ブルーバックス作品一覧

脳が考える脳
脳が考える脳
著:柳澤 桂子
ブルーバックス
脳はいかにしてイメージをふくらませるのか ヒトは想像する動物です。たとえば「桜」という一言から想い起こすものはなんですか? 淡い桃色、生暖かい春風、緋毛氈……さまざまな情景が同時に浮かんできます。イメージすることはヒトにだけめぐまれた能力ではないようですが、なぜそんなことができるのでしょう。五感からの情報が脳に入力され、記憶され、「桜」の一言で再構築された結果ではないでしょうか。また、多くのヒトが本能的にヘビを恐れるのはなぜでしょう。ヘビを恐れるという性向が、遺伝子のなかに組み込まれているのでしょうか。あるイメージを私たちがいだくとき、脳ではどんなことが起きているのか探ることをとおして、最先端の大脳生理学の成果についてお話しましょう。
統計手法による経営学
統計手法による経営学
著:鈴木 義一郎
ブルーバックス
経営学とは、統計分析で戦略決定をすることである。 経営の基本は、リスク(期待損失)を少なくすることである。商品開発であれば、ヒット商品の類似品を作ればいい。かくして、似たような商品が市場に大量に出回ることになる。しかし、画期的な新製品を出せなければ、いっそうの飛躍は望めない。損を覚悟で新企画を実施する「戦略」を選ぶには、どんな観点からどう分析をすればよいのだろうか。夫婦間の年齢差、気温の推移、プロ野球観戦の入場者数、保険の新規契約数……。こんな身近なデータにそのヒントは隠されている。
歯科医療の最前線
歯科医療の最前線
著:下野 正基
ブルーバックス
歯は再生する力があるから抜かないで治す。歯科医療の現場は日進月歩だ! 最近の治療はなるべく神経(歯髄)を取らず、歯を抜かないようにするのが常識。歯には自己修復能力があり、たとえ虫歯に冒されても歯髄さえ生かしておけば象牙質は再生される。また、運悪く抜かなければならなくなっても、入れ歯や差し歯のほかにインプラントという人工義歯を利用することができるし、歯を抜いて必要な場所に埋め戻す自家移植という方法も考えられている。本書では、自分の歯を守りたいあなたのために、現在明らかにされている歯と歯周組織のメカニズム、さらにそれを応用した治療現場の最前線を紹介する。
免疫と健康
免疫と健康
著:野本 亀久雄
ブルーバックス
免疫を超える生体防御の考え方 細菌やウイルスなどの“外敵”が人体に侵入したとき、それらを適切に処理して生命を守る精妙でダイナミックなしくみが免疫だが、生命を守るしくみは免疫だけではない。人体には免疫のほかに、皮膚や粘膜、さらには腸内細菌さえもが生命を守る“バリアー(防壁)”として働く生体防御のシステムが備なわっている。このシステム全体を知ることによって私たちは、個人の健康から医療のあり方、あるいは院内感染対策といった緊急な問題までも、はじめて統一的に考えることができる!
地球の破産
地球の破産
著:小西 誠一
ブルーバックス
地球はどこまで人間活動の膨張を許容できるか? 1本の木に群がる毛虫が、増えすぎて葉をすっかり食べ尽くして枯らし、そこで生きていけなくなってしまうことがある。これを嘲笑するのはたやすい。では、地球という「木」に群がるわれわれ人類は、自分たちがこの毛虫とは違うと、はたして胸を張れるのだろうか? 人口・食糧・資源・エネルギー・環境問題それぞれにおいて20世紀を総点検し、それに基づいて21世紀のシナリオを描く本書によれば、2010~2025年頃、地球は危機状態にたちいたり、増え続ける人類を養うことができなくなって、破産する。
分子進化学への招待
分子進化学への招待
著:宮田 隆
ブルーバックス
分子に残された突然変異の痕跡から過去におきた進化をさぐる 遺伝情報の担い手として知られるDNAは、進化の情報がつまった「分子化石」でもある。そこに残された突然変異の痕跡から、35億年にわたる生物進化の歴史を読みとり、進化のしくみと道筋を明らかにしようとするのが分子進化学だ。進化をさぐるこの新しい方法によって、DNAではダーウィンの自然淘汰説とは違うしくみで進化がおきていることがわかってきたし、ヒトはいつごろサルから進化したか、などの問題にも的確に答がだせるようになった。誕生後まもないにもかかわらず、華々しい業績を打ち立てながら邁進する分子進化学の、魅力と実力を存分に紹介しよう。
白血病を治す
白血病を治す
著:奈良 信雄
ブルーバックス
ガンは、もはや治らない病気ではなくなった!! ガンは、現代の死亡原因のトップだ。なくなった3~4人のうち、1人はガンに倒されている勘定になる。こうした大病に、医学者がじっと手をこまねいているはずがない。世界各国で多数の研究者が、ガン撲滅を目指して日夜たゆまぬ努力を続けている。難攻不落と思われたガンの城にも、突破口がいくつか見えてきた。ガンの征服される日も、そんなに遠い将来のことではないだろう。本書は、〈白血病〉という血液のガンを通して、現代の難病──ガン──に挑む医学の足跡をやさしく紹介した。
40ヵ国語習得法
40ヵ国語習得法
著:新名 美次
ブルーバックス
中学で英語を学び、以来ラジオ講座を中心に勉強の工夫を重ね、高校入学と同時にドイツ語、フランス語に取りかかる。さらに、高校生は英語だけしっかりやればいいという周囲の声を無視して、スペイン語、ロシア語、中国語にも挑戦。そして現在、開業医として「人種のるつぼ」ニューヨークで、40数カ国語を操りながら多くの患者、従業員を相手に活躍している。著者がなぜ、どのようにして多くの外国語を学び、その結果何を得たか 誰でも、挑戦すれば豊かな実りが得られる! 札幌に生まれ育った著者は、中学に入学して初めて英語を学び始め、以来、ラジオ講座を中心に自分で勉強の工夫を重ね、高校入学と同時にドイツ語、フランス語に取りかかった。さらに、高校生は英語だけしっかりやればいいんだという周囲の声を無視して、スペイン語、ロシア語、中国語にも挑戦した。そして現在、開業医として「人種のるつぼ」ニューヨークで、40数カ国語を操りながら多くの患者、従業員を相手に活躍している。著者がなぜ、どのようにして多くの外国語を学び、その結果何を得たか、豊かな経験を語ってもらおう。
宇宙論の危機
宇宙論の危機
著:マイケル・ルモニック,訳:小林 健一郎
ブルーバックス
観測技術の進歩がもたらした現代宇宙論の混沌! 何10億年あるいは何100億年という時間をかけて宇宙の果てから届く光は、宇宙の最古の光といえます。研究者たちは、この最古の光を調べることで宇宙の誕生と進化の謎に迫れると考え、最新の電波望遠鏡や人工衛星を使って観測に取り組みました。ところが困ったことに、新しい観測事実は研究者の想像を超えるものばかりで、これまで信じられてきた理論では説明がつかなくなってきました。宇宙論の危機の始まりです。本書は、第1線で活躍する研究者たちの素顔をとおして、この混迷する現代宇宙論の全体像に迫ります。
DOS/Vパソコンを使いこなす
DOS/Vパソコンを使いこなす
著:山形 庫之助,著:伊達 浩二
ブルーバックス
●DOS/Vパソコンが開いた新世界に入るには? DOS/Vは、1990年に登場したIBM-PC/ATのOSですが、わずか4年弱で、日本のパソコン市場に大きな変革をもたらしました。高性能なパソコンが誰にでも買える価格になったのです。それよりも重要なのは、従来のパソコンがハードについての情報がないブラックボックスだったのに対し、DOS/Vマシンは完全にオープンなシステムだということです。ハードのバージョンアップをユーザーが自分で好きなように出来るのです。そのためにはどうすればよいか、初めての人にもわかりやすく解説します。
新しい船の科学
新しい船の科学
著:池田 良穂
ブルーバックス
翼を持った船、スクリューのない船の仕組み。 35年ぶりに大西洋横断記録が更新された。細長い2本の胴体をもつユニークな船型が生んだ快記録である。この20年間に限ってみても、船の進化は著しい。船型ひとつにしても実にさまざまな試みがなされ、これまでのイメージを一新する船が続々と生み出されている。いまや船は、水面に浮かび波をけたてて進むとは限らない。宙に浮く船もある。スクリューを回して進むとは限らない。電磁力を使った推進装置の試みや、コンピューター制御の帆船も登場している。より速く快適で、地球に優しい船をめざして、最新理論と技術が生んだユニークな船が、新しい海の世界を拓く!
どこまで解ける日本の算法
どこまで解ける日本の算法
著:中村 義作
ブルーバックス
ねずみ算・鶴亀算・盗人算……和算の枠に挑戦しよう! 急速に増えることを(ねずみ算式に増える)という。吉田光由の『塵却記』(1627年刊)に、このねずみ算がすでに出ている。からす算・百五減算・花売り算・門松算・百鶏算・堆積算・振り分け算……。江戸時代の代表的な和算書から75問を精選し、パズル風に解説。「初級編」は小学生、「中級編」は中学生、「上級編」は高校生レベルとして構成した。さらに随所に、代数的な補足を挿入し、理解の便をはかった。頭のトレーニングにぜひどうぞ。
数学パズル・パンドラの箱
数学パズル・パンドラの箱
著:ブライアン・ボルト,訳:木村 良夫
ブルーバックス
開けてびっくり、人を惑わす問題の数々。 友だち3人でランチを食べたら30ポンドで、ひとり10ポンドずつ払った。が、実はウエイターのまちがいで本当の会計は26ポンドだった。ウエイターは4ポンドを返そうとしたが、3人には分けられないので1ポンドを自分のポケットにいれ、3ポンドを返した。3人はこれで9ポンドずつ、計27ポンド払ったことになるが、ウエイターの分1ポンドを入れても28ポンドである。さて、2ポンドはどこへ?(答は本文)
オーディオ常識のウソ・マコト
オーディオ常識のウソ・マコト
著:千葉 憲昭
ブルーバックス
オーディオ装置の中身を知れば、手頃な値段で良い音を満喫できる! オーディオの世界には不思議な話がたくさんある。「重いほど良いアンプだ」、「真空管アンプは軟らかい音がする」、「スピーカー・ケーブルは無酸素銅線に限る」……、これらの話は本当だろうか? 「良い音」は感覚的なものだから、妙な「こだわり」を持てば何10万円もの装置をそろえても満足できなくなる。しかし、その中身を知れば高級機でも普及機でも音にかかわるディジタル信号が変化するわけではなく、狭い部屋で音楽を楽しむなら大音量は必要ないことがわかる。では、どこに目をつけてオーディオ装置を選べば、お金をかけずに良い音を楽しめるのか? 本書には、そのためのヒントがイッパイ!
パズル・物理のふしぎ入門
パズル・物理のふしぎ入門
著:福島 肇
ブルーバックス
大根をつりあうところで2つに切ったら左右の重さは同じだろうか? さてこの問題、きみならどう答える?――(1)細くて長いほうが重い (2)太くて短いほうが重い (3)両方とも同じ重さ――答を知りたい人は、19ページのパズル2を見てね。 本書には、このほかにも、数万ボルトの静電気になぜ感電しない? どうして釣り人はいつも波にさらわれる? エネルギー保存則から見た棒高跳びの記録の限界は? など、わかりそうでわからない、物理の基本にかかわるパズルがいっぱい! 思いちがいを楽しみながら解いていくうちに、物理の正しい考え方が自然に身につきます。
道具としての微分方程式
道具としての微分方程式
著:斎藤 恭一
ブルーバックス
英語を勉強していて意味のわからない単語に出会ったとき、その単語を英国人が実際に使っている現場に行き、まねをして使ってみると、自ずと意味がわかってくることがよくあります。これは数学にも当てはまります。とかくむずかしいと敬遠されがちな微分方程式ですが、最初に全部を理解してから進もうとするのではなく、とにかく本書で著者のまねをして方程式をつくり、展開してみてください。 習うより慣れよ。道具は使ってこそ意味がある! 英語を勉強していて意味のわからない単語に出会ったとき、その単語を英国人が実際に使っている現場に行き、まねをして使ってみると、自ずと意味がわかってくることがよくあります。 これは数学にも当てはまります。とかくむずかしいと敬遠されがちな微分方程式ですが、最初に全部を理解してから進もうとするのではなく、とにかく本書で著者のまねをして方程式をつくり、展開してみてください。やがて、現実の現象をどうしたら方程式にのせることができるか、式の解き方も含めて、自然にわかってきます。すると、新しい視野が得られます。
電子あり
体の反射のふしぎ学
体の反射のふしぎ学
著:橘 滋国
ブルーバックス
「反射」は生命維持のための省エネ対策だった。 日常的な行動は、いちいち大脳におうかがいをたてて決定しているのではない。その多くを反射神経が担当している。考えて結論を出す大脳皮質に対して、反射神経は思考不要で正しく判断する。大脳と反射神経──生命維持に不可欠なふたつの機構は、どのようにかかわりあっているのか。「反射」は「思考」以前に完成された、生物としての基本的な神経機構であって、膨大なエネルギーを消費する大脳皮質の活動をできるだけ省略するための、生命維持機構の省エネ対策である。熱いヤカンに触れた手を思わず引っ込めることから、懐かしい匂いが昔を思い起こさせるわけまで、反射のふしぎを身近な例で紹介する。
これから始めるパソコン通信
これから始めるパソコン通信
著:杉浦 司
ブルーバックス
●パソコンやワープロから入る、コンピュータネットワークの新しい世界! 手元のパソコンやワープロから、ふつうの電話回線を使って簡単に利用できるパソコン通信。そこでは、電子メールや電子会議室を通して新しい形の人と人とのつながりが築かれ、オンラインショッピングなどの便利なサービスがつぎつぎと提供されています。最近ではGUIによるビジュアル通信も始められ、ますます扱いやすく身近になってきました。 さあ、あなたも本書を片手にパソコン通信という新しい世界の扉を開けてみませんか。
湿原生態系 生き物たちの命のゆりかご
湿原生態系 生き物たちの命のゆりかご
著:中須賀 常雄,著:諸喜田 茂充,著:井 達一
ブルーバックス
陸地と水辺をつなぐ自然の力、なぜそれは大切なのか。 陸地ともいえず、湖とも河ともいえないエリア、湿原。私たちがあまり知ることのないその地では、命の源である豊かな有機物と多種多様な動植物が濃密にからみあって、複雑な生態系を構成している。亜熱帯のマングローブ湿地などを例に取り上げ、生き物たちのつながりを追いながら湿原の不思議な世界を追ってみよう。
愛と憎しみの心理学 犯罪心理の視点から
愛と憎しみの心理学 犯罪心理の視点から
著:石田 幸平
ブルーバックス
愛は、いかにして憎しみに変わるのだろうか。 愛は突然はじまります。恋愛とは陶酔感情です。日常の生活のなかで、いつかは醒めるものです。この醒めた状態で、たがいに相手と安心して生活できるならば、問題はありません。平凡でも、幸せな生活が続くでしょう。ところが、どちらか1人が、新しい陶酔を求め、愛人を作ったとしたらどうでしょう。愛と憎しみの葛藤がはじまるのです。「2人だけ」の世界に見知らぬ第三者が入り込むことになります。嫉妬が起き、不安がが起こります。やがて恐怖感にさいなまれ、自殺、殺人等、愛は悲劇的な終局を迎えかねません。この愛憎の心の動きをたどってみましょう。