深い溝に隔てられた日米の野球文化事情を微に入り細を穿って徹底比較。 クラブチームと球団――ベースボールでは、チームのなかで、プレイヤー、監督、コーチの順にエライと考えられているが、野球では、監督、コーチ、選手の順にエライと考えられている。さらにプロ野球では、監督よりも球団フロントの職員やオーナーのほうがエライと思われている。最近、ある日本の銀行が実施した子供に対する意識調査で、「大きくなったら何になりたい?」という問いに対して、(1)プロ野球選手、(2)会社の社長、(3)総理大臣、(4)サッカーの選手――につづいて、(5)プロ野球の監督という答えがあった。アメリカの子供たちが、ホームランを打てず、三振も奪えないような監督になりたいなどという答えを返すことは、まず考えられない。――本書より
宇宙論がわかる
宇宙論がわかる
著:黒星 瑩一,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦
講談社現代新書
宇宙はどのように始まり、この先どうなるのか。相対論の描く時空、素粒子論の語る宇宙創成、量子力学の説く「真空のゆらぎ」、ホーキングのいう「始めも終わりもない」とは? 宇宙論をやさしくじっくり解説。 宇宙は「真空のゆらぎ」か?――われわれは、古典的な厳密なエネルギーの保存則には、量子力学的な「抜け道」があることを知った。すなわち、ハイゼンベルクの不確定性原理は量子世界の現象に対して、きわめて短い時間内についてはエネルギーのゆらぎを認めるからである。たとえば先ほどの計算によれば、2×20×(-20)乗秒の間に限れば、陽子と反陽子のペアが仮の存在を許されるわけである。電子と反電子ならもっと長い時間存在できる。……真空はわれわれの常識では「何もない所」という意味だが、量子力学によってその概念は一変した。現代物理学においては、真空は決して「無」ではなく、仮想粒子とその反粒子が自発的な生成消滅を繰り返す激変の世界、まさにハルマゲドン(大決戦場)なのである。真空にこそ自然の謎が豊かに秘められている、といっても過言ではないほどである。――本書より
宝塚戦略 小林一三の都市文化論
宝塚戦略 小林一三の都市文化論
著:津金澤 聰廣,装丁:杉浦 康平,装丁:佐藤 篤司
講談社現代新書
宝塚歌劇で知られる小林一三の文化戦略とは企業発展のみならず,文化をも視角に入れた小林一三の思想と行動を描きながら,歌劇,イベント,デパ-ト,田園生活などセットにしたユニ-クな文化戦略を解剖.
はじめての源氏物語
はじめての源氏物語
著:鈴木 日出男,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
第一人者がやさしく語る源氏読破のポイント現代思想の影響のもとで新研究が進む源氏物語.神語,語り,二系列など最新の切り口により,「恋のカタログ」の世界を読み解き,読破するためのポイントを語る.
M&A―20世紀の錬金術
M&A―20世紀の錬金術
著:松井 和夫,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦
講談社現代新書
巨大企業の乗っ取りはなぜおこり何を生むかアメリカ金融界を中心に世界で吹き荒れるM&A旋風.とびかう資金,暗躍するグリ-ンメ-ラ-,影の主役ジャパンマネ-.その虚々実々の戦いと今後の姿を描く.
気象で読む身体
気象で読む身体
著:加賀美 雅弘,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦
講談社現代新書
気象と人体の相関を探る生気象学への案内書気圧の谷の影響で今夜は痙攣にご注意を――医学気象予報や疾病天気図が示す,古代医学や「気」の思想との接点.人間と自然の調和的関係を求める,新しい風土論.
通産省
通産省
著:川北 隆雄,装丁:杉浦 康平,装丁:佐藤 篤司
講談社現代新書
超大国日本を演出し今曲り角に立つ中枢官庁日本株式会社参謀本部として産業界に君臨した通産省.そのエネルギッシュな行動力,卓抜な行政手法とともに「通産省不要論」などで内外から挟撃される現在を描く
「生」と「死」のウィーン
「生」と「死」のウィーン
著:ロ-ト 美恵,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
二つの世紀末に息吹く都市ウィ-ンへご案内「亡骸の会食」に脈打つ死への憧れ.リンクの女たちが受継ぐダブルモラルの性.尖鋭なユダヤ文化人の末流たち.ウィ-ンを彩るアンビバレントな生を大胆に描く.
〈自己発見〉の心理学
〈自己発見〉の心理学
著:国分 康孝
講談社現代新書
打ち破れない悩みの壁。はてしなく深い落ち込みの奈落――。「ねばならぬ」の思い込みが自分自身を呪縛する。ビリーフを探り出すこと、そして合理性の定規を当てること。陥穽の非合理性に気づくことがブレイク・スルーのはじまり。解放のための「自己発見」のすすめ。 幸福の条件――認められたいと願うのは自分の利益優先ゆえ、生き方として高級ではないと思う人がいる。地の塩としての生き方の方が高級だというわけである。このような考え方には検討の余地がある。この人生は自分のために用意されたものではない。したがって世人は私に奉仕するために存在しているのではない。それゆえ、自分のことは自分でするというのが、この人生を生きるための常識である。人は私を認めるために生きているのではない。人に認めてほしければ、自分で人に認めてもらうよう何かをすることである。自力で自分を幸福にする。そのことにひけめや恥かしさや自責の念を持つ必要はない。自分がまず幸福にならないと、人を幸福にするのはむつかしいからである。――本書より
大リ-グ物語
大リ-グ物語
著:福島 良一,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦
講談社現代新書
ライアン100マイルの唸り。遊撃手オジー・スミスの曲技。パワーの衝突、魅せる技は一刻のカタルシス。お祭り騒ぎに展開する大リーグ沸騰野球の魅力。 時速100マイルの豪速球――彼らの攻撃的なピッチングを見ていると、タイミングをはずしたり、いろいろな球種で目先を変えたり、とかく小手先の技を弄びがちな日本のピッチャーたちとの差が浮彫りになってくる。彼らは「打てるなら打ってみろ」といわんばかりに、ワンパターンで投げてくるのだ。そのワンパターンこそが大リーグ野球の本質であり、結果を信じる気持ち同士のぶつかり合いが名勝負を生む。彼らが信じるものは、誰にも負けないスピードと自負する豪速球だけである。――本書より
日本語誤用・慣用小辞典
日本語誤用・慣用小辞典
著:国広 哲弥,装丁:杉浦 康平,装丁:谷村 彰彦
講談社現代新書
「おざなり」と「なおざり」はどう違うのか? 意外に気付かない言葉の落とし穴に「的を得た」指摘で「印籠を渡す」。豊富な実例から楽しく語る「汚名挽回」の一冊。 一姫二太郎――あるサラリーマンの奥さんが、御主人の上司の子供さんあてにクリスマス・プレゼントを送った。御主人はつねづね「部長のところは一姫二太郎だ」と言っていたので、奥さんは三人分送った。ところが御主人から「部長のところは子供はふたりなのに、なんで三人分送ったのだ」と叱られたという話がある。こういう行き違いが起こるので、この言い慣わしを使うときは気を付けなけれはならない。「一姫二太郎」というのは本来子供が生まれる順序の理想を言っているので、最初に女の子、二番目に男の子の順序が、その逆よりはよいということである。女の子は病気をしにくくて育てやすいので、母親はまず女の子で育児に慣れておけば、次に育てにくい男の子が生まれても大丈夫だということである。――本書より
マフィア・その神話と現実
マフィア・その神話と現実
著:竹山 博英,装丁:杉浦 康平,装丁:佐藤 篤司
講談社現代新書
秘密の入会儀礼。鉄の規律。ゴッドファーザーと「名誉ある男」たちに率いられ、「沈黙の掟」によって守られた謎の組織=マフィア。麻薬、闇賭博、売春など、血と暴力が支配する一大犯罪シンジケートの恐るべき実態に光を当てる。 麻薬とマフィア――麻薬の世界では、現在、世界に三つの大組織があるという。コロンビアの麻薬カルテル、ヘロインを密売する中国の犯罪組織、そしてイタリアのマフィアである。この三つの組織の中で、マフィアは際立って優位を占めている。他の二つが一種類の麻薬しか扱えないのに対して、マフィアは両方を扱え、しかもアメリカやヨーロッパに確たる販売網を持っているからだ。マフィアは80年代前半の捜査当局の弾圧をはね返し、80年代後半に不死鳥のように復活した。捜査当局はマフィアにより劣勢に追いこまれている。80年代は麻薬によるマフィアの大飛躍期であった。そして90年代にむけて、マフィアはさらにその力を伸ばそうと、虎視耽耽と狙いを定めているのだ。――本書より
格闘する現代思想―トランスモダンへの試み
格闘する現代思想―トランスモダンへの試み
編:今村 仁司,その他:渡辺 一民,その他:山田 鋭夫,その他:福原 泰平,その他:鷲田 清一,その他:篠原 資明,その他:永田 靖,その他:中村 尚司,その他:野家 啓一,その他:有満 麻美子,その他:立川 健二,その他:赤坂 憲雄,装丁:杉浦 康平,装丁:赤崎 正一
講談社現代新書
激動する世界を突破する思想の新たな可能性社会主義は本当に死んだのか.経済理論は現実に立ち遅れていないか.見えざる権力装置が人間を圧殺していないか.現代思想の前線にある12のテ-マを追求する.
悪魔の話
悪魔の話
著:池内 紀
講談社現代新書
現れる時間は夜、好きな色は黒。人に禍いと死をもたらし、宇宙をも破壊しつくすすさまじい力……。世界の半分を支配する闇の帝王たちが物語るものはなにか? その誕生から性格、分類、材質まで、「悪魔」の観念が生みだした華麗な精神絵巻をよむ。 悪魔の総数――カネッティは2つの説をあげている。1つはすこぶる厳密であって、4463万5569。もう1つはいたって大ざっぱで、計11兆。……まったく別の数字ものこされている。それによれば悪魔には6軍団があって、おのおの66大隊を擁し、1大隊はそれぞれ666小隊をもち、1小隊は6666の悪魔で編成されている。とすると悪魔の総計は17億5806万4176ということになる。いかにもこの数は大きすぎるだろう、とジヴリは述べている。地球上の人口を15億とすると、人間1人につき悪魔1人の割合すらも上まわる。海千山千の悪魔相手に、人間はもともと形勢不利だというのに、数の方でもこうだとしたら、とても対抗できないだろう。古来、定式とみなされてきた計算法があった。「ピュタゴラスの数」の6倍、 1234321×6=7 405 926 これが悪魔の正確な数だという。見方にもよるだろうが、ともかく人類を悩ますのに十分な数にちがいない。――本書より
立志・苦学・出世-受験生の社会史
立志・苦学・出世-受験生の社会史
著:竹内 洋
講談社現代新書
受験生はどこから来たのか。怠惰・快楽を悪徳とし、刻苦勉励、蛍雪読書する禁欲的生活世界は勉強立身の物語に支えられる。「苦しい受験生」を生んだ近代日本の心性をさぐる。 努力とガンバリズムの時間と空間──受験準備の世界とは努力と勤勉の世界である。苦労しない怠け者は受験生ではない。だから受験滑稽譚にでてくるトリックスターの名前は「怠雄」(註3)である。快楽は努力と勤勉の世界を汚すものだから徹底的に排除される。快楽につながるものは「誘惑」として危険視された。受験生は手淫を異常なほど悩んだ。そしてかれらはそれを記憶力の減退や頭が悪くなるという恐怖で苦悩した。しかしそれは、精気を放出することによる気の衰弱への恐怖である。と同時に、この種の「快楽」は努力と勤勉の受験空間の「反」世界だったからである。その意味で、「受験生の手記」の健吉が絶望してから、売春街にむかうというものはきわめて象徴的な行為である。「快楽」はこの空間にふさわしくない。──本書より
ソ連経済の歴史的転換はなるか
ソ連経済の歴史的転換はなるか
著:セルゲイ・ブラギンスキ-,著:ヴイタリ-・シユヴイドコ-,装丁:杉浦 康平,装丁:佐藤 篤司
講談社現代新書
崩壊寸前のソ連経済の現状と再生のゆくえ.過剰と欠乏の共存,汚職と腐敗の横行,あらゆる面での非効率.気鋭のソ連経済学者が,瀕死の大国の病根をさぐり,市場経済移行による立て直しの可能性を分析する