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私本太平記(三)
2014.08.01発売
私本太平記(三)
著:吉川 英治
後醍醐の切なるご催促に、楠木正成は重い腰をもち上げた。水分(みくまり)の館(たち)から一族500人の運命を賭けて――。すでに主上は笠置落ちの御身であった。また正成も、2万の大軍が取り囲む赤坂城に孤立し、早くも前途は多難。一方、正成とはおよそ対照的なばさら大名・佐々木道誉は幽閉の後醍醐に近づき、美姫といばらの鞭で帝の御心を自由に操縦しようとする。かかる魔像こそ、本書の象徴といえよう。 二万の大軍が取り囲む赤坂城に孤立した正成。後醍醐帝の切なるご催促に、一族五百人の運命を賭けて、重い腰をもち上げた正成であったが、早くも前途は多難。一方、佐々木道誉は幽閉の後醍醐帝に近づいていく。
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私本太平記(二)
2014.08.01発売
私本太平記(二)
著:吉川 英治
鎌倉幕府が開かれてから130年、政治のひずみが到るところに噴出していた。正中ノ変はその典型的な例である。そして公武の亀裂はますます拡大し、乱世の微候が顕然となった。「天皇御むほん」さえ囁かれるである。当時は両統迭立(てつりつ)の世、後醍醐天皇が英邁におわすほど、紛擾のもととなった。この間、足利高氏が権門の一翼として擡頭し、再度の叛乱に敗れた日野俊基とは明暗を大きく分ける。 公武の亀裂は益々拡大し、乱世の徴候が……。後醍醐天皇をめぐる政情不安の間に、足利高氏が権門の一翼として抬頭し、再度の叛乱に敗れた公卿の日野俊基とは明暗の色を大きく分ける。そして楠木正成は……。
電子あり
私本太平記(一)
2014.08.01発売
私本太平記(一)
著:吉川 英治
大作『新・平家物語』を完成した著者は、息つく暇もなく、南北朝を題材とする『私本太平記』の執筆にかかった。古代末期から中世へ――もはや王朝のみやびは影をひそめ、人間のどす黒さがあらわに出てきた時代、しかも歴史的には空白の時代である。史林の闇に分け入るとき、若者は使命感と創作意欲の高まりを禁じえなかった。開巻第1、足利又太郎(尊氏)が颯爽と京に登場する。 この世の影なき魔物の正体を衝く意欲作――日本史上の空白期とされる南北朝時代、もはや王朝のみやびは影をひそめ、人間のドス黒さがあらわに出てきた時代――足利又太郎(後の尊氏)が颯爽と京に登場する。
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新・平家物語(十六)
2014.08.01発売
新・平家物語(十六)
著:吉川 英治
平家が西海の藻屑と消えてわずか半年後、武勲第一の義経は、それまで指揮下にあった頼朝の兵に追われる身となった。吉野から多武ノ峰、伊勢、伊賀――息をひそめて主従7人、平家の残党の如く生きる。静(しずか)を見捨ててまでの潜行につぐ潜行。義経はひたすら東北の空に仰ぐ。そこには、頼朝の最も恐れる藤原3代の王国が――。人間の愚、人間の幸福をきわめつづけた吉川文学の総決算、ここに完結。 息をひそめて潜行する義経主従の行く先は? 平家が西海の藻屑と消えてわずか半年後、武勲第一の凱旋将軍義経は、それまで指揮下にあった頼朝の兵に追われる身となった。愛する静を見捨ててまでの潜行が続く。
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新・平家物語(十五)
2014.08.01発売
新・平家物語(十五)
著:吉川 英治
義経必死の腰越状も、兄頼朝の勘気を解く手だてにはならなかった。義経斬るべしの声は、鎌倉方の決意となってゆく。そして堀川夜討ちは、両者決裂の烽火であった。頼朝は大軍を率いて黄瀬川に布陣。運命の皮肉と言おうか、あのとき手を取り合った弟を討つための夜営になろうとは!この日から義経は失墜の道を歩む。波荒し大物の浦、白魔に狂う吉野山。悲劇は義経1人にとどまらない……。 時の流れが、頼朝・義経兄弟の溝を深くする。義経必死の腰越状も、頼朝の勘気をとく手だてにはならなかった。義経斬るべしの声は、鎌倉方の決意になってゆく。そして堀川夜討ちは両者決裂の烽火であった。
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新・平家物語(十四)
2014.08.01発売
新・平家物語(十四)
著:吉川 英治
平家には、もう明日はなかった。さかまく渦潮におのれの影を見るごとく、壇ノ浦に一門の危機感がみなぎる。寿永4年3月24日の朝、敵味方のどよめきのうちに戦は始まった。単なる海戦ではない。海峡独特の潮相と風位の戦である。潮をあやつり、波に乗るもの、義経か知盛か――。その夜の星影も見ず、平家は波騒(なみさい)に消えた。波の底にも都の候う、との耽美的な一語を残して。 明日なき平家一門、壇ノ浦に危機感が漲る! 三月二十四日早暁、戦は始まった。だが、単なる海戦ではない、海峡の戦である。潮を操り、波に乗るもの、義経か知盛か。波の底にも都の候う――落日の平家絵巻。
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新・平家物語(十三)
2014.08.01発売
新・平家物語(十三)
著:吉川 英治
日本のなかば以上を所領した平家が、いま寸土も失って、水鳥の如く波間に漂う。思えば、入道清盛逝きて、わずか4年後の悲運である。最後の夢を彦島のとりでに託して、一門の船団は西へ西へと向う。史上名高い那須余一の扇の的、義経の弓流しなど、源氏がわの武勇をたたえる挿話のみが多い屋島の合戦――。著者は眼を転じて、追われる平家の厳島(いつくしま)祈願に込められた、惻々たる心情に迫る。 入道清盛逝きてわずか四年後の平家の悲運。日本の半ば以上を所領した平家が、いま寸土も失って、水鳥の如く波間に漂う。最後の夢を彦島のとりでに託して、一門の船団は西へ西へと向うが、前途に光明はない。
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新・平家物語(十二)
2014.08.01発売
新・平家物語(十二)
著:吉川 英治
一ノ谷の合戦から屋島の合戦までには、1年の月日が流れている。さきの合戦に大功をたてながら、なんら叙勲の沙汰もうけぬ義経。そしていったん任官後は、鎌倉に断りもなく、と不興を買い、平家追討使の大役も範頼に奪われた義経。鎌倉どの差向けの花嫁も、彼の心を暗くする。だが、源氏は義経をまだ必要としていた。――西国攻めの範頼軍は備前児島に立往生し、平家軍が猛威をふるう。 一ノ谷から屋島へ、源平決戦の舞台は移る。さきの合戦で大功をたてながら、なんら恩賞もうけぬ義経。そして一旦任官後は、鎌倉に無断でと不興を買い、平家追討使の大役も範頼に奪われた義経。しかし……。
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新・平家物語(十一)
2014.08.01発売
新・平家物語(十一)
著:吉川 英治
源氏の内輪もめが幸いして、都落ちした平家は急速に勢力を挽回していた。西海は一門の軍事力の温床、瀬戸内には平家の兵船が波を蹴たてて往きかい、着々と反攻の秋(とき)を窺っていた。わけて一ノ谷は天険の要害、平家自慢の陣地だった。加えて兵力では、平家は源氏の何倍も優位にある。しかし、地勢と時と心理とは、まったく平家に不利だった。義経軍の坂上からの不意打ちに算を乱して敗走する。 都落ちして半年、急速に勢力を回復する平家。西海は一門の軍事力の温床、瀬戸内には兵船が波を蹴てて往きかい、着々と反応の秋を窺っていた。わけて一ノ谷は天険の要害、平家自慢の陣地だったが……
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新・平家物語(十)
2014.08.01発売
新・平家物語(十)
著:吉川 英治
平家追討の院宣ならびに朝日将軍の称号を賜わり、生涯最良の日々を味わう義仲。だが、彼の得意満面の笑みも次第に歪みはじめる。牛車の乗りかたひとつ知らない田舎そだちだから、殿上づきあいは苦手だ。相手は老獪な後白河法皇。義仲の凋落は水島合戦から始まった。反撃の平家、背後から襲いかかる鎌倉勢、加えて院方――と義仲は四面楚歌。さすがの一世の風雲児も、流星の如く消えてゆく。 一代の風雲児義仲も、流星の如く消えてゆく。平家追討の院宣と朝日将軍の称号を賜り、得意絶頂の義仲に訪れた落日は意外に早かった。反撃の平家、背後から襲いかかる鎌倉勢、加えて院方と、義仲は四面楚歌。
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新・平家物語(九)
2014.08.01発売
新・平家物語(九)
著:吉川 英治
源平それぞれに明日の運命を賭けた寿永2年。――ひとくちに源氏といっても、頼朝は義仲を敵視しているから、三つ巴の抗争というべきであろう。最初の勝機は義仲がつかんだ。史上名高い火牛の計で、4万の平家を走らせた倶利伽羅(くりから)峠。勝ちに乗じた義仲は、一気に都駈けあがる。京洛の巷(ちまた)は阿鼻叫喚。平家は都落ちという最悪の事態を迎えるが、一門の心は決して1つではない。 火牛の計で平家の大軍を走らせた倶利伽羅峠。勝ちに乗じた義仲は平家を追って、一気に都へ駈けあがる。京洛の巷は阿鼻叫喚。平家は一門都落ちという最悪の事態を迎えた。しかし、一門の心と心は同じではない。
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新・平家物語(八)
2014.08.01発売
新・平家物語(八)
著:吉川 英治
打倒平家の旗のもとに鎌倉を進発した源氏軍と意気あがらぬまま東下した維盛(これもり)の頼朝征討軍。両軍は富士川をはさんで対峙する。“水鳥の羽音”で敗走した平家には、著者一流の解釈がある。――黄瀬川の陣で、末弟義経と初の対面をした頼朝。いよいよ活気づく源氏勢に手を焼く平家は、腹背に敵を受けた。木曽義仲の蜂起は平家一門の夢を劈(つんざ)き、北陸路もまた修羅の天地であった。 打倒平家の旗のもとに鎌倉を進発した源氏軍。意気上がらぬまま東下した平家の頼朝追討軍。両軍は富士川に対陣する。そして“水鳥の羽音”で敗走した平家軍は、木曽義仲の蜂起によって窮地に立たされる――。
電子あり
新・平家物語(七)
2014.08.01発売
新・平家物語(七)
著:吉川 英治
源三位頼政は、殲滅された源氏一族にあって、異例といえるくらい、清盛の殊遇をうけた人であった。その彼が、なにゆえ76歳の高齢もかえりみず、平家打倒に起ちあがったのか。そして戦いは断橋の悲痛な叫びを残して終ったが、これを境に反平家の勢力は、燎原の火の如く各地に蹶起する。――伊豆での旗拳げに1度は失敗した頼朝も、鎌倉に本拠を定めて、都を窺う。 伊豆の頼朝、挙兵。つづいて木曽の義仲が。打倒平家に起ちあがった源三位頼政の悲壮な最期を機に、反平家の勢力は燎原の火の如く各地に蹶起する。治承四年は暴風雨時代に入り、平家の命運も今や風前の灯。
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新・平家物語(六)
2014.08.01発売
新・平家物語(六)
著:吉川 英治
鹿ヶ谷事件は“驕(おご)る平家”への警鐘であったが、清盛にはどれ程の自覚があったろうか。高倉天皇の中宮(ちゅうぐう)徳子は、玉のような御子を産み、一門をあげて余慶にひたっていた。――だが、反平家の動きは、いまや野火の如く六波羅の屋形を包んでいた。その総帥はもちろん、清盛の圧力に屈せぬ後白河法皇、関白基房などの院方。そして意外と思われる人に、76歳の源三位頼政がいた。 「驕る平家」への警鐘となった鹿ヶ谷事件。しかし清盛にはどれ程の自覚があったろうか。反平家運動は、今や野火の如く六波羅の屋形を包んでいた。その総帥はもちろん、清盛の圧力に屈せぬ後白河法皇である。
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新・平家物語(五)
2014.08.01発売
新・平家物語(五)
著:吉川 英治
もし頼朝が伊豆以外に配流となっていたとしたら、後の日本の歴史も違ったものになっていたに違いない。まことに奇(く)しき伊豆、そして火の国の女・政子との出会いであった。さすがの佐殿(すけどの)も、政子の情熱に寄り切られたのである。ここに最大の被害者は、政子の父・北条時政であった。――一方、都に目を移せば、反平家の気運は次第に強まり、洛中洛外、不穏な兵馬の動きにあわただしい。 頼朝と政子の出合いが歴史の流れを変えた。もし頼朝が伊豆以外に配流となっていたとしたら、政子との出合いもなく、その父北条時政との連繋もなかったであろう。伊豆を舞台に、反平家の気運は次第に高まる。
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新・平家物語(四)
2014.08.01発売
新・平家物語(四)
著:吉川 英治
平治の乱以後、平家は目覚しい興隆期に突入した。一門の総帥清盛は、またたく間に位人臣をきわめ、平相国(へいしょうこく)と呼ばれる。一族の栄達はいうまでもない。その矢先に起った“車あらそい”の事件。娘徳子の入内(じゅだい)、厳島の造営など、彼の見果てぬ夢はつづくが、先の嵐に吹き堕ちた源氏の胚子(たね)も、無視できない大きさに。――爛熟と発芽と。相容(あいい)れぬ2つの世界があり、明日を待っている。 位人臣を極めた平家一門の総帥清盛の栄華。ひとは彼を平相国と呼んだ。一族の栄達はいうまでもない。娘徳子の入内、厳島の造営など、彼の見果てぬ夢はつづくが、源氏の胚子も、無視できない大きさに――。
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新・平家物語(三)
2014.08.01発売
新・平家物語(三)
著:吉川 英治
平治の乱の実際の戦闘は、わずか半日だった。だが、この半日を境に源平の明暗は大きく分れる。源氏一門の棟梁義朝は、都を落ちてゆく途中で非業の最期を遂げ、その子義平、頼朝は勿論、常盤(ときわ)に抱かれた乳のみ児の牛若まで、業苦の十字架を背負って生きる。一方、宿敵の源氏を軍馬で蹂躙(じゅうりん)した清盛は、もはや公卿の頤使(いし)には甘んじていなかった。平家全盛の鐘は、高らかに鳴りはじめている――。 平治の乱を境に、源平の明暗は大きく分れる源氏の白旗は泥にまみれ、義朝は都を落ちてゆく。その子義平、頼朝は勿論、常盤御前に抱かれた乳のみ児の牛若まで、業苦の十字架を背負う。世は平家全盛に――。
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新・平家物語(二)
2014.08.01発売
新・平家物語(二)
著:吉川 英治
保元の乱前夜、爛れた世の病巣は、意外に深かった。院政という摩訶不思議な機構の上に、閏閥の複雑、堂上家の摂関争いの熾烈、その他もろもろの情勢が絡みあって、一時にウミを噴き出す。――かくて保元の乱は勃発したが、「皇室と皇室が戦い、叔父と甥が戦い、文字どおり骨肉相食(あいは)むの惨を演じた悪夢の一戦」であった。その戦後処理も異常をきわめ、禍根は尾をひいた。 人間世界の興亡、流転、愛憎を描く大ドラマ。皇室と皇室が戦い、叔父と甥が戦い、文字どおり骨肉相喰むの惨を演じた悪夢の一戦――その戦後処理の中から、怨みに報いる新しい怨みを生んで源平の争覇は続く。
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新・平家物語(一)
2014.08.01発売
新・平家物語(一)
著:吉川 英治
12世紀の初め、藤原政権の退廃は、武門の両統“源平”の擡頭をもたらした。しかし、強者は倶に天を戴かず。その争覇興亡が古典平家の世界である。『新・平家物語』も源平抗争の歴史を描くが、単なる現代訳でなく、古典のふくらんだ虚像を正し、従来無視された庶民の相(すがた)にも力点を置く。――100年の人間世界の興亡、流転、愛憎を主題に、7年の歳月を傾けた、著書鏤骨の超大作。 七年の歳月を傾けた、著者晩年の超大作。十二世紀の初め、藤原政権の退廃は武門の抬頭をゆるした――源平の登場だが、両雄は倶に天を載かず、宮枢の葛藤、対立とからんで、やがて保元・平治の乱へ突入。
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最新マーケティング・サイエンスの基礎
2014.08.01発売
最新マーケティング・サイエンスの基礎
著:朝野 熙彦
著書がマーケティングの現場で役立つことに定評がある朝野熙彦氏による、現代ビジネスマン必須知識のわかりやすい解説。 近年のマーケティング・サイエンスの主要な方法として (1) 消費者の認知と選好をモデリングする方法 (2) 質的選択モデル (3) ベイズ推定 があげられるでしょう。 理論をまったく理解していないと適用場面を間違えたり結果の解釈を誤るおそれがあります。 マーケティングですから実践に役立てばよいことはもちろんです。 だからといって理論はまったくわからなくても大丈夫,ということにはなりません。 マーケティングの実務家や文系の学生が、マーケティング・サイエンスの基本的なアイデアを理解し、自分の業務や研究課題に応用できるようになるための「本格的入門書」、それが本書のキーコンセプトです。 本書の特徴は以下の3つです。 (1) 初心者のためにマーケティング・モデルの基礎を丁寧に解説。 (2) 人工的な数値ではなく現実の数値を使った応用例を示す。 (3) 読者への動機付けのためにビジネス関係の話題をとりあげる。 本書がマーケティング・サイエンスに関心をもつ,すべてのビジネスマンと悩める学生の お役に立てましたら幸いです。(本書「はじめに」より)
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