哲学者ディオゲネス 世界市民の原像

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哲学者ディオゲネス 世界市民の原像

テツガクシャディオゲネスセカイシミンノゲンゾウ

講談社学術文庫

ギリシアの枠を飛び越えた「犬哲学者」の実像

甕(かめ)の中に住まい、頭陀袋(ずたぶくろ)を下げ、襤褸(ぼろ)をまとって犬のようにアテナイの町をうろつき、教説を説いたシノペのディオゲネス。おびただしい数の逸話で知られる「犬哲学者」の思想とは、いったいどのようなものだったのか。アリストテレス的人間観や当時の伝統・習慣を全否定し、「世界市民」という新しい理念を唱導・実践した思想家の実像を探り出し、われわれ現代人の生き方を模索する。

「犬」と呼ばれたシノペのディオゲネス。ひとは彼についてどれほどのことを知っているだろうか。(略)昼日中にランプを灯してアテナイの雑踏を往来しつつ「わしは『人間』を探している」と言い放ったとか、なにかそういう類の奇抜な逸話が知られているだけではあるまいか。だが、知るべきはこの男の生き方、その根底にあった「世界市民」思想だ。――<「序章」より>


Ⓒ山川偉也

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目次

序章 「世界市民」の原像としてのディオゲネス
第1章 「ディオゲネス伝」読解のために
第2章 シノペ――通貨変造事件前夜
第3章 シノペ――通貨変造事件当日
第4章 通貨変造事件直前・直後の顚末
第5章 象徴戦略としての「犬」、そのシンボリズム
第6章 狂ったソクラテス
第7章 ディオゲネスとアレクサンドロス
第8章 ポリス的動物と「獣」のアナロギア
第9章 ディオゲネスの奴隷批判
第10章 自足して生きる
第11章 アリストテレスの正義論
第12章 世界市民への道
終章 世界市民主義の地平

書誌情報

紙版

発売日

2008年01月11日

ISBN

9784061598553

判型

A6

価格

定価:1,540円(本体1,400円)

通巻番号

1855

ページ数

504ページ

シリーズ

講談社学術文庫

電子版

発売日

2020年11月06日

JDCN

06A0000000000243026Q

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