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2024.05.15発売
芸 秘伝伝授の世界
講談社学術文庫
絵画、舞踊、演劇、武術、茶、花、刀剣鍛造・鑑定……体を使って文化価値を創造する「芸」は、いかに習得し、創造していくものなのか。師匠から弟子への相伝作法から見る日本人の精神構造。家元制度というシステムの背景。千利休や芭蕉、世阿弥の芸術論や「秘伝」の哲学と社会的役割など、「芸道」という独特の文化社会を考察する!
目次)
第一章 芸道の成立 芸と芸道/「型」の論理/芸道成立の実例
第二章 芸道の系譜 遊芸の系譜/武芸の系譜/大衆芸能の系譜
第三章 秘伝の相伝 秘伝伝授の歴史/家元制度と相伝
第四章 芸の修得 一生修行の世界/仏道の行/遊芸の行/芸の修得と創造
第五章 至芸の境 守・破・離/名人と天才
解説「芸」における弟子の効用 内田 樹(神戸女学院大学名誉教授・武道家)
本書は『芸の世界 ――その秘伝伝授』(1980年刊 講談社)を改題したものです

2024.05.15発売
湯けむり食事処 ヒソップ亭3
講談社文庫
料亭から引き継いだ仕出し弁当も好評で、ようやく軌道に乗ってきた「ヒソップ亭」。ところが、今度は温泉旅館「猫柳苑」の客足が伸び悩み、恩人でもある幼なじみの支配人夫婦の力になりたい店主の章は、かつてパティシエを目指していた安曇が弁当にそえるスイーツの人気ぶりに注目し――。
えっ、スイーツ!?
ヒソップ亭がカフェ開設!? 甘辛両党、いらっしゃい!
『ひとり旅日和』の著者の人気シリーズ最新作、文庫書下ろしで登場!

2024.05.15発売
哲学の世界 時間・運命・人生のパラドクス
講談社現代新書
人生に意味はあるのか?
私たちは自由なのか?
死は悪いことか?
運命は決まっているのか?
時間は流れているのか?
「あたりまえ」がひっくり返る、脳に汗かく哲学体験。
世界や人生の見え方がガラッと変わる!
いざ、<哲学的思考>の深みへーー。

2024.05.15発売
マイスモールランド
講談社文庫
第72回ベルリン国際映画祭でアムネスティ国際映画賞・特別表彰を受けた映画『マイスモールランド』を監督自身が小説化!
ここにいたい。願うことも罪ですか?日本で暮らすクルド人少女の願いと闘いの物語。
幼いころから日本で育ち、埼玉の高校に通うクルド人の少女サーリャは、バイト先で東京の高校生・聡太と出会う。県境を流れる荒川の岸辺で、少しずつ心を通わせていく二人。しかしある日突然、在留資格を失ったサーリャの家族は、就労を禁じられ、自由に移動することもできなくなる……。
現代社会の不条理を、居場所を求めて闘う一人の少女の視点で描き、ベルリン映画祭で高く評価された映画『マイスモールランド』(2022年5月6日公開・嵐莉菜、奥平大兼出演)を監督自ら小説化した注目作。
第72回ベルリン映画祭ジェネレーション部門正式招待

2024.05.15発売
毎日世界が生きづらい
講談社文庫
できないことを、数えないで。
どうやって生きていいのか分からない。
自分を責め続ける、小説家志望の私。
夢を抱いた仕事に躓く、会社員の夫。
そして、インコのピピ。
心理サスペンス『誰かが見ている』でメフィスト賞を受賞した著者が挑む新境地。
小さな家族の幸せをめぐる物語。
――美景はうまいことやったよなー。
旦那に稼ぎがあるから、なんの心配もないだろ?
パートでお小遣い稼いでたらいいんだし。(略)
傍から見れば、なんの悩みもなく、苦労もなく、ぼんやりと生きているように映るのだろう。(略)
うまくいかない自分を責める妻の気持ちを、想像することもできないのだろう。――本文より
美景と雄大は結婚して十年。
ある日、妻の書斎に入った夫は何か様子が違っていることに気づく。
ままならない毎日をどのように生きてきたかを語り出す二人。
小説家になる夢を叶えたかった美景。
夢を抱いた仕事に躓く雄大。
二人をつなぐインコのピピ。
メフィスト賞作家の新境地となる、小さな家族の幸せを探す物語。

2024.05.15発売
ゼロから学ぶGit/GitHub 現代的なソフトウェア開発のために
【初学者納得、玄人脱帽!】
SNSで大絶賛の名講義が書籍化!
Gitの仕組みから現代的な多人数開発の手法に至るまで、この一冊に網羅した。
学生から熟練エンジニアまで手に取ってほしい。
エンジニア人生を支える、骨太な知識が身につく!
【目次】
第1章 バージョン管理システムとは
第2章 Gitの仕組みと用語
第3章 Gitの基本的な使い方
第4章 ブランチ操作
第5章 リベース
第6章 Gitの便利な使い方
第7章 GitHubのアカウント作成と認証
第8章 リモートリポジトリの操作
第9章 GitHub Pagesへのデプロイ
第10章 GitHubにおける多人数開発
第11章 Gitの中身

2024.05.15発売
いちまい酒場
講談社文庫
累計25万部『珈琲屋の人々』シリーズ著者が描く、
酒場“人情”小説。
串揚げか味噌おでん、漬物、酒。
千円「いちまいセット」と、人々の物語に。
あなたの心が温まる。
ひとときの安らぎを求めて、酒場『いっぱい』に、
今宵も客がふらりとやってくる。
西武新宿駅に近い裏通り。酒場『いっぱい』には、店主室井諒三自慢の「いちまいセット」――千円でビールか焼酎、串揚げ四本か味噌おでん、漬物の小鉢がつく――と、ひとときの安らぎを求めて今夜もふらりと客がやってくる。
しみじみ心温まる人間ドラマに定評のある著者が描く酒場人情小説。
〈文庫オリジナル〉

2024.05.15発売
キネマの天使 メロドラマの日
講談社文庫
映画の裏に、名探偵あり!
監督の右腕、スクリプターの亜矢子に、
今日も謎が降りかかる――
大人気シリーズ第2弾
〈内容紹介〉
映画の撮影現場で、映像に関わるすべてを記録し、管理する――。
スクリプターの東風亜矢子は、いい映画を作るため、
正木監督の無茶なリクエストに応えて奔走する日々だ。
だが今回は、資金調達が難航し、撮影に入れない。
頭を抱える監督の前に、高校時代の憧れの同級生が現れ……。
大人気ミステリー第2弾!

2024.05.15発売
ブラッドマーク
講談社文庫
野球選手に、禁断の疑惑。
探偵ジョーに、メジャー球団から依頼が。
獲得を目指す有望選手を調査してほしいという。
やがて、スポーツ賭博の疑いが浮上し……。
至高のハードボイルド!
〈内容紹介〉
弟子も独立し、探偵ジョーは引退を考え始めていた。
そんな中、メジャー球団から依頼が舞い込む。
獲得を目指す有望選手が抱えるトラブルを、調査してほしいという。
尾行中、ジョーの目の前で誘拐が発生。
さらに、スポーツ賭博の疑惑が浮上し……。
「大人の男」の美学が詰まったハードボイルド!
【文庫書下ろし】

2024.05.15発売
リーマンの牢獄
■これはノンフィクションです──2024年最大の問題作、ついに刊行!
371億円を詐取し、獄中14年。逃亡を指示した「共犯者」は忽然と姿を消した──。
無名のサラリーマンの人生を狂わせた「バブル」とは何だったのか? リーマン・ショック64兆円破綻のトリガーを引いた男、衝撃の手記。文化勲章受章者・岩井克人氏推薦! 怒濤の432ページ
■男の人生は、バブル経済の通史であり、裏面史でもある…替え玉警官 海外逃亡 買春地獄 持ち逃げした共犯者 苛烈な獄中生活…マネーゲームの狂奔を描く昂奮ノンフィクション!
待っていた黒崎氏から僕が言われたのは〈ダブルベッドの上に帯封のついた現金5億円の札束を山積みにしてください〉という指示でした。黒崎氏が買ってきた黄色い箱に入った輪ゴムで、100万円を一つ一つ束ね直していく作業を3人で始めました──。(本文より)
■経済学者・岩井克人氏 推薦のことば
ある大商社の資金保証という虚構を種として、リーマン日本法人から371億円という巨額な出資を引き出すが、その焦げ付きがきっかけとなって、米国リーマン本社が倒産してしまう。全世界を大不況に陥れたあのリーマン・ショックの引き金を期せずして引いてしまった齋藤栄功氏の告白録。
山一証券から始まり、蔵相秘書、都民信金、医療機関、丸紅、メリルリンチ、ゴールドマン・サックス、リーマン・ブラザーズなどを次々と巻き込んでいくその活動の軌跡は、闇の女たちや高級車とも交差し、10億円入りのスーツケース、東京地検特捜部、海外逃亡、逮捕、報道カメラのフラッシュ、拘置所、裁判へと一気に降下し、14年にもわたる牢獄生活に至ってしまう。
80年代のバブルの狂乱からその崩壊を経て、失われた30年に入ってしまう日本経済。マクロの視点からは繰り返し語られてきたこの現代経済史を、ミクロの視点から小説のように語ってくれるこの告白録を読むことは、金融とは何かを改めて考えることにもなる。金融とは実体経済上に積み重ねられた精緻な仕組みであるが、その仕組みを実体経済に繋ぎ留めておくためには、たった一切れでも良いから、その中で活動している個人の倫理性が不可欠であるということを。
──岩井克人(経済学者 神奈川大学特別招聘教授、東京大学名誉教授)
■本書の内容
第1章 原点は山一證券
第2章 大洪水のあと
第3章 カネは蜜の味
第4章 「丸紅案件」の魔物
第5章 破局の足音
第6章 コンゲーム
第7章 海外逃亡
第8章 檻の中の蛙
第9章 われ深き淵より
エピローグ クロサギとのこと

2024.05.15発売
QED 神鹿の棺
講談社文庫
茨城県山中の寂れた神社で大瓶に入った白骨死体が発見される。
その話を友人の小松崎から聞いた桑原崇は、由緒不明の神社の祭神に興味を抱き、茨城へ。
彼らが現地に到着する前に新たな遺体が瓶のなかから発見されたという報せが。
「水死かな」
次の事件を予見する崇の目に見えているものとは?
QED最新作!

2024.05.15発売
海神の娘 黄金の花嫁と滅びの曲
講談社タイガ
世界の南のはずれ、蛇神の抜け殻から生まれた島々。
領主は「海神の娘」を娶り、加護を受けていた。
沙来の天才楽師・忌は海から聞こえる音色に心奪われ、
滅びの曲と知らずに奏でてしまう。
隣国・沙文と戦を重ねていた沙来は領主を失い、
「海神の娘」累が産んだ男児は「敵国・沙文の次の領主となる」と託宣を受ける。
自らの運命を知り、懸命に生きる若き領主と神の娘の婚姻譚。

2024.05.15発売
凍原
講談社文庫
下を向いても上を向いてもこの町は銀鼠色だ――
17年前、弟を行方不明で失った松崎比呂は、刑事となって釧路に帰ってきた。その直後、釧路湿原で青い目の他殺体が発見される。先輩刑事の片桐周平と捜査を進めると、そこには激動の時代を生き抜いた女の一生が深く関わっていた。
直木賞作家が放つ長編ミステリー、北海道警釧路方面本部シリーズ第1弾!
解説は新直木賞作家の河﨑秋子さん(『ともぐい』)!
24年5月から桜木紫乃、4作連続刊行! 第一弾『凍原』に続き、6月には『氷の轍』、7月『起終点駅(ターミナル)』、8月『霧(ウラル)』と続きます。

2024.05.15発売
余命一年、男をかう
講談社文庫
「いきなりで悪いんだけど、お金持ってない?」この一言からすべてが変わったーー。
楽しくなくても、平気で生きてきたはずなのに。
コスパ重視の独身女性が、年下男に数十万円を渡してはじまる涙と笑いの物語
節約とキルト作りが趣味の40歳独身、片倉唯。健やかでコスパのいい老後を迎えるために頑張っていたが、
無料で受けた検診で子宮がんと告知される。病院のロビーで会計待ちをする唯に、
ピンクの髪の男がお金を貸してほしいと頼んできた。人生はどこまでお金で割り切れるのか。
涙と笑いの第28回島清恋愛文学賞受賞作。
幼いころからお金を貯めることが趣味だった片倉唯、40歳。
ただで受けられるからと受けたがん検診で、かなり進行した子宮がんを宣告される。
医師は早めの手術を勧めるも、唯はどこかほっとしていたーー「これでやっと死ねる」。
趣味とはいえ、節約に節約を重ねる生活をもうしなくてもいい。好きなことをやってやるんだ! と。
病院の会計まちをしていた唯の目の前にピンク頭(ヘア)の、どこからどうみてもホストである男が現れ、
突然話しかけてきた。
「あのさ、おねーさん、いきなりで悪いんだけど、お金持ってない?」。
この日から、唯とこのピンク頭の男との奇妙な関係が始まる。

2024.05.15発売
播磨国風土記 全訳注
講談社学術文庫
◇土地の名前、不思議な説話。そのすべては、古代びとの生きた確かな証◇
奈良時代の初期、『古事記』や『日本書紀』とほぼ同時期に編述された、官撰の地誌『風土記』。
地方に律令政治による統治を行きわたらせようとした朝廷が、令制国の国庁にそれぞれの地理、産物、文化、歴史についての調査を命じ、その記録を献上させたものである。
各国ごとに編纂された『風土記』だが、その多くは散逸してしまい、現在まで遺されているのは、ごく数ヵ国のものに限られる。
『播磨国風土記』はその一つであり、本書は兵庫県南西部の地名の由来、大国主の伝説や景行天皇求婚譚などの説話、古代人の生活・習俗などを生き生きと伝える最重要史料である。
本書は漢文で書かれた原文からの訓下し文に、詳細な訳註つき。
さらに懇切な解説も加えた、「風土記」の世界を味わいつくす全訳注!
【本書「まえがき」より】
〈国家神話〉として再構成されたものではなく、在地に生きる古代の人々の、生きた神話や伝説、また習俗・社会などのありさまが、断片的ながらも窺える……本書は日本古代の人々の、生きた姿を、少しでも明らかにしようと努めたものである。
【本書の内容】
まえがき
凡例
一 賀古郡(一)
二 賀古郡(二)
三 印南郡
補説「印南郡」の存否
四 餝磨郡(一)
五 餝磨郡(二)
六 餝磨郡(三)
七 餝磨郡(四)
八 揖保郡(一)
九 揖保郡(二)
十 揖保郡(三)
十一 揖保郡(四)
十二 揖保郡(五)
補説「言挙げ」について
十三 揖保郡(六)
補説『万葉集』と播磨
十四 揖保郡(七)
補説 天日槍 付、粒丘銅牙石
十五 讃容郡(一)
補説 鹿の話
十六 讃容郡(二)
補説「異剣」伝説について
十七 宍禾郡(一)
補説「大神」「伊和大神」について
十八 宍禾郡(二)
補説 葦原志許乎神について
十九 神前郡(一)
補説 大汝神小比古尼神
二十 神前郡(二)
補説 百済人
二十一 託賀郡(一)
補説 盟酒
二十二 託賀郡(二)
補説 女性神
二十三 賀毛郡(一)
補説 地名起源記事の種類と性格
二十四 賀毛郡(二)
補説 根日女の話
二十五 賀毛郡(三)
補説 延喜式と風土記
二十六 美なぎ郡
補説 於奚袁奚天皇と「詠辞」
解説 鉄野昌弘
播磨国風土記地図
*本書は訳し下ろしです。訳者の遺稿に補遺を施しました。

2024.05.15発売
悲衛伝
講談社文庫
クライマックス突入!
宇宙へ飛び立った空々空 に、 予想外の来訪者が――。
累計95万部突破〈伝説シリーズ〉第8巻。
地球撲滅軍の英雄・空々空の新たな任地は、宇宙。
人類の敵『地球』から逃れた安全地帯で、
科学と魔法の融合実験を繰り返すことになったのだ。
だが、人工衛星『悲衛』に乗って地球を発った少年の前に、
思わぬ来訪者が現れる。
彼女は、『月』だと名乗り……!?
最終章『宇宙編』突入の、〈伝説シリーズ〉第8巻!

2024.05.15発売
理性の呼び声 ウィトゲンシュタイン、懐疑論、道徳、悲劇
講談社選書メチエ
知ることを求め、懐疑へと沈む人間。
本書はその真実を掴まえた。
――古田徹也(東京大学准教授)
世界も、他人の心も、決して本当に知ることはできない。もし、心からそう考える人がいたら、不安に押しつぶされてしまうだろう。人間の実存に関わるこうした考えを初めて哲学的に追究したのはデカルトである。それ以来、この哲学的懐疑論は近代哲学のかたちを決定づけてきた。だとすれば、哲学自体はこの懐疑論を克服できないのだろうか?
ウィトゲンシュタインやオースティンの日常言語哲学から、ソローやシェイクスピアなどの文学、また映画、音楽をも横断し、これ以上なく透徹した論理と文体が、哲学の限界を切り開く。言語哲学、認識論、道徳理論を揺さぶり、大陸哲学と分析哲学を調和させ、哲学に人々の日常の「声」を呼びもどすとき、そこに立ち現れるものは何か。
アメリカ哲学の巨人が遺した、哲学史に残る傑作!
[本書の内容]
ペーパーバック版への序
序文
第1部 ウィトゲンシュタインと人間的知識の概念
第1章 規準と判断
第2章 規準と懐疑論
第3章 オースティンと実例
第4章 物の何たるか(何と呼ばれるか)
第5章 自然と慣習
第2部 懐疑論と世界の存在
第6章 伝統的認識論の探究(プロローグ)
第7章 ウィトゲンシュタインの言語観についての補説
第8章 伝統的認識論の探究・結び
第3部 知識と道徳性の概念
第9章 知識と道徳性の基礎
第10章 道徳性の不在
第11章 規則と理由
第12章 道徳の自律性
第4部 懐疑論と他者の問題
第13章 承認と忌避のあいだ
訳注
訳者解題
『哲学探究』引用ならびに参照索引
人名〔著作名〕索引

2024.05.15発売
嘘の真理(ほんと)
講談社選書メチエ
「なぜ嘘をついてはいけないの?」 21世紀のフランスを代表する哲学者ジャン=リュック・ナンシーが「これまでで一番難しい」テーマ、〈嘘〉について語った楽しい哲学入門!
自らの少年時代や身近な社会問題を例にあげながら、聴衆である子どもたちとともに嘘について考えます。「誰でも嘘をつくんですか?」 「良い嘘もある?」 「動物は嘘をつくことができる?」 「嘘は真実にもなりえますか?」 「他人が嘘をついているのを見抜く方法は?」……あなたならどう答えますか?
やわらかに、ときに茶目っけたっぷりに語られる「嘘の真理(ほんと)」は、「信頼」の問題へ、さらに著者が生涯をかけて考え続けた「共同体」の問題へと展開していきます。「嘘は根本的に、まさしく他人への関係なのです」。
ナンシーとその思索を明快に紹介した訳者解説とともに贈る、哲学への極上の招待!
【本書の内容】
嘘の真理(ほんと)
質問と答え
訳者による解説
訳者あとがき

2024.05.15発売
ヒットラーの遺産
講談社文庫

2024.05.14発売
わたしと日産 巨大自動車産業の光と影
■衝撃の回顧録、ついに刊行! 高度成長、バブル、経営危機、V字回復、そしてゴーン逮捕──ゴーン会長のもと、日産社長を務めた男はそのとき何を考えていたのか? 赤裸々に明かされる白熱の手記。グローバル化の渦中にいる全ビジネスマン必携の書。
■歴史学者・磯田道史氏推薦
「日産の歴史的経験を未来の道しるべに。本書の姿勢に心打たれた」
■国際化に翻弄される巨大企業に何が起こっていたのか?
──面接兼挨拶の日、私は日産本社(当時は東銀座)の十五階にあるゴーンCEOの執務室に呼ばれた。
会議机をはさんで、私の前に腰を下ろしたゴーンは世間話や抽象的な話などは全部すっ飛ばし、いきなりこう切り出した。
「オーケー、サイカワサン。購買部にとって重要なのはコストダウンの目標を達成することだ。進み具合はどうなっている?」(本文より)
【本書の内容】
ゴーンとやりあい、マクロンに歯向かった日本人サラリーマン。彼が目撃した巨大産業「もうひとつの戦後史」
▼第一章 不正発覚
ゴーンと私は「対立関係」にあったのか/不正を知ったあの日のこと/検察からの口止め/ゴーンと交わした会話/逮捕までのメール/夜の記者会見
▼第二章 ゴーン事件とは何だったか
不正行為の実態/水面下で行われた工作/私に向けられた批判
▼第三章 「非主流」のサラリーマン
祖父との因縁/入社した一九七七年という年/入社式に「塩路会長が来られる」/購買部門に配属されて/「ケイレツ」の重さ
▼第四章 海外へ
英語で仕事をするということ/「ジャップ、ゴー・ホーム」/バブル景気に浮かれる日本に戻って/秘書課に勤務
▼第五章 ルノーの救済
ゴーンとの出会い/辻さんに言われたこと/ルノー幹部の雰囲気/日産リバイバルプラン/単身赴任をとりやめて/ルノーとの共同購買/内なる国際化へのハードル/日本人社員とは飲まない!/聞き上手の上司・ゴーン
▼第六章 ゴーンの変質
ゴーン、ルノーCEOに/ケリーの人事/ペラタ氏のリーダーシップ/ルノーにおけるゴーン/スパイスキャンダルの痛手/ゴーン政権を延命させた危機/行き詰まり
▼第七章 圧力
逮捕当日、午前のできごと/「悪者はサイカワ」の悪評/スナール新会長との出会い/残された禍根
▼第八章 退社まで
塙義一元社長から学んだこと/マクロンチームとの交渉/監視役としてのケリー/相談できる先輩はいなくなった/三菱自工・益子修さんとの共同事業/関潤、グプタという二人の後輩/日産勤めが終わった日
▼第九章 次世代のビジネスパーソンへ
日産の蹉跌とは何だったか/ゴーン改革の意義/求められるリーダーシップ/日本発ベンチャーはどこまで可能か