情緒と創造

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情緒と創造

ジョウチョトソウゾウ

甦る名著。
大数学者・岡潔の言葉!

多くの人は、人には心があることを忘れてしまっているように見えますし、教育もこんなことを続けているとどうなるのだろうというような教え方を変えようとはしません。
それでわたしは、わたしの心持ちを少数の人にでもよいから一度沁々(しみじみ)聞いていただきたいと思うようになりました。
……『風蘭』まえがきより

大自然は人の子を生むだけではありません。
これを育てます。
これがほんとうの教育です。
人はその手助けをします。
これを人は教育といってますが、ほんとうは教育の手助けなのです。
――「教育はどうすればいいのだろう」より

生前は40年間、世間と没交渉で数学の研究に打ち込んで来ましたが、晩年は世の中の乱れ、殊に教育の事が心配になって警告を発し続けました。
「心を置き去りにしてこんなことをしていると、今にひどい目にあいますよ」と講演会の席上で社長さんたちに苦言を呈したのも、経済の高度成長たけなわの頃でした。
当時は「鳩が豆鉄砲を喰ったような顔」しかされなかった父の言葉も、昨今のような世情ではもう少し理解を得られるのではなかろうかと思います。……「はじめに」鯨岡寧より


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目次

●こころ
●天と地
●いのち
(情緒と創造/情緒の濁り/星雲以来の向上/文化と悦び)
●池の底
(水滸伝/ドストエフスキー)
●教育はどうすればいいのだろう
(小学校以前/情緒の教育/知性と意思の教育/残された諸問題/その後の研究)
●創造性の教育
●教育というもの
●大脳前頭葉
(孫の話/ヨーロッパの人々/正しい大脳前頭葉の使い方/正常判断と衝動的判断/三昧)
●数学教育
(大脳新皮質と大脳前頭葉/数学教育の意義/小学1年の数学/ガウスの実例/聴覚型の子の教育/周辺の協力)
●女性と情緒
(男性と女性/心の0悦び/どうすれば心の悦びが失われないか)

書誌情報

紙版

発売日

2002年02月28日

ISBN

9784062111737

判型

A5

価格

定価:3,080円(本体2,800円)

ページ数

256ページ

初出

こころ、創造性の教育『紫の火花』朝日新聞社(1964年6月刊)・まえがき、天と地、いのち、池の底、教育はどうすればいいのだろう、女性と情緒、あとがき、解説『風蘭』講談社(1964年5月刊)・教育というもの『春の雲』講談社(1967年3月刊)・大脳前頭葉、数学教育『月影』講談社(1966年4月刊)

著者紹介

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