なぜあの人と分かり合えないのか 分断を乗り越える公共哲学

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なぜあの人と分かり合えないのか 分断を乗り越える公共哲学

ナゼアノヒトトワカリアエナイノカブンダンヲノリコエルコウキョウテツガク

講談社選書メチエ

「世の中がギスギスしている」「心に余裕のない人が多い」。学校や職場など社会の至る所から、そんな声が聞こえてくる。意見の異なる人と物別れになる。そもそも話し合いが成り立たない。ときにはお互いに譲らず、口汚い罵倒が飛び交うことさえある。それでも、人は生きるうえで他人と関わらざるをえない。どうすれば、こうした軋轢を解きほぐせるだろうか――。
身近な経験から社会に関わる話題まで、捉えどころのない問題を整理し、解決に向かうための道筋を提示する。学歴主義、商業主義、成果主義、ルッキズム、差別といった様々な問題を抱える現代人のための実践的哲学!
他人と一緒にやっていくにはどうすればいいか、多様化する社会で、相互理解を進めるための第一歩。不機嫌な時代の処方箋!


【目次】
はじめに
序章 「いやならお金を払えばいいのに」の論理――断片化する公共圏

第1部 子どもの難問――子育て、教育、学歴社会を考える
第1章 お金のために勉強させてもよいか――教育の脱公共化
第2章 偏差値は高ければ高いほどよいのか――大学への無理解
第3章 大学は無料にすべきか――学歴偏重社会と反知性主義

第2部 大人の難問――商業主義、イムズ、偏見を考える
第4章 成果主義は善か――人を操ろうとする思考
第5章 強く、正しく、美しく?――人を追い込む社会的偏見について
第6章 犯罪者は犯罪者らしく?

第3部 根本的な問題――思想的背景から解決へ
第7章 そもそもリベラルとは何か
第8章 思想的な対立を乗り越える――公共の再生
第9章 公共圏の可能性――市民的連帯のもとでの取り組み


参考文献一覧

あとがき


  • 前巻
  • 次巻

書誌情報

紙版

発売日

2024年02月15日

ISBN

9784065340905

判型

四六

価格

定価:1,925円(本体1,750円)

通巻番号

796

ページ数

208ページ

シリーズ

講談社選書メチエ

電子版

発売日

2024年02月14日

JDCN

06A0000000000757685R

著者紹介

著: 中村 隆文(ナカムラ タカフミ)

1974年生まれ。神奈川大学国際日本学部教授。千葉大学大学院社会文化科学研究科博士課程修了。博士(文学)。著書に、『組織マネジメントの社会哲学――ビジネスにおける合理性を問い直す』(ナカニシヤ出版)、『物語 スコットランドの歴史――イギリスのなかにある「誇り高き国」』(中公新書)、『世界がわかる比較思想史入門』(ちくま新書)、『スコッチウイスキーの薫香をたどって――琥珀色の向こう側にあるスコットランド』(晃洋書房)、『「正しさ」の理由――「なぜそうすべきなのか?」を考えるための倫理学入門』『自信過剰な私たち――自分を知るための哲学』(ともにナカニシヤ出版)、『リベラリズムの系譜学――法の支配と民主主義は「自由」に何をもたらすか』『不合理性の哲学――利己的なわれわれはなぜ協調できるのか』(ともにみすず書房)など。

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