講談社学術文庫作品一覧

西太平洋の遠洋航海者
西太平洋の遠洋航海者
著:ブロニスワフ・マリノフスキ,訳:増田 義郎
講談社学術文庫
ソウラヴァ(首飾り)とムワリ(腕輪)をそれぞれ逆方向に贈与していく不思議な交易「クラ」。「未開社会の経済人」は、浅ましい利得の動機に衝き動かされる存在なのか? 物々交換とは異なる原理がクラを駆動する。クラ交易は、魔術であり、芸術であり、人生の冒険なのだ。人類学の金字塔が示唆する「贈与する人」の知恵を探求する。(解説・中沢新一) 人類学の記念碑的名著 「交易」「労働」「呪術」……原始経済の意味を問いなおす 序文=J・フレイザー 解説=中沢新一 ソウラヴァ(首飾り)とムワリ(腕輪)をそれぞれ逆方向に贈与していく不思議な交易「クラ」。「未開社会の経済人」は、浅ましい利得の動機に衝き動かされる存在なのか?物々交換とは異なる原理がクラを駆動する。クラ交易は、魔術であり、芸術であり、人生の冒険なのだ。人類学の金字塔が示唆する「贈与する人」の知恵を探求する。(解説・中沢新一) クラはこの世界に見いだされるあらゆる「螺旋的なるもの」のなかで、もっとも強力で、もっとも豊穣な富をもたらす存在である。(中略)クラは人間の心の中で作動している螺旋型をした思考がつくりだすものとして、この世界でもっとも強力な魔術の一種なのである。トロブリアンド諸島の人々が「なぜクラをするのか」という問いに対する、1つの答えがここにある。――<中沢新一「解説 クラと螺旋――新しい贈与経済のために」より>
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敬語再入門
敬語再入門
著:菊地 康人
講談社学術文庫
日本語の特徴の1つとされる高度な敬語の発達。現代の日本社会で豊かな言語活動と円滑な人間関係の構築に不可欠な、敬語を適切に使いこなすコツとは何か。学術文庫のロングセラー『敬語』の姉妹編である本書は、豊富な実例に則した100項目のQ&A方式で、疑問点をやさしく明解に解説する。敬語研究の第一人者による、現代人必読の実践的敬語入門。 100項目のQ&Aで明解に解説 気になる疑問を一刀両断!実践的敬語案内 日本語の特徴の1つとされる高度な敬語の発達。現代の日本社会で豊かな言語活動と円滑な人間関係の構築に不可欠な、敬語を適切に使いこなすコツとは何か。学術文庫のロングセラー『敬語』の姉妹編である本書は、豊富な実例に則した100項目のQ&A方式で、疑問点をやさしく明解に解説する。敬語研究の第一人者による、現代人必読の実践的敬語入門。 <本書の内容> 1. 敬語のあらまし 2. 尊敬語の要所 3. 謙譲語の要所 4. 丁寧語の要所 5. 各種敬語の整理 6. 賢い敬語・不適切な敬語 7. 敬語あれこれ 8. 敬語の変化とバリエーション 付録 敬語腕だめし・敬語便利帳・敬語ミニ辞典
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明治人の力量 日本の歴史21
明治人の力量 日本の歴史21
著:佐々木 隆
講談社学術文庫
列強に伍す強国へ――「不羈独立」の険しい道程 帝国憲法制定、議会政治の進展、条約改正、軍事力増強と大陸進出 列強から認知され、侵略の危機を回避するために、日本は「不羈独立」を国家目標とした。帝国憲法制定、藩閥と政党による議会政治の進展、条約改正、軍事力強化と朝鮮半島・大陸への関与は、西欧に伍す強国たらんとした苦闘の姿にほかならなかった。帝国議会の攻防の日々、調整者としての天皇、一般人の生活等、新知見を満載して描く近代日本の実像。
創造への飛躍
創造への飛躍
著:湯川 秀樹
講談社学術文庫
科学の進歩と人類の危機とは? 人間の創造性の本質とは? 「この地球に生れあわせて」も収録! 量子論と相対論に代表される二十世紀物理学は物質観を変え技術文明を一変させる一方、人類と地球の危機をも招来した。科学と平和とは。人間の創造性の本質とは。そして素粒子論の行方は――。日本人初のノーベル賞受賞者が自らの人生に真摯に向き合った思索の飛跡。小松左京氏との対話に加え、「この地球に生れあわせて」も収録。(解説・川合 光) 私のえらんだのは物理学の研究という道であったが、それは、しだれ柳に飛びつく蛙のように、「創造への飛躍」をしようとする努力のくりかえしでもあった。(中略)人の一生の間には、思いがけないことが何度か起こると、先ほどもいった。そういう思いがけない事態の変化が、自分の研究活動そのものの意味についての深刻な反省を私に要求した。それが、ひいては私の人生観・世界観にも大きな影響を及ぼすことになった。(本書より)
ビーグル号世界周航記 ダーウィンは何をみたか
ビーグル号世界周航記 ダーウィンは何をみたか
著:チャールズ・ロバート・ダーウィン,訳:荒川 秀俊
講談社学術文庫
1831年、英海軍の測量船ビーグル号に同乗したダーウィンが南米大陸沿岸や南太平洋諸島で目にした世界の驚異。進化論へと結実する着想を得た調査記録『ビーグル号航海記』はこの旅で誕生した。その記念碑的著作から動物・人類・地理・自然の記述を抜粋、細密な銅版画を豊富に交えて再編集。『航海記』のエッセンスを凝縮し、世界で愛された1冊。(講談社学術文庫) 豊富な図版で綴る『航海記』のエッセンス 若きダーウィンが目撃した世界の驚異 一八三一年、英海軍の測量船ビーグル号に同乗したダーウィンが南米大陸沿岸や南太平洋諸島で目にした世界の驚異。進化論へと結実する着想を得た調査記録『ビーグル号航海記』はこの旅で誕生した。その記念碑的著作から動物・人類・地理・自然の記述を抜粋、細密な銅版画を豊富に交えて再編集。『航海記』のエッセンスを凝縮し、世界で愛された一冊。 私はかねてから、科学の古典を訳してみたいと考えていましたが、なかなか適当なものはありませんでした。つねに進歩する宿命をもっている科学には、古典というものが本質的になりたちにくいのです。しかし本書は、時代の風雪に耐えてきた真の古典です。この本の特徴は、学生や生徒たちのために編集された読みやすさにあります。そして、人類で最も優れた目が見たものを、古風な絵を交えて説明しています。本書が皆さんの生涯の友となることを願っています。――訳者のことば
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福翁自伝
福翁自伝
著:福沢 諭吉,その他:土橋 俊一
講談社学術文庫
豊前中津奥平藩の下級士族の末子が「窮屈な小さい箱」をヒョイト飛び出し、洋学を志して長崎、大阪、江戸へ、欧米へ……。幕末・維新の大変化の時代を「自由自在に運動」し、慶應義塾を創設、「大いに西洋文明の空気を吹き込」んで日本の思想的近代化に貢献した福沢諭吉。その痛快無類の人生を存分に語り尽くした自伝文学の最高傑作。(講談社学術文庫) 「本当の開国……コリャ面白い」幕末・維新の激動期を「自由自在に運動」した痛快無類の人生を存分に語り尽くす! 豊前中津奥平藩の下級士族の末子が「窮屈な小さい箱」をヒョイト飛び出し、洋学を志して長崎、大阪、江戸へ、欧米へ……。幕末・維新の大変化の時代を「自由自在に運動」し、慶應義塾を創設、「大いに西洋文明の空気を吹き込」んで日本の思想的近代化に貢献した福沢諭吉。その痛快無類の人生を存分に語り尽くした自伝文学の最高傑作。(解説・竹内 洋) そもそも私の長崎に往ったのは、ただ田舎の中津の窮屈なのがいやでいやでたまらぬから、文学でも武芸でも何でも外に出ることが出来さえすれば有難いというので出かけたことだから、故郷を去るに少しも未練はない、コンナところに誰がいるものか、一度出たらば鉄砲玉で、再び帰って来はしないぞ、今日こそいい心地だとひとり心で喜び、後ろ向いて唾してさっさと足早にかけ出したのは今でも覚えている。(本書「長崎遊学」より)
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ゾロアスター教 三五〇〇年の歴史
ゾロアスター教 三五〇〇年の歴史
著:メアリー・ボイス,訳:山本 由美子
講談社学術文庫
謎多き世界最古の啓示宗教への本格的な入門書 三五〇〇年前、啓示による人類最古の宗教が中央アジアに誕生した。ゾロアスター教である。至高の創造主アフラ・マズダーを崇拝、火と水の祭儀、善悪二元論、救世主信仰を特徴とする。その思想は、キリスト教、イスラム教、仏教へと流れ込んだ。謎に満ちたゾロアスター教を、その誕生から現代インドに残るパールシーまで包括的に論じた格好の入門書。 ゾロアスターの独創的な思想は、いろいろな形で、世界の三大宗教たるキリスト教、イスラム教、仏教に大きな影響を与えた。天国と地獄、最後の審判、救世主信仰は、ユダヤ教の中で成長し、キリスト教に明瞭な結実をみた。イスラム教は、特にイラン人に広まった一派であるイスラム教シーア派に特徴的な救世主信仰は、イランのゾロアスター教徒の伝統から生まれたと思われる。仏教も、弥勒信仰の発展はその救世主信仰に負っているといえよう。(「訳者まえがき」より)
維新の構想と展開 日本の歴史20
維新の構想と展開 日本の歴史20
著:鈴木 淳
講談社学術文庫
五箇条の御誓文から帝国憲法発布へ――「明治」はいかにして達成されたか 官と民が織りなす近代の黎明短期間で近代国家を作り上げた新政府。 それは何をめざし、どのような手法で、誰の手によってなされたのか。 また、前時代の遺産の清算や、新たな政策・制度の伝達・徹底はどのように行われたのか。 地方官や戸長の役割と活動に注目し、「上からの変革」と人々の自前の対応により形作られてゆく「明治」を、五箇条の御誓文から帝国憲法発布までを舞台に活写。
ベンヤミン 破壊・収集・記憶
ベンヤミン 破壊・収集・記憶
著:三島 憲一
講談社学術文庫
ラディカリズムに徹した孤立無援の思想家 根底にドイツ青年運動・ユダヤ神秘主義・シュルレアリスムを据え、右か左かという出来合いの選択を拒否、アクチュアリティを追求したベンヤミンの思索に迫る。
骨から見た日本人 古病理学が語る歴史
骨から見た日本人 古病理学が語る歴史
著:鈴木 隆雄
講談社学術文庫
骨は情報の宝庫である。古病理学は古人骨を研究対象とし、現代の医学で診断し、その個体の病気の経過と症状を明らかにする。骨にあらわれたヒト化の道のり、縄文人の戦闘傷痕と障害者介護、弥生時代以降の結核流行、江戸時代に猖獗をきわめた梅毒と殿様のガン……。発掘された人骨を丹念に調べあげ、過去の社会構造と各時代の与件とを明らかにする。(講談社学術文庫) 歴史の襞に埋もれた骨が語るもう一つの歴史 縄文人の戦闘傷痕、古墳時代の結核流行、江戸時代に猖獗をきわめた梅毒……。 情報の宝庫である古人骨を丹念に調べ、過去の社会構造と時代の与件を明らかにする。
電子あり
高崎山のサル
高崎山のサル
著:伊谷 純一郎
講談社学術文庫
日本「サル学」の記念碑的名著がいま蘇る! 世界をリードする日本のサル学はここから始まった。 生態の全貌を明らかにし、霊長類の社会構造解明につながるフィールドワークがみずみずしい文章で記録される。
第一次世界大戦  忘れられた戦争
第一次世界大戦  忘れられた戦争
著:山上 正太郎
講談社学術文庫
1914年夏、「戦争と革命の世紀」が幕を開けた。交錯する列強各国の野望、暴発するナショナリズム、ボリシェヴィズムの脅威とアメリカの台頭……。ヴィルヘルム2世、 ロイド・ジョージ、 クレマンソー、レーニン、ウィルソンら指導者たちは何を考え、どう行動したのか。日本の進路に何をもたらしたか。「現代世界の起点」たる世界戦争を鮮やかに描く。 「戦争と革命の世紀」を始原から問い直す! 「落ち葉の頃には帰れる」――1914年8月の砲声は、なぜ世界史を塗り替える大戦争に至ったか。 「戦争と外交」を規定した大戦争の本質を人物中心に描き出す。
電子あり
文明としての江戸システム 日本の歴史19
文明としての江戸システム 日本の歴史19
著:鬼頭 宏
講談社学術文庫
泰平の緑の列島に生まれた持続的成長モデル 貨幣経済の発達、独自の物産複合、プロト工業化による地方の発展、人口の停滞と抑制――。 環境調和的な近世社会のあり方に探る、成熟した脱近代社会へのヒント。
日本の学歴エリート
日本の学歴エリート
著:麻生 誠
講談社学術文庫
学歴社会を問い直す 日本社会はエリートをどう育てたか。 エリートは日本社会をどう導いたか。 エリートとは義務により定義されるものであって、権利によるものではない。エリートにとって生きることは永遠の緊張であり、間断なき訓練である--。日本社会は官僚、企業などの指導層をどのように育成し、近代化を達成したか。なぜいま卓越したリーダーを生み出せないのか。日本型学歴社会の病理を解明し、社会システムとしての英才教育を問い直す。 本書の内容 第1章 学歴エリートの実像 第2章 日本の教育と企業成長 第3章 大卒就職の社会史 第4章 官僚はどのように形成されたか 第5章 実学エリートの再評価 第6章 日本型学歴社会の構造と病理 付 論 女性エリートはいつまでも少数者なのか
ことば遊び
ことば遊び
著:鈴木 棠三
講談社学術文庫
「世の中はすむと濁るの違いにて、刷毛に毛があり禿に毛が無し」。平安以来、歌詠みも、連歌作者も、俳諧の宗匠も、ことばの動き、その変わり身の様々な相を追求した。「回文」「早口ことば」「しゃれ」「地口」「なぞ」「解きと心」……。百花繚乱の言語遊戯を誇る日本語。ことばの可能性を極限まで発掘しようとする行為としてのことば遊びの歴史を辿る。(講談社学術文庫) ゆたかなる日本語の世界へ 地口、尻取りことば、口合、回文、こせごと、なぞ……和歌の掛詞から、現代のなぞなぞまで、その変遷史を辿る。 「世の中はすむと濁るの違いにて、刷{は}毛{け}に毛があり禿に毛が無し」。平安以来、歌詠みも、連歌作者も、俳諧の宗匠も、ことばの動き、その変わり身の様々な相を追求した。「回文」「早口ことば」「しゃれ」「地口」「なぞ」「解きと心」……。百花繚乱の言語遊戯を誇る日本語。ことばの可能性を極限まで発掘しようとする行為としてのことば遊びの歴史を辿る。 ことばの機能の眠っている部分を揺り起こし、潜在していた変化の万華相と、その面白さ美しさを見付け出したという実績が、ことば遊びの歴史にはある(中略)しゃれを愛するのは、日本人の国民性であるといってよい。(中略)しゃれのわからぬ日本人は、ユーモアを解しないというだけでなく、風流の嗜{たしな}みに欠ける人間と考えられた。(本文より抜粋)
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中国人の機智 『世説新語』の世界
中国人の機智 『世説新語』の世界
著:井波 律子
講談社学術文庫
諧謔性に富んだ反射神経、自負心の誇示、侮蔑への鮮やかな反撃……。一筋縄ではいかぬ誇り高き人々の不退転の反俗・反逆の精神を切れ味鋭い機智に乗せて演じきった舞台、それが『世説新語』の世界である。内乱、戦争、めまぐるしい王朝交替。暗く険悪な乱世を生き抜く魂は、悲哀、憂鬱を乗り越え、豪放洒脱な生き様は究極の言語表現を生み出した。(講談社学術文庫) 乱世に花咲いた嘲弄と逆襲 機智とは抗いつつ生きる者の武器である。後漢末(2世紀末)から東晋末(5世紀初め)。豪放洒脱な竹林の七賢が登場し、「清談」が大流行した時代。当意即妙、鋭い舌鋒……。命がけの言語表現に酔う。諧謔性に富んだ反射神経、自負心の誇示、侮蔑への鮮やかな反撃……。一筋縄ではいかぬ誇り高き人々の不退転の反俗・反逆の精神を切れ味鋭い機智に乗せて演じきった舞台、それが『世説新語』の世界である。内乱、戦争、めまぐるしい王朝交替。暗く険悪な乱世を生き抜く魂は、悲哀、憂鬱を乗り越え、豪放洒脱な生き様は究極の言語表現を生み出した。 王濛{もう}と劉諠倍たん}はつねづね蔡{さい}公に敬意をはらっていなかった。二人はあるとき蔡を訪問して語り合い、しばらくたってから、蔡にたずねていった。--あなたは自分で夷{い}甫{ほ}(王衍{えん})とくらべてみてどうだとお思いですか。 蔡はこたえた。--わたしは夷甫にかないません。王と劉は目くばせして笑いながらいった。--どの点でかなわないのですか。蔡はこたえた。--夷甫には君たちのような客がいない。(排調諠髏?)
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バウッダ[佛教]
バウッダ[佛教]
著:中村 元,著:三枝 充悳
講談社学術文庫
原始仏教の発生から大乗仏教へ 釈尊の教えの真実とは何か--真の仏教学が解明する。壮大な仏教思想の全貌バウッダ--サンスクリット語で「仏の教えを信奉する人」の意である。二千五百年におよぶ歴史の中で、誤解と偏見に満ちた教学により誤伝されてきた釈尊の思想の壮大な全貌と、初期仏教の発生から大乗仏教、密教へと展開する過程を、膨大な経典群から探究。単なる宗教の枠を超え、思想としての仏教の実像を鮮やかに描き出した、日本仏教学の達成。 原始経典アーガマ(阿含経典)に釈尊の真の教えをさぐり、その根底をなす苦、無常、無我、法、涅槃を考察、さらに釈迦入滅数百年後に登場する部派仏教や大乗仏教、そこに現れる仏・菩薩に、日本仏教の源流を見る。膨大な経典群に探究する釈迦の教え、仏教の歴史と哲学。思想としての仏教と、日本仏教の独自性を解明した真の意味の仏教入門書。
開国と幕末変革 日本の歴史18
開国と幕末変革 日本の歴史18
著:井上 勝生
講談社学術文庫
世界史的視野と新史料で描く維新前夜 開国と攘夷の激しい角逐幕府はどのようにして倒壊への道をたどったか。 十九世紀は一揆、打ちこわしが多発した。その中、雄藩は独自の改革を進め、自立をめざした。一方、ペリーの来航、開国を迫る列強の圧力に幕府は根底から揺さぶられる。「開国」「尊皇」「攘夷」「討幕」が入り乱れ、時代は大きく動き、幕府は倒壊への道をたどる。本書は、特に沸騰する民衆運動に着目し、世界史的視野と新史料で「維新前夜」を的確に描く。
プロティノス「美について」
プロティノス「美について」
訳:斎藤 忍随,訳:左近司 祥子
講談社学術文庫
新プラトン主義の祖、イデアを体系化した哲学者が語る善=一者と美の関係 三世紀、プラトンの正統的理解者を自任し、イデアの体系化をしたプロティノスは、美を、善をどのように捉えていたのか。眼が太陽に似ていなければ眼は太陽を見ることができない、美は外からやってきて魂を外に引き出す、など美の形而上学を展開、善=一者と魂との関係を究明して後代の哲学に影響を与えた「新プラトン主義の祖」の名品三篇を訳出。
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オペラ入門
オペラ入門
著:堀内 修
講談社学術文庫
歌劇場は博物館じゃない! 挑発的演出から人気のバロック・オペラまで、「魂の劇薬」の楽しみ方 王侯貴族や「通」の教養・娯楽がいまや世界中の市民に大人気。有力歌劇場が続々来日、名演は次々DVDに。世界オペラ紀行も身近になった。イタリア派・ドイツ派はもちろん、バロック・オペラから挑発的な新演出まで、歴史と歌手・指揮者・演出家など最新事情を紹介。「偉大な芸術にして滅法楽しいエンターテインメント」の世界へ誘う魅惑のガイド。