詩としての哲学 ニーチェ・ハイデッガー・ローティ

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電子あり

詩としての哲学 ニーチェ・ハイデッガー・ローティ

シトシテノテツガクニーチェハイデッガーローティ

講談社選書メチエ

プラトンによれば、ソクラテスは、「……とは何か」と問うた。「正義とは何か」「美とはなにか」。真理を捉えるための「知性」や「理性」を最も重要な心の働きとする西洋哲学の伝統が、ここから生まれた。
これに対して、本書は、「想像力」を優位におく思想に着目する。イギリスのロマン主義者からはじまって、アメリカのエマーソンに継承され、ニーチェ、ハイデッガー、ローティにつながる系譜である。
真理は定まっていて、「理性」や「知性」は、それをあるがままに捉える能力だとするのが、プラトン的「理性主義」だとすれば、「想像力」とは、新たな見方、捉え方を創造する力である。これをローティは、「詩としての哲学」と呼んだ。
デカルト、カントなど、理性主義の変遷をも検証しつつ、「詩としての哲学」の可能性を問う力作。


ⒸYasuhiko Tomida

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目次

第1章 プラトンとの決別
第2章 エマソンとニーチェ
第3章 ハイデッガー の二面性
第4章 プラトン的真理観は、どうして機能しないのか
第5章 原型的経験論に対する二つの誤解
第6章 デカルト
第7章 カント
第8章 詩としての哲学

書誌情報

紙版

発売日

2020年02月12日

ISBN

9784065187463

判型

四六

価格

定価:1,870円(本体1,700円)

通巻番号

722

ページ数

224ページ

シリーズ

講談社選書メチエ

電子版

発売日

2020年02月10日

JDCN

06A0000000000184144A

著者紹介

著: 冨田 恭彦(トミダ ヤスヒコ)

冨田恭彦(とみだ・やすひこ) 1952年生まれ。京都大学文学部哲学科卒。博士(文学)。ハーバード大学客員研究員などを経て、京都大学大学院人間・環境学研究科教授。2017年退任。現在、京都大学名誉教授。専攻は、哲学。主な著書に、『ロック哲学の隠された論理』(勁草書房)、『クワインと現代アメリカ哲学』(世界思想社)、Quine,Rorty,Locke(Olms), Locke,Berkeley,Kant(Olms), 「科学哲学者柏木達彦」シリーズ全5冊(ナカニシヤ出版)、「生島圭」シリーズ全3冊(講談社現代新書)、『ローティ 連帯と自己超克の思想』(筑摩選書)、『カント入門講義』『デカルト入門講義』(ちくま学芸文庫)など多数。

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