オッカム『大論理学』註解V 第III部―3 全46章・第III部―4 全18章

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オッカム『大論理学』註解V 第III部―3 全46章・第III部―4 全18章

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創文社オンデマンド叢書

中世から近世への転換期を生きたオッカム(1285‐1349)は、今日に至るまで、哲学・論理学に多大な影響を及ぼしてきた。しかし彼の思想のみならず論理学に関する本格的研究は殆どなされていない。アリストテレスの論理学を批判的に継承し中世論理学を集大成したオッカムの主著SUMMA LOGICAEはポルピュリオス『イサゴゲー』やアリストテレスのオルガノン全般に関する興味深い注釈とともに、現代論理学や言語哲学と類似した多くのアイデアを展開した。
中世哲学研究のみならず現代哲学や古代哲学研究にとっても第一級の原典を、正確な訳文にくわえ古代哲学とスコラ哲学、同時代の影響関係などを踏まえた詳細な註を付して、世界でも初めての完全な現代語訳として提供する。本巻の第3部‐3はアリストテレス『トピカ』に対応し、推論の区分、討論における拘束に関する諸規則、解決困難な命題いわゆる嘘つきのパラドックスについて論じられる。また第3部‐4は『詭弁論駁論』に対応する。とくに世界初訳の本巻は、国内外で待望の刊行である。

【目次】
第3部‐3 推論について(三段論法の形式を持たない推論や論証による議論の仕方について。第一に、推論ということは、どれほど多くの意味で言われるのか;内的な媒介によって行なわれ、その結論が全称命題である推論が成立するための一般的な規則について;或る特定の述語において、全称肯定命題が結論として導かれるための規則について;全称否定命題を結論として導く推論が成立するための規則について ほか)
第3部‐4 誤謬推理について(誤謬の種類について;同名異議の第一の様式について;同名異議の第二の様式について;同名異議の第三の様式について ほか)


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目次

目次
凡例
訳者序文
全巻目次
解説(第III部 - 3,4)
第III部 - 3 推論について
第1章 三段論法の形式を持たない推論や論証による議論の仕方について.第一に,推論ということは,どれほど多くの意味で言われるのか
第2章 内的な媒介によって行なわれ,その結論が全称命題である推論が成立するための一般的な規則について
第3章 或る特定の述語において,全称肯定命題が結論として導かれるための規則について
第4章 全称否定命題を結論として導く推論が成立するための規則について
第5章 すべての述語において有効に働くとは限らない諸規則について
第6章 特称命題あるいは不定称命題の間での推論のための諸規則について
第7章 外的な媒介によって,肯定命題から肯定命題を導く規則について
第8章 否定命題から否定命題を導く推論が成立するための規則
第9章 肯定命題から否定命題を導く,あるいはその逆を導く推論のための諸規則について
第10章 様相命題から成る推論のための規則.第一に,前件も後件も同じ様相である場合
第11章 一方が無様相の実然命題であり,他方が様相命題である命題から成る推論が成立するための規則について
第12章 異なった様相の命題から成る推論が成立するための規則について
【略】
第40章 「承認の要求」と呼ばれる,討論における拘束の第二の種類について
第41章 「真として仮定すること」と呼ばれる,討論における拘束の第三の種について.それは,「状況設定」とどう異なるのか
第42章 不可能な事柄を仮定するとは,何であるか
第43章 「偽として仮定すること」と呼ばれる,討論における拘束の第四の種について
第44章 「真偽を疑うこと」と呼ばれる,討論における拘束の第五の種について
第45章 「真であるとすること」と言われる,討論における拘束の第六の種について
第46章 解決困難な命題について
第III部 - 4 誤謬推理について
第1章 誤謬の種類について
第2章 同名異議の第一の様式について
第3章 同名異議の第二の様式について
第4章 同名異議の第三の様式について
第5章 二義性の誤謬について
【略】
第15章 論点先取による誤謬
第16章 原因でないものを原因とすることによる誤謬
第17章 多くの問いを一つの問いとすることによる誤謬
第18章 これらすべての誤謬は,如何なる仕方で三段論法に違反しているか
訳者註解
第III部 - 3 推論について
第III部 - 4 誤謬推理について
付論 嘘つきのパラドックスとオッカム
あとがき
参考文献
索引

書誌情報

電子版

発売日

2025年03月10日

JDCN

06A0000000000898375V

著者紹介

著: オッカム(ウィリアムの)(オッカム ウィリアムノ)

1285-1347年。フランシスコ会会士、神学者、哲学者。「オッカムの剃刀」の提唱者。オックスフォード大学で学んだ。 著書に、『大論理学』『七巻本自由討論集』『センテンチア註解』などがある。

訳: 渋谷 克美(シブヤ カツミ)

1948年生まれ。金沢大学大学院文学研究科修士課程修了。京都大学博士(文学)。1991-92年UCLA(カリフォルニア大学ロスアンジェルス校)客員研究員。愛知教育大学教授。

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