講談社学術文庫作品一覧

帝国の昭和 日本の歴史23
講談社学術文庫
「満蒙権益」を正当化し、日中戦争を「聖戦」とする論理とは?開戦・敗戦へ至る政治抗争の背景に何があったか?
昭和戦前期の日本を根底から問い直す!
窮乏する農村と「モダン」な帝都という二重構造のなか、指導層と大衆は何を希求したか。「満蒙権益」を正当化し、日中戦争を「聖戦」とした陸軍中堅層、革新官僚、経済テクノクラートたちの論理と野望。挙国一致内閣、翼賛体制に至る「非常時」の政治・イデオロギー抗争……。帝国日本と日本人にとっての<戦争>とは。昭和戦前期の「歴史」を問い直す。

海賊キャプテン・ドレーク イギリスを救った海の英雄
講談社学術文庫
10歳にしてテームズ川の船乗りになり、マゼランの半世紀後、史上二人目の世界周航者となったキャプテン・ドレーク。奴隷貿易とスペイン植民地襲撃で、巨万の富を手に入れる一方、エリザベス女王にサーの称号を受け、イギリス海軍提督として無敵艦隊を撃退する。16世紀、海上という無法地帯を舞台に、大暴れした男たちの野望と冒険を活写する。(講談社学術文庫)
英国の伝説的英雄の野心とロマン溢れる生涯。16世紀。無敵艦隊を擁する当時最大の海洋王国スペインと植民地拡大を狙うイギリス。海の覇権争いの時代を、掠奪者・軍人・冒険家ドレークを通して、活写する。

バッハ=魂のエヴァンゲリスト
講談社学術文庫
なぜ心にこれほど深い慰めをもたらすのか。人生への力強い肯定を語るのか。「神の秩序の似姿」に血肉をかよわせるオルガン曲。聖の中の俗、俗の中の聖を歌い上げるカンタータ。胸いっぱいに慈愛しみ渡る≪マタイ受難曲≫……。300年の時を超え人々の魂に福音を与え続ける楽聖の生涯をたどり、その音楽の本質と魅力を解き明かした名著、待望の新版。
心に深い慰めを
300年の時を超え魂に福音をもたらす生涯と作品、その魅力のすべて
なぜ心にこれほど深い慰めをもたらすのか。人生への力強い肯定を語るのか。「神の秩序の似姿」に血肉をかよわせるオルガン曲。聖の中の俗、俗の中の聖を歌い上げるカンタータ。胸いっぱいに慈愛しみ渡る≪マタイ受難曲≫……。300年の時を超え人々の魂に福音を与え続ける楽聖の生涯をたどり、その音楽の本質と魅力を解き明かした名著、待望の新版。
人間の小ささ、人生の空しさをバッハはわれわれ以上によく知っているが、だからといってバッハは人間に絶望するのではなく、現実を超えてより良いものをめざそうとする人間の可能性への信頼を、音楽に盛りこんだ。その意味でバッハの音楽は、切実であると同時に、きわめて楽天的でもある。バッハの音楽を聴くとき、われわれは、人間の中にもそうした可能性があることを教えられて、幸福になるのである。――<本書より>
※本書の原本は1985年4月、東京書籍より刊行されましたが、学術文庫版刊行にあたり、大幅に改訂を加えました。

「日本人論」再考
講談社学術文庫
明治以降、夥しい数の日本人論が刊行されてきた。『武士道』『菊と刀』『「甘え」の構造』などの本はなぜ書かれ、読まれ、そして好評を博すのか。そこには、私たちを繰り返し襲う「不安」がある。欧米文明に遭遇し、戸惑う近代日本人のアイデンティティの不安の在処を抉り出す。本書は、日本人論の総決算であり、150年間の近代日本の物語でもある。(講談社学術文庫)
2000冊を超える「日本人論」を総括する。明治以降、近代化の中で、原理的アイデンティティ不安に苛まれた日本人は数多の「論」を紡ぎ出した。時代の空気が生んだ「論」を検証し、日本人の無意識を探る。

源平合戦の虚像を剥ぐ 治承・寿永内乱史研究
講談社学術文庫
「平家物語史観」を乗りこえ 内乱が生んだ異形の権力 鎌倉幕府の成立にせまる
屍を乗り越え進む坂東武者と文弱の平家公達――。我々がイメージする源平の角逐は、どこまで真実だったのか? 「平家物語史観」に基づく通説に対し、テクストの精緻な読みと実証的な探究によって、鋭く修正をせまる。さらに、源平合戦の実像や中世民衆の動向、内乱の歴史的所産としての鎌倉幕府の成立過程までを鮮やかに解明した、中世史研究の名品。
現在でも、武士を暴力団にたとえ、その武力を超歴史的に批判するような見解は目についても、肝心の武士が「戦士」として行動する「戦争」や「武力」の在りかたについては、まだまだ未解明な部分が多い。……「源平合戦」にロマンを感じておられた方は、少々失望されることになるかもしれないが、本書としてはできるだけ現実的・冷静に、治承・寿永内乱期の戦争の実態を復元し、そのうえで、たんに戦乱の被害者にとどまらない中世民衆の動向や、内乱の歴史的所産としての鎌倉幕府の成立を、検討していきたいと考えている。――<本書「はじめに」より>

政党政治と天皇 日本の歴史22
講談社学術文庫
明治天皇崩御から五・一五事件へ――
近代日本の君主制はなぜ崩壊に至ったか?
張作霖爆殺事件後、昭和天皇はなぜ田中義一首相を問責したか――。東アジアをめぐる国際環境のうねりのなか、変容していく近代日本の君主制。「天皇の政治関与」の理想と危うさとは。のびやかな大正時代が閉塞の昭和を迎える過程で、庶民は何を感じ、どう行動したか。明治天皇崩御から五・一五事件による政党政治の崩壊までを、斬新な視角で活写する。

日本政治「失敗」の研究
講談社学術文庫
2009年9月に実現した「政権交代」。だが、目指すべき「二大政党制」とは何か。日本では社会民主主義政党は育たないのか。「英国流の議院内閣制」を唱えた福沢諭吉や徳富蘇峰、「民本主義」の吉野作造、日中戦争勃発直前に躍進した社民勢力など、民主化に尽力した「敗者」を軸に近代史を再検討し、現在の政治改革に多大な影響を与えた画期的著作。(講談社学術文庫)
何のための「政権交代」か?
吉野作造、戦前の民政党など、「敗者の栄光」に今こそ学ぶ
2009年9月に実現した「政権交代」。だが、目指すべき「二大政党制」とは何か。日本では社会民主主義政党は育たないのか。「英国流の議院内閣制」を唱えた福沢諭吉や徳富蘇峰、「民本主義」の吉野作造、日中戦争勃発直前に躍進した社民勢力など、民主化に尽力した「敗者」を軸に近代史を再検討し、現在の政治改革に多大な影響を与えた画期的著作。
<本書の内容>
序 章 先人の「失敗」に学ぶ――「常情の国民」と「常情の改革」
第1章 敗者の栄光――日本の社会民主主義
第2章 天皇制と共産主義に抗して――吉野作造
第3章 分権システム下の民主的リーダーシップ――ロンドン軍縮協定
第4章 戦前日本の「平和」と「民主主義」――1919~1937年
第5章 戦前日本の「民主化」の最終局面――1936~1937年
第6章 天皇側近の敗北と国際連盟脱退――幻の御前会議
終 章 戦前日本の自由主義政党に学ぶ

古代ポンペイの日常生活
講談社学術文庫
ローマ人の肉声が甦る
大噴火に埋もれた街角の「落書き」から喜怒哀楽あふれる古代社会の日常を再現!
紀元79年、ヴェスヴィオ山大噴火によって埋もれたポンペイ。剣闘士の死闘に熱狂した闘技場、人口1万の町に120軒もあった居酒屋、優雅な邸宅、娼家の小部屋……その壁や柱に、愛を語らい性を謳歌し、選挙で友を応援して商売敵を罵倒する「落書き」が残されていた。集大成された文字史料の解読から、古代ローマ人の生活風景を鮮やかに再現する。
広告や落書きには、公私を問わずその時代に生きていた人びとの肉声が語られており、往時の生き生きとした民衆の姿が浮かび上がってくる点で比類がない。そこまで古代社会の生活風景を再現できるのはポンペイをおいてほかにない。本書は、落書きを中心とする文字史料を素材として、豊穣にして優雅であり、さらにはあけすけで猥雑でもある血の通った古代社会を描こうとする試みである。――<本書より>

西太平洋の遠洋航海者
講談社学術文庫
ソウラヴァ(首飾り)とムワリ(腕輪)をそれぞれ逆方向に贈与していく不思議な交易「クラ」。「未開社会の経済人」は、浅ましい利得の動機に衝き動かされる存在なのか? 物々交換とは異なる原理がクラを駆動する。クラ交易は、魔術であり、芸術であり、人生の冒険なのだ。人類学の金字塔が示唆する「贈与する人」の知恵を探求する。(解説・中沢新一)
人類学の記念碑的名著
「交易」「労働」「呪術」……原始経済の意味を問いなおす
序文=J・フレイザー 解説=中沢新一
ソウラヴァ(首飾り)とムワリ(腕輪)をそれぞれ逆方向に贈与していく不思議な交易「クラ」。「未開社会の経済人」は、浅ましい利得の動機に衝き動かされる存在なのか?物々交換とは異なる原理がクラを駆動する。クラ交易は、魔術であり、芸術であり、人生の冒険なのだ。人類学の金字塔が示唆する「贈与する人」の知恵を探求する。(解説・中沢新一)
クラはこの世界に見いだされるあらゆる「螺旋的なるもの」のなかで、もっとも強力で、もっとも豊穣な富をもたらす存在である。(中略)クラは人間の心の中で作動している螺旋型をした思考がつくりだすものとして、この世界でもっとも強力な魔術の一種なのである。トロブリアンド諸島の人々が「なぜクラをするのか」という問いに対する、1つの答えがここにある。――<中沢新一「解説 クラと螺旋――新しい贈与経済のために」より>

敬語再入門
講談社学術文庫
日本語の特徴の1つとされる高度な敬語の発達。現代の日本社会で豊かな言語活動と円滑な人間関係の構築に不可欠な、敬語を適切に使いこなすコツとは何か。学術文庫のロングセラー『敬語』の姉妹編である本書は、豊富な実例に則した100項目のQ&A方式で、疑問点をやさしく明解に解説する。敬語研究の第一人者による、現代人必読の実践的敬語入門。
100項目のQ&Aで明解に解説
気になる疑問を一刀両断!実践的敬語案内
日本語の特徴の1つとされる高度な敬語の発達。現代の日本社会で豊かな言語活動と円滑な人間関係の構築に不可欠な、敬語を適切に使いこなすコツとは何か。学術文庫のロングセラー『敬語』の姉妹編である本書は、豊富な実例に則した100項目のQ&A方式で、疑問点をやさしく明解に解説する。敬語研究の第一人者による、現代人必読の実践的敬語入門。
<本書の内容>
1. 敬語のあらまし
2. 尊敬語の要所
3. 謙譲語の要所
4. 丁寧語の要所
5. 各種敬語の整理
6. 賢い敬語・不適切な敬語
7. 敬語あれこれ
8. 敬語の変化とバリエーション
付録 敬語腕だめし・敬語便利帳・敬語ミニ辞典

明治人の力量 日本の歴史21
講談社学術文庫
列強に伍す強国へ――「不羈独立」の険しい道程
帝国憲法制定、議会政治の進展、条約改正、軍事力増強と大陸進出
列強から認知され、侵略の危機を回避するために、日本は「不羈独立」を国家目標とした。帝国憲法制定、藩閥と政党による議会政治の進展、条約改正、軍事力強化と朝鮮半島・大陸への関与は、西欧に伍す強国たらんとした苦闘の姿にほかならなかった。帝国議会の攻防の日々、調整者としての天皇、一般人の生活等、新知見を満載して描く近代日本の実像。

創造への飛躍
講談社学術文庫
科学の進歩と人類の危機とは?
人間の創造性の本質とは?
「この地球に生れあわせて」も収録!
量子論と相対論に代表される二十世紀物理学は物質観を変え技術文明を一変させる一方、人類と地球の危機をも招来した。科学と平和とは。人間の創造性の本質とは。そして素粒子論の行方は――。日本人初のノーベル賞受賞者が自らの人生に真摯に向き合った思索の飛跡。小松左京氏との対話に加え、「この地球に生れあわせて」も収録。(解説・川合 光)
私のえらんだのは物理学の研究という道であったが、それは、しだれ柳に飛びつく蛙のように、「創造への飛躍」をしようとする努力のくりかえしでもあった。(中略)人の一生の間には、思いがけないことが何度か起こると、先ほどもいった。そういう思いがけない事態の変化が、自分の研究活動そのものの意味についての深刻な反省を私に要求した。それが、ひいては私の人生観・世界観にも大きな影響を及ぼすことになった。(本書より)

ビーグル号世界周航記 ダーウィンは何をみたか
講談社学術文庫
1831年、英海軍の測量船ビーグル号に同乗したダーウィンが南米大陸沿岸や南太平洋諸島で目にした世界の驚異。進化論へと結実する着想を得た調査記録『ビーグル号航海記』はこの旅で誕生した。その記念碑的著作から動物・人類・地理・自然の記述を抜粋、細密な銅版画を豊富に交えて再編集。『航海記』のエッセンスを凝縮し、世界で愛された1冊。(講談社学術文庫)
豊富な図版で綴る『航海記』のエッセンス
若きダーウィンが目撃した世界の驚異
一八三一年、英海軍の測量船ビーグル号に同乗したダーウィンが南米大陸沿岸や南太平洋諸島で目にした世界の驚異。進化論へと結実する着想を得た調査記録『ビーグル号航海記』はこの旅で誕生した。その記念碑的著作から動物・人類・地理・自然の記述を抜粋、細密な銅版画を豊富に交えて再編集。『航海記』のエッセンスを凝縮し、世界で愛された一冊。
私はかねてから、科学の古典を訳してみたいと考えていましたが、なかなか適当なものはありませんでした。つねに進歩する宿命をもっている科学には、古典というものが本質的になりたちにくいのです。しかし本書は、時代の風雪に耐えてきた真の古典です。この本の特徴は、学生や生徒たちのために編集された読みやすさにあります。そして、人類で最も優れた目が見たものを、古風な絵を交えて説明しています。本書が皆さんの生涯の友となることを願っています。――訳者のことば

福翁自伝
講談社学術文庫
豊前中津奥平藩の下級士族の末子が「窮屈な小さい箱」をヒョイト飛び出し、洋学を志して長崎、大阪、江戸へ、欧米へ……。幕末・維新の大変化の時代を「自由自在に運動」し、慶應義塾を創設、「大いに西洋文明の空気を吹き込」んで日本の思想的近代化に貢献した福沢諭吉。その痛快無類の人生を存分に語り尽くした自伝文学の最高傑作。(講談社学術文庫)
「本当の開国……コリャ面白い」幕末・維新の激動期を「自由自在に運動」した痛快無類の人生を存分に語り尽くす!
豊前中津奥平藩の下級士族の末子が「窮屈な小さい箱」をヒョイト飛び出し、洋学を志して長崎、大阪、江戸へ、欧米へ……。幕末・維新の大変化の時代を「自由自在に運動」し、慶應義塾を創設、「大いに西洋文明の空気を吹き込」んで日本の思想的近代化に貢献した福沢諭吉。その痛快無類の人生を存分に語り尽くした自伝文学の最高傑作。(解説・竹内 洋)
そもそも私の長崎に往ったのは、ただ田舎の中津の窮屈なのがいやでいやでたまらぬから、文学でも武芸でも何でも外に出ることが出来さえすれば有難いというので出かけたことだから、故郷を去るに少しも未練はない、コンナところに誰がいるものか、一度出たらば鉄砲玉で、再び帰って来はしないぞ、今日こそいい心地だとひとり心で喜び、後ろ向いて唾してさっさと足早にかけ出したのは今でも覚えている。(本書「長崎遊学」より)

ゾロアスター教 三五〇〇年の歴史
講談社学術文庫
謎多き世界最古の啓示宗教への本格的な入門書
三五〇〇年前、啓示による人類最古の宗教が中央アジアに誕生した。ゾロアスター教である。至高の創造主アフラ・マズダーを崇拝、火と水の祭儀、善悪二元論、救世主信仰を特徴とする。その思想は、キリスト教、イスラム教、仏教へと流れ込んだ。謎に満ちたゾロアスター教を、その誕生から現代インドに残るパールシーまで包括的に論じた格好の入門書。
ゾロアスターの独創的な思想は、いろいろな形で、世界の三大宗教たるキリスト教、イスラム教、仏教に大きな影響を与えた。天国と地獄、最後の審判、救世主信仰は、ユダヤ教の中で成長し、キリスト教に明瞭な結実をみた。イスラム教は、特にイラン人に広まった一派であるイスラム教シーア派に特徴的な救世主信仰は、イランのゾロアスター教徒の伝統から生まれたと思われる。仏教も、弥勒信仰の発展はその救世主信仰に負っているといえよう。(「訳者まえがき」より)

維新の構想と展開 日本の歴史20
講談社学術文庫
五箇条の御誓文から帝国憲法発布へ――「明治」はいかにして達成されたか
官と民が織りなす近代の黎明短期間で近代国家を作り上げた新政府。
それは何をめざし、どのような手法で、誰の手によってなされたのか。
また、前時代の遺産の清算や、新たな政策・制度の伝達・徹底はどのように行われたのか。
地方官や戸長の役割と活動に注目し、「上からの変革」と人々の自前の対応により形作られてゆく「明治」を、五箇条の御誓文から帝国憲法発布までを舞台に活写。

ベンヤミン 破壊・収集・記憶
講談社学術文庫
ラディカリズムに徹した孤立無援の思想家
根底にドイツ青年運動・ユダヤ神秘主義・シュルレアリスムを据え、右か左かという出来合いの選択を拒否、アクチュアリティを追求したベンヤミンの思索に迫る。

骨から見た日本人 古病理学が語る歴史
講談社学術文庫
骨は情報の宝庫である。古病理学は古人骨を研究対象とし、現代の医学で診断し、その個体の病気の経過と症状を明らかにする。骨にあらわれたヒト化の道のり、縄文人の戦闘傷痕と障害者介護、弥生時代以降の結核流行、江戸時代に猖獗をきわめた梅毒と殿様のガン……。発掘された人骨を丹念に調べあげ、過去の社会構造と各時代の与件とを明らかにする。(講談社学術文庫)
歴史の襞に埋もれた骨が語るもう一つの歴史
縄文人の戦闘傷痕、古墳時代の結核流行、江戸時代に猖獗をきわめた梅毒……。
情報の宝庫である古人骨を丹念に調べ、過去の社会構造と時代の与件を明らかにする。

高崎山のサル
講談社学術文庫
日本「サル学」の記念碑的名著がいま蘇る!
世界をリードする日本のサル学はここから始まった。
生態の全貌を明らかにし、霊長類の社会構造解明につながるフィールドワークがみずみずしい文章で記録される。

第一次世界大戦 忘れられた戦争
講談社学術文庫
1914年夏、「戦争と革命の世紀」が幕を開けた。交錯する列強各国の野望、暴発するナショナリズム、ボリシェヴィズムの脅威とアメリカの台頭……。ヴィルヘルム2世、 ロイド・ジョージ、 クレマンソー、レーニン、ウィルソンら指導者たちは何を考え、どう行動したのか。日本の進路に何をもたらしたか。「現代世界の起点」たる世界戦争を鮮やかに描く。
「戦争と革命の世紀」を始原から問い直す!
「落ち葉の頃には帰れる」――1914年8月の砲声は、なぜ世界史を塗り替える大戦争に至ったか。
「戦争と外交」を規定した大戦争の本質を人物中心に描き出す。