講談社現代新書作品一覧
グローバル・ビジネスの戦略
講談社現代新書
グロ-バル企業へと転換する米企業の戦略.IBM,AT&T,GMらは,アメリカ国内の強力なインフラに支えられ,製造業の復権と世界化をめざす.多国籍企業の枠を超えた新しい企業形態の出現を予見する

集中力
講談社現代新書
実力以上のパワーを生む集中力に秘密とはなにか?脳や神経のメカニズム、天才たちの努力、心理的に安定した環境の創造など――。豊富なエピソードをまじえ、だれにでも備わるこの不思議な力を存分に発揮させる方法を追究する。
天才と集中力――万有引力を発見したアイザック・ニュートンは、どのようにして偉大な研究を完成させたのかという質問に対して、「わたしは、ほかの何事も考えなかったからだ」と答えている。そして研究に夢中になったニュートンが、卵のかわりに時計をゆでてしまったという話も有名である。彼等天才たちに偉業をなし遂げさせたものは、ほかならぬ、このような極度の集中力であったことは否定できない。しかし、集中力は何も天才だけに備わっているもの、特定の選ばれた人のみに与えられたものではない。人間なら誰にでも備わっている一般的な力である。問題はそれをいかに養うか、発揮するかであろう。そのためには集中力の正体をよく知らねばならない。――本書より
自分からの自由―からだ・こころ・たましい―
講談社現代新書
心身脱落,生死超越,自己開放のための哲学文化人類学者であり,同時に禅に深い関心をもつ著者がフィ-ルドワ-ク,あるいは日常の体験のなかから,人間がなかなか処理できない自分=自己の開放を考える.

学校という舞台―いじめ・挫折からの脱出―
講談社現代新書
体験をふまえながら、教える=教わるという関係を根底からくつがえし、舞台化・祝祭化し、学ぶおもしろさを伝える知的挑発の書。
学校は劇場である――たとえば、大人と子供でもいいわけですが、そのなかから全然ちがつた可能性、新しいコミュニケーンョンのスタイルが出でてくるならば、幕があろうがなかろうが劇場になります。だから、劇場は瞬間的に成立するものです。今までにない経験が、ここでぱっとあらわれたとします。その場合は劇場になっているはずだと思うのです。学校は潜在的に劇場である要素があります。たくさんの身振りがおこなわれ、たくさんの言葉が発せられているからです。――本書より

ミヒャエル・エンデ
講談社現代新書
時間の中身にせまる『モモ』ファンタジーにおわらず、読者を主体的に参加させる『はてしない物語』具体的に生きることと想像力の大切さなど、世代をこえて支持される工ンデ文学の秘密をおいたちや思想遍歴、未訳の作品も加えて解説。
ファンタージエンからの帰還――いくつかのインタビューで彼は、「『はてしない物語』を書くのは、命がけでした。この物語は、わたしを危うく精神病院に送りこむところでした」と語っている。苦しみの最大の原因は、作者自身どうしてもファンタージエン国の出口を見いだすことができなかったことにある。すでに述べたように、ミヒャエル・エンデは、作品の内部における純粋な遊びの自由を重視するが、遊びの自由というのは、バスチアンが自分のいい加減な空想によってシュラムッフェンを創り出した時のように、気まぐれな思いつきにまかせて行き当たりばったりに進むことではない。遊びには遊びの厳密なルールがある。物語自身の進行にしたがってそのルールを見いだしていくのでなければ、物語の真実は成立せず、結集的には内部崩壊してしまう。――本書より

英語の常識・非常識
講談社現代新書
海を渡るとネコはmewと鳴き、ヘビもhissと音を出す。apple-polishは、「先生にピカピカのリンゴを持っていく」ことから「ゴマスリ」の意味。では、×××は「本格ポルノ」か、「熱烈キスマーク」か。英米ではこどもでも知り、日本では先生でも怪しい英語の蘊蓄を満載。
「ポチ」の語源――人々は犬をカメだと思ったという。これは外国の人が犬を“Come here.”と呼ぶ時「カメヤ」と聞こえたからと言われる。そして、今の日本では恐らく絶無の「ポチ」という名の犬が多かったのも、spotty(斑点のある)に由来するという説が行われているが、実は「小犬」の英語“Pooch ”が、本当かもしれない。後年、アメリカのレストランで、給仕に「この果物の皮をむいてください」というところを、言葉が分らないので、指さして、“This fruit dress good-bye”と言ったら見事に通じたという眉つばもののエピソードが流れた。――本書より

企業のパラダイム変革
講談社現代新書
ゆさぶり、知の共有、トップとミドルの提携など、常識をくつがえす、戦略創造の方法は?企業繁栄のための必要な条件を求め、パラダイムを転換し、変革への道を探る。組織活性化の方法論、運動論を豊富な実例をとおし語る意欲作。
変化の渦をつくる――パラダイム革新に成功した企業を見ていると、変化の渦、流れが非常にうまくつくりだされていることに、気づく。シャープでは、差別化の範例としての734 プロジェクトの成功につづいて、ニューライフ商品戦略、ニュービジネス商品戦略などの変化が起こり、その変化を拡大再生産するようなビジョンがつくりだされた。そのような渦、流れをつくるには、入びとを動かす、人びとの感情に働きかける、ということが必要である。汚いことばを使えば、変化をあおることが必要なのである。そのためには、通常の経営管理論というよりも、むしろ運動論ともいうべき発想が要求される。企業のなかにダイナミックな流れをつくる、運動論が必要なのである。――本書より
NICS ―工業化アジアを読む―
講談社現代新書
80年代世界経済の驚異アジアNICSとは急拡大する工業生産力、膨張を続ける貿易黒字。日本を凌ぐGNP成長率を示す韓国・台湾・香港・シンガポール四つの新興工業国・地域の成功の条件と問題点を解明
経済記事をどう読むか
講談社現代新書
第一線のエコノミストが明かす情報選択術。トレンド・金融・株式……経済の各分野の活字情報は、どんな新聞や雑誌の何欄をどう読めばよいか? 現役ビジネスマンや編集長の体験コラム、刊行物一覧付き。

ゾロアスタ-の神秘思想
講談社現代新書
鳥葬と近親婚。火と闇の宗教。アフラ・マズダーとアンラ・マンユの徹底した善悪二元論の展開。神秘の宗教・ゾロアスター教の秘儀と思想を解説しつつ、現代思想に与えた影響をさぐる。
「善の戦士」への加入儀式―――我々人間が、アフラ・マズダーにより創造されたものであるとする信仰は、ゾロアスター教徒にとり、どのような意味をもつのであろうか。それは、入間の本性が善であることを証すにとどまらない。さらに、人間はアフラ・マズダーの軍団に参加し、悪と戦わなくてはならない。なぜなら、アフラ・マズダーの創造は、アンラ・マンユに対抗してなされたのであり、それにより世界から悪を放逐し、善を完全とすることにあったのだから。ゾロアスター教徒の共同体に正式に加入を認められるには、ナオジョテと称される儀式を受ける必要がある。これは、アーリア人の古い伝統に基づくものとされ、バラモン教の入門式に対応する。そして現在では、もっぱら教徒の子弟に限って行われ、異教徒や外国人には許されない。また、15歳になるまでに、この儀式を受けなくてはならない。――本書より

睡眠の不思議
講談社現代新書
人はなぜ眠るのか、なぜ不眠になやむのか。眠りのコントロール・タワー――脳、生物時計と宇宙時計のギャップ、ホルモンと睡眠物質……など、からだのメカニズムを通して、未知の世界――眠りの謎をときあかす。
眠気の信号――眠気が、体内の睡眠の必要性を知らせる信号だとすると、なぜこんなに眠気があらわれる機会が多いのか、いぶかしく思われるかもしれない。寒いと眠気、暑くて眠気、空腹で眠気、満腹で眠気、運動不足で眠気、運動後に眠気……と、きりがない。生体を眠らせることからくる、さまざまな利益を、眠りは予測しているようにみえる。となると、起きていると不利になるような事態をさけるため、生体の内部環境の現状にもとずいて、眠りの信号がだされてるようだ。つまり、フィードバック様式(後向き制御)によって、現状を修正しながら安全対策を実行するのである。――本書より

日本の検察 最強の権力の内側
講談社現代新書
犯罪をあばき、人に死をも求刑する二千人の検事たち。その日常、政治や警察との複雑な関係、内部のすさまじい確執。有罪判決九九・九七パーセントをほこる秘密のエリート集団を、その内側から克明にえがく。
検事の鋭い目――取り調べは外部を遮断した密室おこなわれるので、事実は必ずしもはっきり断定はできない。しかし、取り調べだから白熱した雰囲気にはなる。ときに怒鳴りあげることもあり、ときに静かに説得的になることもある。かわらないのは検事が被疑者の視線をたえずとらえる鋭い目である。ちょっとした目の動きに被疑者の心理的変化がうつしだされるという。そんな微妙さをよみとりながら調べはすすめられるが、検事が冷静さを失うようなことはない。検事が興奮すれば事実解明は不可能になる。冷静に追及するからこそ、被疑者の弁明はツジツマがあわなくなり、検事が有利な立場になるのだ。ロッキード事件の国会喚問で、頑強に否定していた証人が、検察の被疑者になったとたん自白したのも、検事の冷静さが最後にはモノをいったわけである。――本書より

上海 疾走する近代都市
講談社現代新書
粋と無頼が匂いたつ街、SHANGHAI.豪壮な西洋建築が屹立するウォーターフロント空間=外灘(ハンド)。瀟洒なアールデコが華開く「洋行」世界。租界を一歩外に出れば、中華古来の迷路空間=県城や、蘇州河川向こうの日本人街=虹口(ホンキュウ)。「魔都」を舞台に列強や民族がくり広げる、権力と独立への夢と矛盾。上海をくまなく歩き、河岸にたたずみ、アジアの近代化の意味を、もう一度問い直す。
漢字の知恵
講談社現代新書
字源や故事成句から漢字のもつ面白さを説く「とどのつまり」のトドとは? 「買春」とは本来何のこと? 漢語の「虫」は動物すべてをいう.では「裸虫」とは? 漢字のもつ合理性や効用を蘊蓄を傾け解説.

俳句の上達法
講談社現代新書
季節感をとらえる最適な季語は何か?どうすればううまく主題を伝えられるか?調べを整え、句の味わいを深めるにはどうするか?三百余りにおよぶ例句を題材に、具体的な添削と批評を加えながら、初心者がぶつかる実作上の悩みにアドバイス。ゆるぎない完成をめざすための秘訣集。
正しく伝達するために――初心者の句には、意味がさっぱり分からないものから、意味は何となく分かるものの、もう一つ痒いところに手が届かないものまで、さまざまある。適切・正確な表現を欠くからであろう。ところで芭蕉の有名な句に――
此の道や行く人なしに秋の暮 芭蕉
秋の暮にふさわしい孤独感・寂寥感が切々と胸を打ってくる句で、「此の道」はわが行く道、芭蕉の志す俳諧の道をも思わせる。この句とともに――人声やこの道かへる秋の暮 を人に示し、どちらがよいかと問うて「此の道や」がよいことになつたと『笈日記』に配している。――本書より

うそとパラドックス
講談社現代新書
犯人のうそを見破る刑事。相手の次の一手を読みぬく棋士。理の積み重ねが難問を解きほぐす。論理学は人間にのみ許された知的なゲームである。推理の楽しさを紹介し「ゲーデルの定理」まで解説。
(2)この文は偽である。もちろん、(2)の「この文」は(2)自身を指すと理解します。さて、(2)
は真でしょうか。偽でしょうか。もし真だとすれば、(2)の文の言っていることは正しいわけですから、(2)は偽となります。つまり、(2)を真と仮定して偽となりましたから結論として(2)は偽です。しかし、(2)が偽なら、(2)の言っていることは本当になりますから、(2)は真となります。かくして、(2)は偽でありかつ真となり、これは明らかに矛盾です。――本書より

聖書の名句・名言
講談社現代新書
心の貧しい者は幸いです。天の御国はその人のものだからです。わたしが道であり真理でありいのちなのです。壮大なる叙事詩―旧約。イエスの生涯を記す新約。あふれることばは詩篇となり、箴言となり、福音書となって、人のたましいに訴える。聖書のことばを通し、キリスト教の世界へいざなう。
〈あなたは、あなたの神、主の御名を、みだりに唱えてはならない〉(出エジプト記)わたしはときおり、エルサレムに住むラビから手紙をうけとるが、英文タイプのその文面中で「神」と記すときにはかならずG’d と表記する。あからさまにGodと書くのをはばかるらしい。これに似て有名なのは、聖書における神名表記の問題である。旧約聖書には、この固有名詞はYHWHというつづりで何回もでてくる。ちなみにヘブル語のアルファベットは22文字。ぜんぶ子音文字のみからなり、母音をあらわす符号は後世に案出された。聖書時代には子音文字のみで文章が書かれ、よむときにはそこに、ただしい母音をくわえて発音する。英語でたとえればTHS'S TH BY と書いてあるのを、This is the boyとよむようなものだ(暗号だね、まるで)。――本書より
ブナ帯と日本人
講談社現代新書
もう一つの日本の深層=ブナ帯文化を見直すプレ稲作文化の縄文の野山を豊かに彩っていた山の幸、野の幸、川の幸。列島を縦横に張りめぐらされた山の道ネットワーク。原日本の遺産を掘り起し未来に伝えたい
AV空間の設計
講談社現代新書
AV時代の到来.自分だけの音像空間を作るCDの普及,DATの登場でデジタル化が完成したオ-ディオ.ビデオは画質に加えHiFi化が窮められている.音と映像の融合した贅沢なAV空間設計の道を探る
円とドル―日米為替〔戦争〕
講談社現代新書
円・ドル攻防戦のゆくえとメカニズムを解明円高相場はなぜ生じたのか? どこまで続くのか? 日本企業はどう対応するのか? 変動為替相場の複雑なしくみをわかりやすく解説し,日本経済の将来を考える.