新刊書籍
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1998.01.20発売
異界飛行
文芸(単行本)
おかしくて不思議
心のままに遊泳する日常の異空間、のびやかな感性で見つめるこの世
人はどうか知らないが、私にとって今のこの時間、この現在の時間ほど希薄な感じのするものはない。なぜだろうと不思議に思う。1番夢心地の嘘っぽい時間が、現在ただ今のこのひとときだ。
そして流れる川の水みたいに、そのひとときがむこうへ押しやられて行ったとき、つまり比較的近い過去になったとき、ようやく遅ればせに実感が生まれる。今日は夢、明日は半夢で明後日に現実感をとりもどすという順序。頭の中の事実確認かなにかの経路が、どこか伸びきっているのではないかと思う。――「明後日の覚醒」より

1998.01.20発売
JR名車両100選
消えていった名車両、誕生した名車両、鉄道写真家・広田尚敬が追った名車両の軌跡。
ハチロク・485系から最新鋭E653系まで、JR10年の鉄路をひた走った──憧れの名車両、懐かしの名車両を全網羅。
◆JRの個性あふれる名車両
E853系 883系 787系 783系 811・813系 281系 253系 881系 8000系 785系 ほか
◆国鉄からJRへ、時代を超えた名車両
205系 211系 213系 キハ1183系 キハ183系リゾート キハ185系 キハ54・31・32 100系
◆国鉄の遺産、愛惜の名車両
485・488系 781系 583系 715・419系 381系 185系 183・189系 711系 185・187・189系 455・457・475系 ほか

1998.01.20発売
ロ-マ五賢帝
講談社現代新書
ローマはなぜ栄えたか。「人類が最も幸福であった時代」とされた最盛期の帝国の闇に隠された権力闘争の真相とは。新たな視点から皇帝群像を描き、ローマ史を書きかえる。
最盛期のローマの光と陰――ここで読者に気づいていただきたいのは、次のことである。すなわち、英明で君徳ある皇帝たちが続けて現れ、ローマが平和と安定の中で繁栄を亨受した紀元2世紀、こうした輝きに満ちた時代という歴史像にはそぐわない、賢帝が実は憎悪されていたというようなこの時代の陰の部分の存在である。そして、この時代の輝く部分ではなく、むしろこの陰の部分にこそ、この時代がローマ帝国の最盛期であった理由を解き明かしてくれる秘密が隠されているのではないか、と私は考えている。これから私は、紀元96年の五賢帝時代の開幕から、180年に五賢帝最後のマルクス帝が世を去るまでの歴史を語ることになる。私が述べる紀元2世紀の様相、それは世界史の教科書で記された平和と安定の五賢帝時代像とは少々異なるものになるであろう。そして、平和な時代というイメージとは相容れない、皇帝をはじめとした帝国の政治エリートたちの暗闘を、読者は理解されることになろう。――本書より

1998.01.20発売
株式会社とは何か
講談社現代新書
企業はもうけるために存在する。ならば、何がどこまで許されるのか。経営者の責任、株主の権利、日本企業の特殊性とは!?斬新な視点で「株式会社の掟」を問う必読の書!
企業形体の近代化プロセスの到達点――企業の目的はもうけを得ることにあって、したがって、企業形体の近代化プロセスは、いわば、より効率的にもうけを得ることのできる企業形体へのプロセス、としてみなすことができる。そうした企業形体の近代化、その要のひとつとなるのが、企業の継続化、である。株式会社に代表される近代、そして今日の企業は、いわば、継続的に事実をおこなうことによって効果的にもうけを得るための継続的な組織、として存在している。そしてまた、この企業の継続化は、企業の大規模化、と重なり合う。すなわち、企業の継続化、大規模化は、より効果的にもうけを得ることのできる企業形体への進化、である。そして、この継続化、大規模化にもっとも適したものとして考案された企業形体が、これすなわち株式会社である。――本書より

1998.01.20発売
恥と意地
講談社現代新書
日本人の心のありよう、人と人との関係にはどんな特徴があるのだろうか。自分の存在の全体に関わる「恥」の感覚、その防衛(回復)としての「意地」のメカニズムに新たな光を当てる。
表と裏――恥の感覚によっておこる1番大きなダメージは自己意識である。「恥ずかしい人間だ」「自分はダメ人間だ」というように、自分の自尊心や自己評価に深い傷を受けてしまうのである。心の中では、立ちあがれないようなひどいダメージとなることが多い。私たちはこのようにひどく辛いダメージを何とか避けようとする。「いいわけ」をしたり、突っ張ったり、「合理化」をしたり、突き放したり、相手を攻撃したり、もともとなかったものと否認したり、この場から避けて逃げ出し、2度とその場に近づかなかったりするなど、さまざまな行動をする。これらの回避する行動を外から見ると、自分の自尊心をまもり、いたわるための「意地」(維持)になっていることが多いのではないだろうか。――本書より

1998.01.20発売
私の万葉集(五)
講談社現代新書
文化史上の奇跡ともいうべき防人歌、名門貴族の私的生活。天平時代の人間像をいきいきと伝える巻17から巻20まで、大好評シリーズ完結篇。 人間臭いエピソード――この時代の歌にはきわめてはっきりした特徴があります。「巻17」の最初の部分を除けば、「巻20」に至るまでの4巻は、共通してその成り立ちが甚だ私的な性格のものだという点です。その中心になっているのは、……大伴家持の、いわば「歌日記」です。家持自身の歌が大量に収められているばかりでなく、彼の周囲の人々、すなわち上(かみ)は左大臣橘諸兄(もろえ)から、下(しも)は東国の兵士(防人)たちの歌まで、……これ以前の巻々ではそれほど表面に出て来てはいなかった人間臭いエピソードをまじえて、年代順に歌が並んでいます。これらの歌によって、私たちは天平時代という、古代日本でもとりわけ私たちに親しい呼び名である時代の、いわばざっくばらんにうちとけた内幕を、少なくとも大伴家持という、自家が没落しはじめていることを痛いほど意識している古代の名門貴族の目を通して、かいま見ることができると言えます。――本文より

1998.01.19発売
雲のてんらん会
空は無限のキャンバス
一瞬たりとも同じ絵をかくことのない空を見あげながら、心と重なりあった瞬間をきりとった、空との交信日記。
雲に のんきに つつまれて どんどん まぎれる はぐれる さすらう だんだん かさなる いっぱいの 雲
私たちは
空の底に棲んでいて
泣いたり笑ったり
考えたりかぜをひいたりしている
空のあちこちにも
風は吹いていて
雲が毎日空の地図を
かきかえている
雲の世界は
物語に充ちていて
その日の心もようと重なりながら
額ぶちのない展覧会
私は目を細めては
空のやぶれめなんか
さがしている――いせひでこ
全国学校図書館協議会選定図書

1998.01.19発売
真・天狼星ゾディアック(1)
文芸(単行本)
シリアル・キラーの猟奇に魔人シリウスの影が。伊集院大介が戦慄する!ほんとうの闘いが今、始まった!
東京、北海道、沖縄……各地で起こる奇怪な連続殺人。血を抜き取られた死体は、バラバラにされ、あついは皮をむかれていた!そして、少女たちの間でひそかに流行する「ゾディアック・カード」とは?世紀末の都会の闇に、〈魔物〉がひそむ――。

1998.01.19発売
ミ-ム
心をゲット(get)!
売れる商品、効果を上げる広告、人を魅惑するスピーチ、大衆を動員できるイベント、浮動票を獲得する選挙……、これらの成功の秘密は、すべて「ミーム」力にある。新パラダイムが起こす意識革命!
心のウイルスとは何か。その有害な影響から身を守ることができるのか。ダーウインの進化論に匹敵する、ミーム学が心の科学に起こすパラダイムシフト。

1998.01.19発売
20世紀は人間を幸福にしたか
8人の知識人による素描(エスキス)
子どもの危機は何を訴えているのか。ものの豊かさはなぜ心を蝕むのか。科学技術の時代になぜ「たましい」か。衰退はなぜ繁栄から始まるのか。日本はいったいどうなるのか。――数々の問いに、あなたは答えられますか?
〈20世紀も終末を迎えつつあるいま、とりあえずこの世紀の特質と遺産についての輪郭をつかむために、大事なポイントをスケッチしてみようというのが本書のねらいである。私の関心事は、1人ひとりの人間の幸・不幸にある。それゆえに、世紀を読むためのスケッチ作業の視点を、「20世紀は人間を幸福にしたか」としてみた。人類などというマスのとらえ方ではなく、人間1人ひとりを念頭に置いたとらえ方である。(中略)そこで、様々な研究分野で、「個体と全体」つまり「個々の人間の実存と人間全体のかかわりあい」の問題を視野に入れている専門家8人をゲストに招いて、20世紀の特質と問題点について、話をうかがった。この対話集が、20世紀に人間が行った様々な実験の意味を考えようとする人々に、有効な刺戟剤になればと期待している〉――「はじめに」より

1998.01.16発売
あかちゃんいっぱい
講談社の絵本
1998.01.16発売
新緑の軽井沢

1998.01.16発売
ひとりで暮らして、気楽に老いる
朝日新聞連載!!言いたいことはいろいろあるけれど、元気に楽しく生きるのがいちばん!
老いはだれにも来るもの。人生の一時期として、明るく充実して生きることを、老人自身が考えなければだれが考えてくれるのかと思うのです。
老いの実態が体でわからない若い人に、老いていくことの辛さがわからないのは当然なので、むしろ私は、年ごとに出会う自分の老いを「はじめまして」という気分で受け止めていく面白さに変え、シャンとした姿勢で生きることを考えました。
多少は見栄もはって、「みんな元気に、楽しく生きましょうよ」という気持ちで、私自身の中の老いとそれに付き合う自分の態度を、洗いざらい書く気になりました。──「はじめに」より抜粋

1998.01.16発売
ふたりの信康とふたりの徳姫
文芸(単行本)
同じ日、違う場所で2度殺された男。
室町御所で誅殺された一色信康と丹後国竹野川畔で惨殺された一色信康は同一人物か?歴史の闇に潜む謎を解き明かす書き下ろし長編問題作。
室町幕府第5代将軍足利義量(よしかず)の時代に幕府首脳部の一員として重きをなした一色満範が没すると、一色家は2つに分れた。丹後を領する喜多一色家を嗣いだ一色信康の死については多くの異説が伝わっている。信康は、同じ日、永享9年5月14日に、別々の場所で殺されたというのだ!?

1998.01.16発売
摘みたてハ-ブレシピ
大海勝子の毎日の献立になじむハーブ料理。
自分で育てたハーブで楽しむふだんのおかず料理からデザート迄70余種と育てやすくておいしいハーブ8種の徹底研究。ハーブを育て、楽しみ、料理する暮しを紹介。

1998.01.14発売
偏差値・内申書殺人事件
講談社文庫
落ちこぼれ探偵大活躍の2傑作!高校入試会場から受験生の失踪!内申書の“殺人”?学園ミステリー。
高校入試会場から忽然と受験生が姿を消し、別の場所から死体で発見された。まさか──。河端中学の女番長が絞殺され続いて暴走族仲間まで撲殺された。内申書が絡む。ほんと──。過熱する受験戦争を背景に、落ちこぼれ塾の現役・OBが、難事件に挑む長編推理小説2作。

1998.01.14発売
肉体の狩人
講談社文庫
建設会社会長が箱根のホテルで射殺される。同伴したはずの女は政財界を震撼させる機密文書と共に消えていた。残された手がかりは女性の秘部に付けるピアスだけ。犯人捜しを依頼された男は謎の女を求め、秘書、社長令嬢、スチュワーデスと女体狩りを始めた。ゼネコンを巡って色と欲が渦巻く!官能サスペンス。

1998.01.14発売
ショ-トショ-トの広場(9)
講談社文庫
星新一が太鼓判!最新傑作43編。
星新一が自信をもって太鼓判を押した傑作ショートショートが勢揃い。冴えわたる感性、ゾクっとくるブラック・ユーモア、キラリと光るアイデアの数数。どれをとっても粒揃い、ショートショートの第1人者が厳選した、思わず唸る珠玉の名作ばかりです。全作品への選評も同時収録。超人気シリーズ第9弾!

1998.01.14発売
週末は森に棲んで
講談社文庫
都市に住み、森に暮らす! 少年の日の夢を実現する毎日。八ヶ岳山麓に週末を暮らす! 新生活術を実践する爽快エッセイーー東京での花見が終わったひと月後、小淵沢では、ヤマザクラが満開になる。コブシやヤマボウシまで、山の冬に耐えた固い木の芽は、いっせいに柔らかな緑の葉を広げる。桜を巡り、花を巡り、都市に住みながらも、八ヶ岳山麓の森に週末を暮らす。少年の日の夢よ、もう一度。実践的「新生活」を綴る、爽快エッセイ。

1998.01.14発売
時の剣 告発弁護士シリーズ
講談社文庫
時効を目前にして、逃亡中の男が、強姦殺人容疑で逮捕された。弁護士は、猪狩文助。トレードマークは、薄汚い風呂敷包みと剥げたステッキ。80歳を越えているが、いったん法廷に立つと、「法廷荒し」の異名の通り、検事や証人、時には裁判官を向こうにまわし、絶妙のあざとい駆け引きで、被告に有利に導いていく──。