講談社学術文庫作品一覧

日本書紀(下)全現代語訳
日本書紀(下)全現代語訳
訳:宇治谷 孟
講談社学術文庫
本巻では、巻19の欽明天皇から巻30の持統天皇までの、大和朝廷が中央集権的な律令国家を完成してゆく波乱にみちた時代を描く。聖徳太子の17条憲法や大化改新、白村江の戦い、壬申の乱など歴史上よく知られている出来事が、「古事記」と並んで古代史資料の原典ともいうべき本書「日本書紀」に記録性豊かにいきいきと叙述されている。国造りにかけた古代日本人の姿を、明解な現代語訳で鮮やかに蘇らせた古代史研究の必携書。 本巻では、巻19の欽明天皇から巻30の持統天皇までの、大和朝廷が中央集権的な律令国家を完成してゆく波乱にみちた時代を描く。聖徳太子の17条憲法や大化改新、白村江の戦い、壬申の乱など歴史上よく知られている出来事が、「古事記」と並んで古代史資料の原典ともいうべき本書「日本書紀」に記録性豊かにいきいきと叙述されている。国造りにかけた古代日本人の姿を、明解な現代語訳で鮮やかに蘇らせた古代史研究の必携書である。
ナショナリズムの文学
ナショナリズムの文学
著:亀井 俊介,装丁:蟹江 征治
講談社学術文庫
明治日本のナショナリズムを文学にたどる。国家の運命を担う気持に駆られていた明治日本の指導者や文学者たちのナショナリズムが、国の内外の多圧の中で、どう対応し、どう文学表現をなしたかを跡づける。
日本宗教事典
日本宗教事典
著:村上 重良
講談社学術文庫
宗教は、日本文化を構成しているきわめて重要な領域であり、日本文化をその最深部において性格づけているといっても過言ではないが、その全体像を客観的・実証的に通観する仕事の大半は遺されてきた。本書は、日本の主要な宗教、宗教史上の重要な事件と運動、代表的な信仰および宗教観念などを大項目で体系化し、各項目を年代順に配列した。日本宗教についての読む事典であるとともに、日本宗教史上の通史であり、宗教論でもある。
身辺の日本文化
身辺の日本文化
著:多田 道太郎,装丁:蟹江 征治
講談社学術文庫
本書は、私たちの日常生活のなかに日本人のものの見方と美意識を探った表題作ほか、「盛り場のなかの美」「日本語の人間学」を収録。箸と茶碗、軒端と縁側、のれんと敷居、縁日とみこしなど、ふだんあまり意識されない事物のなかに、日本文化の本来のすがたを見ようとする。皮相なものこそもっと深刻であり、身近なものこそもっと迂遠(うえん)である、神というものがもしあるなら、それは身辺の些事(さじ)に宿ると説く著者ならではの日本文化論。
生きている日本語
生きている日本語
著:柴田 武,装丁:蟹江 征治
講談社学術文庫
私達が生まれ育った母なる方言の楽しい探索方言は消えて行くように見えるが目立たない語や話し口調の中に根強く生き続ける。著者は元東大言語学科主任教授。最近『知ってるようで知らない日本語』がヒット
日本書紀(上)全現代語訳
日本書紀(上)全現代語訳
訳:宇治谷 孟
講談社学術文庫
「古事記」とともに古代史上の必読の文献といわれている「日本書記」は、天武天皇の発意により舎人親王のもとで養老4年に完成した完撰の歴史書であるが、30巻にも及ぶ尨大な量と漢文体の難解さの故に、これまで一般には馴染みにくいものとされてきた。本書は、その「日本書紀」を初めて全現代語訳した画期的な労作である。古代遺跡の発掘が相継ぎ、古代史への関心が高まる今日、本書は歴史への興味を倍加させずにはおかない。 「古事記」とともに古代史上の必読の文献といわれている「日本書記」は、天武天皇の発意により舎人親王(とねりしんのう)のもとで養老4年に完成した完撰の歴史書であるが、30巻にも及ぶ尨大な量と漢文体の難解さの故に、これまで一般には馴染みにくいものとされてきた。本書は、その「日本書紀」を初めて全現代語訳した画期的な労作である。古代遺跡の発掘が相継ぎ、古代史への関心が高まる今日、本書は歴史への興味を倍加させずにはおかないであろう。
文明の誕生
文明の誕生
著:伊東 俊太郎,装丁:蟹江 征治
講談社学術文庫
グローバルに捉えた都市文明の誕生と発展。人類が初めて生みだした階級や文字、また国家組織や商業の発達などの都市革命の原点を、西アジア、エジプトなど五つの地域において比較考察した画期的な文明論。
シェイクスピア講演
シェイクスピア講演
著:福原 麟太郎,装丁:蟹江 征治,解説:外山 滋比古
講談社学術文庫
千万の心を持つ男が創造した人間世界へ案内活力に満ちたエリザベス朝の人生肯定的な風潮を背景に、元気な改作の天才シェイクスピア描くさまざまな人間像を、生き生きとユーモラスに語る。解説、外山滋比古
ミルの世界
ミルの世界
著:小泉 仰,装丁:蟹江 征治
講談社学術文庫
ミルの生涯と思想に迫る画期的書き下ろし。自由主義の代表的思想家ジョン・スチュアート・ミルの生いたちとその思想の形成過程を辿りながら、彼の功利原理に立脚した自由主義の思想構造を鮮やかに解明する
古典の発見
古典の発見
著:梅原 猛,装丁:蟹江 征治
講談社学術文庫
哲学者がとらえた日本の古典の新しい読み方美しきもの、真なるものを求め続ける著者が、その梅原学ともいうべき独自の方法論で万葉集から芭蕉までの古典を考察し,古典の持つ魅力の数々を再認識させる好著
「日本らしさ」の再発見
「日本らしさ」の再発見
著:浜口 恵俊,装丁:蟹江 征治,解説:公文 俊平
講談社学術文庫
「日本らしさ」とはなにか。「恥」「甘え」「「タテ社会」「自我不確実感」などのキー概念を用いたこれまでの日本人論は、欧米人とは正反対の、主体性がなく、集団に埋没し、上下の関係にうるさく、それでいてまわりの人の評判を気にしすぎる、という行動特性を挙げるにとどまった。本書は、日本人自らの立場から考え出された「間人(かんじん)」という概念によって、従来の「個人」中心の人間モデルによる分析の不備をつき、新しい主体的日本人像を描く。
華厳の思想
華厳の思想
著:鎌田 茂雄
講談社学術文庫
奈良東大寺の大仏に象徴される華厳の思想的理念は、日本文化のなかに今もなお、広く深く生きつづけている。茶の湯において、小さな茶室でおこなわれる喫茶の行為のなかに無限の宇宙の広がりを見るのが茶道の生命であり、一輪の切り花のなかに永遠の相を見るのが華道の精神である。限りあるもの、小さなもののなかに、無限なるもの、大いなるものを見ようとする考え方こそ華厳思想の本質であり、その再発見を試みたのが本書である。
内省と遡行
内省と遡行
著:柄谷 行人
講談社学術文庫
外部に出ること、これが著者がめざした理論的仕事の課題である。ただし著者は、外部を実態的に在るものとして前提してしまうことと、詩的に語ることを自ら禁じた。むしろ、不徹底かつ曖昧な言説に止めをさすために、内部に自らを閉じこめ、徹底化することで自壊させる方法を採った。内省から始めた哲学理論の批判は、ここにぎりぎりの形で提示された。「内省と遡行」から「言語・数・貨幣」へ、さらに「探究」への転回を試みた画期的評論集。
ドイツ語とドイツ人気質
ドイツ語とドイツ人気質
著:小塩 節
講談社学術文庫
人はことばを通じて世界を認識し、規定し、ことばによって精神のあり方を刻印づけられる。ドイツ語の、重々しく深々としたゆたかなひびきや、最後まで緊張を要する、公明正大でごまかしのきかない表現構造などは、どんな人間像をはぐくみ、また映し出すか。ドイツ人はたくましくも頑強いであり、明快かつ重厚な精神を失わず、強い自己主張と旺盛な自己実現への意欲をもつ。私たち日本人とは異質な文化世界への扉を開ける鍵がここにある。
哲学以前
哲学以前
著:出 隆
講談社学術文庫
本書は、戦前戦後を通じて長い間、知的青年として不動の地置を占めていた。この爆発的に読まれ続けた理由は、何が人生にとって大切であるかを、改めて自覚させる根拠を与えてくれたこと。また、本書が哲学への巧みな入門書であると同時に、デカルトやカントと並んで西田幾多郎の「自覚に於ける直感と反省」を取りあげて、現存する日本人の思索力を高く評価し、学問的な希望を与えてくれたからである。(今道友信・解説より)
平家物語(十一)
平家物語(十一)
その他:杉本 圭三郎
講談社学術文庫
元暦2年2月、義経は精鋭を率い、暴風をついて屋島を奇襲し、平家を破った。壇の浦に遁れた平家勢と、これを追う源氏勢との最後の合戦が、同年3月24日関門海峡で繰広げられ、海上の激しい戦闘のはてに平家方は敗れ、二位尼に抱かれて安徳帝は入水し、知盛、教経ら武将も壮絶な自害をとげた。宗盛、建礼門院は捕えられて都へ連れ戻され、宗盛は頼朝に面謁ののち斬られ、捕虜となっていた重衡も奈良の大衆に引渡され処刑された。
仕掛けとしての文化
仕掛けとしての文化
著:山口 昌男,装丁:蟹江 征治
講談社学術文庫
人類学の視座から知と芸術の世界を切り拓くサ-カスや道化,祝祭,演劇など,日常性の秩序を打ち壊し,人々の感性を解き放つための「文化」を鋭く,かつ大胆に解明し,現代の「知」のあり方を問う好評論集
芭蕉の世界
芭蕉の世界
著:尾形 仂,装丁:蟹江 征治,解説:目崎 徳衛
講談社学術文庫
江戸元禄期、俳諧を単なる言葉の遊びから人生詩へと大きく発展させた芭蕉。本書は、その芭蕉の天和(てんな)期の漢詩文調から元禄期の“軽み”への道に至るまでの作品の内面的世界に焦点をあて、俳諧の座という仲間との係わりの中で、“笑い”の意味を追求し、さらに古人の詩心をたずねて『おくのほそ道』へと出立し、ついにその俳諧精神“不易流行論”を確立した過程を、広い視野からとらえた。座の文学の新視点から描いた異色の芭蕉文学論。
心と脳のしくみ
心と脳のしくみ
著:時実 利彦,著:川村 浩(時実先生のお人柄と偉大な業績),装丁:蟹江 征治
講談社学術文庫
心と脳はどうかかわりあうか。古くから、心の働きがからだのどの部分とどのような関係(かかわり)をもつのか、さまざまな憶測がなされてきた。近年の大脳生理学のめざましい進歩はこの謎を次々に解き始めた。まず、大脳皮質の、系統発生的に見て古い部分と新しい部分の役割の違いが明らかになった。人間の複雑な脳と心の働き――欲望と情動のうごめきその抑制の機制(メカニズム)が、ユーモアあふれるエピソードをまじえ、これ以上ない平明さで語られる。
外国語の研究
外国語の研究
著:内村 鑑三,編・解説:亀井 俊介,装丁:蟹江 征治
講談社学術文庫
明治の青年に説いた画期的な外国語の学び方内村は秀れた日本有数の英学者,英文家であった.本書はその内村が,外国語はいかに学ぶか,その意義と実際を具体的に述べたもので,今日なお古びない価値を持つ