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神から可能世界へ 分析哲学入門・上級編
カミカラカノウセカイヘブンセキテツガクニュウモンジョウキュウヘン
- 著: 八木沢 敬

シリーズ第一巻『分析哲学入門』では、「ある」とか「知っている」とはどういうことか分析哲学的に考える面白さを紹介。第二弾「中級編」(『意味・真理・存在』)では、パットナムの双子地球など、有名な議論をたのしく解説。そしていよいよ今回の「上級編」は、題名も『神から可能世界へ』。「存在論的論証」と呼ばれる神の存在証明の議論を起点に、世界の現代哲学のホットなトピックである可能世界論へ。充実のシリーズ完結編。
「分析哲学」は、ありていに言えば、文の論理的な分析によって思考を展開する哲学の手法です。欧米の現代哲学の世界では主流をなす分野ですが、論理学的な要素が強いせいか、日本ではあまり人気があるとはいえません。
著者は、分析哲学の本場の第一線で活躍する哲学者ですが、日本でひろく受け容れられない現状を憂い、誰にでもおもしろく読める入門書『分析哲学入門』(講談社選書メチエ)を上梓しました。同書はさいわい、多くの読者から好評をいただき、よりくわしく考えるための「入門の中級編」として、前著『意味・真理・存在――分析哲学入門・中級編』を刊行。本書は、「分析哲学入門3部作」の掉尾を飾る「上級編」です。
上級編では、西洋哲学史上、きわめて有名なひとつのトピックをめぐって、分析哲学の方法がいかに論理的・形而上学的な思索を深めるのに有効かを、実践的に体験することを目指します。
そのトピックとは、「神の存在証明」です。なかでも、いわゆる「存在論的証明」といわれる、11世紀に聖アンセルムスが提唱した証明が主な課題となります。
これは、概略、「それより偉大なものを考えることができないような、そういうものは、思考の対象であり、存在する。ゆえに神は存在する」というものです。
この論理を、分析していくとどうなるか。そして、話題は、しだいに現代哲学の中心でもある、可能世界論へ。これぞ分析哲学、という世界を体感してください。
上級編にふさわしい、スリリングな哲学が展開します。
【目次】
第1章 関係論
第2章 存在論的論証
第3章 可能世界
第4章 存在論的論証――現実主義
Ⓒ
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目次
第1章 関係論
第2章 存在論的論証
第3章 可能世界
第4章 存在論的論証――現実主義
書誌情報
紙版
発売日
2014年05月10日
ISBN
9784062585781
判型
四六
価格
定価:1,925円(本体1,750円)
通巻番号
575
ページ数
288ページ
シリーズ
講談社選書メチエ
電子版
発売日
2014年06月27日
JDCN
0625857800100011000T
著者紹介
1953年生まれ。Ph.D.哲学、プリンストン大学、1981年。現在、カルフォルニア州立大学ノースリッジ校人文学部哲学科教授。専攻は、分析哲学、形而上学、言語哲学。おもな論文に、「フィクションについての反創造論」("Philosophical Perspective"2001年=英語)、著書に、『世界と個体、可能と不可能』(オックスフォード大学出版局、2010年=英語)、日本語の著書に『分析哲学入門』『意味・真理・存在――分析哲学入門・中級編』(いずれも、講談社選書メチエ)がある。
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