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1980.09.10発売
ある朝海に
講談社文庫
南ア共和国の首都ヨハネスブルグで白人警官に追われていたカメラマン田沢利夫は、見知らぬ白人青年に、急場を救われた。この青年は田沢に、重大計画を打ちあけ、参加を求める。それは国連にある要求をつきつけるため豪華客船を乗っとるというもの。そして、計画は実行に移されたのだが、事態は予期せぬ方向へ。
1980.09.10発売
ぼくらの時代
講談社文庫

1980.09.10発売
透明な季節
講談社文庫
ミステリーの傑作。江戸川乱歩賞受賞作。ぼくは夜明けまで犯人を追っていた……ーーポケゴリが死んだ。しかも、殺されたのだ。あの憎い配属将校の死は、とても喜ばしい。殺した奴は、ほんとうに偉い、と思う。でも、あの美しい薫さんが、あいつの奥さんだったなんて、ぼくの胸は、張り裂けそうだ。……戦時下の学園生活を舞台に、年上の女性に淡い思慕を抱く一中学生の体験を描く、青春推理長編。江戸川乱歩賞受賞作!

1980.09.10発売
妖星伝 第五部 天道の巻
講談社文庫
凄絶な内部抗争を経て、ついに統一された鬼道衆。今や彼らにとって、めざす黄金城も、真正の外道皇帝の所在もあきらかとなった。鬼道衆は黄金城を開城すべく、悪と淫虐の祭典「地獄祭」をとり行おうとする。祭りのいけにえと擬せられたのは、外道皇帝をつけ狙う天道尼。日本のロマンの頂点に立つ傑作の第5部。

1980.09.10発売
大いなる決断
講談社文庫
戦後日本を復興させた経済人の苦闘の記録。戦後日本は経済大国への道を歩むが、そこには、復興に意欲を燃やす経済人の勇気ある「決断」があった。第一線ドキュメンタリー作家が描く経営裏面史ーー貧困に喘ぐ敗戦国・日本は、瞬く間に、世界有数の経済大国に成長した。だが、その過程には、経済人の苦悩と先見に満ちた勇気ある〈決断〉があった。石油エネルギーへの転換。電化器具や合成繊維、自動車の普及。国民生活の向上をめざして、日夜、研鑽がつまれた。戦後日本を復興させた経済人の苦闘の記録を描いた力作。

1980.09.10発売
ひつじが丘
講談社文庫
愛とはゆるすことだよ、相手を生かすことだよ……つらくよみがえる父母の言葉。良一への失望を胸に、奈緒実は愛することのむずかしさをかみしめる。北国の春にリラ高女を巣立った娘たちの哀歓の日々に、さまざまの愛が芽生え、破局が訪れる。真実の生きかたを真正面から見すえて感動をよぶ「愛」の物語。

1980.09.10発売
天下泰平
講談社文庫
ソ連から復員して会社に戻ってみると、会社は合併されていて元社長は格下げになっていた。熱血漢・立春大吉は、恩顧を受けた元社長の重役復帰を画策するが、会社側の猛反撃を受けて窮地に陥る……。会社内部の派閥抗争、ポスト争い、スパイ合戦などの中で、敢然と闘う独身男・立春大吉、そして彼をめぐる3人の女性を描いたサラリーマン小説の超大作。

1980.09.10発売
蜻蛉日記(中)
講談社文庫
一子・道綱をいとおしみ、頼もしくも思い、権勢いや増す兼家の得意を、眩しく眺めることもあった。しかし、男の不実な心をはかりかね、満ち足りぬ思いに懊悩する。出離を思い死を願い、石山へ詣で、鳴滝の山寺籠りへ……。その心の推移が、生々と描かれる。10世紀の平安時代には未完成であった仮名を駆使し、社会生活を見事に文章化した最初であり、源氏物語などの母胎となった、藤原道綱の母の作品を、川瀬一馬の校注・現代語訳で。<上中下巻3巻 中巻>

1980.09.08発売
勘の研究
講談社学術文庫
古来東洋においては、たとえば禅の悟りや剣法の極意、芸能における名人芸などにみられる、ある普遍的なものを「いわく言いがたし」とか「名状すべからず」とか称しつつ伝えてきた。本書において著者は、この普遍的な“何か”を「勘」という概念によって捉え、その学問的体系づけを試みている。本書は「勘」という前人未踏の研究領域における唯一の心理学的研究であり、日本人の精神の働きと構造を立体的に解剖した古典的名著である。

1980.09.08発売
近世日本国民史 西南の役(六) 西南役両面戦闘篇
講談社学術文庫
熊本城を包囲して北上する薩軍と、籠城軍を授けんとする官軍が田原坂に激突。死闘実に十七日間、白兵戦が連日くり返され、両軍の死者数千を超え、屍山血河をなす。衆寡敵せず、敗れた薩軍は、川尻口、山鹿、向坂、萩迫、人吉へと転戦、力戦するも空しく、凄惨な敗走を強いらる。史家等しくこの役を保元乱に比較。官軍の将校中、西郷の息のかからぬ者はなく、日本史に特筆される田原坂の激戦は酸鼻を極めるものであった。
熊本城を包囲して北上する薩軍と、籠城軍を授けんとする官軍が田原坂に激突。死闘実に十七日間、抜刀隊による白兵戦が連日くり返され、両軍の死者数千を超え、屍山血河をなす。衆寡敵せず、敗れた薩軍は、川尻口、山鹿、向坂、萩迫、人吉へと転戦、力戦するも空しく、凄惨な敗走を強いらる。史家等しくこの役を保元乱に比較。官軍の将校中、西郷の息のかからぬ者はなく、日本史に特筆される田原坂の激戦は酸鼻を極めるものであった。

1980.08.18発売
文章構成法
講談社現代新書
文章を書くことは考えることであり、読み手に理解させ、納得させることである。では――●“模範文にならって書きましょう”ではなぜ書けないか●感動したことをそのまま書けば、よい作文ができるか●何を書けばよいかわからない時、どうするか●主題の見つけ方に技術はあるか●ヘタな文章に型はあるか●トピックはどう生かすか――本書は、内容作りから、目的にあった表現の仕方まで、システマティックに文章を作りあげていくノウハウを豊富な実例と体験をもとに公開した。
どんな順序で並べるか――「ゆうべ、熊さんの家に強盗が入ってね」「へえ、それは大変だ。で、どうなった?」「日本刀でぐさりと腹を刺された」「気の毒になあ」「しかし、強盗はすぐあげられた」「そうかい」「熊さんとこは天ぷら屋だからね」こういう順序ならば、相手をうまく話に乗せることができる。しかし、「熊さんとこは、天ぷら屋だろ」「そうだよ」「ゆうべ、熊さんの家に強盗が入ってね」「天ぷら屋だから、すぐあげられたのだろ」順序をまちがえると、意図通りにはいかないことになる。読み手は、時間的な順序に従って次々に与えられる内容に反応する。その反応のしかたに、人間としての一般的な傾向があれば、その傾向をうまくとらえることによって、よい文章の型を設けることができる。――本書より

1980.08.12発売
ぼくらはカンガルー
講談社文庫
ロロロゲーと、「東の森」の奥に、ハリモグラのハリーを捜しに行ったタンタンは、めずらしいコトドリを写しに来ていた人間につかまり、見知らぬ町へと連れて行かれるーー広大なオーストラリアを背景に、自然の中で、平和に生きる動物と人間との愛情を、軽快なタッチで描く。名作「ながいながいペンギンの話」「北極のムーンカミーシカ」とならぶ、ふたごの動物物語。

1980.08.12発売
蜻蛉日記(上)
講談社文庫
その美貌と、歌才で謳われた藤原道綱の母。受領の娘に生まれ、世を時めく藤原兼家の妻となり、当代の女性として稀にみる強烈なエゴと、豊かな感受性をもって成立した、現代になお新しい告白的自叙伝。従来の、契沖本に依拠し過ぎた研究に対し、それを批判的に摂取しつつも、新規点に立った、50年余の結実。川瀬一馬の校注・現代語訳でお贈りします。<上中下3巻 上巻>

1980.08.11発売
小川未明童話集(1)
講談社文庫
時代にさきがけて、近代童話のけわしい道を切りひらいた日本童話の父、小川未明のロマンの香り高い童話集第一巻。人間の世界で幸福に暮らすことを願って陸にうみおとされた人魚の女の子は、欲に負けた人間に悲しみを託した赤いろうそくを残して売られていった…「赤いろうそくと人魚」をはじめ、「野ばら」「月夜と眼鏡」など初期の代表的名作18編を収録。

1980.08.11発売
夢幻地獄四十八景
講談社文庫

1980.08.11発売
冷えきった街
講談社文庫
竪岡清太郎一家は続発する怪事件にまき込まれ、恐慌を来していた。長男・清嗣は睡眠中にガス栓を抜かれ、次男・冬樹は暴漢に襲われ、末娘・このみを誘拐するという脅迫状までが舞い込んだ。事件解明の依頼を受けた探偵・三影潤が謎に挑むが、やがて第一の殺人が起こり悲劇の幕があく。呪われた一家を待ち受ける運命は……。江戸川乱歩賞作家による傑作長編ミステリー。
長男清嗣は睡眠中にガス栓を抜かれた。次男冬樹は暴漢に襲われ、末娘このみを誘拐するとの脅迫状も。怪事件続発の竪岡家の謎に挑戦する探偵三影潤の前に、やがて第一の殺人が起こり、悲劇の幕が開く。

1980.08.11発売
ヒポクラテスの初恋処方箋
講談社文庫
愛犬の行方をさがしていた、高松市立栗林高のプリマドンナ・南口淳美が蒸発し、県立美術館から時価数千万のギリシアの秘宝が盗まれる。そして、淳美に本を届けに来た書店の女店員が、水死体となって高松港に浮かぶ。この3つの事件の接点を求めて、刀根祐亮らの推理作戦はスタートするが、事態は茫とし謎も深まるばかり……。

1980.08.11発売
戸隠伝説
講談社文庫
作家・水戸宗衛の助手・井上は、偶然にも、謎の美女・ユミと知り合う。彼女は、戸隠の神につながる家系の娘だった。ふたりは恋人同士になり、同時に、井上自身の感覚には奇妙なものが漂いはじめる。やがて彼は、信州に戻っているというユミからの誘いで、戸隠山へ出かけた。彼を待ちうけていたのは、古代の神々の激闘だった。壮大なる伝奇ロマンの名作!
作家水戸宗衛の助手井上は偶然、戸隠の神につながる家系の娘ユミを知り、愛し合うようになる。やがて彼は、信州に戻ったユミからの誘いで戸隠山へ出かけるが、そこには古代神々の激闘が……。

1980.08.11発売
二人の夫をもつ女
講談社文庫
いつも通り上機嫌で出勤していった夫の謎の失踪。妻の祥子は惑乱と絶望のなかで夫を探す。そんな彼女につき添い、なぐさめてくれるのは夫の上司里見。祥子は独り身の里見を新しい夫と思い、結婚を決意するまでになった。ところが、警察へ最後の身元不明死者の照会に行った祥子の眼前に……。手練の推理集。

1980.08.11発売
死体置場は空の下
講談社文庫
親切、確実、迅速、果敢、そして誠実をモットーとする久里十八探偵事務所。最低の料金で最高の調査、久里十八はあなたの味方です、などと格好のいいことをいっているが、腕のほうはなんとも頼りない。いつもフリーの私立探偵・佐久の力によって、事件が解決されている。この対照的な二人のコンビが活躍する、コメディ仕立ての連作推理小説。