講談社選書メチエ作品一覧

ロシアの源流 中心なき森と草原から第三のローマへ
講談社選書メチエ
第三のローマ=モスクワはいかに生まれたか。東から西から、ルーシの地に歴史の圧力がかかる。モンゴル、十字軍、異教リトアニア、そしてビザンツの正教会。中世期、激動するユーラシアでルーシがロシアへと固まってゆくドラマを追う。(講談社選書メチエ)
第三のローマ=モスクワはいかに生まれたか
東から西から、
ルーシの地に歴史の圧力がかかる。
モンゴル、十字軍、異教リトアニア、
そしてビザンツの正教会。
中世期、激動するユーラシアで
ルーシがロシアへと固まってゆくドラマを追う。

<政事家>大久保利通 近代日本の設計者
講談社選書メチエ
日本の近代を拵(こしら)えた『意志の政治家』の足跡
「此れから先の事はとても駄目じゃ」。
英国の富に衝撃を受け、
欧米流国際政治の現実に直面した大久保利通。
彼は、日本近代の針路をどこに定めたのか。
ドイツか、それともイギリスか――。
明治政府最高の政事家が体を張って描いた
国家構想を捉え直す。

古文書を読もう
講談社選書メチエ
歴史の息遣いに直(じか)に触れる
復縁に際し妻に禁酒を誓う夫の証文。
徘徊する悪党の取締りを求める願書。
浜田から江戸、浜田と遍歴した女性の数奇な顛末を述べた口上書――。
寺子屋の教科書から領主文書まで、人々の息吹を伝える古文書を読みこなす。
難解文字・変体仮名など充実資料付き。

神の発明 カイエ・ソバージュ(4)
講談社選書メチエ
カイエ・ソバージュ第4巻刊行!
「宗教的思考」の3万年を語りつくす
内部視覚、瞑想、夢の時間(ドリーム・タイム)……
「宗教的思考」の根源はどこにあるのか?
精霊(スピリット)が超越を生む。高神から唯一神へ。
<精神の考古学>が、神々の基本構造をあざやかに解き明かす。
(本書の内容)
●脳の森の朝
●はじめての「超越」
●神(ゴッド)にならなかったグレートスピリット
●自然史としての神(ゴッド)の出現
●神々の基本構造(1)――メビウス縫合型
●神々の基本構造(2)――トーラス型
●心の巨大爬虫類
●未来のスピリット

日本書紀の真実 紀年論を解く
講談社選書メチエ
天皇の並外れた長寿と在位期間、中国史書に明記されながら特定できない「倭の五王」。1300年にわたって日本人を悩ませ続けた、『書紀』の非合理的な記述の謎。これらは『書紀』の編纂者が合理的に用意した!?すべてを「紀年」の鮮やかな切り分けにより解き明かす!
【目次】
プロローグ
序章 『日本書紀』はこうして解明できる
1 「紀年」とは何か
2 「紀年」への疑問 江戸時代の『書紀』研究
3 「紀年論」とは何か 明治時代の紀年論争
4 「紀年論」の具体的論点
5 「紀年論」は未解決である
第一章 応神元年から雄略五年までの編年 「紀年」はいかに組まれたか
1 「基準年」と「年代列」
2 A列とB列
3 「太歳干支」による各巻の分類
4 『古事記』の分注崩年干支 Z列
5 允恭五年の「基準年」 C列
6 仁徳元年の「基準年」 D列
7 「確定紀年」と「延長紀年」
8 応神紀(A列)における「確定紀年」と「延長紀年」
9 仁徳紀(D列)における「確定紀年」と「延長紀年」
10 一二〇年加算された紀年の内訳
11 まとめ
トピックス 神武元年は紀元前五四〇年?
第二章 「紀年論」と「倭の五王」 なぜ「紀年」は多列構造であるのか
1 「倭の五王」の比定問題は未解決である
2 「禰」とは誰か
3 「賛」と「讃」の比定
4 「紀年論」と「賛」・「讃」
5 「禰」の比定
6 A列の「延長紀年」と「禰」
7 反正天皇と「珍」
8 「済」の比定
9 「興」の比定
10 「武」の比定
11 仁徳紀と「倭の五王」の時代
12 『宋書』と『梁書』の相違
トピックス 「太子」の性格
第三章 神功紀の「紀年」
1 複数設定された神功摂政元年 「神功摂政元年複数設定説」
2 神功紀各条の分類
3 三世紀から四世紀へ
4 複数の人物像を投影する神功皇后
5 プラスマイナス一二〇年の構想
エピローグ 紀年体系のグランドプラン 今後の課題として
注
あとがき
系図・干支表
索引

戦艦大和
講談社選書メチエ
技術の夢、戦いの悲劇!
米海軍側の情報も収録!
大和の全生涯がわかる決定版!
史上最強の戦艦は、どのように誕生したのか?
なぜ悲劇の最期を迎えたのか?
設計思想、建造の創意工夫から、実戦での能力まで徹底的に検証。米海軍情報部の新資料も渉猟し、大和の全生涯を描く。
[本書の内容]
●象徴としての大和
●日本海軍の対米作戦計画と大和
●大和型戦艦の設計
●大和の建造と呉海軍工廠
●就役からレイテ海戦まで
●沖縄特攻作戦
●大和をめぐる米海軍の情報活動
●大和は本当に無駄だったのか

エスニックジョーク
講談社選書メチエ
アメリカ人は恋愛下手?
アイルランド人は大酒飲み?
「ユダヤ系アメリカ人女性が夕食のためによくすることは?」
「レストランの予約」――。
エスニックジョークは、異文化への好奇心が描き出す「異質な隣人」のカリカチュア。吝嗇なスコットランド人、おバカなアイルランド人、学力偏重のユダヤ人など、熟成されたスクリプトの諧謔精神を読む。
●異文化理解としてのユーモア
●笑い、笑われる関係
●中央と周辺
●愚かな権力者たち
●酔いどれは世界を巡る
●ジューイッシュジョークの諧謔精神
●社会の温度計

籤引き将軍・足利義教
講談社選書メチエ
空前絶後! 籤(くじ)で選ばれた「日本国王」がいた! 1428年正月。室町幕府六代将軍が籤引きで決まる。王権を神から授けられた足利義教の執政は迷走を始め、万人を恐怖へと陥れる。皇位継承、神器還京、践祚……。古来より、卜占は政治決定にどうかかわったのか? 義教の恐怖政治と中世における籤の精神史を辿る
【目次】
はじめに 現代に生きる籤
第一章 足利義持の薨去と籤引き将軍の誕生
1 突然の発病
2 後継指名拒否
3 抽籤を再現する
第二章 皇位継承と卜占
1 堀川天皇譲位と軒廊御卜
2 後鳥羽天皇践祚と卜占
3 後鳥羽天皇譲位についての卜占と抽籤
4 四条天皇夭折と抽籤
第三章 神判・卜占・抽籤
1 卜占の世界史
2 神判とはなにか
3 なぜ神判は復活したのか
第四章 義教の“神裁政治”
1 義教の治世始まる
2 湯起請による裁判
3 抽籤による政策決定
4 万人恐怖
おわりに 籤がひらく平等性
参考文献
索引

世界システム論で読む日本
講談社選書メチエ
ウォーラーステインを超えて
「日本近代化の謎」を解明!
世界の近代化はいかに成しとげられたのか。
なぜ日本だけが、非西洋世界でいち早く近代化をとげたのか。
ブローデル、ポランニーの理論を包摂し、ウォーラーステインを超えて展開する、画期的世界システム論。
【目次】
はじめに 「新しい世界システム論」へ
第一章 世界システム論を越えて
第二章 グローバルな「長期の一六世紀」
第三章 近世帝国と日本
第四章 近世帝国の解体とグローバリゼーションの歴史的起源
第五章 「近代化」概念の脱構築と「日本」
終章 グローバリティの変容と日本
主要参考文献
あとがき

江戸滑稽化物尽くし
講談社選書メチエ
豆腐小僧が、ももんがあが、見越入道が嗤う
粋人に憧れる見越入道、幽霊にはめられた「ももんがあ」。
ドジで憎めない化物たちが江戸の町を闊歩する。
黄表紙に繰り広げられる珍妙な存在を通して、駄洒落・パロディー・諷刺に喝采した江戸っ子の心性を考察する。

海を渡ったモンゴロイド 太平洋と日本への道
講談社選書メチエ
我々は「移動する種」である! 紀元前に1000キロ単位を航海し、太平洋の島々に移住した人々とは。そして、彼らと我々の驚くべき関係とは。遺伝子、言語、遺跡、そして神話に残された痕跡を縦横に読み解き、広大な大洋を渡った「海人」の実相に肉薄する。
われわれ人類は「動き続ける種」である――紀元前に大航海で大平洋の島々に移住した人々とは。遺伝子、言語、遺跡、神話に残された痕跡を縦横に読み解き、広大な大洋を渡った彼ら「海人」の実相に肉薄する。
【目次】
序章 ボエッジ・オブ・リディスカバリー
第一章 海人の民族学 アジアの海浜にて
第二章 海人の黎明 スンダランドからオセアニアへ
第三章 海人の始動 オーストロネシア系海人の登場
第四章 海人の展開 未知の海域へ
第五章 海人の精華 ポリネシア人のからだとこころ
第六章 海人の戦略 移住の戦略と航海術
第七章 海人の小宇宙 シンボルとしてのカヌー
第八章 海人日本へ、そしてアメリカへ
終章 海人論から学ぶもの
参考文献
あとがき
索引

京都岩倉実相院日記 下級貴族が見た幕末
講談社選書メチエ
新史料発見!! 埋もれていた日記からあふれだす好奇心
横行するテロ、不吉な彗星の出現。晒し首見物と「ええじゃないか」に熱狂する刹那的な民衆――「夜明け前」の京都は、門跡寺院坊官の目にどう映ったか。新発見の日記にあふれる好奇心を読む。
【目次】
序 壁の中から出てきた日記
第一章 京都岩倉実相院
1 京の門跡と坊官
2 幕末の貴族たち
3 朝廷と江戸幕府
4 洛中の不安
第二章 幕末の京都
1 テロリストたちの巷
2 暗殺の見物
3 風刺・落首の大流行
4 交差する勤王と佐幕
5 坊官のみた新撰組
第三章 日記にみる貴賤の人々
1 街中の人々
2 力士とよばれた人々
3 岩倉具視と実相院
第四章 夜明け前の実相院
1 遠い所の戦争
2 坊官たちの行く末
3 時代は変わる
結び
参考文献
索引

イルカが知りたい どう考えどう伝えているのか
講談社選書メチエ
最新イルカ学によれば彼らは三段論法で思考する!?
「賢い」「かわいい」「平和的」
これらのイメージは真実なのか。
最新のイルカ学はイメージを凌駕し、驚くべき成果を提示する。三段論法で考え、物まねをし、同性愛に走り、派閥抗争も辞さない――。我々の「友人」イルカの思考と行動の不思議に迫る。
【目次】
序章 イルカと話がしたい
1 イルカの魅力
2 イルカとの出会い
第一章 イルカはどんな動物か
1 陸から海へ
2 集団座礁とヒト助けの不思議
第二章 水中世界を生きる
1 眼の構造を調べる
2 イルカの声に耳を澄ます
3 イルカの舌・イルカの磁気
第三章 脳 その緻密な世界
1 脳の地図を読む
2 脳波を測定する
第四章 考えるイルカ
1 イルカに魅せられた人びと
2 形を識別する力
3 イルカの思考法
第五章 社会の中のイルカ
1 社会行動を読む
2 遊びを創りだす
3 イルカの個性
終章 賢いとはどういうことか イルカとヒト
1 水族館で考えること
2 見果てぬ夢
参考文献
あとがき

山の霊力
講談社選書メチエ
日本人の「いのち」の源は山にある。縄文以来、この列島の住人は山の霊力を崇め、山に育まれて生きてきた。
大和の神奈備山から山岳信仰の霊場まで、全国の名山・霊山をめぐり、世界でも類を見ない日本人のユニークな宗教観の本質を探る。
●その昔、山は動物であった――
出羽三山/宮沢賢治/三内丸山遺跡
●オロチの棲む山――
神奈備山/鳥海山/見るなの座敷/巨木信仰
●神のいます山――
白神山地/岩木山/高千穂峰/富士山
●験を修める山――
湯殿山/葛城山/役行者/空海/マタギ
●魂が蘇る山――
熊野/立山/恐山/白山/御嶽山/スサノヲ
●人と山とのバイラテラリズム――
日本的一神教/山と日本仏教/マイ・マウンテン探し

愛と経済のロゴス カイエ・ソバージュ(3)
講談社選書メチエ
カイエ・ソバージュ第3巻刊行!
モース、マルクス、ラカンを超えて、21世紀の贈与論へ!
本当の豊かさとは? 資本増殖の秘密とは?
貨幣と魔術。愛と資本主義。
全体性の運動としての経済と精神の構造は同一である。
資本主義の彼方に出現する「未知の贈与論」を探究する。

知の教科書 デリダ
講談社選書メチエ
「脱構築」「エクリチュール」「差延」「赦し」……新たな概念を創出し、常識に揺さぶりをかける「知の挑発者」=デリダ。西欧哲学2500年の根本的見直しを要求するラディカルな思想世界を、これまでになく平易に解説。楽しい「知」の世界へようこそ。
【目次】
プロローグ デリダは難解か?
デリダの生涯と思想
デリダ思想のキーワード
1 エクリチュール
2 形而上学批判
3 差延
4 脱構築
5 散種
6 代補
7 反復可能性
8 アポリアの経験
9 亡霊学
知のみなもとへ 作品解説
1 『グラマトロジーについて』
2 『声と現象』
3 『絵画における真理』
4 『シボレート』
5 『ユリシーズ グラモフォン』
6 『精神について』
7 『他の岬』
8 『法の力』
9 『たった一つの、私のものではない言葉』
10 『滞留』
三次元で読むデリダ
1 哲学対文学
2 主体と共同体
3 デリダと自伝
4 デリダと女性
5 歓待
6 反人権論とデリダ
7 デリダと現象学
8 テクノロジーと機械
9 宗教の回帰とメシア的なもの
10 赦しの世紀 赦しえぬものを赦すこと
知の道具箱
デリダを読むためのブックガイド
知の練習問題
デリダの軌跡 年譜
索引

飛鳥を掘る
講談社選書メチエ
謎の「石」「京(みやこ)」「古墳」―――見えてきた実像!
酒船石は導水施設ではない、亀形石は「亀」ではない。石舞台古墳の下には「潰された古墳」がある!広く張りめぐらされた地下水道網の機能とは?丹念な発掘が通説の過ちを暴き、地中から現れる事実が4キロ四方の豊饒な文明空間「飛鳥」の実態を浮かび上がらせる。
【目次】
プロローグ
第一章 石造物を探る
1 石造物の発掘
2 酒船石
3 人頭石
4 亀石
5 猿石とキタガワ遺跡
6 こぐり石
7 現物未確認の石製容器
8 巨大列石・立石
第二章 古墳を掘る
1 飛鳥時代前半の古墳
2 飛鳥時代後半の古墳
3 飛鳥時代の墓造りの思想 風水思想
4 八角形の古墳
5 古墳の被葬者決定
第三章 飛鳥歴史の舞台を掘る
1 飛鳥京跡の発掘
2 嶋宮伝承地の調査
3 酒船石北西の石垣と両槻宮
4 酒船石遺跡 天皇の水祭祀場
5 水の都 飛鳥京のインフラ
6 巨勢寺の発掘
エピローグ
注
あとがき
索引

性と呪殺の密教 怪僧ドルジェタクの闇と光
講談社選書メチエ
性と殺の蜜月は密教に何をもたらしたか
密教は性と呪力に満ちている。光と闇、2つの世界を具有することの豊穣と危険。チベット仏教史上、最強にして最凶、密教僧ドルジェタクの生涯を通じ、宗教が内包する超絶的エネルギーの核心に迫る。
・密教をどうとらえるか
・ドルジェタク登場
・荒れ狂う呪殺の嵐
・性のヨーガ
・チベット仏教の最終解答
・オウム真理教

縄文論争
講談社選書メチエ
ここまでわかった! 縄文学の最前線
縄文人はどこから来たか? すでに米を作っていたのになぜ稲作中心の社会にならなかったのか? 土偶は何に使われたのか? 三内丸山発見の真の意義は何か? 百家争鳴の縄文像を検証し、最新の知見で縄文学の最前線を紹介する。
【目次】
序章 三内丸山遺跡の衝撃
1 眠りから覚めた四五〇〇年前の北のムラ
2 科学の目が明らかにしたこと
3 巻き起こった縄文論争
4 人口五〇〇人説、縄文都市説はなぜ批判されたのか
5 三内丸山遺跡の意義
第一章 縄文文化とは何か 多様な暮らしと物質文化
1 別の価値観をもつ縄文文化
2 忘れさられた道具=土偶
3 縄文人像はどのように変わったか
4 今、何が問題になっているのか 本書の構成
第二章 多様な縄文文化
1 現在とは異なる環境
2 縄文時代の年代
3 縄文文化の三大別
4 変化する多様性
第三章 縄文人出現
1 縄文人はどこから来たのか
2 日本半島から日本列島へ
3 縄文文化の始まり なぜ縄文時代は始まったのか
第四章 縄文時代のコメ
1 縄文稲作の証拠
2 縄文稲作の実態
3 縄文稲作と弥生稲作の違い
第五章 縄文の終焉、弥生の変革
1 縄文人はなぜ水田稲作中心の生活に転換したのか
2 韓半島の農耕文化
3 韓半島文化はどのように伝わったか
4 縄文人側の理由
5 弥生変革を起こしたのは在来人か、渡来人か
6 筆者の弥生文化成立論 存在した複数の成立過程
7 縄文の終焉と弥生の変革
第六章 世界の中の縄文文化
1 縄文文化と新石器文化
2 新石器文化とはどんな文化か
3 縄文文化の研究史 新石器時代との関連を中心に
4 農耕の問題
5 新石器時代の農耕の内容
6 日本における縄文文化・新石器文化を再考する
7 北西ヨーロッパにおける新石器文化を再考する
8 変遷する新石器文化観 社会との関連
9 縄文を定義しなおす 東アジアにおける後氷河期適応としての縄文
終章 本書で明らかにした縄文時代像
註
参考文献
付録 おすすめサイトベスト10
あとがき
索引

インド哲学七つの難問
講談社選書メチエ
西洋哲学とは一味ちがいます。
「有る」とは何か? 「無い」とは何か? 本当の「自己」とは何か? ことば、存在、自己、名付け、因果、知識、無我……。インド哲学のもっとも根本的な七つの問いを考える。
【目次】
序 インド哲学は哲学である
第一問 ことばには世界を創る力があるのか?
1 真実のことばは世界を創る
2 真実、戒、誓戒
3 菩薩の波羅蜜と誓願
第二問 「有る」とは何か、「無い」とは何か?
1 唯名論における有
2 実在論における有
3 絶対無とは何か
4 無は知覚できるか
第三問 本当の「自己」とは何か?
1 自己と心身の異同
2 自己認識の可能性
3 自己と世界の関係
第四問 無我説は成り立つか?
1 非我説から無我説へ
2 唯名論からする無我説
3 現象主義からする無我説
4 輪廻に自己はいらないとする無我説
第五問 名付けの根拠は何か?
1 語の適用根拠としての普遍と特殊
2 普遍と特殊の用語法
第六問 知識は形をもつか?
1 有形象知識論
2 無形象知識論における知識の真偽
第七問 どのようにして、何が何の原因なのか?
1 二つの因果論
2 無分別知と有分別知 その因果関係
あとがき
索引