ドイツ私法概説

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ドイツ私法概説

ドイツシホウガイセツ

創文社オンデマンド叢書

「初版への序」より
「ドイツ私法なる学問は、過去における自己の業績に正当な誇りを抱いているが、しかも外来法、とりわけローマ法に対して、それが外来法であるが故に敵愾心をいだくということは、今日すでに全く清算している。ローマ法は、今日なお、ヨーロッパ共同体の一要素をなしているからである。この学問は、専ら正義の実現のみを目指して仕事をしており、その故にこそ、外来の影響をも、それが正義の実現という目的に奉仕した度合いに応じて、評価するわけである。したがって、この学問は、法の比較にも導いてゆく。法の比較は本書全体を貫いており、外国の法形態が特質の理解を助けるような場合には、この比較が常に本文の中に織り込まれている」
「序論」より
「本書は、古代の終末以来の私法の歴史を包括するわけであるが、しかも同時に、ヨーロッパの法発展におけるゲルマン的基礎をも含めて考察する。叙述の前景におかれるのはドイツ法である。ドイツ民族は一つの自立的な・その民族的本質に即した私法を創造し、外来の諸影響はこのような〔民族的〕私法の中に融け込んでいったのであるということ、本書はこのことを明らかにしなければならない。……
われわれは法を文化現象として考察する。法はすべて文化と同様に歴史的に生成したものであり、その歴史から出発して始めて完全に理解されうるものとなる」

【目次】
目次
献辞
凡例
第三版への序
第一部 序論
第一章 課題
第一編 精神史的基礎
第二章 継受に至るまでのローマ法とドイツ法
第三章 外国法の継受
第四章 自然法の時代
【略】
第十三章 近代の法人
第十四章 人格権(概要)
第三編 家族法
第十五章 総説
第十六章 婚姻の締結
【略】
第二十三章 後見
第三部 財産法
第一編 物権法
A 基礎的諸概念
第二十四章 物権の本質および目的物
第二十五章 物権の種類
第二十六章 ゲヴェーレ
B 不動産法
その一 土地所有権の取得
第二十七章 原始取得
【略】
第三十五章 物上負担
第三十六章 土地担保権
C 動産法
第三十七章 動産に対する所有権の取得
第三十八章 非権利者からの取得
第三十九章 動産担保権
第二編 債務法
A 一般理論
第四十章 概説
【略】
第六十章 相続人の責任
第六十一章 意思執行者
訳者あとがき
原語索引
成句索引
条文索引


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目次

目次
献辞
凡例
第三版への序
第二版への序
初版への序
略記号
第一部 序論
第一章 課題
第一編 精神史的基礎
第二章 継受に至るまでのローマ法とドイツ法
第三章 外国法の継受
第四章 自然法の時代
第五章 十九世紀における法の発展
第六章 最近の法発展と外国法
第二編 基礎的諸概念
第七章 法律行為
第八章 代理と信託
第九章 権利の行使と権利の保護
第二部 人法
第一編 法における人間(自然人)
第十章 権利能力と行為能力
第二編 人間の団体(法人)
第十一章 ゲノッセンシャフトとケルペルシャフト
第十二章 継受と団体法
第十三章 近代の法人
第十四章 人格権(概要)
第三編 家族法
第十五章 総説
第十六章 婚姻の締結
第十七章 婚姻の人的効果
第十八章 夫婦財産制
第十九章 婚姻の解消
第二十章 嫡出子
第二十一章 非嫡出子
第二十二章 準正と養子
第二十三章 後見
第三部 財産法
第一編 物権法
A 基礎的諸概念
第二十四章 物権の本質および目的物
第二十五章 物権の種類
第二十六章 ゲヴェーレ
B 不動産法
その一 土地所有権の取得
第二十七章 原始取得
第二十八章 所有権の承継取得
その二 古いレガリテートに由来する所有権制限
第二十九章 森林法および狩猟法
第三十章 水法および漁業法
第三十一章 鉱業法および塩業法
その三 制限物権
第三十二章 ライエ権
第三十三章 役権
第三十四章 ネーエルレヒト
第三十五章 物上負担
第三十六章 土地担保権
C 動産法
第三十七章 動産に対する所有権の取得
第三十八章 非権利者からの取得
第三十九章 動産担保権
第二編 債務法
A 一般理論
第四十章 概説
第四十一章 債務と責任
第四十二章 保証
第四十三章 近代法における債務と責任
第四十四章 不法行為から生ずる債務
第四十五章 債務契約
第四十六章 債務の弁済
第四十七章 給付障害
第四十八章 当事者の交替および当事者の多数
B 個々の債務関係
第四十九章 贈与
第五十章 交換および売買
第五十一章 使用賃貸借および用益賃貸借
第五十二章 使用貸借および消費貸借
第五十三章 労務の給付を目的とする契約
第四部 相続法
第五十四章 総説
第一編 相続人の決定
第五十五章 血族の相続
第五十六章 配偶者および国家の相続
第五十七章 死因処分
第二編 相続人の法的地位
第五十八章 相続財産の取得
第五十九章 共同相続関係
第六十章 相続人の責任
第六十一章 意思執行者
訳者あとがき
原語索引
成句索引
条文索引

書誌情報

電子版

発売日

2025年03月10日

JDCN

06A0000000000898379A

著者紹介

著: ハインリッヒ・ミッタイス(ハインリッヒ・ミッタイス)

1889~1952年。ドイツの法制史家。ハイデルベルク大学、ミュンヘン大学、ベルリン大学で教授を歴任。専門は、ヨーロッパの比較法史、法制史。 著書に『封建法と国家権力』『中世盛期の国家』『自然法論』『ドイツ法制史』『ドイツ私法史』 『法制史の存在価値』などがある。

訳: 世良 晃志郎(セラ テルシロウ)

1917~1989年。歴史学者。専攻は中世西洋法制史。東京帝国大学法学部卒業。東北大学名誉教授。 著書に、『西洋中世法の理念と現実』『法と権力の史的考察』『封建制社会の法的構造』『ヨーロッパ身分制社会の歴史と構造』『封建制成立史序説』『バイエルン部族法典』『歴史学方法論の諸問題』など、 訳書に、マックス・ウェーバー『支配の社会学 1 (経済と社会)』マックス・ウェーバー『支配の諸類型』マックス・ウェーバー『古ゲルマンの社会組織』マックス・ウェーバー『法社会学 (経済と社会)』マックス・ウェーバー『都市の類型学』フリッツ・ケルン『中世の法と国制』ハインリヒ・ミッタイス『ドイツ法制史概説』ハインリヒ・ミッタイス『ドイツ私法概説』などがある。

訳: 広中 俊雄(ヒロナカ トシオ)

1926~2014年。法学者。東北大学名誉教授。専門は、民法、法社会学、財産法、契約法、日本の公安警察など。東京大学法学部卒業。法学博士(東京大学)。 著書に、『日本の警察』『契約法の研究』『債権各論講義(3巻)』『法と裁判』『借地借家判例の研究』『戦後日本の警察』『市民と法と警察と』『法と裁判』『民法論集』『警備公安警察の研究』『契約とその法的保護』『法社会学論集』『農地立法史研究 上』『借地借家判例の研究 2』『物権法 第2版 増補版』『言葉の新鮮さについてなど』『民法綱要 第1巻 (総論 上 民法の意義・権利) 新版』『国家への関心と人間への関心 ある法学研究者の歩み』『ある手紙のことなど』『民法解釈方法に関する十二講』『戦争放棄の思想についてなど』など、 訳書に、ハインリッヒ・ミッタイス『ドイツ私法概説』(共訳)などがある。

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