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万葉秀歌(三)
1976.08.09発売
万葉秀歌(三)
著:久松 潜一
講談社学術文庫
本書は、生涯『万葉集』を愛しつづけた久松博士が、最期まで情熱を傾注してその解釈と鑑賞を行った、万葉の秀歌900首の集大成であり、著者の絶筆である。選びぬかれた秀れた歌、人口に膾炙した歌の1つ1つに加えられた、わかりやすく、ゆきとどいた注釈と、深い理解にみちた鑑賞とがあいまって、『万葉集』の心を伝え、現代人に一層親しみやすいものとなっている。本巻には、『万葉集』巻第5・6・7の歌から140首を収録する。
狼のブルース
1976.08.06発売
狼のブルース
著:五木 寛之
講談社文庫
一匹狼の事件屋黒澤竜介のもとへ「KHKの大晦日の東西歌合戦をつぶしてくれ」と保守党議員南郷義明から依頼があった……。マンモス・ネットワーク体制に挑む竜介の野心と怒りを追って展開する狂詩曲。
出雲神話
1976.07.23発売
出雲神話
著:松前 健
講談社現代新書
国引き、八岐大蛇、国譲りなど日本神話のなかで出雲の果たす役割はなぜか大きい。大和朝廷にとって幽界の地出雲とは、どのような意味を持っていたのか。本書は、記紀、風土記、神賀詞などの文献資料と歴史学、神話学の蓄積を縦横に駆使しながら、巫覡祭祀説によって出雲神話の実像を明らかにする。スサノオ、オオクニヌシ、スクナヒコナなどなじみぶかい神々の世界をとおして日本神話に新たな視点と生命を与えた。 2つの出雲神話の食い違い――『出雲国風土記』の多くの伝承の中で、記紀に共通もしくは近似の伝承があるかというと、ほとんど見出せない。また逆の場合もそうである。また記紀と共通して登場する神格にも、同じ物語は、ひとつも見あたらない。これは不思議なことである。簸の川の上流のできごととされるスサノオの有名な八岐大蛇の話も、『風土記』の大原郡斐伊郷の条を見ても、触れられていない。『古事記』のオオナムチの生い立ちの話にある、八十神によるさまざまな迫害や、根の国での試練の話も、『風土記』にはない。神々の神統譜も、どうやら記紀のそれとはかなり異なったかたちで考えられていたらしい。――本書より
新書日本史(6)改革と維新
1976.07.23発売
新書日本史(6)改革と維新
著:原田 伴彦,その他:杉浦 康平,装丁:鈴木 一誌
講談社現代新書
石高制と身分制に象徴される幕藩体制は18世紀中頃から、その堅固さを次第に失っていった。吉宗の「享保改革」をはじめとする三大改革は、封建社会を維持しようとする対応策であった。本書は、黒船という外圧だけでなく、内側においても近代への準備が着々と進んでいたことを明らかにし、江戸から維新への激動期を描きだす。同時に、凶荒と一揆のなかでしたたかに生きた農民の姿といまも生きる庶民芸術を歴史のなかに位置づけた意欲作。 商品経済――近世の幕藩体制は一定の段階での商品貨幣経済の展開の上に成立しえたのであって、もともと自給自足的な自然経済状態とは縁の遠いものであった。武士階級が専門的武士団として城下町に集住したのは、兵農分離の完成すなわち農民から武力を奪い取り、家臣団を掌握する軍事的、政治的必要から生じたものである。近世初頭に大名がきそって城下町を建設したのはこのためであり、その場合、商工業者を都市に集中させたのは、ひとつには、支配する在地の農村から離れて消費者集団となった武士に物資を補給させるのと、農村における商工業的、流通的要素を都市にプールして農村における自然経済状況を維持しようとする意図があったわけである。城下町はもともと商品経済がなくては存立しえぬものであった。――本書より
万葉秀歌(二)
1976.07.09発売
万葉秀歌(二)
著:久松 潜一
講談社学術文庫
本書は、生涯『万葉集』を愛しつづけた久松博士が、最期まで情熱を傾注してその解釈と鑑賞を行った、万葉の秀歌900首の集大成であり、著者の絶筆である。選びぬかれた秀れた歌、人口に膾炙した歌の1つ1つに加えられた、わかりやすく、ゆきとどいた注釈と、深い理解にみちた鑑賞とがあいまって、『万葉集』の心を伝え、現代人に一層親しみやすいものとなっている。本巻には、『万葉集』巻第3・巻第4の歌から180首を収録する。
限りなく透明に近いブルー
1976.07.09発売
限りなく透明に近いブルー
著:村上 龍
文芸(単行本)
麻薬とセックスに明け暮れるスキャンダラスな青春を題材に、陶酔と幻覚の裏の孤独を描く詩的情感と清潔な感受性。24歳のきらめく才質が創る衝撃の“青春文学”。芥川賞受賞作 村上龍『限りなく透明に近いブルー』はひとつの「出現」であるといわねばならない。この作品が《ロックとファックの時代》を鮮烈に代表する1つの透視画ふうな立方体としてはじめて現われた作品であることは疑いをいれない。この作者の発想が鮮明で、しかもつぎつぎととぎれもなく奔出してくるその持続性と、なんらのいや味も誇張もなくセックスを描く平静性は、恐らく、生得の資質であると思われるけれども、また、この作品の全体の構成が十分に考え抜かれたものであることを思いあわすとき、この若さですでにこの作者に冷静な反省力も構成力も備えられていることを知らされる。これは感覚と思索が或る根元的な場で緊密につながっていることにほかならぬのであって、まさに「驚き」である。──埴谷雄高
ヒロシマの歌ほか
1976.06.28発売
ヒロシマの歌ほか
著:今西 祐行,装丁:亀倉 雄策,装画:いわさき ちひろ
講談社文庫
名作「肥後の石工」の著者今西祐行の短編集。広島で原爆にあい母を奪われた幼児と、その子を救った水兵との交流を通して、戦争の悲しみと平和への願いを描いた「ヒロシマの歌」ほか、「ゆみ子とつばめのお墓」「一つの花」「鐘」「ハコちゃん」「ポールさんの犬」「なたね地ぞう」「聖エレーナの島」など10編収録。
柴錬捕物帖 岡っ引どぶ
1976.06.25発売
柴錬捕物帖 岡っ引どぶ
著:柴田 錬三郎,装丁:亀倉 雄策,装画:東 啓三郎
講談社文庫
どぶは飲む、打つ、買うの3拍子揃ったとんでもない岡っ引。そのどぶの度胸と推理力と行動力を買ったのは、盲目の与力、町小路左門。本郷の怨霊屋敷で名刀が消えた「名刀因果」、将軍の娘にまつわる猟奇事件「白骨御殿」、怨恨の女ミイラ事件「大凶祈願」と、江戸に続出する奇怪な事件を描く柴錬捕物帖。
京まんだら(下)
1976.06.25発売
京まんだら(下)
著:瀬戸内 晴美
講談社文庫
できれば僧衣をまとい、頭をすがすがしくした自分の、ちんまりした晩年の姿をそこに思い描いてみたりもする……。女は北嵯峨に住みつこうとしている。“「京まんだら」が瀬戸内さんの「源氏」だといっても誤りではなく、そして、これもまた男には書けない小説”(戸板康二氏)といわれる本篇は、祇園「竹乃家」30周年の秋に華麗に幕が下ろされる。
狐狸庵VSマンボウ
1976.06.24発売
狐狸庵VSマンボウ
著:遠藤 周作,著:北 杜夫,デザイン:亀倉 雄策,その他:和田 誠
講談社文庫
バーバパパのがっこう
1976.06.24発売
バーバパパのがっこう
著:A・チゾン,著:T・テイラ-,訳:山下 明生,装丁:辻村 益朗
講談社の絵本
こんな学校あったらいいね、バーバパパ! 子どもたちは勉強ぎらいで、学校も好きじゃありません。そこでバーバパパがゆかいな学校をつくり、楽しい授業をはじめます。おかげで、みんな学校が大好きになります。
現代ペン習字事典
1976.06.24発売
現代ペン習字事典
著:三室 小石,装丁:内藤 正人
講談社の実用書
ボールペンもとり入れた誰でも上手になれるペン字の書き方事典 独習にビジネスの文書実務に最適 ●基本書法 【楷書、行書、草書】 ●実用用語 【日常用語、手紙用語】 ●手紙、はがき 【年賀状から暑中見舞、転居通知まで】 ●一般書式 【履歴書、身上書など】
俳句のたのしさ
1976.06.23発売
俳句のたのしさ
著:鷹羽 狩行,その他:杉浦 康平,装丁:鈴木 一誌
講談社現代新書
日本人にとって、俳句は親しく固有な文学表現である。どこほど多くの人が、めぐりくる四季の気配や、日々の歓び・哀しみを、この五七五のしらべに托してきたことか。俳句のたのしさは、まず、自分で作るたのしさにある。句眼の据え方にはじまり、手垢のつかないことばの創造、一句の完成にいたる、凝視と単純化のプロセスをくわしく手ほどきし、〈真相〉〈象徴〉〈しらべ〉〈破調と定型〉〈字余り〉〈季感〉〈写生〉などの句作の要点を、200に及ぶ秀句から解き明かした、魅力あふれる“読む俳句教室”。 句の姿の完成――高嶺星蚕飼の村は寝しづまり 水原秋櫻子 人の多い平地や都会よりも高いところに、養蚕にいそしむ村があります。村人は夜更けまで働き、それが終わってやっと静かになったというのでしょう。この句は上五の「高嶺星」ということばで完成したと思います。たとえば“星の下”であっては、村の位置が分かりません。「高嶺星」といったために、村が周囲を山にかこまれた盆地であることがあきらかになりました。茫漠としてさえぎるもののない平野の星であれば、むしろ騒がしいような活気が感じられましょう。が、見上げる天頂だけに星があり、あとは山々だけという情景が「高嶺星」で、この語が地形を暗示するばかりか、人里を遠く離れた奥深い、静かな山国であることを感じさせます。けっきょく、この作品は「寝しづまり」の静寂をいおうとしているわけで、それが「高嶺星」の一語を選んだことでみごとに完成されたのです。――本文より
比較文化論の試み
1976.06.07発売
比較文化論の試み
著:山本 七平
講談社学術文庫
経済的破綻に更生はありえても、文化的破綻はその民族の自滅につながる。文化的生存の道は、自らの文化を、他文化と相対化することによって再把握し、そこから新しい文化を築くことしかない、とする著者が、日本人とヨーロッパ人、ユダヤ人、アラブ人との差異を、ことばや宗教、あるいは法意識などを通してわかりやすく解明した独特の比較文化論。日本文化の特性が如実に浮き彫りにされ、私たち自身を見直すうえで絶好の書である。
日本人の生き方
1976.06.07発売
日本人の生き方
著:会田 雄次,その他:蟹江 征治,装画:斉藤 寿一
講談社学術文庫
「近代」そのものが問われる歴史的転換期にさしかかっている今、日本はその経済力を背景に、国際社会のひのき舞台におどり出た。だが日本は、一流経済国として果すべき義務と責任がわからないままに、世界各国からの風あたりをまともに受けている。このような危機的状況にあって、日本人はどのように対応すべきなのか。戦後、日本人論の嚆矢を放った著者は、日本人の個性を据え直し、国際社会での独自な日本人の生き方を提示する。
日本語はどういう言語か
1976.06.07発売
日本語はどういう言語か
著:三浦 つとむ
講談社学術文庫
構造言語学や言語道具などの言語理論は、言語の本質をよくとらえているだろうか。科学的な言語論の確立を意図して書かれた本書では、客体的表現の語と主体的表現の語という独自の視点から、言語の本質が説明される。そこでは、孤立語である中国語や屈折語とよばれる英語などにくらべて、膠着語に属する日本語が、どのような特徴や構造をもつかが、わかりやすく述べられている。日本語を理解するためには不可欠の書といってよい。
中国文学入門
1976.06.07発売
中国文学入門
著:吉川 幸次郎
講談社学術文庫
われわれ日本人にとって、陶淵明や李白や杜甫は身近かに親しまれている。しかし、3千年というとほうもなく長い中国文学史上において、彼らの詩や作品はどのように位置づけられるのか。はたまた、中国文学そのものの特色はどんなところにあるのか。そうした中国文学の特色や性質を、本書は、各時代各ジャンルの代表的な作品に即し、しかも、世界文学という広い視野から平易に解明する。と同時に、文学とは何かをもわれわれに考えさせる。
日本文化論
1976.06.07発売
日本文化論
著:梅原 猛
講談社学術文庫
近代西欧文明は、〈力〉を原理とし、科学技術を武器として世界を制覇した。しかし、20世紀に入り、とくに原水爆の出現いらい、〈力〉の文明は明らかにゆきづまりを見せている。これからの新しい文明創造の原理をどこに認めたらいいのか。著者はそれを日本の精神的文化遺産である仏教思想の中にみ、科学技術偏重の明治以来の教育を批判し、仏教精神を教育にとり入れることを説く。常に新しい思想を展開させる著者の創造的日本文化論。
考古学入門
1976.06.07発売
考古学入門
著:浜田 青陵
講談社学術文庫
中国などでの歴史的遺跡発掘が相つぐ今日、考古学への関心は高まっている。本書は考古学草創期に斯学の大先達が自身の手書きによる豊富な図版で考古学博物館を誌上に再現し、巡覧するというユニークな形で平易に解説した考古学入門書の白眉である。ここには考古学とはどういう学問か、考古学的見方、考え方とはどういうことかが誰にもわかるよう説かれている。さらに世界の民族や文化や歴史などを考える際にもまたとない好著である。
万葉秀歌(一)
1976.06.07発売
万葉秀歌(一)
著:久松 潜一
講談社学術文庫
本書は、生涯『万葉集』を愛しつづけた久松博士が、最期まで情熱を傾注してその解釈と鑑賞を行った、万葉の秀歌900首の集大成であり、著者の絶筆である。選びぬかれた秀れた歌、人口に膾炙した歌の1つ1つに加えられた、わかりやすく、ゆきとどいた注釈と、深い理解にみちた鑑賞とがあいまって、『万葉集』の心を伝え、現代人に一層親しみやすいものとなっている。本巻には、『万葉集』巻第1・巻第2の歌から110首を収録する。