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ソフィアの秋
1972.06.15発売
ソフィアの秋
著:五木 寛之
講談社文庫
俄
1972.06.15発売
著:司馬 遼太郎
講談社文庫
〈わいの生涯は一場の俄や……〉どづかれ屋から身を起した不死身の万吉は、“金こそ命”のド根性と勘で、侠客明石屋万吉となり、米相場破り、果ては幕末維新の騒乱に、親分から侍大将となり、場当り的に生き抜く。その怪ッ態な男の浮沈を、独得な史眼でとらえた異色の上方任侠一代。
愛と死
1972.06.15発売
愛と死
著:武者小路 実篤,装丁:亀倉 雄策
講談社文庫
小説家村岡と友人の妹夏子とのせつない愛の物語。やがて村岡の洋行の後、結婚を誓い合うふたりではあったが!?
愛すること信ずること
1972.05.29発売
愛すること信ずること
著:三浦 綾子,装丁:杉浦 康平,装丁:辻 修平
講談社現代新書
夫婦とはいったい何であろうか。人を愛するとは? 信仰に生きるとは?この人間に根本の問題を、著者は自らの生活を卒直に語りながら考える。ユーモアあふれる語り口で、深く、きびしく人生の機微をみごとにとらえた本書は、また、心あたたまる夫婦愛の記録でもある。 〈夫の歌を聞く〉――結婚して以来、わたしは心の底ででも、夫を軽べつしたことは一度もない。むしろ、わたしの口は「ハッキリ」とものを言うために、「ハッキリ」とほめてきたかもしれない。「うちにはテレビがないけれど、三浦が、歌が上手なものですから、テレビなどいらないんですよ」などと、ぬけぬけとわたしは言う。そして、三浦がうたってくれると、ウットリと三浦の顔を眺め、悲しい歌は涙を流して聞いてしまう。人から見ると、いい年をして馬鹿な女と笑われるかもしれない。だが、夫の歌がこの上なく楽しいことは、べつだん他人様の迷惑にはなるまい。夫婦なんて、それでいいんじゃないかと思う。聖書にも、人のことをあれこれ言うなと書いてある。「さばくな」と。――本書より きらめくような鋭さ 田中澄江 仕合わせが満ち溢れているような本である。しかし、仕合わせをつかむことは、いつの時代でもむずかしい。三浦さんは、けっして、大げさでものものしい表現をとらず、日常生活の中から、ひととひととの結びつきのもろさと可能性を見つめつづけてこられた。その口あたりのよい文章には、一語一語に、きらめくような鋭さで仕合わせの意味があたたかく語られている。
元素からみた地球 その過去と未来のドラマ
1972.05.27発売
元素からみた地球 その過去と未来のドラマ
著:島 誠
ブルーバックス
ちょうちょホテル まねっこぞうさん ほか
1972.05.23発売
ちょうちょホテル まねっこぞうさん ほか
著:松谷 みよ子
アカネちゃんの靴下はふたごで、なまえはタッタちゃんとタアタちゃん。病気でおそとにいけないアカネちゃんをよろこばせるために、ちょうちょをさがしにでかけたふたごは……。愛らしい幼年童話を中心に18編収録。 赤い鳥文学賞特別賞受賞
ヤッホーさそりくん クーとジャム ほか
1972.04.20発売
ヤッホーさそりくん クーとジャム ほか
著:松谷 みよ子
明くんは冬の夜明け、夏の星座のさそり座を見つけ、その美しさに感動する。話を聞いたおかあさんは、戦争中かなしい気持ちで見上げた星空を思い出す。「ヤッホーさそりくん」ほか、「ふうちゃんの大旅行」など12編。 赤い鳥文学賞特別賞受賞。
失われた文明
1972.03.28発売
失われた文明
著:G・アレクサンドル,訳:中山 一郎,装丁:杉浦 康平,装丁:辻 修平
講談社現代新書
かつて1万2千年前の地球上には、想像を絶するような高度に発達した文明が、花を開かせていた。重さ2千トンもあるような石の建築物、青銅の精錬技術を駆使した工芸品、空を飛ぶ器機などが作られていた。しかし、その文明は“大洪水”という世界的大異変によって、突然地球上から姿を消してしまった。本書は、この“失われた文明”を、沈黙の世界から、たぐり出し、ファンタジーの翼をひろげて、古代史の謎を系統的に総合的に追究する。 大異変はほんとうに起り得るか――この書物で述べられている1万2千年前の世界現在の世界地図に見られる海洋のうすい色のところは、すべて陸地であった。そこに栄えた高度な文明は、いかに想像を絶するものであったか、さまざまな神話や伝承、古文書が立証している。とはいえ、一旦栄えた文明が、途中で断絶することがあり得るだろうか。人間社会を全滅させるような大異変が、ほんとうに起り得るだろうか。こういった疑問を抱かれる読者は多いことと思う。しかし、今日の文明社会においてもまた、起り得るのである。たとえば、南極大陸をおおっている氷が、もし全部とけてしまったら、地球の多くの都市や土地はたちまち海底に没してしまうだろう。それは地軸が少し角度を変えたら、起り得るのである。このようなことを念頭に入れながら、読者は本書の内容を考えねばならない――著訳者のことばより 『失われた文明』に寄せて――東京大学教授 増田義郎 人間の文明史には、現代の科学や最高の学問をもってしても、まだ説明し得ない不可思議な伝説が、たくさん存在している。本書でも述べられているような世界各地にある“大洪水”の物語や高度に発達した文明に関する言い伝えなどがそうである。本書は、まだ解明されていない1万2千年前の空間的世界に入りこみ、多くの謎に満ちた現象に系統的な説明を加えている。さらに文明の発生への大胆な仮説をも提起している。大胆な発想は、しばしば歴史の解釈に新しいヒントを、与えることがある。本書もまた読者に、歴史の背後にある“沈黙の世界”を解明するヒントを与えてくれるであろう。
まえがみ太郎
1972.03.22発売
まえがみ太郎
著:松谷 みよ子
さびしく暮らしていた、おじいさんとおばあさんのところに、白いひげの“お正月さん”が赤んぼうをつれてきた。やがて大きくなったまえがみ太郎は、村びとを苦しめる魔物を退治しようと旅に出る。勇壮な冒険物語。 赤い鳥文学賞特別賞受賞。
黒ねこ四代・火星のりんご ほか
1972.02.17発売
黒ねこ四代・火星のりんご ほか
著:松谷 みよ子
ふしぎなことに、黒ねこばかりつぎつぎ住みつく作者自身の家の話。4代にわたるねこたちの個性が、いきいき描かれている「黒ねこ四代」のほかに、民話の世界への傾斜をしめす「きつねのよめいり」など14編を収録。 赤い鳥文学賞特別賞受賞。
婉という女・正妻
1972.01.27発売
婉という女・正妻
著:大原 富枝
講談社文庫
政争の犠牲となり4歳にして一族と共に幽囚の身となった野中兼山の娘婉。40年の後、赦免が彼女に訪れる……無慙な政治の中にほろびゆく愛する男たちの姿を眺める他ない、哀しくもつよい女のいのちを鮮麗に描いた名作。野間文芸賞、毎日出版文化賞受賞。兼山の妻市を主人公として姉妹編「正妻」を併せ収録。
茂吉のねこ・おおかみのまゆげ ほか
1972.01.21発売
茂吉のねこ・おおかみのまゆげ ほか
著:松谷 みよ子,その他:小野木 学
鉄砲うちの茂吉のねこは、夜になるとちゃんちゃんこを着た子どもに化けて酒屋に酒を買いにいく。気づいてあとを追った茂吉が見たものは……。民話に題材をとった「茂吉のねこ」ほか、「おおかみのまゆげ」など9編収録。 赤い鳥文学賞特別賞受賞。
太陽と鉄
1971.12.23発売
太陽と鉄
著:三島 由紀夫
講談社文庫
近代の運命を一身に担い、その復権の試みに生命を賭けた英才三島由紀夫が、死の決意の下に発見した文学の新しい領域――告白と批判の間に位す〈自伝的評論〉の形で、自己のうちなる様々な堆積を詩的な文体表白――その芸術と思想の遺書ともいうべき問題の書。併せて文学的自伝「私の遍歴時代」を収録。
かの子撩乱
1971.12.15発売
かの子撩乱
著:瀬戸内 晴美
講談社文庫
奔放で奇矯な行動と常に噂の絶えることのなかった男性遍歴、また夫一平との世俗の常識を超えた異常の愛――。岡本かの子は童女か、聖女か。絢爛豪華な文学遺産と多くの伝説を残したまま火のような生涯を閉じたかの子の内面を会心の筆で抉る伝記文学の傑作!
かきのはっぱのてがみ ほか
1971.12.15発売
かきのはっぱのてがみ ほか
著:松谷 みよ子
処女作から中期の名作まで。小学生向け全集でかけたまま帰ってこないお父さんを心配する山の子ウサギは、柿のはっぱをちょっぴりかじった手紙を出すが……。親子の情愛を温かく描く表題作ほか、21編。
青春の門 自立篇(上)
1971.11.30発売
青春の門 自立篇(上)
著:五木 寛之
日本人はどこから来たか
1971.11.28発売
日本人はどこから来たか
著:樋口 隆康,装丁:杉浦 康平,装丁:辻 修平
講談社現代新書
日本人の起源は永遠の謎である。日本は古来文化のルツボであった、流れこむばかりでそこから出て行くことのない――。このルツボのうちそとの謎に、多くの先人が、果敢に挑み、先住民説・原人説・混血説などを説いた。本書は発掘物・言語など豊なデータをもとに、精密な推理を進め、江南要素を重視する。 〈日本人の起源に関する諸説〉歴史的にみると、まず、日本島には日本人以前に先住民がいたという、先住民論があり、その先住民がいかなるものであったかをめぐって、アイヌ説・プレアイヌ説・コロボックル説などがあらわれた。さらに日本人混血説をへて、ナショナリズムとのからみあいもあって、日本島には最初から日本人がいたとする日本原人論があらわれた。最近になって騎馬民族征服説なども出されたが、もちろんこの世界には、確たる定説はない。化石人骨・血液型・言語・石器・土器・各種の道具、そして稲作の問題など複雑なファクターを比較検討しながら、本書では、日本人の祖型には江南要素が濃厚であると結論する。
エヌ氏の遊園地
1971.11.15発売
エヌ氏の遊園地
編:星 新一
講談社文庫
虫も殺さぬ若い女性の口から飛び出すことば「殺し屋ですのよ」、幸運きわまる青年の不運きわまる目覚めの「あこがれの朝」------卓抜なアイディアと洗練された手法で神秘とファンタジックな物語に新境地をひらき、日常と非日常の不思議な世界にいざなうショートショートの第一人者による傑作31編。
殺意の餌
1971.11.15発売
殺意の餌
著:鮎川 哲也,装丁:司 修
文芸(単行本)
ちいさいモモちゃん
1971.11.13発売
ちいさいモモちゃん
著:松谷 みよ子
処女作から中期の名作まで。小学生向け全集モモちゃんが生まれたときから、3歳になるまでのお話。ネコのプーや森のクマさんたちと、モモちゃんがくり広げる楽しいエピソードを20編収録。