宗教哲学講義

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宗教哲学講義

シュウキョウテツガクコウギ

講談社学術文庫

神はいかにして認識できるのか? 西洋から東洋までの宗教を体系的かつ平易に論じた、ヘーゲル最晩年の到達点である講義録の決定版!

ドイツ観念論を代表する大哲学者ヘーゲル。『精神現象学』、『大論理学』でその名声を確立した彼の講義は人気を博し、後世まで語り継がれた。宗教を精神生活の中心におくヘーゲルにとって、宗教哲学はその哲学の頂点にあるもののひとつである。その内容は、包括的な比較宗教学をめざす先駆的な試みとして、ユダヤ教、イスラーム、仏教といった諸宗教に及び、自己意識の諸形態である芸術、哲学、政治、法と一体となって展開されている。本書なくして、彼の哲学を理解することはできないだろう。
初めて宗教哲学を体系的に講じた一八二七年の講義の記録に、一八三一年(最晩年)の講義の要約を付す。

[目次]
凡例
日本語版への編者序文 ヴァルター・イェシュケ
訳者まえがき

【ヘーゲル 宗教哲学講義(一八二七年)】

序論
 はじめに
 A 哲学と宗教は同じ対象をあつかう
 B 時代の要求に対する宗教哲学の関係
 C 講義内容の概観

第一部 宗教の概念
 始まりについて
 A 神の概念
 B 神についての知
 C 祭祀

第二部 規定された宗教
 はじめに
 A 直接的な宗教――自然宗教
 B 自然的なものを超える精神的なものの高まり――ギリシャの宗教とユダヤ教
 C 目的に合わせた宗教――ローマ人の宗教

第三部 完成された宗教
 はじめに
 A 第一の場――神の理念そのもの
 B 第二の場――表象、現象
 C 第三の場――教団、精神

【D・F・シュトラウス ヘーゲル「宗教哲学」講義(一八三一年)の要約】

序論

第一部 宗教の概念
 A 普遍的な概念
 B 宗教の単純な諸形式
 C 祭祀の諸形態
 D 国家に対する宗教の関係
 付録 国家に対する宗教の関係――バウアー編『ヘーゲル宗教哲学講義』より

第二部 規定された宗教
 はじめに
 A 自然的な宗教
 B 宗教的な意識の自己内分裂
 C 自由の宗教

第三部 完成された宗教
 はじめに
 A 神についての抽象的な概念(神の存在の存在論的証明を含む)
 B 表象形式における神の理念

訳者あとがき
詳細目次
索引(人名/神名・神話/事項)


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書誌情報

紙版

発売日

2023年01月13日

ISBN

9784065303023

判型

A6

価格

定価:2,409円(本体2,190円)

通巻番号

2749

ページ数

728ページ

シリーズ

講談社学術文庫

初出

本書は、2001年に創文社より刊行されました。文庫化にあたり、訳文を一部改めるとともに書誌情報などを最新版に改訂しました。

著者紹介

著: G.W.F・ヘーゲル(G.W.F・ヘーゲル)

1770-1831年。ドイツ観念論を代表する哲学者。弁証法を創始し、壮大な哲学体系を構想した。代表作は『精神現象学』、『大論理学』、『エンチクロペディー』、『法哲学』など。

訳: 山﨑 純(ヤマザキ ジュン)

1950年、新潟県生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。現在、静岡大学名誉教授。著書に『神と国家』『ヘーゲル「精神現象学」入門』(共著)ほか。訳書に『自筆講義録2』(ヘーゲル全集第16巻,共訳,刊行予定)ほか。

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